現在、アイスランドの火山の噴火で欧州便が軒並み欠航です。私達がパリに向かう予定は一週間後ですが、運よく搭乗予定便が運航されても、それまで日本から出国できない本国人を優先して、自分達が別便に振り返られる可能性もあるでしょう。
また、パリから帰ってくる時点の火山の噴火具合や風向きによっては、今度は自分達がパリで『取り残し難民』となる可能性もあります。そして、もっと恐ろしいのは、航空会社が専門家の反対を押し切って飛行機を運行させてしまうケース。もともと飛行機が怖いのに、安全性に不安を感じながら12時間以上過ごすのは私には拷問。
ま、そうはいっても、ゴールデンウィークでも絡ませないと休みが取れない夫も楽しみにしている旅行です。航空券もホテルもキャンセルするのにはもう2,3日様子を見ようと思ってはいます。
さて、こうして悩んでいるのも案外ストレスなのですが、現在成田空港で足止めになっている外国人旅行客、欧州の飛行場で足止めになっている日本人旅行客、彼らのストレスはいかほどのものか。
ホテルの満室、本人の経済的理由で空港宿泊を余儀なくされている成田空港や関西空港の外国人。現在は寝袋やハンバーガーが配られたりしてはいますが、まる3日くらいほおっておかれた彼ら。
ニュースを見たり、話を聞いたりした人からは、「自分の家が成田空港に近ければ、1,2人くらいなら泊められるのに」という声もチラホラ出ていました。(私も、1人くらいなら受け入れられますが、自宅が成田空港から遠すぎです。)
ベルリンに昔住んでいたドイツの知人から聞いた話ですが、ベルリンの壁崩壊の時はとても寒い日だったようで、「ホテルが満室です。東から来た人達の宿泊に協力を」とテレビやラジオが市民に呼びかけをしたそうです。当時はまだ若かった知人夫妻もドレスデンから来たという老夫婦を自宅に泊めたといいます。
日本の政府も、「空港や市はなんとかしなさい」と他人事のように、しかも大幅に遅れて通達するのではなくて、テレビを通じて「成田空港で寝泊りしている外国人を受け入れられる宿泊ボランティアはいませんか?」と周辺の市民に声をかけても良かったのではないかと思います。
もちろん、外国人を受け入れるに当っては、「女性が良い」「英語ができる人が良い」「できればフランス人が良い」「高齢者が良い」という受入れ側の希望がでてくるでしょうし、受入れ側の宿泊可能日数もまちまちなので、うまくコーディネートする必要もありますし、中には怪しい人もいないわけではないので、何かあった時の保証も必要です。
(そして自腹で高いお金を払ってホテルに泊まっている外国人達の不満にも対処しなければならないでしょう。)
それでも、それで困っている外国人にも喜んでもらえ、そして周辺の住民にとっては何よりの異文化交流、国際親善にもなったことでしょう。