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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

開業記⑫仕事の依頼

2011-02-13 23:05:29 | 開業記

12 仕事の依頼

 以前にも書きましたが、開業当初友人・知人は専業主婦ばかりでしたので、開業のお知らせを送ったところで仕事に結びつく可能性は非常に低いと考えていました。その後仕事の依頼がどのように来たのか、すでに4月で開業19年ともなれば色々な機会でと言うしかないのですが、一言でいえばとにかく「人とのつながり」であったと思います。

 開業当初から5年くらいまではとにかく税理士の先生からのご紹介が一番多かったと思います。大学時代の友人が高校の同窓会で名刺を渡してくれたという同級生の税理士や、TACに講師としてきておられた税理士の先生から頂いた顧問先は今もまだほとんどが顧問先企業です。

 開業から10年くらいまではHPは一般的ではなく、事務所のHPももちろんなかったので労働保険料の申告書の中に入っていた名簿で、または電話帳でなど事務所からほど近い企業からの新規適用(会社を作り社会保険や労働保険に加入する手続き)のご依頼などがありました。

 その後初めてスタッフとして入社した金近さんがHPを独学で作ってくれて、HPからのご依頼も増えて行きました。HPのご依頼は東京都社労士会の会員検索との相乗効果もあり、1000人以上の規模の会社や、大手企業からの入札のご依頼もあり、大きな仕事を頂くきっかけになりました。女性の社労士をということでご連絡いただいたり、やはり地理的に近いからということは名簿時代と同じように大きな要素になるようです。HPはその後平成19年の1月から、カネボウ時代の先輩である友人が担当してくれるようになり、今のものにリニューアルされました。今も法人の顔としてHPはとても大切だと思っています。

 ご紹介は第1号の先輩から始まり、開業歴が長くなるにつれて顧問先企業の社長や人事担当者からグループ企業をご紹介いただいたり、また人事担当者が転職した先や、企業の分割により分割した企業もお願い!など色々なところからご依頼を頂きました。

 また開業して7年目くらいに、支部役員会から派遣され渋谷労働基準協会でセミナーをさせて頂いたご縁で、当時パートで勤務を始めたばかりの三上現事務局長と女性同志ということで親しくお付き合いさせていただくことになりました。渋谷労働基準協会のセミナーの講師を担当させていただいたり、労働時間設定改善アドバイザーを3年間一緒に務めさせていただき、その対象企業からもお仕事を頂くようにもなりました。この労働基準協会の新年会等は本当に男性ばかりで、150人以上の参加者の中で今でも女性は監督官と三上事務局長と私の3人ということが多く、最初は話をする人もなく立食の料理ばかりパクパク食べるしか間が持たないということもありましたが、メゲずに顔を出し、今ではとても多くの方から「小磯さん」とお声をかけて頂くようになりました(結構頑張ったと言えば頑張ったわけです)。

 しかし一番お仕事の依頼の割合が高いのは受講生・合格者からです。合格し企業で勤務登録してからも他社の動向も知りたいということ顧問契約いただいたり、色々相談に乗って欲しい(これは受講生時代の延長のような感じです)と依頼して頂くこともあります。ずいぶん昔にクラスにいた受講生が、HPを見て「先生事務所大きくなりましたね」と突然ご連絡頂くこともありますし、なんでこんなに有名な企業からうちにご連絡が?と思いながら訪問してみるとそこには受講生や合格者が・・・ということも珍しくはありません。

 合格後も何かあれば相談して欲しいと、受講生が開業すればできるだけフォローしてと思っていますが、こちらから企業の対応等を聞かせてもらうことや相談させてもらうもあり、この頃は私がフォローされているのではないのか?と正直思います。開業当初人脈といえるものがほとんどなかった私にとってのこの約20年間の人とのつながりは、本当に思いがけず広がり、人生の中で大切な財産になったと感じています。