先の記事『日本語の誤用-NHK『まれ』より』の追記として:
日本語の変な使い方といえば、私は息子が1歳の頃、ストーブや危ないところに近づくと、「アブいよ!」と言いながら息子を抱きかかえて遠ざけていました。
この「アブい」という言葉は、私独自の赤ちゃん言葉で、「危ない」の短縮形として使っていました。
(私の両親が愛知出身で、「横着な人」のことを「おうちゃくい」と言ったりしていたのが、頭にあったのか・・・。ま、愛知県民は「アブい」とは言いませんが。)
そんな息子、そのうち私や夫から自分の意にそわないことをされそうになると、「ブイ」「ブーイ」と言いながら防御するよう様になりました。
しばらく息子のこの豚のような言葉がどこから出てきているのか不思議だった私と夫、ある時、気が付きました。
「ああ、いつも自分が「アブい!」と言われて移動させられるので、この子は「アブい」イコール「どきなさい(あっちへ行きなさい)」という意味だと思ったんだわ。そして、「アブい」が「ブイ」になった。」
これをきっかけに、私は息子に「アブい」という言葉を使うのはやめ、「危ないよ」という様になりました。
赤ん坊の息子にとって「危ない」という言葉が言いづらかったからかどうなのか、この後、息子の「ブーイ」という言葉もなくなると同時に、「勘違い」も消えていきました。
「言霊」というとちょっと意味合いが違うのかもしれませんが、「言葉」って、何か秘められているんでしょうか、ね。
追記:
なお、「アブい」ですが、道路に建てられた安全標識では「危ない」を「危い」としているものがあるようです。これは、単に送り仮名のうち「な」を省略しているだけとのようで、「あぶない」と読んでくださいとのことです。