玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*さんぽ暦(こよみ)

2011年02月14日 | 玉川上水の四季

 二十四節気という暦で一年を二十四に分けて暮らしていると、時の経つのが早く感じられる。ほぼ二週間毎に気持ちを新たに暮らす方法である。我家の近くには、その道しるべとなる「玉川上水オープンギャラリー」がある。このような私的な屋外のギャラリーは全国でも珍しいのではないか。徹底してこの玉川上水に近い地域、しかも今この時期の風景の写真だけを展示している。節気の最初の日曜日には毎回午前10時から「ミニ観察会」が行われる。主催者の鈴木さんが主導する2時間ほどの緑道散策のことである。立春を迎えてギャラリーは開設二周年となった。

 昨年は「ミニ観察会」にできる限り参加させてもらった。欠席したのは私が旅行中の時だったと記憶している。一年が経過して振り出しに戻ったわけだが、「ミニ観察会」への私の参加意欲は今のところ薄らぐことはない。気がかりと言えば私の視力の衰えで梢の小鳥たちの追跡がままならないことぐらいである。参加者の中の観察の経験を積んだ人が小鳥のさえずりを聞き分けてその姿をいち早く発見し、その小鳥の名を教えてくれる。ほらほらあそこと教えられても私は残念なことに見逃すことがある。鈴木さんは小鳥の写真を撮るには追っかけていてはだめで、巣や、えさ場で待つのが肝要だという。鈴木さんにとって巣の場所を探し当てることはたやすいことだ。

 三年目に突入するのを機会に、節気のパンフレット(200円)が新しくなった。これまではA4判一枚の両面刷りを二つ折りにして4ページだったものが、二枚で8ページになりホチキスで止めてある。初回は立春(2/4~18)であるが、内容はこれまでの何倍も濃くなったという印象がある。その中でも「さんぽ暦」が目を引いた。鈴木さんはこれまであちこち出かけたが、探し求めた青い鳥は身近に存在していることを発見した。自分が生まれ育ち、今も暮らしている玉川上水の自然が一番だと気付いたという。毎日のように玉川上水の散歩を続け、書き貯めたメモと撮り貯めた写真は膨大なものになる。そのデータを整理して平均的な出会いを節気毎にまとめたのが「さんぽ暦」である。

4日・立春 5日・梅にメジロの群れ 6日・福寿草咲きだす 7日・蕗の薹顔を出す 8日・オオイヌノフグリ咲きだす 9日・エナガのカップル 10日・ノビル 11日・モズの春 12日・満作の花 13日・冬鳥の動き(シロハラなど) 14日・ブロッコリーにヒヨドリの群れ 15日・漂鳥の動き(ルリビタキなど) 16日・コゲラの活動 17日・エナガの営巣準備 18日・シロフフユエダシャク  

 以上が立春の暦である。私達が玉川上水を散歩する時に鳥や花などとの出会いを楽しむための貴重な参考資料になる。

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