私のブログでは男子シングルのフィギュアスケートを話題にしたことがないはずである。理由は簡単である。あまり興味が無いからである。私のとってフィギュアスケートへの興味のほとんどが女子シングル。(理由は何回か述べた事がある)そして、あとはペアーである。しかし今回、初めて男子シングルの話題にふれることになりました。
数日前、ニュースで今シーズンの高橋大輔さんのフリーが披露され、曲目が映画「道」ということでグッと来るものがありました。
映画「道」はイタリアの映画監督、巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の1954年製作の名作である。
獣のような粗野な大道芸人サンパノは金で買った頭の弱い女ジェルソミーナとオート三輪で旅から旅への生活を送る。旅の中でいろいろな人々と触れ合うのだが、ある日、サンパノはジェルソミーナと心を通わせていたキ印という綱渡りの青年を取っ組み合い殺してしまう。そして、サンパノは、この為におびえ続けるジェルソミーナに手を焼き、眠っているジェルソミーナを道端に置き去りにしてしまう。
そして数年後、サンパノはある村でジェルソミーナがいつも口ずさんでいたメロディが耳に入り心が乱れる。聞けば以前、この村で死んだ頭の狂った女が教えてくれた歌だという。サンパノはジェルソミーナのことを思うと心が乱れに乱れ、酒に酔うことで忘れようとするがどうにもならない。いつしか夜の浜辺を歩いていたが、初めて寂しさに心が震え、夜の浜辺で泣き崩れるシーンでこの映画はエンディングとなる。
サンパノ役はアンソニー・クイン、ジェルソミーナ役はフェリーニ夫人のジュリエッタ・マシーナが扮した。音楽はニーノ・ロータである。
私がこの映画を初めて見たのは高校生の時、NHKのテレビ放送のはずである。映画館で初めて見たのは大学生の時、新宿の名画座で見ました。この映画を何度見ても心を打つのはラストのサンパノが浜辺で号泣するシーンである。自分がジェルソミーナを愛していたことすら気付かなかった粗野な男の孤独、寂しさが伝わり映画の余韻を残します。
フェリーニ監督と言えばニーノ・ロータである。
今は亡き映画評論家、淀川長冶氏は「フェリーニは映画の魔術師だ。そしてニーノ・ロータはフェリーニのその魔術の美術をメロディにした、映画史上かけがえなき名作曲家だった」と述べています。
私は映画「道」の音楽のCDを2種持っています。一つは20年ほど前、発売された「フェリーニのすべて」という2枚組のアルバムに収録されたオリジナル・サウンドトラック盤。もう一つはリッカルド・ムーティが1994年ミラノ・スカラ座のオケと録音したニーノ・ロータ映画音楽集。(SONY盤)「道」の音楽を1966年バレエ音楽として書き直した版を使用しています。なお、このアルバムにはルキーノ・ヴィスコンティ監督作品「山猫」の後半での豪華絢爛としか言いようもない舞踏会で使用された音楽も収録され映画の好きな者にとって聞き逃せないものがあります。
映画「道」に流れるジェルソミーナのテーマは一度聴くと忘れることの出来ないものがあります。モロゾフコーチから離れた高橋大輔さんが、この名作の音楽を選んだのは何か心の中で期するものがあるのでしょう。高橋選手の登場するカップ・オブ・チャイナが俄然、楽しみになってきました。
数日前、ニュースで今シーズンの高橋大輔さんのフリーが披露され、曲目が映画「道」ということでグッと来るものがありました。
映画「道」はイタリアの映画監督、巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の1954年製作の名作である。
獣のような粗野な大道芸人サンパノは金で買った頭の弱い女ジェルソミーナとオート三輪で旅から旅への生活を送る。旅の中でいろいろな人々と触れ合うのだが、ある日、サンパノはジェルソミーナと心を通わせていたキ印という綱渡りの青年を取っ組み合い殺してしまう。そして、サンパノは、この為におびえ続けるジェルソミーナに手を焼き、眠っているジェルソミーナを道端に置き去りにしてしまう。
そして数年後、サンパノはある村でジェルソミーナがいつも口ずさんでいたメロディが耳に入り心が乱れる。聞けば以前、この村で死んだ頭の狂った女が教えてくれた歌だという。サンパノはジェルソミーナのことを思うと心が乱れに乱れ、酒に酔うことで忘れようとするがどうにもならない。いつしか夜の浜辺を歩いていたが、初めて寂しさに心が震え、夜の浜辺で泣き崩れるシーンでこの映画はエンディングとなる。
サンパノ役はアンソニー・クイン、ジェルソミーナ役はフェリーニ夫人のジュリエッタ・マシーナが扮した。音楽はニーノ・ロータである。
私がこの映画を初めて見たのは高校生の時、NHKのテレビ放送のはずである。映画館で初めて見たのは大学生の時、新宿の名画座で見ました。この映画を何度見ても心を打つのはラストのサンパノが浜辺で号泣するシーンである。自分がジェルソミーナを愛していたことすら気付かなかった粗野な男の孤独、寂しさが伝わり映画の余韻を残します。
フェリーニ監督と言えばニーノ・ロータである。
今は亡き映画評論家、淀川長冶氏は「フェリーニは映画の魔術師だ。そしてニーノ・ロータはフェリーニのその魔術の美術をメロディにした、映画史上かけがえなき名作曲家だった」と述べています。
私は映画「道」の音楽のCDを2種持っています。一つは20年ほど前、発売された「フェリーニのすべて」という2枚組のアルバムに収録されたオリジナル・サウンドトラック盤。もう一つはリッカルド・ムーティが1994年ミラノ・スカラ座のオケと録音したニーノ・ロータ映画音楽集。(SONY盤)「道」の音楽を1966年バレエ音楽として書き直した版を使用しています。なお、このアルバムにはルキーノ・ヴィスコンティ監督作品「山猫」の後半での豪華絢爛としか言いようもない舞踏会で使用された音楽も収録され映画の好きな者にとって聞き逃せないものがあります。
映画「道」に流れるジェルソミーナのテーマは一度聴くと忘れることの出来ないものがあります。モロゾフコーチから離れた高橋大輔さんが、この名作の音楽を選んだのは何か心の中で期するものがあるのでしょう。高橋選手の登場するカップ・オブ・チャイナが俄然、楽しみになってきました。