あまり桜に浮かれる気分ではなかったものの、これほどまでに天候がうららかだと、花見に出かけないとバチが当たるような気がして、上野まで出かけてきました。
まず、最寄り駅までちょいと遠回りして、近所で花見。
先週、桜まつりをやってしまった花と緑の遊歩道は今日がまさしく見頃でした。
屋台もなく(いつも駅前に出店しているベビーカステラ屋さんは遊歩道に場所を移して営業していました)、ぼんぼりも取り外されてしまっていて、ちょっと寂しい感じがなきにしもあらずでしたが、かなりの人数の人たちが桜の花の下をそぞろ歩きしていて、静かでHappyな空気に満ちあふれていました。
こんな花見もまた良いものだと思います。
そして、駅前ロータリー(東口)の桜も咲き誇っていました
さて、この日一番のお目当ては東京国立博物館(東博)の「博物館でお花見を」だったのですが、最寄り駅⇒埼京線⇒赤羽駅⇒宇都宮線⇒上野駅と、至極シンプルな(通い慣れていた)ルートで上野に到着した私、いつもの公園口ではなく、不忍口から上野の街に繰り出しました。
駅のアナウンスでは公園口がかなり混み合っているので他の出口を利用するよう呼びかけていましたが、不忍口から出ても、相当な人出です。
そりゃそうです。桜が満開で、こんな天気ですからねぇ。
で、私は上野広小路から不忍池に沿って北上し、途中から上野公園に入るコースをとりました。
ところが、不忍池の外周路も人並みでごった返しています。
おとなしく公園口から出ればよかったかなと公開したのもつかの間、上野公園のメインロードに入ると、冗談ではない渋滞
両方向ともとんでもない数の人たちが歩いていて、ちょっと歩いては立ち止まるようなペースです。
これがクルマを運転している時なら、鬱陶しくてしようがないはずでしょうけれど、きょうに限っては、ゆ~っくりと頭上の桜を満喫できるわけで、これもまたオツなものと言えないことはありません。
でもねぇ、、、、ちょっと人が多すぎるぞ、あれは
それでも、約400m歩くのに15分を要して、動物園前まで来ると、ようやく自分のペースで歩けるようになりました。やはり公園口から上野駅を出ればよかったかも…
で、東博に行く途中、前から気になっていたこちらを写真に収めました。
THE TOUR OF MISIA JAPAN SOULQUEST GRAND FINALEに登場したポポちゃん(記事はこちら)と違って、こちらのクジラさん、目つきが怖い
科博のクジラさん、玉眼だったんですな。初めて知りました
上野駅の改札を出てから30分以上もかけて、ようやく東博に到着。
開催中の特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」は後日の再訪に廻すことにしまして、今日は「博物館でお花見を」と「春の庭園開放」だけにしておくつもりでした。
東博の庭園は相変わらすJapanesqueでステキでしたし、
「博物館でお花見を」も、桜づくしを楽しんだ上に、無事にスタンプラリーを制して缶バッジを3年連続で入手できたし、
昼食に苦労したことを除けば、所期の目的は果たすことができました
いやいや、今日の東博では望外の収穫がありました
それは、本館2階「日本美術の流れ」の3室「宮廷の美術―平安~室町」で展示されていた佐竹本三十六歌仙絵巻断簡、それも、「小野小町」を観ることができたこと
(佐竹本の小町さんのことはこちらの記事で書きましたっけ…)
事前準備なんぞしていませんでしたから、思わず「あ"~」と声を出しそうになりました。
展示は撮影不可でしたから某所から入手した画像を載せてしまいましょう
これまでに観た「佐竹本三十六歌仙絵巻断簡」の他の作品と比べてかなり横長の画面(高さは全部同じのはず)の左半分に絶世の美女と語り伝えられる小野小町の思わせぶりな後ろ姿が描かれ、その右に大きく余白をとって、詞書が流麗に書かれています。
このバランス 小町さんのポーズ そして古今集に収録されているこの歌
色見えで うつろふものは 世の中の 人の心の 花にぞありける
これを眼福と言わずしてなにをか言わんや っつうヤツです
今日一番の収穫は「色見える花=桜」ではなく、この作品でした
なお、「佐竹本三十六歌仙絵巻断簡」の小野小町と藤原興風(こちらも展示されています)の今回の東博での展示は4月22日までです。これを逃すと次はいつのことになりますやら見当がつきません。
見逃す手はないと思いますぞ…
つづき:2012/04/09 桜が満開!(その2)
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