ヒガンバナが咲いて一月半がたち、今はヒガンバナ科のネリネが咲いている。柿はそのほとんどの葉を落した。二年前に慌てふためいてやっていた「耳もみ」「片鼻ブレス」「胸鎖乳突筋マッサージ」などは止めてしまった。あきれるほどあきっぽいのは毎度のことだ。現在は夕方に近くの公園の鉄棒にぶら下がる。自分の身体の重さを知るのは体重計に乗った時ではなく、鉄棒にぶら下がった時だ。足がつかないほど高い鉄棒だ。鉄棒に集まるぶら下がり愛好者は多い。
2日の夜にBSプレミアムで「TOKYOディープ」という30分番組を初めて見た。番組欄の「国立」にひかれて見ることにした。東京の一つのエリアに注目して地元の人しか知らない、あるいは地元の人も知らない情報を掘り起こすという。番組の案内人は女優の高島礼子だった。おばあちゃんの家に遊びに来たような気分で「母めし」を味わえる古民家カフェを紹介していた。それはJR南武線の谷保駅の近くで甲州街道沿いにあるという。(写真はクリックで拡大)
その翌日秋晴れの文化の日に、「くにたち市民まつり」に出かけた。1日から3日までは市内の商店が出店する「天下市」と、一橋大学の「一橋祭」が開かれていて、3日に「市民まつり」だ。歩行者天国の大学通りを、人の流れとは逆に谷保駅を目指す。谷保村の地域医療を担ってきた本田家の敷地約360坪の民家に、カフェ、工房、デザイナーなどが入居してシェアする「やぼろじ」の中に「やまもりカフェ」はあった。谷保の路地に開かれた場所が「やぼろじ」だ。大久保久江さんが周囲の反対を押し切り「やまもり」を起業したのは2010年で56歳の時という。
シンプルで伝統的な家庭料理を食して「市民まつり」に戻る。注目を集めていたのは黒装束の演舞団だった。「阿児奈波」のノボリが見える。「おきなわ」の呼称の由来は定かでないが、日本の文献として鑑真の伝記に「阿児奈波」と出てくるのが初出だという。「旗頭(はたがしら)行列」は那覇の大綱引の前に行われる。50キロもある旗頭を腰に乗せて練り歩く、いかに美しく旗頭を躍らせるか、またその受け渡しは難しい。そしてエイサーと琉球獅子舞も迫力満点で盛り上がる。メンバーの中の一人と話した。昨日の遅く到着して明日には那覇に帰るという。辺野古について聞いてみた。人としてあの海の埋め立てを許せるのかという想いだと語る。沖縄戦で日本軍の仕打ちはひどかった。沖縄の人たちは米国が嫌いなわけではない。翁長さんは自民党だった。予想以上の頑張りに驚いているが支持を続ける。沖縄独立についても関心は高まっていると思う。