①プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(全曲) レナータ・スコット、カルロ・ベルゴンツィ、ジョン・バルビローリ指揮ローマ国立歌劇場管弦楽団、合唱団(1966年録音 EMI盤)
②ディーリアス 「パリー大都会の歌」「夏の庭で」「春を告げるかっこうを聞いて」「川辺の夏の夜」、ピアノ協奏曲 チャールズ・マッケラス指揮その他 (EMI盤)
先週の土曜、NHKの地上波で宮崎葵さん主演のドラマ「蝶々さん」を見ました。オペラをもとにしたドラマで、一回目の先週は没落した武家の娘・蝶々さんが芸子としてお座敷に立つまでが描かれ、まだピンカートンとは出会っていない。宮崎葵さんの化粧して着飾った芸子姿が美しかった。今週土曜の2回目の放送では、一気に蝶々さんの悲劇的な死まで、ドラマチックにドラマが展開していくのだろう。宮崎葵さんの演技も楽しみである。
音楽雑誌「レコード芸術」の12月号に毎月連載されている音楽評論家・宇野功芳氏の「楽に寄す」で若き日の八千草薫さんが主演した1954年制作のオペラ映画「蝶々夫人」が話題になっていた。かなり以前、NHKのBSで放送され私も見ました。八千草薫さんが演じる蝶々さんは涙が出るくらい美しく、蝶々さんのイメージにピッタリでした。ビデオで録画したはずなので、朝から探してみましたが見当たりませんでした。DVDのデッキを購入した時、かなりのビデオテープを処分したので、その中に含まれていたのかもしれません。本当に残念である。
私は初めて歌劇「蝶々夫人」の全曲を聴いた時の衝撃は忘れられません。冒頭の音楽は異国情緒あふれる音楽で始まるものと思っていましたが、蝶々さんの波乱にとんだ生き方を暗示するような激しい音楽。何度聴いても衝撃を受けます。
そして第1幕後半の蝶々さんとピンカートンの美しい二重唱。このオペラの悲劇的な最後を知っているだけに、美しければ美しいほど、胸が裂かれそうな気持ちを強くします。
私が一番泣かされる場面は第2幕第2場、一晩中、ピンカートンを待っていた蝶々さんが眠っている子供を抱き上げて歌いながら去っていくシーン。
「おやすみ、かわいい坊や、私の胸でおやすみ。
お前は神様と、私は苦しみと一緒。
金の星の光は、お前のものに。
坊や、おやすみ」
歌劇「蝶々夫人」の全曲CDは、いろいろ持っていますが、一番のお気に入りはバルビローリが1966年ローマで録音したもの。単にメロディーを美しく演奏するだけでない、ドラマと一緒に一体になって演奏が進んでいる感が強い。時々バルビローリの唸り声が聴こえドキッとします。
今日聴いたディーリアスのCDでは、初めて聴いたピアノ協奏曲は面白くなかった。逆に「パリー大都会の歌」は面白かった。ディーリアスは生涯の多くをフランスで過ごしたので興味深かった。
そして、やはり「春を告げるかっこうを聞いて」「川辺の夏の夜」が一番、感動する。何か人生の無常、自然の尊さが静かに迫ってくるような音楽である。
②ディーリアス 「パリー大都会の歌」「夏の庭で」「春を告げるかっこうを聞いて」「川辺の夏の夜」、ピアノ協奏曲 チャールズ・マッケラス指揮その他 (EMI盤)
先週の土曜、NHKの地上波で宮崎葵さん主演のドラマ「蝶々さん」を見ました。オペラをもとにしたドラマで、一回目の先週は没落した武家の娘・蝶々さんが芸子としてお座敷に立つまでが描かれ、まだピンカートンとは出会っていない。宮崎葵さんの化粧して着飾った芸子姿が美しかった。今週土曜の2回目の放送では、一気に蝶々さんの悲劇的な死まで、ドラマチックにドラマが展開していくのだろう。宮崎葵さんの演技も楽しみである。
音楽雑誌「レコード芸術」の12月号に毎月連載されている音楽評論家・宇野功芳氏の「楽に寄す」で若き日の八千草薫さんが主演した1954年制作のオペラ映画「蝶々夫人」が話題になっていた。かなり以前、NHKのBSで放送され私も見ました。八千草薫さんが演じる蝶々さんは涙が出るくらい美しく、蝶々さんのイメージにピッタリでした。ビデオで録画したはずなので、朝から探してみましたが見当たりませんでした。DVDのデッキを購入した時、かなりのビデオテープを処分したので、その中に含まれていたのかもしれません。本当に残念である。
私は初めて歌劇「蝶々夫人」の全曲を聴いた時の衝撃は忘れられません。冒頭の音楽は異国情緒あふれる音楽で始まるものと思っていましたが、蝶々さんの波乱にとんだ生き方を暗示するような激しい音楽。何度聴いても衝撃を受けます。
そして第1幕後半の蝶々さんとピンカートンの美しい二重唱。このオペラの悲劇的な最後を知っているだけに、美しければ美しいほど、胸が裂かれそうな気持ちを強くします。
私が一番泣かされる場面は第2幕第2場、一晩中、ピンカートンを待っていた蝶々さんが眠っている子供を抱き上げて歌いながら去っていくシーン。
「おやすみ、かわいい坊や、私の胸でおやすみ。
お前は神様と、私は苦しみと一緒。
金の星の光は、お前のものに。
坊や、おやすみ」
歌劇「蝶々夫人」の全曲CDは、いろいろ持っていますが、一番のお気に入りはバルビローリが1966年ローマで録音したもの。単にメロディーを美しく演奏するだけでない、ドラマと一緒に一体になって演奏が進んでいる感が強い。時々バルビローリの唸り声が聴こえドキッとします。
今日聴いたディーリアスのCDでは、初めて聴いたピアノ協奏曲は面白くなかった。逆に「パリー大都会の歌」は面白かった。ディーリアスは生涯の多くをフランスで過ごしたので興味深かった。
そして、やはり「春を告げるかっこうを聞いて」「川辺の夏の夜」が一番、感動する。何か人生の無常、自然の尊さが静かに迫ってくるような音楽である。