OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

リカレント教育

2017-05-07 22:58:01 | 雑感

5月の連休後半はゆっくり過ごす中でこれまで読めなかった資料や本を読む時間が取れました。3月に発表された「働き方改革実行計画」もゆっくり読んでみましたが、いま、本当にたくさんの課題があると実感しました。

その中で気になったのが女性のリカレント教育についての記述でした。「6.女性・若者の人材育成など活躍しやすい環境整備」で取り上げられています。

(1)女性のリカレント教育など個人の学び直しへの支援などの充実 我が国では正社員だった女性が育児で一旦離職すると、復職や再就職を目 指す際に、過去の経験、職業能力を活かせない職業に就かざるを得ないこと が、労働生産性の向上の点でも問題を生じさせている。大学等における職務 遂行能力向上に資するリカレント教育を受け、その後再就職支援を受けることで、一人ひとりのライフステージに合った仕事を選択しやすくする。

このため、雇用保険法を改正して受給できる期間の延長や額の増額など教育訓練給付を拡充するとともに給付を受けられる期間は、子育てによる離職後4年までだっ たものを10 年までに延長する。これまで離職後1か月以内に必要とされていた受給期間の延長手続きをしなければならない制度を、直ちに廃止する、とされています。

リカレント教育というのは実際どのようなものなのかネットで調べてみたところ、「 日本女子大学 リカレント教育課程~女性のための再就職支援プログラム~」がすぐに出てきました。

日本女子大学リカレント教育課程は、「大学卒業後に就職しても育児や進路変更などで離職した女性に1年間(2学期)のキャリア教育を通して、高い技能・知識と働く自信・責任感を養い、再就職を支援するプログラムです。」ということで、2017年度カリキュラムを見てみると、必修科目としては「キャリアマネジメント・Challenging Course for the TOEIC835・ビジネス英語 Basic・ITリテラシー(PC基礎知識 Word・Excel入門・表計算と情報倫理)・日本語コミュニケーション論 」があります。

さらに選択科目には、「企業会計入門や、初級簿記、貿易実務、消費生活アドバイザー(消費生活相談員)資格準備講座 のほか労働法と人事労務管理・労働保険法・健康保険法と国民年金法・厚生年金保険法と社会保険一般常識(社会保険労務士準備講座)」もありました。

そのほか、「女性のライフスタイルと、起業という働き方、NPOとNGO、現代ビジネスと起業、国際協力・ボランティア論、ライフステージと法」など見ていると興味がわくものや面白そうな講座もあります。目指せるスキル一覧は以下の通りとなっています。

TOEIC730~850点・ 貿易実務検定C級・記録情報管理者・ Microsoft Office Specialist Excel
消費生活アドバイザー・公認内部監査人・日商簿記3級以上 ・社会保険労務士

カリキュラムを見てみると「リカレント教育」がイメージできるような気がします。私もそうでしたが、大学を卒業して働いた経験があっても、一回専業主婦となり家庭に入って時間がたつといきなり社会に出るには自信が持てずためらいが出るのが当たり前だと思います。社労士資格を取得するのは簡単ではないと思いますが、1年間このプログラムで勉強することで社会復帰の足掛かりになると思います。

連休中は毎日お天気も良く気持ちの良い日が続きましたね。これまでTACの講師時代は横断セミナーや通常の講義がありましたし、講師を辞めてからもほとんど毎年連休中にたまった仕事を片付けていたような気がしますが、今年は比較的連休明けも余裕がありそうなので思い切って仕事はしないで過ごしてみました。その代わりにツンドク主義に陥っていた本や資料を沢山読むことができましたのでかなり机の上も気持ちもすっきりしました。明日からまた色々な意味で新たな戦略を立てながら進んでいけそうな気がしています。