オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

もうすぐ大相撲三月場所

2008年02月28日 00時36分34秒 | 大相撲
大相撲三月場所の番付も発表され先場所同様東西の両横綱の優勝争いを期待したいところですが、相撲関係で飛び込んでくるのは朝青龍の合いも変わらず横綱の品格のないニュースばかり。もう、うんざり!2場所の出場停止は何だったのかな?
横綱は強けりゃいいのかな?

以前、朝日新聞から発売されていた週間朝日百科のシリーズに「人間国宝」という物があり、その第3巻に歌舞伎の女方の特集があり、その中で役者の神様と称えられた今は亡き六代目中村歌右衛門が紹介されていました。その中で品格について述べられていました。

「(前略)歌右衛門の芸の目標はその格にあった。(中略)歌右衛門が(息子の)梅玉に要求したものは芸の品格であり、それはまた歌右衛門自身が生涯の目標にしてきたものにほかならなかった。
しかし品格とは、おのずから身につくものであって、計算したり狙って出来るものではない。計算したり狙って出来るものを目標というならば、品格とは目標とすることの出来ぬもの、目標の外にあるものを目指すことによって、初めて芸は磨かれ、その人の生き方そのものが磨かれるものである。
そしてもっとも大切なことは、そういう磨かれ方をしない限り芸は円熟しないということである。目標は努力によって到達できる。努力しても到達出切るかどうか、わからぬものを目標とすることによって初めて芸は円熟する。
歌右衛門は晩年において、この品格によって円熟した。老齢と病気のため体が不自由になってもなお、歌右衛門は初めて近代を超え、歌舞伎の神話を私たちの眼前に示したのである。(後略)」

この文章を読んでいて私が中学生の時、相撲雑誌に当時まだ現役だった横綱大鵬の紹介で「円熟、横綱大鵬」とタイトルがあり母親に「円熟とは何!」とたずねたことを思い出しました。
人間国宝と横綱を一緒にするな!と言われるかもしれませんが、私が持つ横綱のイメージはそれほど高いということかもしれません。



あれから2年

2008年02月26日 10時37分43秒 | 荒川静香さん
早いもので荒川静香さんがトリノで金メダルに輝いてから2年経ちました。しかし、あの2年前の事ははっきりと憶えています。午前4時すぎに起きて誰もいない2月の冷え切ったテレビのある部屋で荒川さんの登場をジッと待っていた時を。
そして歌劇「トゥーランドット」の音楽での、あの素晴らしい演技。表彰式の後、母と顔を合わしてすぐに「(私の)お父さんが生きていたら喜んでいたでしょうね」と私に言ったことを今も忘れません。あの年は父が他界して30年目の節目の年で命日の一週間前のことでした。
後日DVDが発売され何度見たでしょうか?何度見ても見飽きることがない。何度みても荒川さんの美しさ、深さ、凄さに感動するのみです。これからも見続けることでしょう。
荒川さんもプロへ転向し一段と美しさ、輝きを増してきました。今後も、そして永遠に荒川静香さんを応援し続けることでしょう。

次のバンクーバーでの冬季オリンピックまであと2年となりました。現在、充実の日本女子フィギュアスケート界。荒川さんの大偉業に続くのは誰でしょうか?私はやはり浅田真央さんに一番注目したいです。このところジャンプのミスなどで、おそらく私の様な凡人にはわからない大変な苦しみだと思いますが浅田さんの持つ技術の高さ、美しさ、完成度をバンクーバーで最高のものを見せてくれたら私は満足です。
昨年のトリノでのグランプリ・ファイナルの時の荒川さんとの2ショット写真を見て深く感じました。まだまだ右様曲折あると思いますが温かく見守ってあげたいものです。

N響アワー。マーラーとベルクの作品。

2008年02月26日 00時54分16秒 | NHK交響楽団
昨日のNHK教育放送の「N響アワー」の録画を見る。マーラーとベルクの作品。私好みの組み合わせである。放送と逆になるがベルクのヴァイオリン協奏曲。やはり傑作だと思う。特に第2楽章は大好きです。私自身シェーンベルクにはあまり興味は無いがベルクとなると逆である。私の大好きな指揮者のベームがベルクと親交がありベームの回想録などにさかんにベルクの名前が登場する為かもしれない。ベルクには、歌劇「ヴォツェック」や多くの歌曲など演奏される事は少ないですが好きな作品がいろいろあります。

そしてマーラー。若い頃、よく聴いていましたが急激に醒めて最近まで余り聴かない状態でした。しかし年をとってきて、最近よく聴くようになりました。ブルックナーより多いのではないでしょうか。特に3番、7番、8番そして10番の交響曲など若い頃よくわからなかった作品を最近、頻繁に聴いています。音の洪水のような8番ですら魅力を感じてきました。第2部がゲーテの「ファウスト」を題材にしている為、聴き方が変わったのかもしれません。番組ではマーラーの妻アルマにも触れてくれました。死を意識したような晩年の作品は年齢の離れた才色兼備の若い妻の存在、そして彼女の不倫を意識してのものだったのでしょうか?彼女を語らずしてマーラーを語ることはできません。
番組で放送された「さすらう若人の歌」は本当に久しぶりに聴きました。この曲にはフィッシャー・ディースカウの独唱、フルトヴェングラーが指揮した素晴らしい録音があります。若い頃よく聴いたものです。また一度じっくりと聴いてみるつもりです。

全米選手権2008

2008年02月22日 09時51分04秒 | 2007-2008年シーズン
県外で就職している息子がスカパーと契約しているとの事で、スポーツのチャンネルで最近放送されたフィギュアスケートの全米選手権の女子フリーの放送を録画したDVDを送ってきた。全く頼んでもいなかったので予期せぬ事であった。本人はスケートには全く興味はないようであるが録画送ったら私が喜ぶと思ったらしく息子の気持ちに嬉しい限りである。
さっそく見ていたら財務大臣と大臣主席補佐官(娘らしい)が「ゼンベイセンシュケン?何?それ?日本選手権で充分じゃないの!もう、そこまで見るか!つける薬が無い!」とケンケンガクガクであった。
録画を見ていてたいへんおもしろかった。酒を飲みながら見ていてメモを取らなかったので名前を書き込めないのが申し訳ございませんが日本では無名の選手も見ることが出来、日頃見慣れた選手が多く登場する世界大会とまた違ったおもしろさがあった。
エミリー・ヒューズがケガで欠場という事で残念だった。彼女の元気な姿をまた見たいものである。私が秘かに注目していたアリッサ・シズニーもジャンプの失敗で上位に入れませんでしたが、やはり美しい!音楽はバーンスタインの「ウエストサイドストーリー」の音楽。スピンはさすがのものがありました。今後も私の目を楽しませて欲しいものである。
それにしてもアメリカの選手は皆、スパイラルが美しく素晴らしい。やはりミシェル・クワンの影響だろうか?
キミー・マイズナーの不調に本当に驚く。ジャンプの失敗で3回も転倒。音楽は「トゥーランドット」、ぜひこの音楽で完璧な演技を見せて欲しいものである。しかし失敗にもかかわらずマイズナーに対する観衆の声援の温かさには感動をおぼえました。彼女の根強い人気もあるのかもしれませんが、この観衆の温かさがアメリカのフィギュアスケート界を支えているのかもしれません。
そして優勝はご存知のとうりナガス・ミライ。最初一度転倒がありヒヤリとしましたがそれ以降見事に立ち直り、精神的な強さもかなりな物があります。音楽が「コッペリア」なので、かわいさを前面に出した演技で、最後の連続のスピンは見事でした。今後彼女が浅田真央さんのようにどのように変わっていくのか最大の注目である。大会後の記者会見の映像もありましたが大会直前に彼女の元に浅田真央さんからFAXが来たそうです。内容のコメントはありませんでしたがこの場で浅田さんの名前が記者から飛びだすとは以外で、いかに浅田さんの存在が現在世界のスケート界の中で大きいものか痛感しました。
今回の大会では1位が14歳、2位が15歳、3位が16歳でアメリカのスケート界の世代交代の物凄さを感じました。この顔ぶれが次のバンクーバー冬季オリンピックに登場するのかと思うと恐ろしさを感じます。日本もウカウカしておれません。
表彰式もたっぷりと見ることができました。4位まで表彰台に登りユニークでした。(4位のメダルの色がよく解からなかったのは残念でした)そして表彰選手への花束贈呈では何とクリスティー・ヤマグチが登場したいへん盛り上がりました。この大会の歴史の重さも感じるものがありました。もし日本選手権の表彰式に荒川静香さんが登場したらたいへん絵になり盛り上がる事でしょう。また重みも出る事でしょう。せひお願いしたいものです。
最後のこの放送の実況ですが女性のアナで知識も充分にあるようでしたが非常にソフトで出しゃばる事もなく、じっくりと演技に集中することが出来ました。日本の民放のアナ(特にフジテレビ)は見習って欲しいものです。そして解説は宮本賢二さんと何と村主千香さん。(千香さんの姉ちゃんはご存知の通りあの村主選手である)海外のアイスショーなどで活躍中と聞いていましたが、解説の方も適確でわかり易く、もっと本放送にも登場して欲しいものです。

マーラー 交響曲第10番(クック版)

2008年02月19日 11時50分50秒 | 今日、聴いたCD
マーラー 交響曲第10番(デリック・クック補筆1976年完全全曲版)

ダニエル・ハーディング指揮ウィーンフィルハーモーニー管弦楽団
(国内盤)UCCG1389  2007年ウィーン・ムジークフェラインザールにて録音

この数年、私自身を賭けてみたい現役指揮者がいなかった。サイモン・ラトルに期待していたのですがシューベルトの交響曲第9番やブラームスのドイツ・レクイエムの新録音で超期待はずれが続き暗黒時代の到来かと悲観していましたが最近、気になる指揮者を発見しました。1975年イギリス生まれの29歳の若い指揮者ダニエル・ハーディングである。最近よく来日しているようですが何分、当方地方在住の為、演奏に関してよくわかりませんでした。
そんなハーディングが初めてウィーンフィルを指揮した新録音が登場しました。そして曲目がマーラーの交響曲第10番、それも5楽章形式のクック版である。ウィーンフィルの長い歴史の中で第1楽章のアダージョのみは演奏経験はバーンスタインの録音などで経験ありますがクック版は初めてではないでしょうか?同じマーラーでも5番や6番ではなく10番をウィーンフィルとの初共演で選び、この指揮者のしたたかさを感じます。
不安と期待をもって第1楽章から聴いていきました。曲が始まったとたん不安はなくなりました。あのマーラーの異様な音楽、狂気の世界を目の当たりすることが出来ました。
一番素晴らしかったのは最終楽章の第5楽章。ドラムの異様な連打、そしてそれに続くフルートのソロの美しさ!久しぶりにこの新録音でウィーンフィルの響きを満喫しました。この若い指揮者の感性とマーラーも指揮台に立ったこの名門オケのマーラー演奏の伝統が合致した見事な演奏だと思いました。
今後この指揮者には目が離せなくなくなりました。

最後にマーラーがこの曲の最後のページの記したコメント。
「お前のために、生き、
 お前のために、死ぬ、
 アルミッシ(妻のアルマの愛称)よ」

四大陸選手権 女子フリー。

2008年02月16日 23時48分03秒 | 2007-2008年シーズン
今回は韓国の大会なのでキム・ヨナさんに注目・期待していましたが残念ながら欠場でしたが、初めて見たキム・ナヨンさんの演技、固さはありましたが今後、目が離せない存在だと思います。新しい才能を知る事が出来るのも競技会の面白さかもしれません。

アメリカのリャン選手の音楽は何とピアノ協奏曲「黄河」
この曲を聴くのは何十年振りでしょうか?この作品を引っ張りだして来るとは憎い。現在の中国でこの作品は演奏されているのだろうか?競技以外のところで思いを馳せます。

村主選手の演技。荒川静香さんと一つの時代を築いていた方だけに、見ているのが本当に辛かった。

浅田真央さん。昨年暮れの日本選手権ではトリプルアクセルを失敗していただけに息を呑んでテレビの画面を見つめる。見事、成功。それも高さがあり、たいへん見事そして美しさを感じるジャンプで、さすが世界のナンバーワンスケーターである。後半やや慎重さを感じもっと出きるのではという感もしましたが、本当のエンジン全開は来月の世界選手権までのお楽しみという事にしましょう。まずは優勝おめでとうございます。

安藤美姫さん。4回転ジャンプの失敗は残念でしたが失敗を後半に引こずらなかったのは、さすがでした。私自身は昨年暮れの日本選手権で彼女の最高の演技を見ているので贅沢は言いません。脚にテーピングも見えたので厳しい状態での4回転ジャンプ挑戦だったのかもしれません。私自身は4回転ジャンプもみたいのは山々ですが彼女の余裕のある落ち着いた美しい演技で、うっとりしてみたいものです。

いよいよ来月は世界選手権。フリーの最終グループの6人。どんな名前が並んでいるか期待が高まります。

朝比奈隆と私。その2

2008年02月15日 16時33分14秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
今日、朝起きて、すっかり愛聴盤になった朝比奈隆指揮のマーラーの交響曲第3番を聴く。特に最終楽章では深く感動しました。
この世には数多くの指揮者、またカラヤンを筆頭にスター指揮者もいたというのに、終生大阪を拠点とし日本のオーケストラの育成に生涯を捧げた一人の日本人指揮者を死後も聴き続けているというのは、やはり私は変わっているのかもしれません。
朝比奈隆のレパートリーの中で断然素晴らしかったのは、やはりブルックナーとベートーヴェンの交響曲でした。本当に心の底から感動を憶える事のできる演奏でした。私はカラヤンの生の演奏も聴いた事がありますが、演奏に関して何も記憶がありません。おそらく何ら心を動かす事が無かったのでしょう。高額なチケット代のみ憶えています。
評論家の俵孝太郎氏がカラヤンの事を「空(から)やん」と評しましたが私もカラヤンの反対側の人間なのでしょう・・・ これで嫌われるかもしれません。

前置きが長くなりました。
朝比奈隆の生涯を降りかえってみましょう。
朝比奈隆は1908年(明治41年)東京・牛込で生まれました。大阪フィルのイメージで関西人のように思われがちですが江戸っ子です。
東京高等学校尋常科を経て高等科に学ぶ。この頃、後年作曲家として有名になる橋本国彦にヴァイオリンを習う。また1927年エマヌエル・メッテル指揮新交響楽団(現在のNHK交響楽団)の演奏を聴き、たいへん感銘を受ける。
1928年京都帝国大学(現在の京都大学)法学部に入学。在学中、京大交響楽団でヴァイオリンを担当。この時の京大のオケの指揮者がメッテルである。メッテルを慕っての京大進学だったかもしれません。在学中アレクサンドル・モギレフスキーにヴァイオリン、そしてメッテルに指揮を学ぶ。
1931年京大を卒業。阪急に入社するが1933年退社。京都帝国大学大学文学部哲学科に学士入学。「大阪室内楽協会」の設立に参加。この頃メッテルからプロのヴァイオリン奏者になる事を勧められ本格的に取り組む。
1936年大阪中央放送局(現在のNHK)の指揮者となりコーラスやオケの指揮を始める。1937年大阪音楽学校(現在の大阪音楽大学)の教授に就任。翌年、京大交響楽団の指揮者となる。
1940年新交響楽団(現在のNHK交響楽団)を指揮して東京デビュー。
1942年大阪音楽大学学校を退職。大阪中央放送局の専属指揮者となる。
1943年外務省の委嘱により中国・上海交響楽団の常任指揮者を1シーズン努める。そして終戦まで新京交響楽団、ハルピン交響楽団を指揮する。
1945年終戦をハルピンで迎える。

今回はここまで。若き朝比奈隆にとって中国での指揮活動は後年大きな影響を及ぼしたようである。当時の上海交響楽団は楽員には東洋人が含まれてなく国際色豊かな粒ぞろいの楽員が揃っていたとの事である。国際的なオケとの出会いでプロとしての指揮者のキャリアを実感したなではないでしょうか。次回は大阪フィルの設立、育成を話題にしたいと思います。

(参考CD)
橋本国彦 交響曲第1番(1940年)
     交響組曲「天女と漁夫」(1933年)
 沼尻竜典指揮東京都交響楽団 (2001年録音)

 NAXOS 8.555881J

NAXOSレーベルの今は名物シリーズになった日本作曲家選輯の一つ。私はこのシリーズ発売以来全て購入しています。今まで聴く事のできなかった日本の作曲家のオーケストラ作品を1枚たった1000円で聴く事が聴く事できます。
交響曲1番がやはり聴き物。この作品は1940年の皇紀2600年奉祝曲と発表されたので戦後、封印された大作といえます。戦後発表された交響曲第2番や独唱と管弦楽のための「3つの和讃」(マーラーを彷彿させるらしい)もぜひ録音してほしいものである。






市川崑監督、死去

2008年02月15日 01時02分11秒 | 映画
映画監督の市川崑監督の訃報が飛び込んで来ました。92歳でした。
黒澤明監督に続いてまた大きなものを失ってしまった喪失感で今は一杯です。
市川監督の新作を見る時の期待感、ワクワク感を黒澤作品の時と同様もう味あう事が出来なくなると思うと寂しさで一杯です。
ご冥福をお祈りします。

最後に私の好きな市川崑監督の作品を5本挙げます。(公開順)
①「炎上」(1958年 大映 市川雷蔵主演)
三島由紀夫原作の小説「金閣寺」の映画化。時代劇スター市川雷蔵の見事な演技。雷蔵の口を少しポカンと開けた表情が忘れません。
②「おとうと」(1960年 大映 岸恵子主演)
大正時代の雰囲気を出すためにカラーフィルムから色を脱色。当時の大映の名カメラマン宮川一夫とのコンビの最高傑作だと思います。
③「太平洋ひとりぼっち」(1963年 日活 石原裕次郎主演)
ほとんど狭いヨットの中での石原裕次郎の一人芝居。映画になりにくい題材を見事に演出。
④「犬神家の一族」(1976年 角川映画 石坂浩二主演)
私の青春時代の作品。市川監督の横溝正史作品の映画化されたものは全て好きですが、この作品を代表で挙げました。「悪魔の手毬唄」にも愛着があります。
⑤「ビルマの竪琴」(1985年 東宝 中井貴一主演)
1956年の旧作の方が有名で評価が高いですが私自身は新作の方を映画館でリアルタイムで見ましたし、カラーの映像も美しく新作の方が好きです。

その他「東京オリンピック」「野火」「細雪」など忘れがたい作品が多数あります。
まさに日本映画界の巨匠でした。    
 

映画「さびしんぼう」

2008年02月14日 00時03分23秒 | 映画
私がたいへんお世話になっているブログで私がたいへん好きな映画「さびしんぼう」が話題になっていました。昨年8月私の旧ブログでも取り上げましたが、私のミスで入室不能となりトラックバック出来ないのでコピーを貼り付けます。
なお記事では浅田真央さんの「別れの曲」での演技も話題にしていますが、昨年8月当時まだ演技を見ていなかった時の記事である事をご了承下さい。
旧ブログの記事をわざわざ取り出してくるのもどうかと思いましたが私の映画「さびしんぼう」に対する愛着が強い為という事で、どうかご理解下さい。
大林監督作品では尾道三部作以外にも「異人たちの夏」「廃市」など好きな作品がたくさんあります。また機会があれば見たいと思います。


旧ブログの記事は下記の通りです。
 
私の別記事の「ブルーノ・ワルターとの出会い、その3」で私の中学生時代にコーラス部に入部のいきさつをチラッと書きましたが、この頃を思い出すとすぐに頭の中で流れる曲があります。それはショパンの「別れの曲」です。浅田真央さんがエキビジションで最近この曲で演技しているそうです。

この曲を聴くとある日本映画のファーストシーンのクレジットをすぐに連想します。おそらくこの映画の影響が強すぎたのでしょう。
「傷ましくも 輝かしい わが、少年の日日に 捧ぐ」

昭和60年公開、大林宣彦監督作品「さびしんぼう」
主演は富田靖子、尾美としのり、藤田弓子

大林監督の故郷、広島県尾道市が舞台。「別れの曲」が全編、効果的に使われています。私が一番胸をしめつけられるのはやはり富田靖子のセーラー服姿。中学、高校生時代にセーラー服姿の女子生徒に憧れの人がいた者にはどうしても当時を思い出してしまうのではないでしょうか。そういった気持ちと美しい尾道の風景そして「別れの曲」がマッチして私にとって胸が痛くなる忘れがたい作品となっています。

「さ」という字が「び」という字をおんぶして、しんぼう、しんぼう、

 人を愛することはとっても寂しいから、だから私はさびしんぼう

まだ浅田真央さんの演技を見ていないのですが、楽しみな反面、さぞかし胸をしめつけられるかもしれません。


朝比奈隆と私。

2008年02月12日 15時29分49秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
今年はヘルベルト・フォン・カラヤン生誕100年という事で所縁のあったレコード会社からいろいろと記念の映像や録音が発売予定のようであるが、同じ100年だったら、私にとってカラヤンと同い年だった、ある日本人指揮者のほうが重要である。
その指揮者の名前は朝比奈隆(1908年生、2001年93歳で没。戦後、大阪フィルハーモーニー交響楽団を設立。死ぬまで音楽監督を務める。)
私のCDの収集でこだわりを持ってコツコツと残された録音を集めている指揮者が3人います。ブルーノ・ワルター、ハンス・クナッパーツブシュ、そして朝比奈隆の3人です。ワルターとクナは私がクラッシック音楽に興味を持った時はすでに故人だったので生のステージに接することは当然できませんでしたが、朝比奈隆の場合は私が大学生活を送った東京でかなりの回数、生のステージで聴く事ができましたし死の1年前大阪で聴く事もできました。ですから私にとってたいへん身近な指揮者だったといえます。
日本人という事、そして終生、演奏の拠点が大阪(東京ではない)だったので軽く見られがちでしたが、まぎれもない大指揮者だったと思います。晩年、来日していたシカゴ交響楽団のマネージャーが彼の演奏を聴いてあまりの素晴らしさに驚き1996年シカゴ交響楽団の客演指揮者に招いた話は有名です(その時、朝比奈隆は88歳)
しかし私は何と言っても彼のおかげでブルックナーを知る事ができた、ブルックナーの魅力を教えてもらった事に一番感謝しています。
今年、生誕100年の記念の年に朝比奈隆への感謝の気持ちとこれからも続くであろう敬愛の気持ちを込めて私なりに合間、合間になると思いますが数回に渡って彼の足跡をたどってみたいと思います。

まずは私が朝比奈隆をいつ知ったかという事ですが、おそらく高校生時代、毎月購読し始めた雑誌「音楽の友」からでしょう。そのころ私は関西の某有名私立大学を目指していました。理由はその大学のグリークラブがよく大阪フィルの第九などの演奏会に出演していて、私もぜひその大学に入学できたらグリークラブに入部して大阪フェスティバルホールのステージに立ってみたい、歌いたいという願望がありました。(当時大阪フィルには合唱団はまだ併設されていなかった)そういう事から大阪フィルの指揮者がアサヒナ・タカシという人である事を知りました。残念ながら当時はレコードもなく、また大阪のオケの放送など絶対無い時代ですので彼の指揮姿、演奏がどのようなものであるか知ることは出来ませんでした。
大学受験の方は私の学力不足で思うように行かず、結果は大阪を通り越して東京の私立大学という事になっていました。
東京へ出て一年後、新宿のプレイガイドに貼られていたコンサートのポスターを見ていると大阪フィルの東京公演のものがあり関西の人間として何か感じるものがありチケットを購入しました。
プログラムはベートーヴェンの交響曲「田園」そして「英雄」の2曲。上野の文化会館の最前列で聴きました。
指揮台に立った朝比奈隆の姿を見たとたん、その風格に圧倒される感がありました。当時はまだ70歳になったばかりで、意気盛ん、まだ晩年のようにまだ眼鏡はかけていませんでした。
「英雄」の演奏にめちゃくちゃ感激し、日本にこんな凄い指揮者がいたとは本当の驚きました。関西の大学へ行かなかった事を悔やんだものです。場内の熱狂も物凄く、それまでよく行っていたNHK交響楽団の演奏会の何かおとなしい雰囲気と全く違うのでこの点も驚いたものです。
この日を境に私の心の中で「アサヒナ・タカシ」が「朝比奈隆」になったと言えるでしょう。
この時以降、私が大学を卒業して東京を去るまで出来る限り朝比奈隆のコンサートには脚を運びました。そしてブルックナーの醍醐味を知るという事になります。

長々となりました今回はこれまでで次回から朝比奈隆の生涯を述べて行きたいと思います。
なお上記の写真は1997年初めて聴いた朝比奈隆指揮大阪フィルの東京公演のプログラムです。へたくそな撮影で申し訳ございませんが写真の右下に朝比奈隆の自筆のサインがあります。

酔っ払いのたわ言。

2008年02月10日 23時40分48秒 | 私事
今日は送別会。今、帰宅。酔ーとる。
期待をかけ、気を使っていた部下が辞めてしまった。退社を止める事が出来なかった!残念としか言いようがない。その穴埋めは私がしなくてはいけない。ズシリ!しんどいとしか言い様がない。今日も本当にしんどい一日だった。

今年はカラヤンの生誕100年記念の年らしい。そんな事どうでもよい!酔ーとる。酔ーとる。
カラヤンが生誕100年だったら、カラヤンと同い年だった私の大好きな日本人指揮者も生誕100年だ!私にとって、こちらの方が重要である。生誕100年記念で特集を連発しなければいけない。予約しているマーラーの1千人の交響曲、早く聴きたい!世間ではブーレーズの新録音が評判になってなっているようですが、そんな事どうでもよい。酔ーとる。酔ーとる。

酔っ払って家へ帰ってみるとDVDが届いていた。
チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」(全曲)
ゲルギエフ指揮のメトロポリタン歌劇場のライブ映像。
請求書を見ると輸入盤で3600円だった。国内盤だったら7500円。国内盤だったら税金でぼったくりか?ビックリ仰天である。
酔いが醒めて正気になったら「手紙の場」で涙を流しましょう。

最後に、最後に。
荒川静香さん、心から愛してます。
明日は朝の6時半出勤。もう寝ます。おやすみなさい。

ヴェルディ 歌劇「トロヴァトーレ」

2008年02月08日 14時22分06秒 | オペラ
6日の記事でイタリア・オペラ界最高のメゾソプラノだったフィオレンツァ・コッソットのデビュー50年記念コンサートの放送を取り上げましたが、やはり彼女の本当の素晴らしい声を聴きたくなり下記のCDを本日は聴きました。

ヴェルディ 歌劇「トロヴァトーレ」(全曲)

カルロ・ベルゴンツィ(マンリーコ)アントニエッタ・ステルラ(レオノーラ)フィオレンツァ・コッソット(メゾソプラノ)エットーレ・バスティアーニ(ルナ伯爵)イヴァ・ヴィンコ(フェルナンド)

トゥリオ・セラフィン指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団
(国内盤 ドイツグラモフォン POCG30103/4)1962年7月録音

固定観念はあまりよくありませんがミラノ・スカラ座のヴェルディはやはり特別である。また指揮がイタリアオペラ最高の指揮者だったセラフィンだったらなおさらである。ヴェルディはこう鳴って欲しい、こう歌って欲しいという理想を全てかなえてくれる録音である。第1幕の開幕のトランペットを聴いただけで胸が躍ります。そして歌手たちの次から次へとここぞとばかり聴かせてくれる「声」の素晴らしさ。「ドン・カルロ」や「仮面舞踏会」のような内面的なものは薄いがまさにコーラスもからんで声の饗宴を聴かせてくれます。
ベルゴンツィとステルラはやや優等生的で面白みが欠ける点もありますが何と言ってもコッソットとバスティアーニはまさに極めつけのアズチェーナとルナ伯爵である。これを聴かずして「トロヴァト―レ」は語ること無かれと言っても過言ではありません。

なお余談ですがルキーノ・ヴィスコンティ監督作品「夏の嵐」(1954年)の冒頭のシーンは、このオペラの第3幕である。撮影ロケで使用された火災で焼ける前のヴェニスの「ラ・フェニーチェ座」が美しい。有名なマンリーコのアリア「見よ、恐ろしき炎」そして第4幕のレオノーラのアリア「恋はばら色のつばさののせて」が効果的に使われオペラが好きな者にとってたまりません。

時津風部屋事件に思う。

2008年02月08日 10時51分03秒 | 大相撲
時津風部屋の若手力士が死亡した事件で前時津風親方と兄弟子3人がとうとう逮捕されてしまった。私自身長い間大相撲を見てきたが当然初めての事で本当に辛いニュースである。テレビで元幕内の時津海の現時津風親方が部屋の稽古場でインタビューされているのを見ましたが、親方の後の壁に部屋の創始者である大横綱だった双葉山の写真の額が掛かっており双葉山が泣いているようで余計悲しかった。双葉山が現役時代、立浪部屋から独立した時、最初は時津風部屋と名乗らず「双葉山道場」と名乗りました。あえて「部屋」ではなく「道場」とした双葉山の理想、理念、思いは薄れて無くなったのだろうか?
現時津風親方にはぜひとも取り戻して欲しいものである。

この事件をきっかけに相撲界の稽古のありかたが問題になりました。今回のように反社会的な事は絶対ゆるしてはいけません。悪いところは絶対無くしてもらわなければいけませんが、ただでさえ現在の大相撲はモンゴルを筆頭に外人力士と大学相撲界出身者が多くを占め本当のたたき上げ力士が少なくなりました。長い大相撲の歴史の中で幾多の名力士、大力士を生んできたプロセスだけはきちんと残さないと大相撲は本当に消滅してしまうと思います。

先ごろ相撲協会の役員が改選され北の湖理事長が再選されましたが何か相撲界がこれから変わるような気概は全く感じませんでした。横綱朝青龍の騒動も含めて北の湖理事長の会見では本当にリーダーシップを取っているようには、どうしても思えません。昔の双葉山の時津風理事長や出羽ノ花の武蔵川理事長の時だったら、このような時どのような姿勢を見せるかどうしても思いを馳せてしまいます。
先月の1月場所、東西の横綱対決で本当に久しぶりに大相撲の醍醐味を味合うことが出来ました。この楽しみが将来も続く事を念ずるばかりです。




ヨーロッパの荒川静香さん

2008年02月06日 17時05分59秒 | 荒川静香さん
今日は久しぶりの休みで仕事でハードな毎日が続いていて、ぐったりとしていましたが、目が覚めるような写真を見る事ができ、元気がでました。

ヨーロッパのアイスショーでの荒川静香さん。
ブルーの衣装。そしてショートカットの髪型がキマッテイル。笑顔も素晴らしい!
久しぶりに新たに見る事のできた荒川さんの美しさに我を忘れました。

http://www.artonice.ch/index.php?bilder_premiere
http://www.artonice.ch/download.php?f085ec9287b8c96572ec24fbe305e883

芸術劇場「フィオレンツァ・コッソット、デビュー50周年記念コンサート」

2008年02月06日 00時45分27秒 | オペラ
今日録画していた2月1日NHK教育放送で放送された芸術劇場「フィオレンツァ・コッソット、デビュー50周年記念コンサート」を観る。イタリアオペラ界最高のメゾ・ソプラノだったコッソットは1935年生まれなのでコンサートが開かれた昨年秋は何と72歳である。
私にとってコッソットはまさにイタリア・オペラ界のメゾ・ソプラノの代名詞である。高校生時代、初めて購入した歌劇「アイーダ」の全曲レコードでアムネリスを歌っていたのが彼女である。以前歌劇「オテロ」の記事でのバリトンのカップッチルリと同様、その声に本当にしびれたものである。そして東京での大学生時代、最後のNHKのイタリア・オペラ公演でチレア作曲「アドリアーナ・ルクブルール」の公演で圧倒されました。この時の共演はソプラノのモンセラ・カバリエ、テノールのホセ・カレラス(3大テナーの一人)でまさに声の饗宴でした。あの巨大な渋谷のNHKホールで朗々と響き渡る声は本当に物凄かったとしか言い様がありませんでした。
さて今回のデビュー50週年のコンサートは年齢を考えると、仕方ないのかもしれませんが全盛時代の声を知っているだけに正直辛かった。初めて聴く「カルメン」や「サムソンとデリダ」のアリアはやはりもっと前に聴きたかった!テレビのスイッチを切ろうかと思いましたが切らなくて良かった!
プログラム最後の「アイーダ」第4幕第1場の後半が演奏され、まさに彼女こそ最高のアムネリスである事を痛感させられた。声の力だけで王女アムネリスの貴高さ、苦悩を見事に表現している。この時だけは声の衰えを感じさせなかった。やはりヴェルディの音楽は素晴らしい。
もっと驚きはアンコールの3曲。「つれない心(カタリ)」「忘れな草」そして何と「君が代」女性によるカタリは初めて聴きました。また「君が代」での日本語の発音の素晴らしさには本当に驚かされました。歌うことを止めないコッソット。元気でいて欲しいものである。

なおコッソットの私の愛聴盤はDVDですが1971年NHKイタリアオペラ公演ドニゼッティの歌劇「ラ・ファヴォリータ」の映像である。共演はテノールのアルフレード・クラウス。当時彼女は三十代前半。絶頂期のたいへんな美声を聴く事が出来ます。またクラウスもハイCの高音を見事に聴かせます。