18日の日曜夜から深夜、オーケストラ演奏会の放送が2つあり、昨晩と今日の朝、録画でやっと見終えました。
一つはNHK・Eテレで放送された昨年11月のNHK交響楽団の定期演奏会。もう一つはNHK・BSで放送された「映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ 名曲コンサート」です。
オーケストラ演奏を聴く、そして見る楽しさを満喫しました。
まずNHK交響楽団の定期演奏会。指揮はネロ・サンティ。プログラムはロッシーニ/歌劇「どろぼうかささぎ」序曲 、ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」、チャイコフスキー/イタリア奇想曲 、レスピーギ/交響詩「ローマの松」の4曲。
音楽を見る面白さを満喫する。歌劇「どろぼうかささぎ」序曲 の冒頭での2台の小太鼓の連打。指揮者と2人の打楽器奏者の緊張感のあるアイコンタクト。これは絶対のCDでは味あうことは出来ない。
指揮のサンティはけっして派手な身振り、大袈裟な指揮ぶりではない。しかし、ちょっとした仕草、目の動きだけでオーケストラから豊かな響きが生まれてくるのを映像で見ていて、たいへん面白かった。
一番良かったのは最後の「ローマの松」。大掛かりな楽器編成なので、派手にオケを鳴らそうとする演奏が多いのですが、サンティ指揮の「ローマの松」から流れてくるのは歌、歌、歌。だから聴き終わって、たいへん余韻が残りました。レスピーギはイタリアの作曲家であるということを改めて痛感する。オペラ指揮者ならではの「ローマの松」である。サンティの指揮する「ローマの祭り」も聴いてみたいものである。終曲はどんな盛り上がり方をするのか聴いてみたい。
ところで、この定期演奏会ではゲストコンサートマスターとして岡崎慶輔氏が招かれていました。岡崎氏は現在、チューリッヒ歌劇場のコンサートマスター。チューリッヒ歌劇場はサンティとは縁の深い歌劇場。オペラ指揮者としてのサンティをよく知っているコンサートマスターだけに、良かったのでは。2月1日にはベートーヴェンとワーグナーの作品が放送されます。サンティならではの演奏を期待しています。
次は「映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ 名曲コンサート」である。
このコンサートは昨年9月にロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサート・ホールで収録されたコンサート。オーケストラはロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団。指揮はグスターボ・ドゥダメル、バイオリン独奏のイツァーク・パールマンという豪華版。そして客席には作曲者自身の姿。
言わずと知れたジョン・ウィリアムズ は映画音楽の世界では大きな存在。何だ映画音楽か!と思うなかれ。現在、フル編成のオーケストラの演奏の魅力を作品を通じて一番伝えてくれる作曲家であると私は強く思っています。プログラムは次の通り。
1. ロサンゼルスオリンピック・ファンファーレとテーマ
2. サウンディングス
3. 映画「シンドラーのリスト」から
・追憶
・ユダヤ人街(1941年 クラクフのユダヤ人移住区にて)
・テーマ
4. 映画「屋根の上のバイオリン弾き」から カデンツァと変奏
5. 映画「タンタンの冒険」から 決闘
6. 映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」から エスカペイズ
7. 映画「スター・ウォーズ」から 王座の間とフィナーレ
8. 映画「アミスタッド」から アフリカよ 涙をふいて
9. 映画「ジョーズ」から
10. 映画「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」から 帝国のマーチ(作曲者自身の指揮)
私は録画を見る前は、コンサートの最初は「スター・ウォーズ」のテーマを高らかに鳴らすのかなと思っていましたが、見事に予想が外れました。
ロサンゼルスオリンピック・ファンファーレで始まり次はウォルト・ディズニー・コンサート・ホールのオープニングで初演された「サウンディングス」というロサンゼルスと所縁(ゆかり)の深い作品から始まるとは心憎いプログラムである。
「シンドラーのリスト」のヴァイオリン独奏はパールマン。聴いていて昨シーズンでのフィギュアスケートのリプニツカヤの素晴らしかった演技を、どうしても思い出してしまう。そして「屋根の上のバイオリン弾き」の独奏もパールマン。そうだった!「屋根の上のバイオリン弾き」もジョン・ウイリアムズの作品だった。映画のサウンドトラックでのヴァイオリン独奏はアイザック・スターンだった。ユダヤ人にちなんだ作品を並べているのも印象深いものとなりました。
そして「スター・ウォーズ」!
やはり私にとって「スター・ウォーズ」は忘れられない作品。全6作全て映画館で見ている。映画館で購入したパンフレットも6作品並んでいる。
第1作は私がまだ大学生の時、見ました。第3作は当時新婚ホヤホヤだった妻と、そして第4作から第6作は娘と映画館で見ている。本当に息の長いシリーズである。
「帝国のマーチ」には思い出がある。かなり以前、セントルイス交響楽団の演奏会へ行った時。プログラムの後半はアイブス、バーバー、ガーシュインというアメリカの作品が続きました。そしていきなりアンコールで演奏されたのが「帝国のマーチ」で驚いたことがありました。
しかし何ら違和感もなかったのが、この作品の強さだと強く思いました。
そして今、映画は第7作目が制作中とのこと。封切られたら、ぜひ行かなくては!
ところで映像を見ていて客席にチラッとジュディー・アンドリュースの姿を見たのは私の気のせいかな?
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