私の毎週日曜日の細やかな楽しみはNHK・Eテレで放送されるクラシック音楽館。
2月21日の放送は昨年12月のNHK交響楽団の定期演奏会よりコダーイ、バルトーク、サン・サーンスの作品。指揮はシャルル・デュトワ。
前半のコダーイの「ガランタ舞曲」とバルトークの組曲「中国の不思議な役人」は面白かった。ただ、都会的な演奏でカラッとしていて土俗的な感じが薄かったのは、しかたないか。
後半はサン・サーンスの交響曲第3番。どうも私は昔から、この曲が苦手である。今回もレベルの高い演奏ですが私の苦手感は払拭出来なかったのが実感。
それよりも、今回の放送で一番印象に残ったのはコンサートプラスでの「没後20年・武満徹特集」でした。
武満徹が亡くなったのは1996年2月20日。もう20年経ったのか!という気持ちである。
放送で演奏されたのは「海へ ~アルト・フルートとギターのための~ 」と「そして、それが風であることを知った 」の2曲。
「海へ」はエマニュエル・パユのアルトフルートとクリスティアン・リヴェのギター、「そして、それが風であることを知った 」はエマニュエル・パユのフルート、川本 嘉子のビオラ、吉野 直子のハープという贅沢な顔合わせ。
武満徹の作品は時代的には現代音楽に区分されますが私自身、現代音楽という気持ちで聴くことはありません。何の違和感もなくスッと武満徹の世界に入っていくことが出来ます。
今回のフルートを中心にした作品。聴いていて何か遠くへ連れ去られそうな気持ちでした。武満徹の持つ鋭く美しい感性に耳を澄ますのみである。
私の好きな作品に 「系図-若い人たちのための音楽詩」があります。
今、この作品を無性にききたいのですが、以前デュトワ指揮NHK交響楽団による演奏をビデオテープで録画していたのだがテープが何処かへ行ってしまった。CDは小澤征爾が指揮したCDがあるのだが語りが英語である。やはり日本語での語りで聴きたいのだが現在CDがない。気長に待つしかない。
武満徹は晩年、オペラにも意欲を見せていたが、その早すぎる死で、武満徹のオペラは聴くことが出来ない。どんなオペラになっていただろうか?と「系図」を聴くと思いを馳せるものがあります。
さて今回放送された2作品。
NAXOSから発売されていた「日本作曲家選輯」シリーズから5枚目に登場して私はすぐに購入しました。フルートを中心にした作品が収録され「エア」も含まれています。
今も手に入るのかな?
また武満徹は多くの映画音楽も作曲しています。
黒澤明監督作品の「乱」の音楽も武満徹。
今、私の手元に映画「乱」の初公開時のパンプレットがあります。
その中で今は亡き映画評論家の淀川長治氏の手記があり、公開前に「乱」のラッシュを見た時の様子が書かれています。
>ラッシュとは御存知のように、まだこれから切ったりつないだるする、音楽もまだ入れていない。武満徹さんはバクダンの火薬の線の糸のような顔で見ていらっしゃった。
世界のクロサワと世界のタケミツ。この2人の2ショット写真は、まだ見たことありません。
どんな会話をしていたのでしょうか?凄い世界だったでしょうなあ!
1. そして、それが風であることを知った(フルート、ヴィオラとハープのための)
2. 雨の樹(3人の打楽器奏者のための)
3. 海へ(アルト・フルートとギターのための) I – The Night
4. – II – Moby Dick
5. – III – Cape Cod
6. ブライス(フルート、2台のハープ、マリンバと打楽器のための)
7. 巡り~イサム・ノグチの追憶に(フルート独奏のための)
8. ヴォイス(声)(フルート独奏のための)
9. エア(フルート独奏のための)
10. 雨の呪文(フルート、クラリネット、ハープ、ピアノとヴァイブラフォンのための)
ロバート・エイトケン(フルート)
ニュー・ミュージック・コンサーツ・アンサンブル
[メンバー]
ノーバート・クラフト(ギター)/エリカ・グッドマン(ハープ)/サンヤ・エン(ハープ)/ロビン・エンゲルマン(パーカッション)/ジョン・ワイヤー(パーカッション)/ボブ・ベッカー(パーカッション)/ラッセル・ハーテンバーガー(パーカッション)/ライアン・スコット(パーカッション)/デーヴィッド・スワン(ピアノ)/ホアキン・バルデペニャス(クラリネット)/スティーヴン・ダン(ヴィオラ)
2001年6~8月 カナダ、トロント、トロント芸術センターでの録音
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2月21日の放送は昨年12月のNHK交響楽団の定期演奏会よりコダーイ、バルトーク、サン・サーンスの作品。指揮はシャルル・デュトワ。
前半のコダーイの「ガランタ舞曲」とバルトークの組曲「中国の不思議な役人」は面白かった。ただ、都会的な演奏でカラッとしていて土俗的な感じが薄かったのは、しかたないか。
後半はサン・サーンスの交響曲第3番。どうも私は昔から、この曲が苦手である。今回もレベルの高い演奏ですが私の苦手感は払拭出来なかったのが実感。
それよりも、今回の放送で一番印象に残ったのはコンサートプラスでの「没後20年・武満徹特集」でした。
武満徹が亡くなったのは1996年2月20日。もう20年経ったのか!という気持ちである。
放送で演奏されたのは「海へ ~アルト・フルートとギターのための~ 」と「そして、それが風であることを知った 」の2曲。
「海へ」はエマニュエル・パユのアルトフルートとクリスティアン・リヴェのギター、「そして、それが風であることを知った 」はエマニュエル・パユのフルート、川本 嘉子のビオラ、吉野 直子のハープという贅沢な顔合わせ。
武満徹の作品は時代的には現代音楽に区分されますが私自身、現代音楽という気持ちで聴くことはありません。何の違和感もなくスッと武満徹の世界に入っていくことが出来ます。
今回のフルートを中心にした作品。聴いていて何か遠くへ連れ去られそうな気持ちでした。武満徹の持つ鋭く美しい感性に耳を澄ますのみである。
私の好きな作品に 「系図-若い人たちのための音楽詩」があります。
今、この作品を無性にききたいのですが、以前デュトワ指揮NHK交響楽団による演奏をビデオテープで録画していたのだがテープが何処かへ行ってしまった。CDは小澤征爾が指揮したCDがあるのだが語りが英語である。やはり日本語での語りで聴きたいのだが現在CDがない。気長に待つしかない。
武満徹は晩年、オペラにも意欲を見せていたが、その早すぎる死で、武満徹のオペラは聴くことが出来ない。どんなオペラになっていただろうか?と「系図」を聴くと思いを馳せるものがあります。
さて今回放送された2作品。
NAXOSから発売されていた「日本作曲家選輯」シリーズから5枚目に登場して私はすぐに購入しました。フルートを中心にした作品が収録され「エア」も含まれています。
今も手に入るのかな?
また武満徹は多くの映画音楽も作曲しています。
黒澤明監督作品の「乱」の音楽も武満徹。
今、私の手元に映画「乱」の初公開時のパンプレットがあります。
その中で今は亡き映画評論家の淀川長治氏の手記があり、公開前に「乱」のラッシュを見た時の様子が書かれています。
>ラッシュとは御存知のように、まだこれから切ったりつないだるする、音楽もまだ入れていない。武満徹さんはバクダンの火薬の線の糸のような顔で見ていらっしゃった。
世界のクロサワと世界のタケミツ。この2人の2ショット写真は、まだ見たことありません。
どんな会話をしていたのでしょうか?凄い世界だったでしょうなあ!
1. そして、それが風であることを知った(フルート、ヴィオラとハープのための)
2. 雨の樹(3人の打楽器奏者のための)
3. 海へ(アルト・フルートとギターのための) I – The Night
4. – II – Moby Dick
5. – III – Cape Cod
6. ブライス(フルート、2台のハープ、マリンバと打楽器のための)
7. 巡り~イサム・ノグチの追憶に(フルート独奏のための)
8. ヴォイス(声)(フルート独奏のための)
9. エア(フルート独奏のための)
10. 雨の呪文(フルート、クラリネット、ハープ、ピアノとヴァイブラフォンのための)
ロバート・エイトケン(フルート)
ニュー・ミュージック・コンサーツ・アンサンブル
[メンバー]
ノーバート・クラフト(ギター)/エリカ・グッドマン(ハープ)/サンヤ・エン(ハープ)/ロビン・エンゲルマン(パーカッション)/ジョン・ワイヤー(パーカッション)/ボブ・ベッカー(パーカッション)/ラッセル・ハーテンバーガー(パーカッション)/ライアン・スコット(パーカッション)/デーヴィッド・スワン(ピアノ)/ホアキン・バルデペニャス(クラリネット)/スティーヴン・ダン(ヴィオラ)
2001年6~8月 カナダ、トロント、トロント芸術センターでの録音
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