オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

メダリスト・オン・アイス2009

2009年12月29日 22時25分00秒 | 2009年、メダリスト・オン・アイス
今年はスターズ・オン・アイス、フレンズ・オン・アイスそしてメダリスト・オン・アイスと3度、アイスショーに脚を運ぶことが出来ました。四国在住の為、必ずしも交通の条件等で良くないにもかかわらず3度も生でアイスショーを見る事が出来た事は本当に幸運でした。
さて、昨日のメダリスト・オン・アイスは、会場で見ていて、私自身、胸中感極まるものがあり、何度か目頭が熱くなるものがありました。
オープニングでオリンピック代表が勢揃いしている様子を見て、もう何とも言えない感情に襲われました。中学生の時、テレビで初めて見た札幌での冬季オリンピックの感激。あれから、たいへんな年月が経ちましたが現在でも冬季オリンピックとなると特別な感情が湧きます。こんな事は夏のオリンピックでは全くありません。
そして昨日、リンクで並んでいるオリンピック代表の姿を見ながら、いよいよ来年の雪と氷の祭典と言われる冬季オリンピックがいよいよ間近になったきたと言う高揚感と期待の気持ちで一杯になりました。
そして、バンクーバーオリンピック代表全員が揃ってリンクに立っている姿を見ることが出来るのは、今後おそらく、もう無いだろう。そして今後二度と見る事が出来ないものを今見ているのだと思うと目頭が熱くなってきました。
そしてバンクーバーでは頑張って!と心の中で叫んでいました。

オープニングで安藤美姫さんの衣装を見て、今日は「レクイエム」か!?と期待しました。そして期待通り「レクイエム」でした。華やかなエキシビションの中で安藤美姫さんの時だけ曲が曲だけに荘厳さを感じました。この曲をフィギュアスケートで表現できるとは安藤美姫さんの凄みに舌を巻きました。もの凄いオーラでした。浅田真央さん、キム・ヨナと並ぶメダルの最有力候補と言っても間違いないでしょう。

織田信成さんは新しいEXプログラムの初お披露目と紹介される。流れてきた音楽はチャップリンの映画「モダンタイムス」より「スマイル」のメロディー。フリーでもチャップリンメドレーで楽しませてくれましたが、私自身、大好きな「スマイル」が含まれていないのが残念に思っていたのですが、まさかEXで「スマイル」が登場するとは想像もしていなかったので、これまた目頭が熱くなってきました。映画のラストシーンが頭の中を過ぎりました。
ぜひともオリンピックのEXでも披露して欲しいものです。

中野友加里さん、村主章枝さんの演技を見ていると、ふと、私にとって、これが彼女たちの競技者としての演技を見ることが最後の時かもしれないと気持ちに陥り(けっして、そうなって欲しくない!)ました。そして、ちょっとした事も見逃すまいと思い、彼女たちの演技を目に焼き付けてきました。
中野友加里さんの見事なドーナツスピンを見ていて一昨年の同じ会場で見た全日本選手権での「スペイン奇想曲」の演技と重なってしまい、もういけません。涙である。オリンピック代表に届かなかっただけに、たいへんな気持ちだったと想像しますが、そんな事を忘れさせるドーナツスピンの美しさ!本当に彼女の大ファンであって本当に良かった!と心から思いました。オリンピックに出られなくても私にとって中野友加里さんは最高のスケーターの一人である。
ぜひとも3月の世界選手権では最高の「火の鳥」を見せて欲しい!

オリンピックを一区切りと考えるとトリノからこの4年の間で私をフィギュアスケートに魅力に我を忘れ、夢中にさせたスケーターが今回ほとんど勢揃いでした。(すでにプロの荒川静香さんは放送席で姿を見ることができました)
私がこの同じ顔ぶれで再び生でみることは、もうおそらく無いでしょう。フィナーレで全員がリンクを回っている様子を見て今日という日の大切さ、私にとっての意味の大きさが、ひしひしと感じてきて、またまた目頭が熱くなってきました。
村上佳菜子さん、今井遥さん、深澤亮子さんのジュニア3人娘の演技も見る事ができました。新しい力が大きく飛躍して来ていると言う実感も強く受け何かワクワクするものを感じました。
バンクーバーの4年後のソチ冬季オリンピックの代表はおそらく彼女たちによって争われるでしょう。また、まだ今は無名の新しい才能の登場もあるかもしれません。
今回のメダリスト・オン・アイスを見て、強く感じたのはフィギュアスケートは本当に美しく、そして素晴らしい!これくらい私の美意識に合った競技はありません。私自身、一時のブームに流されること無く、今後もフィギュアスケートを愛するものとして、今以上に、しっかりと見続けて行きたいと思います。

今日(12月29日)は荒川静香さんの誕生日です。
オリンピック代表の皆さんには荒川静香さんのトリノでの感動、偉業を引き継いで、素晴らしい演技をバンクーバーのリンクで見せて欲しいと念ずるのみです。

さて、これが今年最後の更新になると思います。
皆様には、今年も、たいへんお世話になりました。
来年もよろしく御願い申し上げます。
何卒、良いお年をお迎え下さい。

2009・全日本選手権 女子フリー

2009年12月28日 00時01分09秒 | 2009-20010年シーズン
以前、当ブログで数多いスケーターの中で私の1番好きなスケーターに荒川静香さんを挙げました。そして2番目に中野友加里さん、3番目に鈴木明子さんを挙げました。また、今までの私の記事の流れでもお分かりだと思いますが浅田真央さんにも特別な期待や感情もありました。ですから私にとって今年の全日本選手権は本当に辛かった。
今日、私は仕事を終えた時点で結果を知ってしまいました。そして今、録画を見終えたばかりである。
今まで数多い競技会で活躍した3人ですが演技を終えた時の表情は今まで見たことがない表情でした。あれだけのキャリアのある3人がたった1回の演技に全てを賭ける事の凄さ。

本当に壮絶なフリーの最終グループの演技でした。そしてバンクーバーの女神は鈴木明子さんをお選びになりました。中野さんの胸中を思うと、どう言ったらよいのか全く分からない。トリノ五輪を終えて荒川静香さんの引退後、私は中野友加里さんからフィギュアスケートを見る多くの喜びを与えてくれました。感謝の気持ちで一杯です。残念ながらバンクーバ五輪の代表には手が届きませんでしたが、この気持ちは変わりません。来年3月の世界選手権の代表に選ばれているので、とにかく表彰台を目指して欲しいものです。

その反面、演技を終えたキス&クライでの鈴木明子さんの涙を見て私も涙を流してしまいました。この両極端が今年の全日本選手権に対する私の複雑な心境を表していると言えるでしょう。
何回か書きましたが2年前、生で見た全日本選手権の女子フリーで初めて鈴木明子さんの演技を見た時の喜び、驚きは今も持ち続けています。長い病気との戦いを終えた後の初めての全日本選手権の最終グループでの演技。彼女のオリンピックへの道はここから始まったのかもしれません。私は本当にいい時期に鈴木明子さんのことを知ることが出来て幸運でした。また8月のFOIで初お披露目の「ウエスト・サイド物語」を見ることが出来た幸運。
いよいよ明日のMOIで生でオリンピック代表としての鈴木明子さんの演技を見ることが出来る喜び。2年前の事を想うと感概無量である。バンクーバーでも感動的な「ウエスト・サイド物語」を見せてくれるものと確信しています。

そして浅田真央さん。キム・ヨナに対抗できるのは世界広しと言えども、やはり浅田さんしかいない。GPシリーズのロシア大会から全日本選手権までの間、GPファイナルを横目で見ながら浅田さんにとって大変苦しい時期だったはず。この経験はバンクーバー五輪に絶対に生かされることでしょう。

本当は安藤美姫さんを初め他の選手達の演技にも触れなければいけないのですが、今回は上位3人に対する思いが強過ぎるので、どうかご勘弁下さい。
正月のBSフジできちんと放送があるので、それを見てからコメントしたいと思います。
最後に最終グループの最終演技者は村上佳菜子さんでした。なにか来年以降の女子フィギュアの明るい未来が見えて来る様で、何か嬉しい気持ちで一杯になりました。
明日はメダリスト・オン・アイスである。早く寝て明日に備えることとしましょう。

2009年・全日本選手権、女子SP

2009年12月26日 21時49分45秒 | 2009-20010年シーズン
いよいよ全日本選手権が始まった!
結果は皆さん、ご存知の通り。
女子シングルSPでは1位から4位までの差が1.28ポイントと大変な僅差で明日のフリーに突入で、本当に大変なことになりました。
久し振りに競技会出場の浅田真央さんと中野友加里さんの姿を見て胸が熱くなるものを感じました。やはり、この2人がいなくては!2人とも本当にいい表情をしていました。
この2人に安藤美姫さん、鈴木明子さん。本当に全日本選手権は、物凄い大会である。
そして村上佳菜子さんが、この4人に続いてSPでは5位である。
確実に新しい風も吹いてきているようで、バンクーバー五輪の次のソチ五輪への期待も早くも膨らんできました。彼女の今後の活躍が楽しみです。
さて、明日、私が仕事を終えた頃、全てが終わり、オリンピック代表も決まっているでしょう。
今日の放送で中野友加里さんのコメントが紹介されました。4年前トリノ五輪前の荒川静香さんが記者会見でおっしゃった、最後は「運」だ、という意味が今、やっとわかったと語っていたそうです。やるべきことを全て成し遂げ、ベストを尽くし、あとは天運に任すしか道は無いということを強く痛感しました。おそらく浅田真央さんも鈴木明子さんも同じ心境でしょう。
中野さんのインタビューでは荒川静香さんからのアドヴァイスも紹介され、荒川さんの存在の大きさを改めて感じさせられました。
明日は最終グループの6人には、結果を超越した最高の演技を見せて欲しいものです。

さて、あさってはメダリスト・オン・アイスを見に行きます。
おそらく全日本選手権の余韻が残った、これも、たいへんなエキシビションになりそうです。
私にとって今年最後の公休日がメダリスト・オン・アイスです。それも4年に1度の冬季五輪の代表壮行エキシビションを兼ねています。けっして条件の良い座席ではありませんが生で見ることの出来る幸運をかみ締めて、しっかりと見て来たいと思っています。
なお私の座席はBブロック、スタンド15列21番です。
頭が薄くなったメガネを掛けた、おっさんが、一生懸命、パンフレット等に目を通していると思われます。お気軽に、お声をお掛け下さいませ。


2009全日本フィギュアスケートジュニア選手権

2009年12月24日 13時27分47秒 | 2009-20010年シーズン
昨日は大変、過激なくらい仕事で忙しい一日でしたが、帰宅後に全日本フィギュアスケートジュニア選手権の録画を見る事だけを楽しみにしていました。
ジュニアの有力選手の演技をたっぷりと見る事が出来るものと信じていましたが録画を見てガックリであった。
何と落ち着きの無い、慌ただしい番組で残念だった。
じっくりと村上佳菜子さんや今井遥さんの演技を見たかった。また私が秘かに注目している鈴木真梨さんもSPが不調だった為か、フリーは紹介されず欲求不満に陥りました。
村上佳菜子さんは「白鳥の湖」。第1幕幕開きの音楽での演技。今井遥さんは私が今年ハマッてしまったグラズノフの作品のバレエ「ライモンダ」の音楽である。
返す返す、じっくりと見たかった。彼女たちのシニアの全日本選手権での健闘と演技がじっくりと放送されることを祈るばかりである。
また、まだ見た事がないジュニアの才能ある選手たちの演技も紹介してほしかったのだが・・・

いよいよオリンピック代表が全て決まる全日本選手権である。
トリノオリンピック以降、私が熱く思っていた有力選手の中で絶対に代表に漏れる方がいると思うと胸を締めつけられるような思いが、この数日、大きくなってきて、当日を迎えるのが本当に怖い。

荒川静香さんは著書の「フィギュアスケートを100倍楽しく見る方法」の「おわりに」に書かれています。

「一日一日を悔いなく過ごし、その時を迎えてほしいと思っています。
そしてオリンピックに出場できたなら、誰でも経験できるわけではない、特別な舞台に立てる幸せを存分にかみしめてほしいと思います」

ニコライ・ギャウロフ

2009年12月21日 12時14分29秒 | オペラ
ニコライ・ギャウロフ・ヴェルディ・アリア集

ヴェルディ 歌劇「ナブッコ」第1部より「祭りの晴れ着がもみくちゃになって」~「希望を持て、ああ子らよ」
ヴェルディ 歌劇「ナブッコ」第3部より「飛んで行け、我が想いよ、金色の翼にのって」~「ああ、泣いているのは誰だ」
その他歌劇「マクベス」「シチリア島の夕べの祈り」「シモン・ボッカネグラ」より

ニコライ・ギャウロフ(バス)
クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団、アンブロジアン合唱団

1969年ロンドンでのスタジオ録音 (輸入盤)DECCA475 6280

前回、NHKのイタリアオペラの思いを書き込みましたが、しばらく、そのつながりで書いて行きたいと思います。
昭和51年のNHKのイタリアオペラの最後の公演を実際にNHKホールで観ることが出来ました。その時の演目でヴェルディの歌劇「シモン・ボッカネグラ」が日本初演されました。ピエロ・カップッチルリ、ニコライ・ギャウロフ、カーティア・リッチャレルリと言う最強の顔ぶれで、現在も忘れられないものがあります。
その時の公演の時、NHKホールのロビーで公演の記念に買い求めたレコードが、このギャウロフがヴェルディを歌ったレコードでした。
昭和48年の公演のテレビ放送で初来日のバスのギャウロフの声を初めて聴いて、その深い声、また、重厚なバスでありながら、その中にも表情豊かな声に魅了され、初めて生でギャウロフを聴ける歌劇「シモン・ボッカネグラ」の公演は共演がバリトンのカップッチルリだけに胸が高まる思いでした。
ギャウロフはすでに故人となりましたが、私自身、現在でもイタリア・オペラのバス歌手では彼が最高だと信じていて、どうしてもギャウロフが基準になっています。
バス歌手によるアリア集の録音は少なく、この録音は、ギャウロフの声をたっぷりと聴ける、たいへん貴重な録音だと思います。輸入盤でCDを入手しましたが、CD化された国内盤が発売された記憶は残念ながらありません。
レコードではA面が全て歌劇「ナブッコ」からで、B面がその他の作品でした。
指揮がアバドというのも大変、贅沢な録音である。「マクベス」や「シモン・ボッカネグラ」のナンバーが含まれているのも、後年のミラノ・スカラ座との素晴らしい全曲録音を予感させるものがあります。またスカラ座との録音でも当然ギャウロフが素晴らしい歌を聴かせてくれています。
また私はこのレコードで録音の半分を占める歌劇「ナブッコ」を初めて知ることが出来ました。聴き応えのある合唱曲のあと、バスの重厚な歌を聴けるこの録音は今、聴いても魅力たっぷりで、現在も私の愛聴盤の1枚です。

次回は、もう少し歌劇「ナブッコ」に進むか、それともバリトンのピエロ・カップッチルリに飛ぶか、まさに行き当たりばったりである。
いよいよ週末はオリンピック代表の懸かったフィギュアスケートの全日本選手権である。来週の月曜はMOIである。しばらくは、またオペラは、お休み状態になるかもしれません。

歌劇「ラ・ファヴォリータ」

2009年12月17日 09時42分39秒 | オペラ
ドニゼッティ 歌劇「ラ・ファヴォリータ」(全曲)

フィオレンツァ・コッソット(レオノーラ)アルフレード・クラウス(フェルナンド)セスト・ブルスカンティーニ(アルフォンソ2世)ルッジェロ・ライモンディ(バルダッサーレ)
オリビエロ・デ・ファブリツィース指揮NHK交響楽団、日本プロ合唱団連合

1971年9月東京文化会館でのライブ映像

かなり昔、NHKが主催したイタリア歌劇団の公演を憶えていて懐かしく思うのは私の年代以上の方々でしょう。
この前、今年、来日したミラノ・スカラ座の歌劇「アイーダー」の公演の放送を見て何か物足りなかった。正直、面白くなかった。それが何故かと考えてみると、それはイタリアオペラの持つ「熱さ」ではないかと思いました。
イタリアオペラの持つ旋律の美しさ、オペラ歌手たちの声の輝きにオペラの醍醐味を堪能する。オペラが進むにつれて「熱さ」を憶えていく。これを教えてくれたのはNHKのイタリア歌劇団の公演である。
NHKのイタリア歌劇団の公演は昭和31年から昭和51年まで8回開催されましたが私がリアルタイムに接したのは最後の2回である。それ以前のデル・モナコやテバルディの公演は、私にとっては、もう伝説の世界である。
さて7回目の公演は昭和48年。ちょうど私は高校生時代でオペラに興味が出てきた時で「アイーダ」「ファウスト」「椿姫」「トスカ」の4公演、全てテレビで見ました。オペラの面白さを初めて体験することが出来ました。特に初来日だったバスのニコライ・ギャウロフの深く、そして表現豊かな声に魅了され、現在もイタリアオペラのバスと言えばギャウロフ以上の存在は頭に浮かびません。
グノー作曲の歌劇「ファウスト」は大変長いオペラですが全く気になりませんでした。アルフレード・クラウスのファウスト、レナータ・スコットのマルガレータ、そしてギャウロフのメフィスト。物凄い顔合わせである。
また「トスカ」では第1幕の最後のスカルピアと合唱による「テ・デウム」で、その迫力に度肝を抜かれたものです。
そして最後の8回目の公演は昭和51年。その時、私は東京で大学生生活を送っていたので、バイトで貯めたお金を全てつぎこんでチケットを購入してNHKホールへ通いました。会場へ行くとオーケストラのコンサートには無い何とも言えない華やかな雰囲気で、それだけで気分が上気するものがありました。
一番忘れられないのがチレアの「アドリアーナ・ルクブルール」である。モンセラ・カバリエ、フィオレンツァ・コッソット、ホセ・カレラスという今でも信じられない顔ぶれである。特にカバリエのソプラノの美しい声!けっして大きな声ではありませんが大きなNHKホールの隅々までピンと響く美しい声!そして、そのカバリエに対抗するようなコッソットの迫力あるメゾソプラノ。本当に凄かった。
この時から、私はオペラから離れることが出来なくなったと言ってよいでしょう。
現在、世界中から一流の歌劇場の引越し公演が当たり前の時代になり、その贅沢さの感覚が無くなってきたのでしょうか?
スカラ座の「アイーダ」の放送を見て、熱くなれなかったのは、そこから来ているのかもしれません。
NHKのイタリア歌劇団の公演に慣れていた者にとって、ミラノ・スカラ座が初めて来日した時の衝撃。(私は初来日の時の「ラ・ボエーム」2回目の来日の「ナブッコ」を見ています)オーケストラ、コーラス、そして演出の桁外れの物凄さ。
NHKのイタリアオペラを知っているからこそ、スカラ座の凄さをいっそう体感できたのかもしれません。スカラ座の来日も回を重ねて見る方も慣れが出てしまったいるのかもしれません。(あくまでもテレビの放送を見ての感想ですが・・・)

さて ドニゼッティの歌劇「ラ・ファヴォリータ」である。
これはNHKのイタリア歌劇団の昭和46年の7回目の公演のDVDである。ですから私はリアルタイムで放送は見ていません。
現在のオペラ公演の映像のような鮮明さは全くありません。しかし解説書で今は亡き黒田恭一氏が述べていますが、まさに「オペラが燃えていた栄光の時代の記憶」である。
このオペラ、今もどちらかと言うと馴染みの薄いオペラでしょう。私も数年前、このDVDを手にするまでレオノーラの歌うアリア「愛しのフェルナンド」しか知らない状態でした。
コッソットとクラウスのまさに夢の共演。そしてブルスカンティーニやライモンディといった実力者が脇を固め素晴らしい公演の記録である。
第1幕のコッソットとクラウスの白熱の2重唱。第4幕のクラウスの歌うアリア「やさしい魂」でのハイC!単に高音を出しているだけではない。気品すら感じます。
このDVDを見るたびにイタリア・オペラの面白さとは何だろうと考えさせられます。
なお、この時の公演ではスリオティスとコッソットによるベルリーニの歌劇「ノルマ」やマタチッチ指揮によるプッチーニの歌劇「トゥーランドット」の公演もありましたが映像や録音は残っていないのだろうか?もし無いということならば、大変、残念なことである。

GPファイナルを終えて。

2009年12月14日 13時37分19秒 | 2009-20010年シーズン
この数日、フィギュアスケート関係のブログをいろいろ見ました。
GPファイナルの直後なのでキム・ヨナの話題が多いのは当然ですがフィギュアスケートファンとして目をおおいたくなる記事も多く心が痛みます。ただ通りすぎるのみです。
キム・ヨナは浅田真央さんや安藤美姫さんの対抗馬的な存在なので、たいへん損な立場かもしれません。
私は彼女のファンではありませんが、けっしてキム・ヨナは嫌いではありません。
逆にフィギュアスケートファンとして世界のトップスケータの彼女が登場する競技会の放送は、今度はどの様な演技を見せてくれるか楽しみにしています。
また今、一番、生で見たいスケーターはキム・ヨナです。まだ彼女の生の演技を見た事が、まだありません。
荒川静香さんは韓国のアイスショーにキム・ヨナと一緒に出演しているので、次回のフレンズ・オン・アイスには、キム・ヨナを連れてきて欲しいと秘かに願っているくらいです。
ですから、上記の理由のため、キム・ヨナへの非難中傷的なトラックバック等は、お断りです。あしからずご了承下さい。

下記のブログ。参考まで。
http://yunakimlove.yu-nagi.com/yunalove/index.2.html



今年購入したCD.

2009年12月14日 09時19分06秒 | 音楽
年末恒例の1年間で購入したCDのベスト10。
今年は下記の通りです。

①: シェーンベルク 弦楽六重奏曲「浄夜」巌本真理弦楽四重奏団[EMI QIAG50038]
②: ワーグナー楽劇「ワルキューレ」第1幕クナパーツブッシュ指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団[GRANDO SLAM GS-2033]
③: クナパーツブッシュ・コンダクツ・ワーグナー[GRANDO SLAM GS2036]
④: ベートーヴェン交響曲第3番「英雄」朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団[VICTOR JM-XR3007]
⑤: ルチア・ポップEMI録音集[輸入盤EMI 50999 6 9 8515 2 0]
⑥: ワーグナー楽劇「ニュールンベルクのマイスタージンガー」ヨッフム指揮ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団[輸入盤DG 00289 47 7559]
⑦: ベートーヴェン歌劇「フィデリオ」ベーム指揮ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団[輸入盤 伊MEORIES ME1061/2]
⑧: プロコフィエフ バレエ「シンデレラ」(全曲)プレヴィン指揮ロンドン交響楽団[輸入盤 EMI 50999 9 6 67706 2]
⑨: グラズノフ交響曲全集ポリャンスキー指揮ロシア国立交響楽団[輸入盤BRILLIANT CLASSICS 93565]
⑩: グラズノフ付随音楽「仮面舞踏会」ヤブロンスキー指揮ロシアフィルハーモニック管弦楽団[輸入盤NAXOS 8570211]
別格: 浅田舞&真央、スケーティング・ミュージック2009~2010[EMI TOCE56260]


今年は、ほとんど新録音を購入しなかった。旧録音のCD復刻や自分自身が今、聴きたい作品の録音ばかりとなった。
ラトルやブーレーズと言った現在を代表する指揮者たちの人気のある録音には完全に背を向けてしまった状態となってしまった。私は変わりものかもしれません。
上記CD以外では鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハ・6大宗教曲集の10枚セットが現状「マタイ受難曲」と「クリスマス・オラトリオ」を聴いたあと、大変なさけないですが頓挫状態である。昨年暮れ、バッハの情報を頂いたシフ様に申し訳ない気持ちで一杯である。今年はグラズノフにハマルという予期せぬことがあったためかもしれません。来年の上半期には、ぜひ全曲制覇したいものである。
また現在、これも10枚セットのスウィトナー指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の録音を聴きこんでいるところである。スウィトナーとドレスデン国立歌劇場管弦楽団のコンビで来日が実現しなかったのは今にして思えば本当に残念である。(このことはベームにも言えます)

今年は28日の大阪でのMOIを含めると3度アイスショーを見に県外へ出たことになるので現在、経済封鎖を食らいCDが購入できない状況である。
しかしバッハの宗教音楽集を初めまだまだ聴かなくてはいけないCDもあるので、冬季オリンピック等でフィギュアスケートがますます加熱すると予想されますが、時間がある限り聴いていきたいと思います。


もうすぐ全日本選手権。

2009年12月10日 20時11分27秒 | 2009-20010年シーズン
いよいよ間近になった全日本選手権のエントリーが発表されました。

http://www.skatingjapan.jp/National/2009-2010/fs/national/index.htm

http://www.skatingjapan.jp/National/2009-2010/fs/national/data0200.htm

村上佳菜子さんや今井遥さん、そして村元小月さんといった若手がどこまで上位に食い込むかが楽しみですが、やはり最大の注目は残り2枠になったオリンピック代表が誰になるのかである。
正直、複雑な心境である。フリー終了後、結果を知るのが本当に恐ろしい。
とにかく失敗を恐れず悔いのない演技を期待したいものです。

また全日本ジュニアの選手権の放送はあるのだろうか?
こちらも気になります。

年末の第9.

2009年12月10日 11時00分18秒 | 音楽
フィギュアスケートは別として、このところ公私共にモヤモヤした毎日が続いている。おそらく、こんな気持ちが新しい年になっても、ひこずっていると思うとますます憂鬱になる。
こんな気持ちを吹っ飛ばす作品を聴きたい思い、あれこれ思案してやはりベートーヴェンの第9を選ぶ。
第9の録音といえばフルトヴェングラーだが、スタジオ録音で録音の良い物と思い、今回はカール・ベームが指揮した1970年ウィーンフィルとのグラモフォン盤を選びました。
演奏は踏み外しの無い、ちょっと安全運転かな?と感じつつも、やっぱり第9.
音楽の大きさに圧倒されるものがあります。
年内、まだ数回、公休日があるので、その時は久し振りにフルトヴェングラーの録音を聴いてみよう。
そして今年最後の公休日は大阪へ「メダリスト・オン・アイス」へ見に行きます。
今年は「スターズ・オン・アイス」「フレンズ・オン・アイス」と、3回アイスショーを見に行き事が出来、幸運でした。年内、CDを購入出来ない経済封鎖が痛いが、しかたありません。
しばらくは手持ちのCDをじっくりと聴くことにしましょう。

2009年GPシリーズ・あれこれ

2009年12月07日 11時04分38秒 | 2009-20010年シーズン
GPファイナルが終わって現在、今シーズン、フランス大会から始まったGPシリーズの録画を編集中である。1枚のDVDに全て押し込もうとしているので大変な作業であるがシリーズを一から見直す良い機会である。
久し振りにフランス大会の浅田真央さんや中野友加里さんの演技を見て、いろいろミスはありますが、得点では表れない演技に引き込まれる魅力は世界でもトップクラスであると再確認できました。
完璧と言われているキム・ヨナも全ての演技を続けて見ると、山あり谷ありで、オリンピックまで、どのように調整してくるかである。

GPファイナルの男子のフリーの録画を初めて見ました。
織田信成さんの映画「モダンタイムス」や「ライムライト」の音楽が登場するチャップリン・プログラム。
冒頭の映画「ライムライト」の「テリーのテーマ」だけを聴いても映画の名場面が思い浮かびます。また「モダンタイムス」でのチャップリンのローラースケートのシーンを思い出しました。
とにかくチャップリンの映画を数多く見ている者にとっては、たまらないプログラムである。このプログラムはぜひEXナンバーで残して欲しいものである。それも、もし出来るならば映画のチャップリンの扮装と同様にステッキにちょび髭、そしてシルクハットの姿で演じられたら、このプログラムはますます魅力を増すものと思います。
高橋大輔さんはフェリーニ監督作品の映画「道」の音楽。私にとって映画対決である。
織田さんのフリーは映画のイメージをそのまま氷上にもってきている感があり、織田さんの演技を見ながらチャップリンの世界も感じることが出来ましたが、高橋さんの「道」は、演技の冒頭から映画のイメージから全く違う、あくまでも高橋大輔さんの独特の世界であると強く感じました。あの映画でのザンパノとジェルソミーナーの世界と全く違う世界である。
結果は別として、二人の好対照な演技を続けて見て、ますますフィギュアスケートによる表現の面白さにハマっていきそうです。
高橋大輔さんはジャンプのミスもあり残念な演技でした。次の全日本選手権で、今回以上の演技を見る事が出来るものと確信しています。

GPファイナルのEXの録画を昨晩遅く見ました。
EXの面白さはその大会での上位の入賞者が続々と登場して華やかなEXナンバーの披露して私たちを別世界に誘ってくれることだと思っています。
しかし残念ながら民放が放送すると、やたらと、おさらいが多く肝心のEXの演技の方が細切れで面白くない。
NHK杯のEXの録画はノーカットで保管していますが、ファイナルのEXの録画は消去だらけになるでしょう。
女子シングルの次にペアの演技が好きな私にとって、このEXで今シーズン初めて申雪&超宏博、サフチェンコ&ゾルコヴィの演技を見る事ができました。
せっかくの日本での大会にもかかわらず、世界最高のペアのフリーの演技を地上波やBSで見せないテレビ局。毎度ながら、またまた怒りが湧いてきました。

ジュニアでは日本勢が男子と女子、共に優勝。新しい才能がどんどん開花している様子を見ていると本当に嬉しい。バンクーバーの次のソチ冬期オリンピックが楽しみです。
村上佳菜子さんの「白鳥の湖」
この長大なバレエ音楽の中で、第1幕の冒頭の音楽から始まる、私にとっておいしいナンバーでの演技。「白鳥の湖」の音楽は有名な「情景」の音楽だけではない。選曲のセンスの良さ!
ぜひノーカットで見たい。見せて欲しい。

最後はやはり鈴木明子さん。
思えば今年の8月新横浜での「フレンズ・オン・アイス」でおそらく初お披露目であろう明子さんの「ウエスト・サイド物語」を見る事が出来た私の幸運。今、思い出しても素晴らしかった。あの「マンボ」の音楽に乗ってのステップは、あの時も絶品だった。今シーズンの飛躍を予感させるものがありました。アイスショーとはいえ彼女の「ウエスト・サイド物語」を見る事ができたことは返す返す幸運でした。また、それをシーズン前に見せて下さった荒川静香さんに対して感謝の気持ちで一杯である。
GPシリーズ中国大会優勝、そしてGPファイナルでは3位。
そして単に順位と言う結果だけではない鈴木明子さんの心を揺り動かされる演技に酔うことが出来ました。
キム・ヨナ、安藤美姫さんと並んでいる表彰式の写真を見ると感無量である。
鈴木明子さんも、とうとうここまで到達したか!
ここまで来たら、ぜひともオリンピック代表の座をつかみ取ってもらいたい。

次はいよいよ全日本選手権である。あと残りのオリンピック代表枠をめぐって大変なことになりました。そして、その後のアメリカの全米選手権も女子の代表枠の「2」をめぐって物凄いことになりそうです。
私自身、いろいろ思うと、本当は何か心の中が引き裂かれそうな思いである。
荒川静香さんが著書「フィギュアスケートを100倍楽しむ方法」で語っています。
「オリンピックは、オリンピックそのものがゴールではなく、そこに目指す道のりが大切だと思っています」
「もしオリンピックの代表になったならば、誰でも経験出来ない、特別な大舞台に立てる幸せをかみしめて欲しい」
あとはバンクーバーオリンピックの女神に、おまかせしましょう。



2009年GPシリーズ・フリー

2009年12月05日 21時52分07秒 | 2009-20010年シーズン
今日も職場から慌てて帰宅しました。テレビを見ると丁度アシュリー・ワーグナーの演技が始まる直前でした。
安藤美姫さんが、女子シングルでは最初にオリンピック代表内定を決めました。まずは良かった!
いよいよ冬期オリンピックが間近になった実感が湧いてきました。だんだんと調子を上げているので、オリンピックでの有力なメダル候補でしょう。
キム・ヨナが逆転の1位。ただ私は安藤美姫さんの演技の方が良かったと感じています。
今回のキム・ヨナの演技からはフランス大会やアメリカ大会での凄みを感じる事が出来ませんでした。慎重に演技をするキム・ヨナを見るのは記憶がありません。やはり凄みのあるキム・ヨナの演技を見たい。
オリンピックでは再び凄みを見せるキム・ヨナ。そして、それに対抗する安藤美姫さんや、これから決まるあと2人の日本代表の選手の最高の演技を期待します。

そして何と言っても嬉しかったのは鈴木明子さんの3位である。とにかくGPファイナルの3位である。これは凄いことである。
とにかく素晴らしい演技でした。解説の荒川静香さんも解説でおっしゃっていましたが表情が本当に素晴らしい。特に後半のステップでの表情は特に素晴らしかった!表情の良さが演技に生きている。そしてバーンスタインの音楽の素晴らしさも生きてくる。
一昨年の全日本選手権で「こんな凄い方がいたのか!」と驚き、彼女の存在を知って約2年。この後、ずっと彼女に注目していて本当に良かった!という喜びで今は一杯である。
上位に安藤美姫さんがいるのでオリンピック代表の内定は今回、ありませんでしたがオリンピック代表に向かって大きく踏み出したと言えるでしょう。
浅田真央さんや中野友加里さんのことを思うと胸がしめつけられる思いですが、ここまで来たら代表の座をつかんで欲しいものです。

2009年GPファイナル、SP

2009年12月04日 22時06分45秒 | 2009-20010年シーズン
今日、あわてて帰宅してテレビを見ると、ちょうど高橋大輔さんの演技が始まっていました。見事な復活である。明日のフリーの「道」がたいへん楽しみになってきました。今まで意識的にコメントしていませんでしたが、明日の演技はコメントが出来そうです。
男子シングルの解説は佐野稔氏。
いつも佐野氏の解説はいつも楽しく聞いています。
ライザチェックの演技が終わってのコメント。
「じょうずやな~~」
ごもっとも、ごもっとも。私も同感でございます。
横にいた娘が一言。(娘はフィギュアスケートには全くキョーミなし)
「こんなの解説じゃないよ~」

男子シングルの放送が終わって、我らが荒川静香さんが登場。しかし横に何故かマツオカがいて、はしゃいでいる。何でマツオカがいるの?何でや--!

女子シングルの解説は荒川静香さん。佐野稔氏とは別次元の解説で安心して放送を見る事ができる。
鈴木明子さんの演技の得点が発表されると会場内が「え--」と、どよめいていましたが、私もテレビの前で一緒に「え--」と声を上げてしまいました。
専門のジャッジが見ると、いろいろと問題点があるのでしょう。
とにかくGPシリーズでのベスト・シックスの一人である。明日は滑る喜びに満ちた「ウエスト・サイド物語」に期待しましょう。

アレーナ・レオノワのハツラツとした演技。見ていて気持ちがいい。そして、あの笑顔。年寄り?の昔話になるが札幌冬季オリンピックの時のジャネット・リンとイメージが重なるのは私だけであろうか?

そして安藤美姫さん。演技を見ていて格の違いを感じました。
今シーズンになって大会ごとに、だんだんと調子が上がっているようである。最高潮になるのは2月のオリンピックか?
SPでキム・ヨナを抜いて1位という意味はたいへん大きい。昨日、ニュース番組のインタビューで、「まだGPファイナルで表彰台の立ったことがありません」と言っていたので今大会に期するものがあるのでしょう。

キム・ヨナは今シーズン、初めてのSP2位。山あり谷あり。オリンピックまで二転三転。いろいろドラマがありそうです。

明日のフリーを終えて、男子シングル、女子シングル共に一人ずつオリンピック代表の内定者が決まりそうである。

「フィギュアスケートを100倍楽しむ方法」

2009年12月03日 10時01分54秒 | 荒川静香さん
シフ様に遅れること約10日少々。
私もやっと荒川静香さん著の「フィギュアスケートを100倍楽しむ方法」を購入し読みました。
第1章の「新採点方式」を読んで強く感じたのは、この本は有名スケーターが単にフィギュアスケートの見所のみを記したものではない。採点方式が変更になった時、現役だった荒川さんの戸惑い、苦労を乗り越えた体験から得たものを伝えてくれていると言うことである。
トリノ冬期オリンピックで新採点方式に挑戦と言うべき得点にならないイナバウワーをフリーに取り入れた荒川さん。
荒川さんの挑戦によって、これ以降、新採点方式という枠の中で、どれだけ多くのスケーター達の演技がヴァリエーションにあふれ豊かになっただろうか!
トリノでの金メダルは単に欧米以外のスケーターが表彰台の真ん中に立ったという事だけではない。世界で一番、真に新採点方式を理解し、実践し、なおかつフィギュアスケートの持つ本当の美しさを一番見せてくれたことに対する結果だったと言うことを、この本(特に第1章)を読んで改めて痛感させられました。
荒川さんは述べています。
「私自身、自分の良さを最大限発揮して滑れたという満足感はありましたし、お客様の反応や全体の盛り上がりからも、点数に換算できない大きな価値がイナバウワーにあったと確信しています」

あとがきの「選手と読者のみなさんへ伝えたいこと」は特に現在の荒川さんの思いが伝わってきて、たった4ページですが何度も読み返しました。
オリンピックまで、あとわずかになりました。
「オリンピックは、オリンピックそのものがゴールではなく、そこに目指す道のりが大切だと思っています」
これから、オリンピックまでGPファイナルや全日本選手権、また全米選手権が控えていて、おそらく悲喜交々のドラマが生れると思いますが出場するスケーターの皆さんには悔いの無い演技を見せて欲しいものです。
そして荒川さんが述べているように、もしオリンピックの代表になったならば、誰でも経験出来ない、特別な大舞台に立てる幸せをかみしめて欲しいものです。

この本を読んで一番印象に残った言葉。
「人はいくつ失敗したか、いくつ考えたかで成長するもの」
今の私の心に大きく響きました。

とにかく「フィギュアスケートを100倍楽しむ方法」は荒川静香さんのファンは必読である。



「巨匠たちの映像 土門拳」

2009年12月01日 23時21分08秒 | テレビ
今日、NHKハイビジョン放送で、プレミアム8「巨匠たちの映像 土門拳」を見る。
本当に良い番組を見たという実感が湧く。感動、感動・・・
数々の写真集。
「ヒロシマ」
「筑豊のこどもたち」
「古寺巡礼」

心に大きく響く写真の数々。モーツァルトの音楽のように。
「筑豊のこどもたち」での、るみえちゃんの表情。一度見たら絶対忘れることの出来ない、あの表情。
「古寺巡礼」での仏像の姿。仏像を彫った仏師たちの息ずかいが聞こえそうである。
そして生涯最後の写真というべき雪の室生寺の写真。
どの写真にも土門拳の鋭い目と優しいまなざしが交差する。
この何かと悪いことばかり続くご時勢。こんな時こそ土門拳の残した写真をゆっくりと、そしてじっくりと見たいものである。