オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

映画「ドクトル・ジバコ」

2009年01月29日 10時12分13秒 | 映画
今年のフィギュアスケートの全米選手権はアリッサ・シズニーが優勝に輝きました。私自身、シズニーは好きなスケーターにもかかわらず全くのノーマークでした。お恥ずかしい限りです。
シズニーの今シーズンの演技はGPシリーズのカナダ大会の放送でも見る事が出来ましたが、私が嬉しかったのはフリーの曲目が映画「ドクトル・ジバゴ」の音楽だった事です。
私が初めて自分の意志で映画館で洋画を見たのは中学1年の時「アラビアのロレンス」でした。この作品の監督はイギリスのデビット・リーンである。「旅情」「戦場に賭ける橋」「ドクトル・ジバゴ」「ライアンの娘」を代表作とする名監督である。「ドクトル・ジバゴ」は「アラビアのロレンス」の次の作品で1965年撮影賞や作曲賞などアカデミー賞6部門に輝く名作である。なお、この年の作品賞は「サウンド・オブ・ミュージック」である。
私がこの作品を見たのは大学生の時のリバイバル公開で、今はもう無くなっているらしいですが「テアトル東京」で見ました。たいへん長い映画でしたが、たいへん感激しましたが、特にラーラ役のジュリー・クリスティの秘めた情熱あふれる美しさに心を奪われたものです。そしてこの作品のテーマ音楽の「ラーラのテーマ」は大好きな映画音楽となりました。

映画「ドクトル・ジバコ」は(旧)ソ連の作家のポリス・パステルナークの代表作の小説の映画化である。この小説は第1次世界大戦とそれに続くロシア革命の中、最も人間的に生きぬいた若い医師ジバコの愛の物語である。1958年にはノーベル文学賞に決定したが当時の政治状況から辞退しなければいけない状況にパステルナークは追い込まれました。
小説「ドクトル・ジバコ」はソ連では発禁だったが、いち早くイタリアで出版され、イタリアの映画製作者カルロ・ポンティ(イタリアの女優ソフィア・ローレンの夫)によって映画化された。

配役
ユーリ・ジバコ:オマー・シャリフ、ラーラ:ジュリー・クリスティ(「ダーリング」でアカデミー賞主演女優賞)、トーニャ(ユーリの妻):ジュラルディン・チャップリン(あの喜劇王チャップリンの娘さんです)、エフグラム(ユーリの異母兄):アレック・ギネス(「戦場にかける橋」でアカデミー賞主演男優賞)、コマロフスキー:ロッド・スタイガー(「夜の大捜査線」でアカデミー賞主演男優賞)、パーシャ(ラーラの夫);トム・コートネイ
あらすじ
19世紀終わりのロシア、ユーリ・ジバコは8歳で両親を失いモスクワの科学者のグロメーコ夫妻に引き取られ、我が子の様に育てられた。青年になったユーリは医学の道を歩みながら詩人として知られるようになる。またグロメーコ家の一人娘のトーニャを愛するようになる。
グロメーコ家からあまり遠くない所に仕立て屋アメーリア・ギシャールが住んでいて美しい娘ラーラがいた。彼女には革命に情熱を持つ学生パーシャに愛されていた。
アメーリアにはコマロフスキーというパトロンがいたが、ある夜、体調の悪い母アメーリアの代りに彼と食事をした事から秘密の情事が始まった。
その情事から逃れようと苦しんだラーラはピストルを持ってコマロフスキーのいるクリスマスの舞踏会に出掛ける。その舞踏会で偶然にもユーリとトーニャの婚約が発表されようとする時、突然、銃声が鳴り響く。ラーラがコマロフスキーを撃ったのである。ユーリは、その場で事件を表沙汰にしたくないコマロフスキーの傷の手当をし、ラーラは彼女の後を追ってきたパーシャによって会場から出て行く。
1914年ロシアは第1次世界大戦に参戦。ラーラと結婚したパーシャも戦場に駆りだされ戦死が報ぜられた。
その頃ユーリは戦医として戦線にいたが、その時、看護婦になっていたラーラと再会する。2人の間は友情から愛情へ高まったが、ラーラも娘の元に戻り、ユーリも革命下のモスクワの家族の下に戻る。
飢えと欠乏の中、ある日ユーリは暖炉用の薪にと板塀をはぎ取り共産党員に捕まってしまうが彼を救ったのは既に党幹部だった異母兄のエフグラムだった。兄はモスクワを出るようにすすめ、ウラルにあるトーニャの領地があるワルイーキノへ行く事となる。
モスクワからの旅の間、白軍のスパイでないかと疑われ赤軍の将軍ストレーリニコフより取り調べを受ける。彼こそ死んだと思っていたラーラの夫パーシャであった。
ワルイーキノへ到着後、貧しいながらおだやかな生活を送っていたユーリ一家であるが、ある日、ユーリは町の図書館でラーラと劇的な再会をする。そして二人はもう離れることの出来ない関係となる。
トーニャに2人目の子が生まれると知り、ユーリはラーラとの別れを決意し出かけた帰りにパルチザンの一隊に捕らえられ彼らと行動を共にしなくてはいけなくなる。
しかし愛する人たちの事を思い、脱走。雪の平原をさまよいながら、やっとの思いでラーラの元にたどり着く。そこでユーリはトーニャが夫とラーラの愛情から身を引き子供を連れてパリへ去ったことを知る。
そしてユーリとラーラの前にコマロフスキーが現れる。彼は世渡りの上手さで極東の傀儡政府の大臣を努めていてユーリは亡命者の夫、ラーラは今は失脚したストレーリニコフの妻、どちらも危険な身のため極東行きを勧めたが再三断る2人だが、とうとう極東行きを決意する。
しかしユーリはラーラを先に送り出すが自分は同行しなかった。この時がユーリとラーラの永遠の別れとなる。そしてラーラの体の中にはユーリとの新しい命を宿っていた。
そして8年後、エフグラムはモスクワで放浪状態だったユーリを発見して病院で働けるようにした。
そして、ユーリは出勤中の或る日、市街電車の中でラーラらしき女性が歩いているのを見て、電車を降りて必死に彼女を追いかけるが、心臓のショックで倒れ、その場で死んでしまう。
ユーリの葬儀の時、エフグラムは以外な女性に声を掛けられる。ラーラである。ラーラは内乱の最中に見失った娘を捜しにモスクワへ来ていた。エフグラムも娘探しに協力したが、ついに見つからなかった。
そしてラーラもいつの間にか姿を消してしまった。遠い労働キャンプに連衡されていったらしい・・・

上映時間3時間15分。たいへんな大作です。第1次世界大戦とロシア革命という大きな時代のうねりの中の愛の物語である。それだけにテーマ音楽の「ラーラのテーマ」が心の中で響きます。

朝、起きて。

2009年01月26日 10時54分42秒 | 2008-2009年シーズン
24日土曜の夜は棚卸しで店で夜明かしをした。昨日の昼過ぎ、フラフラしながら帰宅して泥の様に眠る。
今日の朝、目が覚めて、財務大臣閣下の第一声。
「アメリカは誰かさんの好きなアリッサ・シズニーとレイチェル・フラットよ~
 フラットという人は、この前、ジュニアで世界一になった人でしょ?」
アメリカの全米選手権の結果をニュースで聞いたらしいが、アメリカのスケーターの名前を良くご存知でビックリする。また私の好きなスケーターも、いつのまにか読まれていて、恐れ入りました。
詳しい結果はまだよく知りませんが、私の期待していた長洲未来さんとアシュリー・ワーグナーは残念ながら沈没だったらしい。来シーズン、さらなる飛躍に期待しましょう。アリッサ・シズニーがトップになるとは全くの予想外でした。本当に彼女に失礼でしたが全く期待していませんでした。今年も昨年と同様10代の選手が上位独占かな?と思っていました。
シズニーの今シーズンのフリーの曲目は私の大好きな映画「ドクトル・ジバゴ」の音楽である。あのモーリス・ジャール作曲の素晴らしい音楽に乗って、あの美しいスピンを世界選手権で見る事が出来ると思うと胸が高まります。今年の世界選手権はアメリカのロスアンジェルスで開催されるので会場は沸きに湧くでしょう。中野友加里さんとのスピンの競演が見られないのは本当に残念です。

ヨーロッパはラウラ・レピストとカロリー・コストナーが1位、2位との事。
レピストが1位との事で感概無量。レピストを見ていると、この前引退した太田由希奈さんと、どうしてもイメージが重なるものを感じるのは私だけかな?

我が家はCSの装置がないのでスカパ!での放送は見る事が出来ないので、録画を知人に頼んでいます。全米選手権とヨーロッパ選手権の放送を録画したDVDが届くのが待ち遠しいものです。

もうすぐ全米選手権

2009年01月22日 17時31分54秒 | 2008-2009年シーズン
もうすぐ、全米フィギュアスケート選手権である。
アメリカの選手層もたいへん厚いので、女子の世界選手権出場枠は2つなので物凄い争いになりそうです。
残念ながらキミー・マイズナーと私のご贔屓のエミリー・ヒューズが欠場との事が非常に残念です。
さて誰が優勝するか?たいへん楽しみです。私は長洲未来さんとアシュリー・ワーグナーに期待していますが、どうでしょうか?
私の家はCSチャンネルが見られないので、ヨーロッパ選手権も含めて、知り合いに録画を手配しました。録画したDVDが手元に届く頃には結果は、わかっているはずである。届いたら忙しくなりそうである。

お断り
24日夜より決算棚卸し突入の為、来週の月曜日頃までご返事のコメントが遅れるかもしれません。その時は、どうかご了承下さい。

ドビュッシーの「夜想曲」

2009年01月22日 10時58分29秒 | 音楽
先週末、NHK・BSでシャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団の定期演奏会の放送があり、今、録画を見ました。お目当てはドビュッシーの「夜想曲」である。
私は、ほとんどフランス音楽を聴きませんが、この「夜想曲」だけは何故か大好きな作品です。あまり聴きませんがフランスの作曲家のラベルとドビュッシーとではどちらが好きか?と聴かれたら、ドビュッシーと答えるでしょう。浅田真央さんが今シーズンのSPでドビュッシーの「月の光」を使っていますが、ドビュッシーの繊細な音楽に一体になった様な浅田真央さんの演技も大好きです。どうしてもフリーの「仮面舞踏会」に目を向けてしまいますがSPの方も、じっくりと見て欲しいものです。
さて「夜想曲」ですが、私がクラッシック音楽を聴き始めた頃、交響詩「海」を聴きたくて、アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団のドビュッシー作品集のレコードを購入しましたが、レコードのB面に「夜想曲」が収録されていました。当時、名演と言われていましたが私は、この作品が良くわかりませんでした。何かモヤ~として摑み所のない作品という印象で、この作品の良さがわかるには、かなりの年月が必要でした。

ドビュッシーの「夜想曲」は①「雲」、②「祭り」、③「シレーヌ(海の精)」の3曲から成り、3曲目のシレーヌではメロディを持たない女性合唱が加わります。
「夜想曲」の魅力は「哀しさ」「はかなさ」ではないかと私は思っています。
第1曲目「雲」では消えゆく雲のはかなさ、第2曲「祭り」では祭りのにぎやかさのあとにくる哀しさ、そして第3曲の「シレーヌ」では波のうねりと神秘的な雰囲気から出て来るはかなさを感じます。
私はこの作品のCDはデュトワ指揮モントリオール交響楽団の1988年の録音を聴いています。(国内盤 デッカ POCL5170)このCDがあれば他はいらないと思っているくらいです。
今回、観たNHK交響楽団との映像では、CDでは実感できにくい大きなNHKホールにいっぱい並ぶオケの編成の大きさに驚かされました。しかし、編成の大きさはけっしてオケから大きな音を出す為でなく、作品の持つ色彩感であることが改めてわかりました。また、あれだけの大きな編成のオケからドビュッシー独特の繊細さを見事に出し切ることの出来るデュトワの指揮は単に名人芸と言えない神業といって良いでしょう。
ドビュッシーの作品でも「海」を指揮する指揮者は多数いますが「夜想曲」となると、やはりスペシャリストでないと指揮できないのだろうか?

なお放送では「夜想曲」の演奏のあと、ホルストの組曲「惑星」が演奏され、オーケストラを聴く醍醐味を堪能しました。

ある元コンサートマスターの死

2009年01月21日 22時56分14秒 | NHK交響楽団
今日の朝、新聞の社会面の片隅の数行の訃報の欄を見て驚いた。
元NHK交響楽団のコンサートマスターの田中千香士氏、肝不全で死去。享年69歳。お姉さんは今は亡きピアニストの田中希代子さんです。

私が東京で大学生時代を送った頃のNHK交響楽団のコンサートマスターでした。
また、私が中学生時代、NHK交響楽団がわが町にやってきた時、生まれて初めて、生のオーケストラの音を聴きました。その時、シベリウスのヴァイオリン協奏曲が演奏されましたが、その時のソリストが田中千香士氏でした。この時、初めてシベリウスの作品を知りました。この公演を指揮したのが今は亡き岩城宏之氏、そして今回、田中氏の訃報。公演の事は昨日の事のように憶えているのに、何か私の思い出が、たいへんな昔の事になったように感じ、寂しい思いで一杯です。

今は亡き田中千香士氏のご冥福をお祈りします。

「スターズ・オン・アイス」補足

2009年01月19日 09時57分51秒 | 2008-2009年シーズン
「スターズ・オン・アイス」の大阪公演を見て1週間と少し経ちました。レポートも書きましたが、意識して荒川静香さんと中野友加里さんに関することは、流す程度で留めていました。ただ、この数日、これで良かったのだろうか?と自問自答。自分のブログであるのに自分の大好きなスケーターを語ることを周りに遠慮することにバカバカしくなってきたのが本音である。
ご存知の通り、私は大のクラッシック音楽ファンです。クラッシック音楽のファンの中でも、いろいろな聴き方する方がいらっしゃると思います。私は、やはり演奏にこだわって聴いている方だと思っています。自分ならこう演奏する。だから、こう演奏して欲しいという意識がたいへん強い。だから自分の理想の演奏や演奏家に巡り会った時の歓びは、非常に大きいものがあります。例えばベートーヴェンの交響曲でも、私は曲が鳴っていればいれば良い、どんな演奏でも良いというような八方美人的な聴き方が出来ない不器用な人間だといって良いでしょう。だからこそ私の好きな演奏家には深い思い入れがあります。フィギュア・スケートも当然、同様で、そういう感覚でフィギュア・スケートを見てしまうのは他人様から見て変かもしれませんが、これも私が持って生まれた性分、今更どうにもなりません。
話が脱線気味になりました。今回「スターズ・オン・アイス」では、やはり荒川静香さんと中野友加里さんの演技を見て、やはり私のフィギュア・スケートに対する思いの根源に、この2人の存在があり、豪華メンバーの今回のアイスショーの中でも彼女たちが私にとって特別な存在になったと確信することが出来たことが最高の収穫でした。クラシック音楽とフィギュア・スケートは私の心の中の両輪です。何と言われても荒川静香さんと中野友加里さんは私の心の中を語る領域になってしまったと言い切ってよいでしょう。(これは安藤美姫さん、村主章枝さんなど他のスケーターを軽視するということではありません。絶対、誤解のない様に!)

話が大げさになりました。
ショーの当日、プログラムをみて一番、驚いたのは中野友加里さんでした。
「Memoirs of Geisha」John Williams
と、書かれた印刷物を見て当日は間違いなく「サムホエア」と確信していただけにびっくり!「SAYRI」である。中野さんのEXナンバーの中で一番好きなナンバーだけに、これだけで大阪まで出て来た甲斐があったと思いました。以前のものと比べて変更している部分があるようで、後日、古いビデオテープを捜してもう一度確認するつもりである。それにしても流れるような美しさである。やはりスピンは天下一品である。競技会のように気迫を前面に出さなくてよいだけに彼女の美しさがひときわ引き立ったのかもしれません。
一緒に見ていた家内が中野さんの演技のあと、「あっという間に終わった」と言ったのですが、私は決してそうは感じませんでした。技と技の間(あいだ)の間(ま)の美しさ、品の良さ、私はその流れに乗るのみである。その流れに乗せてくれる中野さん。一昨年の全日本選手権のフリーでの「スペイン奇想曲」も忘れることが出来ませんが、今回も忘れがたいものとなりました。

荒川静香さんはマドンナの「Frozen」である。このプログラムを見るのは昨年7月の新横浜での「フレンズ・オン・アイス」以来二度目である。
リンクに登場した荒川さん、黒の衣装を着た荒川さんがスポットライトをあびて立つ姿は、真っ白いリンクに映えて本当に美しい。この美しさはどこから出ているのだろうか?演技しなくても立っているだけで、もう満足である。
前回の新横浜では、かなり前の方の座席、今回はスタンド席なので見下ろすような感じ。スタンド席から広い、なみはやドームのリンクを一望できるので、その広いリンクをいっぱい使った荒川さんのスケールの大きな演技を楽しむことが出来ました。そしてスタンド席からも指の先から足もとまで神経の行き届いた見事な演技が手を取るようにわかる物凄さ。プロスケーターはかくあるべしと言うべき演技。荒川静香さんはやはり美しく、凄かった!

私自身、四国の片田舎在住なので、都会へアイスショーを見に行くという事はたいへんな決心とエネルギーが必要である。本当に都会のファンはうらやましい。それだけに、せっかく行ったアイスショーは全て見逃すまいという気持ち、全てを楽しみたいという気持ちか非常に強い。
次に行くのは夏の「フレンズ・オン・アイス」かな?とにかく楽しみは多い方がいい。

クナのワーグナー

2009年01月15日 14時23分19秒 | 今日、聴いたCD
ワーグナー 楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
ワーグナー 歌劇「タンホイザー」序曲
 
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
(国内盤)ウエストミンスター MVCW18001(1962年ミュンヘンでのスタジオ録音)

ワーグナー 「ジークフリート牧歌」

ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
DVD(国内盤)TDKコア TDBA-0063 (1963年ウィーンでのライブ映像)

久し振りにワーグナーを聴きたくなった。やはりワーグナーとなるとクナの録音を聴いてしまいます。ミュンヘンフィルとのワーグナーの管弦楽曲集(ウエストミンスター盤)はもう何度聴いたかわからない。高校生時代、初めて購入したワーグナーの録音でした。きっかけはレコード雑誌で音楽評論家の宇野功芳氏が激賞していたのが購入理由でした。いざ聴いてみると、たいへんゆっくりとしたテンポについて行けず、また残響の乏しい録音に嫌になったのが当時の私でした。その頃の私はまだカラヤンが中心だったので、カラヤンの演出たっぷりの演奏と全く逆の世界のクナの演奏に入っていけなかったのも、しかたない時代だったかもしれません。しかし、その収録されている録音の中で「ジークフリート牧歌」の演奏だけは何かひかれるものがあり何度も聴きました。
CDの時代に入り、このウエストミンスター盤も見事のCD化され残響が乏しいと思っていた録音もオケの素朴な音色を忠実に再現されているようで私にとって大切なCDとなりました。ゆっくりしたテンポの中で「マイスタージンガー」前奏曲の表現や表情の豊かさ、「タンホイザー」序曲の底知れぬスケールの大きさが手に取れるように聴こえてきます。

前者の2曲を聴いたあと、クナの指揮姿を見たくなりDVDを見ました。クナのワーグナーの映像は、この「ジークフリート牧歌」のあと演奏された楽劇「ワルキューレ」第1幕の映像が有名ですが、どうしても歌手が中心の映像でクナのアップの映像が少ないという贅沢な?不満があるので映像の鮮度は落ちますがクナの表情をたっぷりと見ることが出来る「ジークフリート牧歌」のDVDの方が好きです。
オケはウィーンフィルですがミュンヘンフィルとのスタジオ録音と同様、素朴で心に浸みる録音である。最後のコーダの感概深さはクナの表情共々何と表現したら良いのでしょうか?
クナの生前の楽員に「今夜は、私のタクトをよく見ていてくださいね」と言った言葉があります。タクトの中に演奏する作品のテンポ、音色、表情などが全て伝えるものがあるという事であろう。1963年のクナの指揮姿は、けっして派手なものではなく、また受け狙いのショーマンシップは皆無であるが、ちょっとした顔の表情一つに曲の真髄を摑んでいる者の凄みを感じます。
そして1963年のウィーンフィル。この前の元旦のニューイヤーコンサートのウィーンフィルと楽員は全く違う。たいへんな年月か経っているので当たり前である。一つだけ大きな違い。楽員の面構え!現在のウィーンフィルは世界の著名指揮者のオンパレード、演奏回数も違うという事もありますが1963年当時のウィーンフィルはまだ本当に楽員が指揮台に立ってほしい指揮者のみ指揮台に立たせていた時代と聞いています。楽員の気骨が違っていた時代と言うべきかな?
今回の映像でのコンサートマスターはワルター・バリリである。(確か1966年のザルツブルク音楽祭のベーム指揮の「フィガロの結婚」の映像でもバリリの姿があったように記憶しているが・・・)この当時のコンサートマスターはボスコフスキーがたいへん有名ですが本当にウィーンフィルの顔は誰だったのだろうか?とDVDを見ながら、ふと考えさせられました。

スターズ・オン・アイス2009 最終回

2009年01月14日 23時02分09秒 | 2008-2009年シーズン
1月10日に大阪で「スターズ・オン・アイス」を見て数日が経ちましたが、今だに浅田真央さんが演じた「タンゴ」の音楽が私の頭の中で鳴り響いています。当日、生で見た浅田真央さんの「タンゴ」、まさに「圧巻」という言葉を思い浮かべます。NHK杯のEXの放送などで何度か見ているはずですが、当日、初めて見たような新鮮さがありました。浅田さんの持っている世界最高というべき技術を全て盛り込んでいるプログラムですが、けっして技術の誇示のみを感じることがない。浅田さんが演じれば、演じるほど、繰り出す技を見るたびにフィギュアスケートを見る歓びを伝えてくれたと思います。浅田真央さんは私の娘より2歳年下、まだ高校生である。あの若さで「タンゴ」の持つ音楽の魅力、本質を見事に理解し自分のものにして演じている事はまさに驚嘆すべき事である。それを目の当たりで見ることが出来たことは本当に幸運でした。

今回の公演は財務大臣閣下同伴である。会場に到着してグッズ売り場でフィギュアスケートの雑誌が並んでるいるのを見て、大きな声で一発!
「な~んだ、ぜ~んぶ家(うち)にある!ある!」
思わず大臣閣下と距離をあけた私がいた。
そして座席に着いて二度、叱られる。
1回目
私「今度はまん前の看板の真後ろの席(アリーナ席)に座りたいな~」
大臣閣下「ぜいたく、言うな!」
私「スンマセン」
2回目
荒川静香さんのプログラムを確認して
私「(マドンナの「Frozen」は)去年の7月、新横浜で見たので、本当は他のプログラムを見たいな~」
大臣閣下「ぜいたく、言うな!」
私「スンマセン」
ショーの開演まで叱られてるばかりの私がいました。

12日の放送を見るとレギュラーメンバーを中心に私の見た初日と違うプログラムだったので変更のあったスケーターの初日のプログラムを列記しておきます。(当日、配布されたプログラムの表記による)

ジェフリー・バトル 「Eclogue for Piano and Strings」
ステファン・ランビエール 「Romeo and Zuliet」
シュエ・シェン&ホンポー・ツァオ 「Io Ci Sera」
佐藤有香 「1234」
サーシャ・コーエン 「Don't Stop the Music」
イリヤ・クーリック 「Song for the King」

公演が終了し、席を立ち、出口に向かっていると、横を歩いていた2人連れのヤンキー風の姉ちゃんが浅田真央さんの「タンゴ」のメロディーを楽しそうに大きな声で歌いながら歩いていました。そして片方の姉ちゃんが言いました。「売店で真央ちゃんのCDを買お~と!」
私自身、何か嬉しい気持ちで一杯になりました。そして心の中で言いました。
「これからも、ず~とフィギュアスケートを好きでいてね!そして音楽も好きになってね!」

スターズ・オン・アイス2009  その2

2009年01月13日 22時19分30秒 | 2008-2009年シーズン
昨日の「スターズ・オン・アイス」の放送の録画を見ました。レギュラーメンバーやバトル、ランビエルは私が実際、会場で見た初日の公演とプログラムが違うことにびっくり!大阪では3日間の公演だったが、彼らのプログラムは3公演、全て違ったのだろうか?気になるところである。

アイスショーは昨年7月の新横浜での「フレンズ・オン・アイス」以来である。「フレンズ・オン・アイス」は荒川静香さんが練りに練って考え、企画、運営した手作りのアイスショー。だからアイスショーの最初から最後まで荒川さんのこんなアイスショーをやりたいという強い意志が貫かれており、フレンズとして登場したスケーター達も荒川さんの意図、意志に共感した方ばかりで荒川さんが登場していない時も見ている者は荒川静香さんという存在を強く意識しながらプログラムを楽しんでいたのかもしれません。
さて「スターズ・オン・アイス」である。プログラムに、このアイスショーのディレクターのメッセージにあります。
「スターズ・オン・アイスは最高レベルのスケーティングを堪能できる世界屈指のアイスショーです」「スケーターを単なるアスリートとしてでなく、完璧なエンタテイナーとして演出します。」
たいへんな豪華メンバーである。登場する一人一人のスケーターの演技、パフォーマンスを楽しむアイスショーであった。だから私もランビエルに酔い、荒川静香さんに酔い、クーリックに、そして他のスケーター達の演技に酔うことが出来た。楽しむことが出来た。アイスショーそれぞれ性格は違っても登場するスケーターの演技に酔うことは同じである。思う存分、酔いたいものである。そうでないとアイスショーは面白くない。酒を飲みながら、パソコンを打っているので訳がわからなくなってきた・・・
しかし、やはり荒川静香さんと中野友加里さんは美しかった!心から感動することが出来た!私がフィギュアスケートを愛する気持ちの根源に彼女たちの存在があるのは間違いない。今回の「スターズ・オン・アイス」を生で見て改めて確信できた。
本当はストレートな気持ちで述べたいが何か恐ろしい。
この前、浴びせられた「荒川静香さんファンってだいたい同じ事言いますよね…」というコメントが足かせになってしまった。私が一生懸命コメントすればするほど他のフィギュアスケートファンを傷つけているのではないのかと・・・
そうなれば、このブログはもう存在の意味が無いということになる・・・
酒を飲みながらなので、本当に、訳がわからなくなってきた・・・
明日も仕事。もう寝ます。

スターズ・オン・アイス2009

2009年01月10日 22時17分10秒 | 2008-2009年シーズン
今、大阪から帰ってきました。スターズ・オン・アイス・ジャパンツアー2009の初日を見てきました。大変な贅沢をさせて頂きました。この贅沢というのは、お金をたくさん使った贅沢ではありません。心の贅沢をさせて頂いたと言う意味です。

今回の公演はテレビでも放送されますし、明日以降の公演に行かれる方もいらっしゃると思いますのでお楽しみの為、風呂敷包みは全部、開けないで少しだけ開けさせてもらいます。

会場に入り座席に着くと本日のプログラムが登場順に印刷されたプリントが各座席に置かれていました。
前半のソロのトリは安藤美姫さんの「ボレロ」そして後半のソロのトリは浅田真央さんの「タンゴ」である。中野友加里さんの欄を見て目が点になる。「サムホエア」でない!しかし、かねがね私が中野さんのエキシビションナンバーでは最高と思っているプログラムで、まさかそれを今、生で見る事が出来ようとは夢にも思わなかったので本当に驚きました。
荒川静香さんは、「アヴェ・マリア」でも「夕顔」でもなかったとだけ言っておきましょう。座席はスタンド席だったので、アップで見る事は出来ませんが、広い、なみはやドームのスケートリンクを一望にする事が出来たので、広いリンクをフルに使った荒川さんのスピードがあり、ダイナミックな演技を楽しむ事が出来ました。
安藤美姫さんは、昨年のメダリスト・オン・アイスの録画を見て少し心配していましたが、今日はジャンプもきちんと決め、スピードもあり安心しました。これから世界選手権に向けてピッチが上がっていくでしょう。それにしても安藤さんの「ボレロ」、フリーのプログラムとして安藤さんの魅力全開の演技で見てみたいと思っているのは私だけであろうか?
スティファン・ランビエルはニーニ・ロッソの「ロメオとジュリエット」。まさにドラマを見ている様でした。初めて生で見る、あのスピン!凄い!ただしランビエルはジェフリー・バトルとの、贅沢なお楽しみがあり。
サーシャ・コーエン、ペアのシェエ・シェン&ホンポー・ツァオ、イリヤ・クリークといった超一流のスケーターの事も本当は書かなければいけないが、今日はさすがに疲れているので、またの機会に。
最後にどうしても浅田真央さんにふれなければいけません。浅田真央さんの生の演技を見るのは一昨年の暮れ、全日本選手権のフリー以来、約1年振りである。どのように変化したか楽しみにしていましたが、この1年で凄みを増したことがスタンド席で見てもよくわかる。「仮面舞踏会」を通じていかに彼女が大きくなったか実感しました。そして物凄いオーラがスタンド席まで伝わってくる。しかし、それにしても見事な「タンゴ」!ステップといい、スパイラルといい・・・音楽と演技が見事に合致し、陶酔感すら感じさせる見事なプログラムである。どんな賛辞を並べても、言い表せない。残念ながらアンコールはありませんでしたが「タンゴ」だけで感動で一杯である。

明日は早朝から仕事なので、今日はここまで。今週は木曜まで休みがないので、落ち着いたら今回のスターズ・オン・アイスにふれたいと思います。

「隅田川」

2009年01月09日 22時26分56秒 | 芸術
今、NHK教育放送で歌舞伎などの古典芸能のアーカイブスを放送しています。
何気なく放送をみていたら何と六代目の中村歌右衛門の「隅田川」を放送してくれた。成駒屋の「隅田川」本当に見たかった!それだけに画面に目が釘付けになる。絶品というのは、この事をいうのであろう。予期していなかった放送に感謝するのみである。
ジョン・レノンが歌舞伎座で「隅田川」を見て涙を流したという事を何かで読んだことがあります。またイギリスの作曲家ブリテンが歌舞伎ではなく能ですが「隅田川」を見て、たいへん刺激を受け「カーリュー・リヴァー」を発表したのは有名な話である。
今、先代の松本幸四郎の「勧進帳」の最後、弁慶の跳び六法の映像を見る。モノクロの古い映像から凄い躍動感が伝わってくる。そこには古さはいっさい感じさせない。
やはり劇場芸術は本当にいいものである。私の生に合っている。
音楽であれ、歌舞伎であれ、そしてフィギュア・スケートであれ感激する心は絶えず持ち続けたいものである。

いよいよ明日は「スターズ・オン・アイス」を見に大阪まで行きます。私の大好きな荒川静香さんや中野友加里の演技も、もちろん楽しみにしていますが、今回は何と言っても浅田真央さんが一番楽しみかもしれません。今シーズン、あの難しい「仮面舞踏会」を見事な演技で魅了させてくれた浅田真央さん。磨きのかかった技術や演技力を目の当たりにする事が出来る歓びは言い様がありません。
感動を新たにしたいものです。
明日は早朝の高速バスで出発予定。早く寝ましょう。



映画「エデンの東」

2009年01月08日 17時45分09秒 | 映画
今日は朝、約1ヶ月ぶりに病院へ行く。血圧は上が130台後半、下が80台。高血圧の私にとっては低い方である。病院の先生に言われる。「もっと休みが取れないものですか?」どうにも成らないのが現状である。

帰宅後、久し振りにDVDで映画「エデンの東」を見る。名画というものは見れば見るほど新しい発見があり、感銘を深くする。あのテーマ音楽を聴いただけで胸がジーンとくる。
この映画を初めて見たのは大学生の時。若い頃は、どうしてもジェームス・ディーン扮するキャルの立場で、この映画を見ていましたが齢を重ね今回はキャルの父親と2人の兄弟の間に挟まれるアブラに目が行く。
聖人のような父親だが美しかった妻のケイトに逃げられた悲しみ。ケイトとの間に生まれた息子が自分の弟との不義による子供かもしれない(原作では、そう描かれているらしい)という疑念。それをいつもは聖人のように隠しているが、心の中では気になってしかたないのに、そんな心の中の葛藤がケイトに似てきたジェームズ・ディーン扮するキャルに向かっていったのかもしれない。
アブラ役のジュリー・ハリス。ハリウッド全盛時代になぜ美人女優を使わなかったのかとこれも若い頃、思っていたのであるが、当時の私の浅はかさ!ハリウッドの女優をキャスティングすると、この作品自体が絵空事になってしまう。兄のアロンからキャルへ自分の気持ちが移っていることの気付くアブラ。この感情の変化に自分自身、驚きながらもキャルへ傾いていくアブラを見事に演じたジュリー・ハリス。私はこの齢になってやっとわかって来ました。
そして感動的なラストシーンのカメラワーク。俳優たちのアップから、カメラを引いて部屋全体を写して父親に許してもらい倒れた父親を看病する為、ベッドの前に座るキャル、キャルへのわだかまりが無くなった父親、それを見て安心して親子2人だけにして部屋を去るアブラ。登場人物の気持ちを後へ引いたカメラが見事に捉え、そしてバックに流れるあの有名なテーマ音楽、見てる者に深い余韻を残します。

DVDを見たあと財務大臣閣下の運転手として市内のショッピングセンターへ。車中のカーステレオで「仮面舞踏会」のワルツをガンガン鳴らす。大臣閣下は頭をかかえていた。
帰宅後、今度はCDを鳴らす。フランクの交響曲(デュトワ指揮)。私の愛聴盤である。フランスの作曲家の交響曲と言えばサン・サーンスの3番が有名で安藤美姫さんが今シーズンのフリーでも取上げ、俄然、注目されている作品であるが、私はやはりフランクの方が好きである。

いよいよ、あさっては早朝、高速バスに乗って大阪行きである。「スターズ・オン・アイス」の初日である。大阪公演のみ浅田真央さんが登場するとの事。そして、やはり一番の期待は荒川静香さんである。プログラムは「アヴェ・マリア」だろうか?それとも「夕顔」だろうか?期待に胸がふくらんでいきます。

私の好きなもの

2009年01月08日 00時59分31秒 | 私事
数日前、いつもたいへんお世話になっているシフ様のブログで御自身のプロフィールを書かれていました。そこで私も全ては恥ずかしい?ので「私の好きなも」のに絞って書いてみます。
①音楽
幼稚園に入る前より、すでに童謡のレコードを聴きたさに自分でプレーヤーを操作してレコードを聴きながら踊っていたらしい。ご存知の通り、今、クラシック音楽を一生の友としているが、もしクラッシックに目覚めなくても何らかの他の音楽、例えばロックかジャズのとりこになっていたでしょう。ただし学校の音楽の時間には全く興味がなく学校の音楽の授業と趣味としての音楽は全く違うものと思っている。
クラシック音楽の中でオペラと交響曲を中心に聴いています。好きな作曲家はベートーヴェン、ブルックナー、ワーグナー、ヴェルディ、プッチーニ、シベリウス。その他エルガーなどイギリス音楽も好きです。クラシック音楽を本格的に聴き出して約35年ですが、この好みはほとんど変わっていません。その為か音楽の父と呼ばれるバッハとたいへん疎遠な状態で昨年暮れ、バッハと仲良くなろうと決心し宗教音楽全集のCDのアルバムを購入。現在、格闘中である。全て聴くには最低、半年はかかるでしょう。
クラシック音楽以外では高橋真梨子さんの大ファンである。何年かに一度、わが町へやってきた時は必ず会場に脚を運んでいます。彼女の歌声を聴いただけでしびれます。そして私の輝かしい?青春時代のシンボル、キャンディーズ!以前、NHKのBSで特集があり、録画をよく見ています。当時、友人たちは、ほとんどランちゃんのファンでしたが、私はミキちゃんが一番好きでした。彼女のみ解散後、芸能界に残りませんでした。今、どうしているのでしょうか?

②フィギュアスケート
すっかり今はクラッシック音楽と並んで私の両輪になってしまいました。札幌冬季オリンピックの放送を見て以来、こちらも長い付き合いとなりました。
一番好きなスケーターはご存知の通り荒川静香さん。外面的な美しさだけでなく、内面的な美しさ、鋭さ、強さに魅かれ、まさに私にとって最高のスケーターと言ってよいでしょう。私にとって、好きというよりオペラで例えるとマリア・カラスの様な高い存在になってしまったと言えます。
荒川さん以外ではやはり中野友加里さんと鈴木明子さんにぞっこんである。昨年暮、熱が入り過ぎて、いろいろ御迷惑をお掛けし、新年そうそう、反省の日々を送る。

③映画
本当に自分の意思で映画館へ脚を運んで見た映画は「アラビアのロレンス」である。中学1年の時である。それから一人でよく映画館へ行っていたが、両親から何もおとがめが無かったのは幸いであった。後から知ったのだが私の母が若い時は、たいへんな洋画ファンだったのことで、それなりに理解があったのかもしれない。
東京での大学生時代は年間、約150本の映画を見ていたはずである。当時低料金で映画を見ることが出来る名画座が都内に多くあり、よく通っていました。今はあまり映画館へ脚を運ぶことはあまりなくなってきましたが、時間があればもっと行きたいものと思っています。芸術映画から娯楽映画まで何でも見ますがミュージーカル映画と戦争物が好きです。
私の好きな映画監督
ルキーノ・ヴィスコンティ、デビット・リーン、チャーリー・チャップリン、ウイリアム・ワイラー、小津安二郎
私の心の中のベスト5の作品
「ローマの休日」「ライアンの娘」「シェルブールの雨傘」「東京物語」「マディソン群の橋」
好きな映画音楽
「エデンの東」「ドクトルジバコ」より「ララのテーマ」「モダンタイムズ」より「スマイル」長洲未来さんがSPで「モダンタイムズ」の音楽を使っていて本当に嬉しかった。

④その他
この数年、歌舞伎に興味を持っている。東京で学生生活を送ったが当時は全く興味が無かったので当然、一度も生で歌舞伎をまだ見た事がない。何度も歌舞伎座の横を歩いたのに・・・今は亡き大成駒屋だけでも見たかったと悔やんでいる。
その他、寺社・城跡めぐり、熱帯魚、クワガタ虫にも興味があるが時間と財政的に余裕が無いので手を出していません。熱帯魚やクワガタは店の閉店後、ペット売り場の水槽やケースの中を眺めるだけである。高校生時代、父に法隆寺に連れて行ってもらい感激しました。奈良や斑鳩をゆっくり訪ねたいのですが今の仕事を続けている間は無理でしょう。機会があればと思っているしだい。

夜も遅くなりました。本日はこれまで。

今頃、全日本選手権

2009年01月05日 14時38分48秒 | 2008-2009年シーズン
やっと昨年暮れのフィギュアスケートの全日本選手権の女子フリーの録画を見ました。中野さんショック、そして年末年始は仕事が一番、忙しい時なので見るなら落ち着いた時と思い、やっと今日となりました。
やはり、こういう競技会の放送は結果を知らずにトリノ・オリンピックの時のように白紙の状態で見るのが一番と痛感しました。せっかくの美しい、素晴らしい演技を先入観無しで楽しみたいものです。
一昨年の放送では地上波の放送の数日後、BSでも放送があり、こちらは、しつこいおさらいも無く、競技中心で、私はこちらをDVDで保存しているのですが今回はどうなのでしょうか?

昨年の暮れ、全日本ジュニア選手権の放送もあり録画しておいたのですが私の勘違いで消してしまい見ないままで終わってしまいました。ジュニアも群雄割拠で目が離せません。一昨年、大阪での全日本に登場した西野友毬さん、石川翔子さん、水津瑠美さんがエッという成績で、今のジュニアの混戦ぶりを語っています。特に私が注目している石川翔子さんの演技を見る事ができなかったのが残念。ジュニアの大会では深澤亮子さんの演技はどうだったのだろうか?間違って録画を消してしまったのが悔やまれます。
シニアの全日本ではジュニアで優勝の今井遥さんの演技を楽しみにしていたのですが順位も良くなかった為か放送されなかったのが心残り。結果は別としてどんなスケーターか見てみたかった。
その中でやはり存在感があったのは村上佳菜子さん。華のあるスケーターがまた一人現れたと言ってよいでしょう。

さて全日本の最終グループ。結果は知れ渡っていますし、もういろいろな方がコメントを述べられているので、感想はほとんど同じだと思いますので、詳しいコメントはパス!
村主章枝さんは、あの鈴木明子さんの演技のあとの雰囲気の中で自分の演技に集中できるのはさすがというべきである。久し振りに村主さんらしい演技を見たのではないでしょうか?彼女には、やはりしっとりとした音楽がぴったりである。以前の「月光ソナタ」も印象深いものがありますが、最近やや意欲倒れの感があったと思います。キス&クライでは安藤美姫さんで忙しい?ようでモロゾフコーチの姿は無し。一緒のツーショット見たかったものである。
そして中野友加里さん。確かに見ました。そして決送の最後のインタビューも当然、見ました。彼女が凛としているだけに胸を裂かれる思いとはこのことを言うのでしょう。コメントはご容赦下さい。ごめんなさい。
安藤美姫さんは曲目を変更してよかった。こちらの方が彼女に合っている。世界選手権では、どのようにレベルを上げて仕上げてくるか楽しみです。
そして浅田真央さん。彼女の「仮面舞踏会」一度でいいからライブで見たい。今シーズンだけで終わらすのは本当にもったいない。
もうすぐスターズ・オン・アイス。久し振りに生で見る事の出来る浅田真央さんと安藤美姫さんの演技。当日が待ち遠しい。


さて今年の暮れの全日本選手権はオリンピック出場がからむので大変な大会になるのは間違いないでしょう。最終グループの6分間の練習、物凄い雰囲気、緊張感となるでしょう。
順序が逆になりましたが鈴木明子さん。改めて彼女の演技を見直して感激を新たにしました。一昨年、大阪の大会で彼女の素晴らしさを発見して約1年。ここまで高いレベル、深い演技を見せてくれるようになるとは感概無量である。ファン冥利に尽きるとはこの事をいうのかもしれません。
そして中野友加里さん。喜びも悲しみも、とことん、ついてまいります。今週のスターズ・オン・アイスで元気な姿を見るのを楽しみにしています。
昨年暮れ、本屋で「フィギュアスケート日本女子ファンブック2009」を発見しました。表紙の「仮面舞踏会」での浅田真央さんの、まさに演技が始まる直前をとらえた素晴らしい表情の写真を見て、引き寄せられるように中身を確認しないで衝動買いしてしまいました。ことし1年もフィギュアスケートに明け暮れるのは間違いありません。

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱つき」

2009年01月05日 11時20分50秒 | 今日、聴いたCD
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」

ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮NHK交響楽団、国立音楽大学合唱団
中沢桂(ソプラノ)春日成子(メゾソプラノ)丹羽勝海(テノール)岡村喬生(バス)
1973年12月NHKホールでのライブ録音(キング KICC30669)

今年最初のCDの聴き始めはベートーヴェンの第9を選びました。理由は残念ながら今の不景気な気分を第9で吹っ飛ばそうというものではありません。実は昨年の暮れ、テレビで年末恒例のNHK交響楽団の第9演奏会をテレビで見てがっくりして、とにかく一度口直しをしなくてはと思っていたからです。広いNHKホールにいっぱい並ぶ合唱団、これは!と期待していたら、実際、ホールで聴くとまた違っているのかもしれませんが、何と薄っぺらいコーラスだったでしょうか!指揮者の念力がコーラスの末端まで伝わっていない。本当にベートーヴェンの作品は怖い。演奏者の力量がモロに出てしまう。そして、声量も無く、高音も出ない、しょぼいとしか言いようも無いテノール独唱。我が国にも立派なテノールがいるのに、なぜN響は外国からあんなテノールを呼んできたのか理解に苦しみます。
ベートーヴェンの交響曲は演奏技術と音響だけでは絶対勝負できない、大きな人間性、人間精神の存在を大きく示した演奏でないと、やはり面白くない。その意味で、それらを最高の状態で示してくれた指揮者はやはりフルトヴェングラーでしょう。何種類かあるフルトヴェングラーの第9の中でバイロイトでの第9のライブ録音はやはりその頂点だと思います。しかし、良い条件の復刻盤が出て来ているとはいえ、やはり録音状態は今の録音とくらべると、しかたないとは言え、良くありません。録音の良い物で第9を聴きたいと思ったとき、ウィーンフィルを指揮したベーム(2種)やバーンスタインの定評のある録音もありますが、彼らだったらもっと凄い演奏が出来るのでは?思ってしまうので朝比奈隆が大阪フィルを振った1997年のライブ録音をよく聴いていましたが、3年ほど前、マタチッチがNHK交響楽団を指揮したライブ録音が発売され、今はお気に入りの1枚です。

私の音楽上の痛恨な事はマタチッチの生のライブを聴けなかったという事である。彼はNHK交響楽団の名誉指揮者だったので当然聴けたはずであるが、なぜか私の4年間の東京での大学生活の間、一度も来日しなかった!CDの解説書には彼の演奏はけっしてマイクに入りきらないものがあり、実際のホールでないと、その凄さは体感できないと書かれているだけに本当に残念である。しかし彼の残したCDの録音からは、正に巨匠の音楽が伝わってきます。こんな凄い演奏する指揮者にもかかわらず、当時ヨーロッパの楽壇では、埋もれてしまった存在だったのは、彼の不器用さ、世渡りの下手さからであろうか?しかし、だからこそ、60年代後半から70年代にかけて、まだ世界の音楽マーケットの主流ではなかった我が国を訪れてNHK交響楽団を頻繁に指揮してくれたことは、たいへん貴重であり、そのライブ録音はたいへんな財産です。
さて、ベートーヴェンの第9の録音も大変スケールの大きな演奏である。大きな山が動いているような演奏である。今流行のスマートな演奏とは正反対の演奏であるが、その演奏からベートーヴェンの言いたいこと、格調の高さが伝わってきます。
特に第2楽章のスケルツォのスピード感。重戦車が猛スピードでつっ走っているようで迫力満点である。この楽章はオケにとっても技術的にも難しいところがあるので、たいへんだったと思います。そして第4楽章のコーダも、物凄いの一言に尽きます。演奏後の聴衆の拍手が約7分収録されていますが、その興奮度を物語っていて、返す返す、この指揮者をライブで聴けなかったのは残念です。

昨年暮れのテレビ放送の演奏とマタチッチの録音。年月が違うとは言え同じオーケストラでこうも演奏が違うのを目の当たりにすると、指揮者の力量がいかにオケの音を変えてしまうのか!と痛感します。
マタチッチは1971年NHKイタリア・オペラ公演でプッチーニの歌劇「トゥーランドット」を指揮しています。こちらもぜひ聴いてみたいものです。