三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

新型コロナウイルスと宗教

2021年01月20日 | 問題のある考え

昨年のことですが、淺井昭衞『日蓮大聖人の仏法』という本のチラシが我が家の郵便受けに入ってました。
こんなことが書かれています。

今日の世界的な異常気象をはじめ、国内外の悲惨な事件や事故など、混沌とした状況を見る時、その惨憺たる有り様は、まさに目を覆うばかりであります。心ある者ならば、これを嘆かざる者は一人としておりません。(中略)こうした惨状を根本から救済するためには、まず、その混迷の原因が奈辺にあるかを知り、その根本原因をさぐり、そこから真の解決を計っていくことが必要であります。
既に大聖人は『立正安国論』において、世の中の不幸と混乱と苦悩の原因は、すべて邪義邪宗の謗法の害毒にあると仰せられています。

新型コロナウイルスの大流行も「邪義邪宗の謗法の害毒」なのでしょうか。

大川隆法『信仰の法』は、昨年、幸福の科学の信者から送られてきた本です。
手紙が添えられていました。

この度、幸福の科学 大川隆法先生のお話を知って頂きたく、経典を送らせていただくこと、お許しください。
仏様、神様への信仰心が、ウイルスなどの病原体に対して免疫力を高め、病から護られる事をお聞きになられていると思います。
今こそ、信仰の力、宗教の力が大切な時だと感じるものの一人であります。
また、世界で起こっている宗教を背景とした戦争についても、私たちがどのように取り組んでいったらよいか。どのように和平に導いていこうとしてるか、御一読いただけたらと、願っております。(略)

『信仰の法』は2018年1月1日発行ですから、新型コロナウイルスの感染が広がる前です。

付箋がついていて、そこにはこんなことが書かれていました。

信ずる者の場合、病が治っていきます。
あなたがたが、どのような人生観を持ち、
どのような自己イメージを持つかによって、
あなたがた自身の肉体の設計は変わります。

あなたがたの血液のなかにある赤血球や白血球、リンパ球、
こうしたものもまた、
強い霊的な生命力を帯びて、日々、活動しています。
そういうものが、「あなたがたが、どのような思いを発信するか」
ということによって変わっていくのです。

体のなかにあるウイルスその他、
悪しき物質と戦って、それを駆逐し始めます。
体のなかにできているガン細胞や、その他の不適切な組織は、
この「思い」によって、どんどんつくりかえられ、
廃棄処分にされていきます。淘汰されていくのです。


大川隆法さんはこんなことも説いています。

かつて、私は、
「もし、われを信ずる者、百人あらば、
その町に、壊滅的天変地異は起きまい」
という話をしたことがありますが、
その言葉どおりのことが、東日本大震災の際に、
東北のある地域で起きたことも『不滅の法』に書いてあります。
その地域には、
幸福の科学の信者が百三十人いたため、
そこだけ津波が避けて通ったのです。(略)
こうした奇跡はあくまでも方便ではありますが、
あなたがたに、「神秘の力とは何であるか」ということを教えるために、
起こしていることなのです。

「思い」は新型コロナウイルスの感染を防いでいるのでしょうか。

ものみの塔聖書冊子協会のパンフ「目ざめよ!」2018No.1も郵便受けに入っていました。
幸せ、愛、許しなどについて書いてあり、最後の「希望を持つ」で、神様の約束には次のようなものが含まれているとあります。
「悪が終わり、平和が永遠に続く」
「戦争がなくなる」
「病気、苦しみ、死がなくなる」
「豊かな食料がある」
そして「世界政府であるキリストの王国が義の支配を行なう」です。

イエスは、平和と一致のうちに永遠に生きる方法を教えました。また、将来の事柄を予告しました。その中には、この世の終わりが近づいていることを示すサインの含まれています。(略)
イエスが語ったこの世の「終結のしるし」には、世界的な戦争、食糧危機、流行病や大地震が含まれています。

エホバの証人にとって、戦争や飢餓、大災害は「神様の王国の支配がもたらす静けさが近づいていることの証拠」だそうです。
新型コロナウイルスの世界的な流行によって多くの人が死亡し、経済が停滞して困窮する人が増えるなどの事態は、エホバの証人にとって「明るい未来が実現」する「良い知らせ」であり、「希望」なのかもしれません。

他の教団はどうなのだろうかとネットで調べたら、セブンズデー・アドベンチストのHPにこんな論説がありました。

コロナウイルスは終末のしるしでしょうか。そうであるとも、そうでないとも言えます。終末のしるしと聞いて人々が連想することと、聖書の教えの間には、違いがあるからです(略)。疫病が終末の世界を極限まで苦しめるのです。したがって今のところ、コロナウイルスが終末のしるしであるとは言えません。(『アドベンチスト・レビュー』2020年3月26日号に掲載された)

http://u0u0.net/PR5v
「今のところは」ということは、状況次第では終末のしるしになるかもしれません。
私にとってはトランプ大統領のほうが終末のしるしのように感じます。

新型コロナウイルスの流行をどう受け止めるかによって、その教団の考えや立場がわかるように思いました。

コメント
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