今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

中伊豆を歩く

2011年03月28日 | 
夕べ泊った宿は、もともと湯治的な地味な宿であることの他に、
修善寺などの温泉街から離れていて、ポツンと不便な場所にあるためもあろう、客は私の他はカップルが1組だけ。
なので男湯は独り占めだったが、夜の誰もいない大浴場って(しかも離れにある)、寂しすぎて落ち着けなかった。

朝食抜きプランにしたので、朝はゆっくり起きて(朝食より睡眠を優先する)、カップルが朝食を摂っている頃、
貸切のラドン湯に浸かって手足を伸ばす。
チェックアウトし、せっかくの伊豆の旅なので、修善寺駅までの5kmを歩くことにする。

雪の天城山を背後に、春のうららかな”中伊豆”を歩く。
里の中の一本道、すれ違う地元の人とは、自然に挨拶をかわす。
そういえば、往きの路線バスでも、乗客は運転手にお礼を言って降りていった(全員ではないが)。
挨拶が盛んないい土地だ。

寄り道をしたかった歴史資料館に入る。
見学者が誰もいなかったので、館内は消灯され、暖房も切れていた。
私が入館すると、中に一人で番をしていた館長らしき人が、
館内の照明をつけ、暖房も入れようとしたが、暖房は結構ですと断る。
客は私だけなので、その館長は私と一緒になって展示物を全部説明してくれた。
地方の客の来ない博物館や資料館に行くと、たまにこういういい体験ができる。

昔、この付近も被害に遭った「北伊豆地震」や「狩野川台風」の当時の新聞記事などもあった。
今はのどかなこの地も、やはり自然災害からは免れていなかった。