高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

カワラナデシコ

2008-09-20 08:54:36 | 山野草
心配していた明け方の台風も、自宅付近では被害もなく銚子沖に去った。
きょう夜9時からのTBSのドキュメンタリードラマ、「なでしこ隊~少女達だけが見た“特攻隊”封印された23日間~」は待ち遠しい。
鹿児島の知覧の特攻隊基地から出撃し、ほたるになって戻ってくる宮川三郎の物語はよく知られている。
宮川三郎は小千谷の出身で郷里の学校の大先輩であるが、慶応大学に進み学徒出陣で南の海に消えた。出撃にあたり特攻隊がお母さんと慕う、富屋食堂の鳥濱トメさんに別れを告げ、末娘の礼子さんに形見の万年筆を渡し、「ほたるになってきっと戻ってくる」と約束する。
今回のドラマは、礼子さんが通っていた知覧女学校の「なでしこ隊」のリーダーが、今まで封印されていた真実を初めて明かした証言や記録をもとに作成された。
可憐なナデシコよりもずっと美しい、本物の大和なでしこが見れそうである。

 

河原撫子/ナデシコ科/ナデシコ属。
日当たりのよい山野や河原に生える多年草。別名ナデシコ(撫子)、ヤマトナデシコ(大和撫子)。
細い花茎は上部で分岐し、桃色の5枚の花弁はふちの先が細かく裂けている。
名前の由来:河原に生え撫でたいほど愛らしい花からこの名が付いた。
花期:7~10月。
【山野草の索引へ】

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クジャクシダ

2008-09-19 06:16:54 | 山野草
観葉植物のアジアンタムに似たシダ(羊歯)で、黒い針金のような茎から扇状に広がる姿が美しい。
名前のクジャクシダ(孔雀羊歯)もまんざらウソではない。
わが家の3匹目の孔雀であるが、クジャクサボテン(孔雀サボテン)クジャクソウ(孔雀草) のどれがお好みでしょうか。
でも他の2つは花が最も綺麗な時の画像であり、秋に葉が落ちかかったクジャクシダでは、競い合うには少し可愛そうである。

 

孔雀羊歯/ホウライシダ科/ホウライシダ属。
山地の林下や岩上に生えるシダ。
葉柄は光沢のある赤紫色で、上部で羽状複葉の葉が鳥足状に分かれる。
名前の由来:葉身を孔雀が羽を広げた姿にたとえてこの名が付いた。
【山野草の索引へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セイバンモロコシ

2008-09-18 10:38:17 | 山野草
ススキに似た植物で綺麗な花序をだし以前から注目していたが、やっと名前がセイバンモロコシ(西蕃蜀黍)とわかった。
断わりなしに庭に侵入して、名が判明した途端に処分されるのはいつもの運命である。
この帰化植物もかなりの嫌われもので、自らの所業を反省してもらい、ここは心を鬼にするまでもない。
西蕃は西の蕃族であるが、日本に帰化した当時、台湾で同化しなかった高砂族を同じ発音で生蕃と呼んでいたようである。
赤紫色のしべが綺麗で、処分するのも惜しい気もするが、敵さんはバッチリ子孫を残しているに違いない。

西蕃蜀黍/イネ科/モロコシ属。
地中海地域原産の多年草で、日本には1940年代に帰化した。
茎は束生し大株となり、高さ1.5mほどで、穂の出ないうちはススキに似るが、葉の縁はざらつかない。茎頂に円錐花序を付ける。
名前の由来:蕃族(ばんぞく)が住む西の国から渡来し、モロコシの草姿に似ていることからこの名が付いた。
花期:8~9月。
【山野草の索引へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メハジキ

2008-09-17 06:28:57 | 山野草
茎をまぶたに挟んで目を開かせたり、茎をまぶたに挟んで遠くに飛ばすなどの遊びからメハジキ(目弾き)といわれるが、さすがにこのような遊びをしたことがない。
別名のヤクモソウ(益母草)は漢方薬の名前で、婦人の病気に優れた効力があることから付いたと言うが、こちらは文字の通りでうなずける。

 

目弾き/シソ科/メハジキ属。
野原や日当たりのよい道端に生える二年草。別名ヤクモソウ(益母草)。
茎は四角く全体に毛があり、茎生葉は下部では対生で3深裂し、上部の葉は切れ込みがなくなり、披針形か線状となり上部の葉は披針形または線形となる。
花は唇形で、茎の上部の葉の脇に淡紅色の花を輪状に付ける。
名前の由来:子供が短く切った茎をまぶたにはさんで、目を開かせて遊んだことからこの名が付いた。
花期:7~9月。
(多摩丘陵)
【山野草の索引(2)へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハナセンナ

2008-09-16 11:12:18 | 樹木
一昨日のタイ原産のシャムの舞姫の次は、南米原産のアンデスの乙女である。
いずれも流通名からであるが、シャムの舞姫のグロッバ・ウィニティーやアンデスの乙女のハナセンナではいまいちインパクトがなく、流通名なら原産地と綺麗な花を思い浮べることができる。
センナはラテン語で、古くから果実や葉の成分から健胃剤や下剤として知られている。
可憐な花姿の乙女だけでなく、病気で苦しい時に助けてくれる心の優しい乙女のようである。

花旃那/マメ科/カワラケツメイ属。
南米原産の薬用の低木で昭和時代の初めに日本に渡来した。別名アンデスノオトメ(アンデスの乙女)。
高さは1~2mほどで、葉は頂小葉がない偶数羽状複葉で、秋に5弁の黄色の花を付ける。
花期:8~10月。
(東京都薬用植物園)
【山野草の索引(樹木)へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チヂミザサ

2008-09-15 11:04:57 | 山野草
明石ちぢみは十日町小唄で、「越後名物かずかずあれど、明石ちぢみに雪の肌...」と歌われているし、江戸時代に明石藩士が、布に細かい凹凸を付ける「ちぢみ」の技術を小千谷に伝え、これを小千谷ちぢみとよんだ。
このように高級織物のちぢみは、むかしから越後にゆかりがある。

小さな葉縁が波打つ多年草のチヂミザサ(縮み笹)は、わが家には以前は数本しかなかったが、今では庭に置いてある鉢のいたる所に生えている。
葉に特徴があるので、邪魔になったら抜くのはいたって簡単である。

縮み笹/イネ科/チヂミザサ属。
山野の林の中などに生える多年草。
葉は広披針形で縁が波打ち、茎は地面に這って分枝する。
名前の由来:葉がササ(笹)に似て、葉縁が波打つことからこの名が付いた。
花期:8~10月。
【山野草の索引へ】

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グロッバ・ウィニティー

2008-09-14 09:17:58 | 山野草

昨日、ウコン(鬱金)のブログアップが完了したので、外で同じ仲間のミョウガ(茗荷)を眺めていたら、ミョウガに大きなナンバンギセル(南蛮煙管)が寄生しているのを見つけた。ちょうどその時、地続きの農家から、「ショウガ(生姜)を食べませんか」と声がかかった。
妙にショウガ科に縁のある一日だったので、きょうはショウガ科の「シャムの舞姫」をとり上げることにする。なおいただいたショウガは食べるか、もう一度植え直し、まだ見たことのないラン(蘭)に似た花を咲かせるか迷っている。

グロッバウィニティーでネットを検索してもほとんど何も出てこない。
しからば別名の「シャムの舞姫」で検索すると、ワンさとヒットする(グロッバ・ウィニティーだとヒットする)。
赤紫色の部分は苞で、弓のようにしなっている奇妙な形をしたのが花のようである。

むかしタイのことをシャムと呼んだ時代があり、昭和の教育を受けた者はシャムと山田長政をつい結びつけてしまう。
アユタヤの日本人町に住んだ長政は、シャムの王女と結婚して最高の官位まで登り詰める。
この話は明治以降の政府が、東南アジア進出のための作り話とする説もある。
この怪しげな花を見ると、彼もシャムの舞姫のとりこになり、帰国できなかったのかと勘ぐってしまう。

 
(右はショウガで、花を咲かせるか食べるか迷っている)。

ショウガ科/グロッバ属。
タイ原産のショウガに似た姿の多年草。別名シャムの舞姫。
ショウガに似て根茎があり、葉は広披針形または長楕円形で、下垂する穂状花序に、赤紫色の苞と黄色い花弁の花を咲かる。
花期:7月~10月。
(東京都薬用植物園)
【山野草の索引(2)へ】
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウコン

2008-09-13 09:25:57 | 山野草
先日、健康診断を受けたが、その結果が送られてきた。
心配だったのは長年に渡り酷使してきた肝臓と腎臓で、「沈黙の臓器」とも呼ばれるくらいだから、少し具合が悪くても胃腸のように不調を訴えない。
幸いなことに異常はなく、肝臓に効くといわれるウコン(鬱金)の世話にならずに済んだ。

鬱金/ショウガ科/ウコン属。
熱帯アジア原産のショウガ科の多年草。日本には江戸時代に渡来し、薬用として栽培された。別名アキウコン(秋鬱金)。
草丈は1mほどにも成長し、葉は長柄があり長楕円形である。偽茎は太くショウガ(生姜)に似る。秋に白色の花を咲かせる。
花期8~9月。
(東京都薬用植物園)
【山野草の索引(2)へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クラマゴケ

2008-09-12 06:08:24 | 山野草
山野草の寄せ植えでは、コケ(苔)やコケ状のシダ(羊歯)は主役を引き立てる脇役で、時には単独で主役になることもある。
クラマゴケ(鞍馬苔)も単独で立派に主役が務まる植物である。

鞍馬苔/イワヒバ科/イワヒバ属。
山林の陰地に生えるイワヒバ科の常緑多年生シダ。
茎は細く叉状に分かれ地を這い、葉は鱗状である。
名前の由来:京都の鞍馬山で見つかったコケ状のシダ。
(町田市薬師池公園)
【山野草の索引(2)へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒヨドリジョウゴ

2008-09-11 06:36:36 | 山野草
ヒヨドリ(鵯)にきて欲しいわけではないが、綺麗な花と赤い実がなるヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)は、庭に欲しい植物の一つであった。
今年の春に、高尾山に一緒に出かける友人から、数株の苗をわけてもらった。

これから秋から冬にかけ、赤い実を求めて訪れるシジュウカラやメジロなどの野鳥は歓迎するが、ヒヨドリやオナガなどはご遠慮願いたいものである。名前にヒヨドリが付いているが、毒草なのでヒヨドリや鳥が好んでは食べないようである。

 

鵯上戸/ナス科/ナス属。
山野に生える半つる性の多年草。有毒植物。
葉は互生し卵形であるが、下部の葉には深い切れ込みがある。
集散花序に多数の白い花が付き、花冠は5裂し反り返る。液果は球形で赤く熟す。
名前の由来:ヒヨドリが果実に群がっている様子が、酒に酔った人に似ているのでこの名が付いた。
花期:8~10月。
【山野草の索引へ】
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする