オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

N響の「新世界」

2011年11月08日 21時37分35秒 | NHK交響楽団
毎週、日曜の私のお楽しみはNHK・BSで早朝に放送されるNHK交響楽団の演奏会の放送の録画を、仕事を終えて帰宅後、酒を飲みながら見る事です。
この前の日曜は竹澤恭子さんのヴァイオリン独奏、N響の名誉指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットの指揮による9月の定期演奏会からの放送であった。
プログラムはシベリウスのヴァイオリン協奏曲とドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」である。
おそらく誰もが民族色豊かな名曲コンサートと思うでしょう。しかし私にとって、この2曲の組み合わせは、おそらく終生絶対に忘れることの出来ない、思い出深い組み合わせである。
私が中学3年の時、生まれて初めて生で聴いたオーケストラの演奏会が、わが町の市民会館にやってきたNHK交響楽団によるもので、プログラムはシベリウスのヴァイオリン協奏曲とドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」でした。(なおシベリウスの前にスメタナの歌劇「売られた花嫁」序曲、そしてアンコールでシベリウスの「カレリア」組曲から「行進曲風に」が演奏されました)
ヴァイオリン独奏は当時、N響のコンサートマスターだった田中千香士氏、指揮は岩城宏之氏でした。あれから約40年近く経ってしまった。御二方とも、既に故人となり、年月の経つことの大きさを強く感じます。
さて、この時の演奏会で生まれて初めてシベリウスの音楽を聴き、強く心に残るものがありました。
第1楽章の冒頭を聴いて北欧の空気にふれるような冷たさ、孤独感、そして心の中で秘めている情熱にあふれる作品に、いっぺんに魅了され、その時から現在に至るまで私にとってシベリウスは私にとって特別な存在となっています。
私にとって、シベリウスの音楽との最高の出会いだったと言っても言い過ぎではありません。
今回、録画を見て、オーケストラが同じNHK交響楽団だけに、どうしても40年前とダブルものがあり、聴いていて熱いものが込み上げてきました。酒のせいかもしれませんが・・・。
竹澤恭子さんのヴァイオリン独奏は、もう少し冷たさがあればと思ったりもしましたが、第2楽章の後半の盛り上がりは素晴らしいものがありました。
ドヴォルザークの「新世界」は、私はどんな演奏を聴いても懐かしさを感じてしまうのですが、やはり根底にあるのは初めて生で聴いた交響曲であるということからでしょう。
今回のブロムシュテットの指揮による演奏は、たしかにチェコのオケのような土くささ、ローカル色は薄いですが、旋律をよく歌い、スケールの大きな演奏で、たいへん満足しました。
第2楽章の、あの有名な旋律では我が国のオーボエそしてイングリッシュホルンの第1人者というべき池田昭子さんの演奏。
以前、シベリウスの交響詩「トゥオネラの白鳥」の演奏では、ブロムシュテットが大絶賛したらしい。放送を見逃したのが、今でも残念である。
ブロムシュテットは池田昭子さんがいるから「新世界」を演奏したのかな?
それにしてもドヴォルザークの「新世界」って本当に心にしみる名曲だなぁ~。

(追伸)
来年2月28日、わが田舎町にNHK交響楽団がやってきます。
プログラムは地方公演では、たいへんめずらしいオール・ラフマニノフで「パガニーニの主題による狂詩曲」と交響曲第2番が演奏されます。
ピアノ独奏は小曾根真氏、指揮は尾高忠明氏。
チケットは手配済み。交響曲第2番が非常に楽しみです。