オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

2009年・世界選手権、女子フリーを終えて

2009年03月31日 12時50分54秒 | 2008-2009年シーズン
今年の世界選手権の女子フリーはキム・ヨナさんの優勝で終了しました。キム・ヨナさんは正に最高の演技でした。キム・ヨナさんの演技、そして安藤美姫さんの復活の表彰台に関して、すでに言い尽くされていると思いますのでコメントは省略します。
今シーズンを最後を飾る世界選手権。注目は浅田真央さんの連覇だったと思いますが、結果的には残念な結果でした。この結果に対して、やはり厳しい報道、コメントが目につきます。結果オーライ的に見ると、言いたくなるのかもしれません。
しかしフリーの演技を見て、私はけっして悪い演技ではない!と感じています。トリプル・アクセルでの転倒が一度ありましたが、転倒の事が目立ちすぎているのか他の演技の素晴らしさに目を向けてくれてくれない、もどかしさを感じています。
今シーズン、「仮面舞踏会」のフリーの演技は6回目となりました。どの演技も彼女の底知れぬ技術の凄さと努力と葛藤のあとが伝わってきて、私自身、今シーズン、充実した気持ちで見続けることが出来たのは浅田真央さんのおかげと強く思い、感謝の気持ちで一杯です。
6回の「仮面舞踏会」の演技の中で一番好きなのは昨年のNHK杯での演技ですが、今回の世界選手権での演技は、その次に好きです。
転倒した時、彼女の脳裏に過ぎったものは何だったでしょうか?おそらくSPの順位もあり絶望感もあったかもしれません。しかし、このあとの彼女の演技の素晴らしさは言い表す言葉がありません。特に最後のステップの凄さは、まさに神がかりと言ってよいでしょう。けっして諦めない、やり遂げる物凄い技術を超えた精神力!録画を見ていて深い感動を憶えました。今の時期に、こんなコメントをすると、また叱られそうですが、このステップを見ていて、来年のオリンピックでは浅田真央さんが金メダルを獲るのではと言う確信が湧いてきました。ここまでやって獲れないはずがない!この世界選手権のフリーでオリンピックの表彰台のど真ん中に橋を架けたのではと強く感じました。(私の大暴言と思って下さって結構です)
いろいろなコメントを読むと共通していることはタラソワコーチの技の難度の高いプログラム、そして、それに失敗した時のリスクの大きさを挙げているようです。しかし荒川静香さんは浅田真央さんのフリーの演技に対して
「今回は勝つための構成というより、五輪でトリプルアクセルを2度跳ぶために、試しておきたかった構成だった感じがする。
キム選手が、現在あるものに磨きをかけていくタイプだとしたら、浅田選手は選択肢をたくさん持っている選手。
五輪へ向け勝つための構成を練り上げてくるはずだ。」
と、述べられているそうです。
浅田さんは決してキム・ヨナさんと比べて演技力が劣っているとは思えません。今シーズンはオリンピックに向けた技術の構築、そして限界への挑戦だったと思います。この事を世界選手権でのフリーでの演技でまざまざと見せつけられた思いです。
浅田さんのフリーの演技を終えての何とも言えない表情、タラソワコーチの表情、そして抱き合う2人の映像を見て、この二人しか解らない達成感があったのかもしれません。
今年の春、浅田さんが進学する中京大学では彼女のメンタル面の強化やロシア語の上達にむけたカリキュラムを組む事のことで努力家の彼女のことですから、さらにパワーアップするでしょう。
今まで当たり前のように登っていた表彰台に登れなかった悔しさは相当なものがあると思います。この悔しさが来シーズンに絶対に生きていくものと信じています。

浅田真央さんのことばかりになりましたが、今回の世界選手権で私が注目していたのはアメリカのレイチェル・フラットとフィンランドのラウラ・レピストでした。
フラットは世界選手権、初出場でいきなり5位の成績で彼女の底力を見せつけられました。まだまだ伸びる彼女だけに、来シーズンの台風の目と言っても過言ではないでしょう。
レピストは、どうしても引退した太田由希奈さんとイメージが重なるものがあり私にとって気になる存在です。昨年の世界選手権では8位、今年は6位。着実にレベルを上げています。ヨーロッパ選手権の優勝者としての気品も出てきました。来シーズンもフィンランド勢から目が離せません。

今回の世界選手権で我が国の女子シングルはオリンピックの出場枠を3つ獲得しました。この3枠をめぐって今年の暮の全日本選手権まで、どのようなドラマを展開していくか、新しいシーズンに対して心の中が、さらに盛り上がってきました。

2009年・世界選手権、女子フリー

2009年03月29日 21時50分23秒 | 2008-2009年シーズン
仕事を終えて帰宅してテレビの画面を見ると、ちょうどキム・ヨナさんの演技が始まる直前でした。しかし結果は既に知っていました。浅田真央さんの順位や転倒の事も・・・・
キム・ヨナさんは昨日のSPの最高の「死の舞踏」に続いて最高の「シェエラザード」を見せてもらったというのが率直な実感です。この曲の最高の聴かせ所と言える第3曲の「若い王子と王女」でのスパイラルの素晴らしさは言い表わすことが出来ません。表彰式での涙、ジーンと来るものがありました。来シーズンも浅田真央さんの最大のライバルとして光り輝いてもらいたいものです。
安藤美姫さんの復活の第3位、本当に良かった!やはり彼女が元気でなければ日本の女子シングル全体が元気が出ません。私自身、一昨年の暮、大阪で見た全日本選手権での「カルメン」の演技を今だに忘れることが出来ません。今年の世界選手権をきっかけに、さらに昇り調子になって行く事でしょう。
最後に浅田真央さん、今シーズン、たいへんご苦労様でした。今シーズンのフリーのプログラム「仮面舞踏会」は大変なプログラムでした。昨年のGPシリーズのフランス大会が全てを語っていると言えます。この前の四大陸選手権では疲れが出ているのかな?と感じましたが、そのままの状態で世界選手権を迎えたのかもしれません。あくまでも、これは私の想像ですが・・・
この前、放送されたNHKで放送された「スポーツ大陸」の浅田さんの特集でタラソワコーチのコメントが印象に残っています。
「(浅田真央さんにとって)今シーズンは挑戦のシーズンです」
おそらく来シーズンのオリンピックシーズンはメダルを獲りに行くプログラムになるでしょう。来シーズンは今シーズンの苦労や悔しさが絶対に報われるシーズンになることを私は信じています。

放送は録画していますが、まだ全て見ていません。アリッサ・シズニーやレイチェル・フラットなど私の注目選手の演技も気になります。今度の公休日は、あさっての火曜日です。最初からじっくりと見るつもりです。

2009年・世界選手権、いよいよ女子フリー。

2009年03月28日 21時30分46秒 | 2008-2009年シーズン
世界選手権の女子SPが終わりました。
上位は世界の強豪の名前がずらりと並んでいる。明日のフリー、特に最終グループが楽しみである。じっくりと楽しむつもりである。
キム・ヨナさんの最高の「死の舞踏」を見せてもらった。最高の演技を見ることが出来た幸せを素直に喜びたい。
浅田真央さんは明日は今シーズン最後の「仮面舞踏会」です。何か物凄い演技になりそうな予感がします。とにかく明日です。
安藤美姫さんはメダル射程距離。久し振りに最高のフリーの演技を見られそうです。
私の一番の注目選手のラウラ・レピストはミスはありましたが6位でフリーでは最終グループ最後に登場のとの事。あの美しい演技。これまた楽しみです。
SPで1番、私が目をひいたのはレイチェル・フラットの「ムーン・リバー」である。私好みの選曲で嬉しくなる。そして見るたびに成長しているのが実感出来る。成長著しいので来シーズンが本当に楽しみである。
番組では私のアイドル長洲未来さんもゲストで登場し胸がドキドキしました。
それにしても同じアメリカの私の御ひいきのアリッサ・シズニーはどうしたのだろうか?どうも沈没のようである。フリーの「ドクトル・ジバコ」での巻き返しに期待しましょう。

明日は夜10時頃まで仕事である。おそらく結果が気になる一日になりそうである。

2009年・世界選手権、明日は女子シングルSP

2009年03月27日 22時03分48秒 | 2008-2009年シーズン
世界選手権の男子フリーが終わりました。
日本は、とにかく3枠を獲得!来年のオリンピックが楽しみです。
小塚君は残念ながら表彰台は逃しましたが今シーズン、女子シングルを含めて一番、成長した選手だと思います。来シーズンのさらなる飛躍に期待しましょう。

今回の男子フリーでは何と言っても優勝したライサチェックの演技が本当に素晴らしかった!今回の彼の演技を見てテレビの画面に引き込まれるものがありました。ライサチェックはフレンズ・オン・アイスのご常連だけにどうしても応援してしまいます。
久し振りに聴いたガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」
やはり、いい曲である。また長身の蝶ネクタイ姿のライサチェックにぴったりの曲である。今度の休みの日にCDでこの曲を聴く事にしましょう。

いよいよ女子シングルが始まります。
今日の朝日新聞の朝刊のスポーツ欄に安藤美姫さんのコメントがありました。
「表彰台へ上がる強い気持ち」
今年の世界選手権は浅田真央さんとキム・ヨナさんの対決ムードが強いですが、この二人に安藤さんが割って入ると、俄然、盛り上がる選手権になるでしょう。また安藤さんは、それだけの実力は十分に持っている方です。
明日と明後日の放送は仕事のため、録画で見ることとなりますが、とにかく気合が入ります。

2009年・世界選手権、ペア

2009年03月26日 20時09分31秒 | 2008-2009年シーズン
フィギュアスケート世界選手権はドイツのザフチェンコ&ゾルコーヴィ組が優勝。ロシアの川口悠子さん&スミルノフ組は見事3位!!本当におめでとうございます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090326-00000012-reu_k-spo.view-000
ペアは大好きだが放送が無い!考えてみると今シーズンのザフチェンコ&ゾルコーヴィ組の演技をまだ見た事がない。さぞかし凄い演技なのであろう。女子シングルと男子シングルだけがフィギュアスケートではない。ペアやアイスダンスもぜひ見たいものである。

オトマール・スウィトナー

2009年03月26日 13時45分57秒 | 名演奏家の思い出
3月22日の日曜の深夜、NHK・BS2で音楽ドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スウィトナーの人生~」が放送されました。2007年ドイツで製作されたドキュメンタリーである。
オトマール・スウィトナーの名前を聞いて懐かしさを憶えるのは私以上の世代であろう。NHK交響楽団の名誉指揮者として頻繁に来日していたが(旧)東ドイツを拠点にしていた為か東ドイツ消滅後、指揮活動の話を聞く事がなくなった。また番組でも紹介されたが病気(パーキンソン病)もあり引退同然になったようである。

スウィトナーは現在も私の好きな指揮者の一人です。彼の名前を知ったのは高校生の時、テレビでのスウィトナーの演奏会の放送であった。曲目はベートーヴェンの序曲「レオノーレ」第3番と交響曲第1番だった。クラッシック音楽の経験の浅かった私でもその音楽の素晴らしさは伝わってきました。そして東京での大学生時代、彼の指揮するNHK交響楽団の演奏会によく脚を運んだものである。
また、私はスウィトナーにたいへん感謝しなくてはいけないことがあります。私は大学3年までモーツァルトが全くダメでした。何とモーツァルトが苦手でした。そのような状態の頃、大学3年の時、スウィトナー指揮のベルリン国立歌劇場管弦楽団の演奏会を聴きにいきましたが、メインのブルックナーの交響曲第7番の演奏のあと、アンコールでモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲が演奏され、短い曲ですが、たいへん感激しました。早いテンポの中での表情豊かなオケの演奏、そしてじっとしておれなくなるような迫力のあるコーダ。軽く見ていたこの序曲がこんなに凄い曲だったとは!まさに私のモーツァルト開眼の瞬間でした。

スウィトナーは1922年生まれですから現在87歳である。番組では往年の指揮姿の映像のオンパレードかと想像していましたが、見事に予想はずれでした。2007年当時のスウィトナーへのインタビューが中心でした。年齢の為、杖をつき、足元はぎこちない状態ですが言葉はたいへんしっかりとしており、あの眼光も昔のままだったのが本当にうれしかった。そして元気だった頃、指揮台に立ったベルリン国立歌劇場やバイロイト祝祭劇場を訪ねるシーンもありました。またバイロイトのオケのピットからステージを眺める映像もありオペラファンとしても興味深いものがありました。
一番好きな作品を聞かれモーツァルトの交響曲39番とヨゼフ・シュトラウスのポルカ「トンボ」の2作品を挙げたのは以外でした。この2作品を実際にベルリン国立歌劇場を訪ねた際、同オケを指揮した映像は胸を打つものがありました。病とはいえ、しっかりとした指揮振り、そして元気な声でオケに指示している姿をみていると本当に引退はもったいないと強く思いました。NHK交響楽団の名誉指揮者としての名前は現在も残っているので何とかならないものかと思いましたが、どうにもならないのでしょう。引退しているとはいえスウィトナーには、いつまでも元気でいて欲しいと念ずるのみである。

なお、この番組のスウィトナーへの聴き手は彼の一人息子がつとめていますが息子さんはスウィトナー姓ではありません。スウィトナーと彼の正式な奥さん以外の女性との子供である。バイロイトで指揮していた頃、知り合った女子大生との事で、奥さんと別れることなく、その関係は今も続いている。私が大学生時代、スウィトナーにサインをもらいに行った時、彼の傍らに女性が付き添っていましたが、間違いなく奥さんのほうでした。ベルリン国立歌劇場を訪ねた際の映像では何と奥さんと息子さんと、その母親の3人が同行していて、驚くばかり・・・

最後の私のお気に入りのスウィトナーのCDを3点
①ドヴォルザーク 交響曲第8番、交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク交響曲全集より) ベルリン国立歌劇場管弦楽団 (1982年、1983年録音)
②ウィンナ・ワルツ集(「美しき青きドナウ」など10曲) ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 (1979年録音)
③モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」(全曲) ベルリン国立歌劇場管弦楽団 (1970年録音)
特に①のドヴォルザークの録音が大好きです。スウィトナーの表現力の豊かさ、スケールの大きさ、そして当時のベルリン国立歌劇場管弦楽団の底力が見事に合致した名演奏といってよいでしょう。 

もうすぐ世界選手権

2009年03月24日 23時26分45秒 | 音楽
この前の日曜の深夜、NHK・BS2で音楽ドキュメンタリーで、すでに引退しているが指揮者のオットマール・スウィートナーの特集があった。たいへん懐かしい名前で思うこと、思い出すこと多々あり。プライベート面では、びっくりである。スウィートナーはNHK交響楽団の名誉指揮者の称号を持っているので、大学生時代、よくコンサートに脚を運んだものである。
この一週間、休みなし。次の休みの日にゆっくりと感想や思い出を書くつもりである。

WBCは日本が優勝!アメリカやキューバを押さえてアジア同士の決勝。さすがイチロー!やるべき時はやる!さすがである。
もうすぐフィギュアスケートの世界選手権。女子シングルも野球と同じ日本と韓国の争いのようである。今シーズン、最後の大きな競技会である。出場するスケーターには結果は別として最高の演技を期待しましょう。

映画「おくりびと」

2009年03月19日 09時50分52秒 | 映画
予約していた、今、話題の映画「おくりびと」のDVDが到着し、さっそく見ました。人間の死をテーマにしていますがユーモアを交えながらのストーリーで、そして最後は静かな感動が湧いてきました。
人への愛情と想い、そして人間の尊厳。これがこの作品の根底に流れているテーマでしょう。ご存知のとうり、この作品は今年のアカデミー賞外国語映画賞に輝いた作品。日本人でしかわからないのではと思う所作、そして日本の東北の風景と風土、これらを乗り越えて海外でも高い評価を受けた理由は何故だろうか?
9・11テロやイラクなどの国際紛争などで人の命が軽く扱われて来た現在、この作品を通して「命の尊さ」「人への想い」の大切さを映画という世界共通語で淡々と訴えているのが海外の人々にも理解でき心に訴えるものがあるのでしょう。

私事ですが、私は父親、祖父、祖母、そして母方の祖父と祖母を今まで、送ってきましたが、お通夜や葬儀が何かと慌ただしく、本当に心から故人の人生最後の旅立ちを見送ってあげることが出来たのか?といろいろと考えさせられました。
お彼岸に入りましたが、お墓参りには、まだ行っていません。我が家のお墓は少々遠方ですが、時間を見つけて行きたいと思います。

最近の番組から。

2009年03月16日 10時08分39秒 | 中野友加里さん
先週末、NHKの地上波で浅田真央さんを特集したスポーツ大陸「攻める気持ちを忘れない」が放送されたようで、翌日、出社したら我が店の事務のお姉さま(おばさんとは恐ろしくて言えない)に、さっそく「昨日のNHKの真央ちゃんの番組、きちんと見たの?」と言われてしまった。
私自身はBSで放送された時に録画をしていたので、すでに何度か見直していた状態でした。見れば見るほど勇気が湧いてくる素晴らしい番組だったと思います。昨日、営業会議があり、いろいろと発言したのですが、この大変な不況の中で0発想、現状打破をすることの意識と行動を変えさせることの難しさを改めて痛感してしまいました。
浅田真央さんのような天才でさえ昨日より今日、今日より明日と現状に甘えることなく進化(深化)しようと、たいへんな練習と研鑽をつんでいる姿を番組で見て、また浅田さん自身の発言を聞いて私自身の内面で奮い起こされる気持ちになります。
今回の番組の録画は以前、放送された「荒川静香・金メダルへの道」と並んで、大切なものとなってしまいました。

昨日の朝、NHKハイビジョン放送で東京バレエ団による「ジゼル」の公演の放送があり、今、録画を見終えたばかりです。
2006年の公演でジゼル役はイギリスのロイヤルバレエ団、アルブレヒト役はパリ・オペラ座バレエ団からの客演を迎えてでのの公演である。私は「ジゼル」は1983年キーロフ・バレエによる公演のDVDを持っていますが、映像状態が鮮明でなく、またオケの録音状態もこもり気味でしたが、今回の放送はハイビジョンでの鮮やかで大変美しい映像でオケの録音状態も良く目と耳の両方からバレエ「ジゼル」を本当に楽しむことが出来ました。なお1983年のDVDでは第1幕の最後でのジゼル役のメゼンツェワの涙を流しながらの演技を見ていると映像の古さを忘れるものがあります。
さて今回の放送でも第1幕の半ばでのジゼルの収穫祭の踊りのソロあたりから、やはり目頭が熱くなってきます。そして以前にもコメントしましたが、どうしても中野友加里さんと重なってしまい、いけません。昨年のGPシリーズのアメリカ大会の放送で初めて見た中野友加里さんの「ジゼル」そして中間部でのつま先でのステップを見たときの驚きと感激は忘れることが出来ません。(バレエ「ジゼル」を見たことがある方だったら解ってもらえるでしょう)
私は15年ほど前、生で初めて「白鳥の湖」を観て、バレエに興味を持ってから数年前までバレエ=チャイコフスキーの三大バレエで、他の作品はあまり見向きもしませんでしたが、中野友加里さんの「ドン・キホーテ」「シンデレラ」そして「ジゼル」を見て、チャイコフスキーの作品以外のバレエに目を向け、領域を広げることが出来ました。中野友加里さんにどれだけ感謝したらよいかわかりません。中野さんは単にバレエの音楽を使って氷上で演技をしているというだけでなく、そのバレエの役になりきりバレエのシーンを想い出させる見事な演技で本当に心を打つものを私は感じます。なお、個人的には「ジゼル」はもちろんですが中野さんの「シンデレラ」もプロコフィエフの音楽の凄さもありますが今だに大好きです。
今は亡き映画評論家の淀川長治氏は、たいへんバレエにも造詣が深く、エッセイで印象に残っているコメントがあります。
「バレエも美に酔ったあげく涙をもたらす、あの美しさの中にはあらゆる美の涙がしみこんでいる。神は人間に涙というものをさずけられた。涙をながし得ぬ人は不幸だ。わたしが言うぜいたくとはその涙をあふらしうる美への酔い心地。これを今のうちにうんと体験してほしいことの、ぜいたくである」
来シーズン、中野友加里さんはどんな曲でオリンピックに挑戦するのでしょうか?またバレエ音楽かな?新しいプログラムが楽しみです。

「中国少女」

2009年03月12日 15時30分02秒 | 今日、聴いたCD
昨日、仕事から帰宅後、昨年放送された「NHK杯フィギュアスケート30年」の録画をまた見てしまいました。特に昨日、繰り返して見た映像はペアの申雪&趙宏博の演技である。スロージャンプ、ツイストなど繰り出す技の一つ一つのスケールのある演技に改めて魅了されました。音楽は「トゥーランドット」、それも荒川静香さんがトリノで金メダルに輝いた時と同じ音源のものである。

「中国少女」(CHINA GIRL)

ヴァイオリンのヴァネッサ・メイのアルバム名である。この2曲目に収録されているのがプッチーニ歌劇「トゥーランドット」によるヴァイオリンの為の幻想曲。これが荒川静香さんや申雪&趙宏博の「トゥーランドット」の音源です。
EMIからフィギュアスケートの音楽を集めたCDにも収録されているようですが私はオリジナルのアルバムの形で持っています。
残念ながら国内盤は現在無いようで私が持っているのは輸入盤で持っています。
昨シーズンはアメリカのキミー・マイズナーがフリーで「トゥーランドット」の音楽を使用しましたが別の編曲のもので、旋律の美しさや迫力などは、やはりメイの演奏の録音が勝っていたと思います。
今日は久し振りにこのCDを取り出して「トゥーランドット」によるヴァイオリンの為の幻想曲を聴きました。
聴きなれたテレビのスピーカーではなく私のオーディオのスピーカーから大きく鳴り響く演奏を聴いて改めて、歌なしで聴いてもこのオペラの持つ旋律の美しさに心が奪われました。
このあとはCDを入れ替えながら「揚げひばり」「スペイン奇想曲」そして「仮面舞踏会」などフィギュアスケートで魅了された曲をフィギュアスケートの雑誌を目を通しながら聴いていました。
来シーズンはどんなクラッシックの名曲、それも意表のついた隠れた名曲が飛び出すか楽しみです。




楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」その2

2009年03月12日 09時58分13秒 | 今日、聴いたCD
ワーグナー 楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」全曲

ディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウ(ハンス・ザックス)プラシド・ドミンゴ(ワルター)カトリーナ・リゲンツァ(エヴァ)クリスタ・ルートヴィッヒ(マクダレーネ)

オイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・ドイツ・オペラ歌劇場管弦楽団・合唱団(合唱指揮ワルター・ハーゲン・クロール)
(輸入盤 ドイツ・グラモフォン 477 7559)1976年録音

上記CDを、2月初め購入して一度コメントしましたが、あれから二度ほど全曲を通して聴きました。昨年の暮、バッハの宗教曲全集という、大変なアルバムを購入しましたが「クリスマス・オラトリオ」を半分聴いて頓挫状態の中、ワーグナーのオペラとなると苦も無く全曲を一気に聴く事ができるのは、バッハの観点から見ると本当に自分自身、成長が無く、本当に情けない気持ちである。今も、スピーカーからワーグナーの音楽が流れていますが、今日のように仕事で体がクタクタになっている時は、どうしてもワーグナーに走ってしまいます。
http://blog.goo.ne.jp/0612-0523/e/584eac4196f72e6a8a1eb7c9ab0b2e33
http://blog.goo.ne.jp/0612-0523/e/ee5e519a1d2b67e1d2065107064656a1

さて楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」は、やはり私の大好きなオペラの一つである。今まではサヴァリッシュがバイエルン国立歌劇場のオケを振ったスタジオ録音をよく聴いていましたが、今回のヨッフムがベルリン・ドイツ・オペラ歌劇場のオケを振ったスタジオ録音の方を大変気に入っています。サヴァリッシュ盤では響きが時としてシャープで音楽の作りに固さを感じる事もありましたが、ヨッフム盤はいぶし銀のような響きが作品全体を包んでくれているようで、私にとって、こちらの方が心地よく感じます。

いろいろなオペラの登場人物の中で一番好きな人物は?と聞かれたら、やはり「ハンス・ザックス」と答えるでしょう。ハンス・ザックスの年齢と今の私の年齢が、おそらく今、重なっているのではと思う事もあります。物事を大局的に見ながらも、自分の気持ち中にも複雑な葛藤ある人物のように思え、どうしても私自身と重なるものを感じます。
このオペラにはクナッパーツブッシュ指揮のバイエルン国立歌劇場でのライブ録音があるらしいが、まだ聴いたことがありません。R・シュトラウスの「ばらの騎士」が素晴らしかっただけに、ぜひ聴いてみたいものである。

話は変わりますが今、話題の定額給付金、わが町では来月半ばから給付開始とのことである。私の給付金は、おそらく財務大臣閣下に握られるのであろう。
私としては、この給付金で昨年発売され、買えなかった朝比奈隆指揮新日本フィルによる楽劇「ニーベルンクの指輪」の全曲録音のCDを購入したいと秘かに思っているのですが、却下されるでしょう。しかし何とかしたいものである。

「攻める気持ちを忘れない」

2009年03月08日 23時17分38秒 | 2008-2009年シーズン
NHK・BS1でスポーツ大陸で浅田真央さんの特集「攻める気持ちを忘れない」を見ました。現状に満足せず常に前向きに挑戦していく姿勢には、頭が下がる思いでした。天才が努力するのだから、浅田さんを追いかける選手は大変である。
特に印象に残ったのは「仮面舞踏会」での最後の約45秒に及ぶステップの意味である。2度のトリプル・アクセルも凄いですが、この最後のステップに込めた浅田さんの決意、そしてその挑戦の重さを、この番組を見て考えさせられるものがありました。GPシリーズ・フランス大会からNHK杯までの努力と葛藤。荒川静香さんの公式サイトでのメッセージ「怒涛の1ヶ月」を実感する事が出来ました。
番組ではタラソワコーチ、カトリーナ・ビット、そしてキム・ヨナさんのコメントもあり、単なる民放の特集のように浅田さんの近況報告にならなかったのが良かった。タラソワコーチのコメントで「今シーズンは挑戦です」という言葉が印象に残りました。
タラソワコーチのペアーの現役時代のお宝写真も流れびっくりでした。
今年の1月、大阪でフレンズ・オン・アイスを見ましたが、浅田さんの演技には本当に感動しました。「仮面舞踏会」を通じて「美しさ」と「凄み」を得たと言ってもよいでしょう。
もうすぐ世界選手権です。おそらく最後の「仮面舞踏会」でしょう。順位という結果より究極の「仮面舞踏会」を見たいものです。

バレエ「ジゼル」第1幕

2009年03月06日 22時09分44秒 | 中野友加里さん
今日は仕事が早番の日。いつもより早く帰宅してDVDを見る。
昨日は久し振りに昨年、放送された「NHK杯フィギュアスケート30年」の録画を久し振りに見て胸が一杯になりました。特にアイスダンスの美しさに涙が出るような思いでした。ペアの様に派手なジャンプやリフトが無いのに、この魅力はどこから出ているのだろうか?ますますフィギュアスケートの深みにハマってどうにもならない状態になってきました。
さて、今日は夕食後、久し振りにバレエ「ジゼル」の第1幕をDVDで見る。
ジゼルの歓びと絶望、そして死。これを演じきるジゼルに扮するバレリーナの凄さ!
昨日と同様、胸が一杯になる。
そして、このバレエの映像を見ていて、どうしても中野友加里さんと重なってしまう。中野友加里さんの「ジゼル」を、おそらく、もう見る事の出来ない無念さ!昨年暮の全日本選手権の結果のコメントで私の至らなさで、いろいろとご迷惑をお掛けしてしまいましたが、今になって思うと中野さんが世界選手権に出場できない無念さより、中野さんの「ジゼル」を世界選手権という大きな舞台で見る事が出来ない無念さの方が勝っていたのでしょう。もっと、その事を強調すべきだったと思っていますが、今となっては、あとの祭り。
名作バレエ「ジゼル」の音楽で次にブルーのジゼルの衣装を着てリンクの上で演じるのは誰でしょうか?気を入れ替えて、今後の楽しみにしたいと思っているしだいです。

「ワールド・フィギュアスケート」最新号

2009年03月05日 14時22分30秒 | 2008-2009年シーズン
やっと雑誌「ワールド・フィギュアスケート」の最新号を購入しました。
毎回ながらカラー写真からフィギュアスケートのもつ美しさ、楽しさが伝わってきます。今回は特に四大陸選手権とヨーロッパ選手権の写真での各出場スケーターの表情の素晴らしさに目が止まります。映像で演技を見るのも、もちろん良いですが表情をしっかりと捉えた写真をじっくりと見るのも楽しさが増します。
特に四大陸選手権でのキム・ヨナさん、ヨーロッパ選手権でのアイスダンスやペアの写真は本当に見飽きない。
インタビューでは鈴木明子さん、ラウラ・レピスト、タラソワコーチの記事が印象に残りました。
鈴木明子さんは四大陸選手権フリーの翌日のものですがインタビューの最後に「来季うまくなってここへ戻ってきたい」と答えています。
しっかりとオリンピックを見据えているようで、ファンとして、しっかりと応援していきたいものです。
ラウラ・レピストのインタビューではスケーティングの美しさを問われて「ジャンプだけでなく他のエレメントや表現力などにも練習するよう指導を受けている」と答えています。フィンランドにはレピストの他、ポイキオやコルピなど素晴らしいスケーターが登場しているので、今後フィンランド勢から目が離せません。
そしてタラソワコーチのインタビュー。話題のほとんどが浅田真央さんのことである。浅田真央さんが以前より感情表現が豊かになり、音楽を表現できるようになったとのコメントが特に印象に残りました。なお新しいシーズンのプログラムは新しくなるとの事なので「仮面舞踏会」は今月の世界選手権が見納めになりそうです。

もうすぐ世界選手権。結果は別として最高レベルの美しい演技を見る事を楽しみにしています。