オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

今日聴いたCD 11月30日

2011年11月30日 16時03分54秒 | 今日、聴いたCD
①ディーリアス 組曲「フロリダ」「ブリックの定期市」「夏の夕べ」「ラ・カリンダ」「セレナード」「2つの水彩画」など リチャード・ヒコックス指揮ボーンマス交響楽団その他 (EMI盤)
②ブラームス  ピアノ協奏曲第1番ニ短調 ウィルヘルム・バックハウス(ピアノ)カール・ベーム指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(1953年録音 デッカ盤)

ディーリアス全集の4枚目のCDも管弦楽曲がいろいろ。最初は組曲「フロリダ」を聴く。この前に聴いた「アパラチア」のイメージが強かったので、アメリカの臭いムンムンの作品かな?と想像していたら、予想外の瑞瑞しい作品。その他の作品もディーリアスらしい旋律のあふれた作品。
また組曲「フロリダ」と「ブリックの定期市」を演奏しているボーンマス交響楽団の響きの素晴らしさに、たいへん驚く。以前、NAXOSレーベルで発売された武満徹の作品集でも、優れた演奏を聴かせてくれましたが、今回聴いたディーリアスの録音も録音の良さも相成って、演奏も素晴らしいものがありました。ボーンマス交響楽団にはシベリウスのスペシャリストのベルグルンドとのシベリウス交響曲全集の録音もあるので、ぜひ手に入れて聴いてみたいものです。

最近、世間ではマウリツィオ・ポリーニがティレーマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンとのブラームスのピアノ協奏曲第1番の新録音のCDが発売され評判が良いらしい。しかし私はポリーニのブラームスの協奏曲の印象が良くないので、世間様に背を向けて購入するつもりはない。また軍資金にも、それだけの余裕もない。
大昔、私の大学生時代、ポリーニの人気は物凄かった。来日公演のリサイタルに行きたかったが、チケットも発売と同時に売り切れで、どうにもならなかった。そして当日券を求めて長時間並んで、やっとこさNHK交響楽団の定期演奏会を聴くことが出来ました。曲はブラームスのピアノ協奏曲第1番。指揮はサヴァリッシュ。
ポリーニのピアノは何かブラームスとしては線の細さが気になり、サヴァリッシュの指揮するN響の分厚いサウンドと何か合っていないように感じました。期待が高すぎたのかな?ブラームスのピアノ協奏曲は技術だけでは、どうにもならないものがあるようだ。それ以降、私のピアニストへの興味はバックハウスとホロヴィッツ、そして内田光子へと移ってしまい、ポリーニの演奏は、ほとんど聴かなくなった。
そんな複雑な思いを思い出し、今日は久し振りにブラームスのピアノ協奏曲第1番を聴きました。
選んだ録音はバックハウスのピアノ独奏。そしてベーム指揮ウィーンフィルによる1953年の録音である。
バックハウス、ベーム、ウィーンフィルのブラームスは1967年録音の第2番の協奏曲の正に世界遺産と言いたくなるような超弩級の名演奏の録音があり、この1953年の第1番の録音は話題になることは全くありませんが、録音がモノーラルの古い録音とは言え、たいへんな名演奏だと私は信じています。
1953年、バックハウスは69歳である。正に全盛期の録音と言っていい。
第1楽章のオーケストラの序奏は、さすがに録音の古さを感じましたが、バックハウスのピアノが奏し始めると、録音の古さなど吹っ飛んでしまいます。淡々としながら、奥に何か強い思い、寂しさを秘めた演奏と言うべきか。
また第1楽章の最後の凄さ、物凄い弾きっぷりはベームとウィーンフィルとの組み合わせだったから可能だったのであろう。
バックハウスの演奏を聴き終えたあとの充実感は本当に独特なものがあります。
ブラームスのピアノ協奏曲は、保守的、マンネリと言われるかもしれませんが、やっぱりバックハウスになってしまいました。