今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。どんなヤツか知りたい人はまずブックマーク「山根一郎の世界」へどうぞ

夏の終わり

2012年08月31日 | 歳時
日中は相変らず暑いが、いつのまにか陽は短くなり、”夜長”の気配が漂ってきた。
今日で8月も終わり。
子供たちにとっては長い夏休みの終わりだけに、往く夏への惜別感もひとしおだろう。
大人たちにとっては単なる月末の1つにすぎないかもしれないが、
大晦日(12月末)や年度末(3月末)ほどではなくとも、過ぎ行く時を感じる月末かもしれない。

むしろ、人生における華やかな20代、あるいは充実した30代の終わりを迎えた時に近いか。
陽の季節から陰の季節へ、上り坂から下り坂へ、成長から衰退への質的変換の時だから。

かくいう私は、大学がまだ夏季休業中ということもあり、明日から秋田の玉川温泉に行ってくる。
これが私の”夏休み”。
奥羽山脈の山の中なのでネットは通じない。
しばしのお別れ。
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福島・関東の人は結婚できない?

2012年08月31日 | 東日本大震災関連

久々に福島原発事故関連。
池谷泰文なる人の、原発事故の重大さを住民の健康障害に無責任にも置き換えた暴言が問題になっている。
これは昭和20年の原爆投下の悲惨さを、広島・長崎出身者に対する偏見・差別に置き換えてしまったかつての社会現象とまったく同じ。
たとえば原爆から20年後の映画「若者たち」にもその場面がある。
幼い時に被ばくした(広島にいた)若者が結婚年齢に達した時に、
結婚問題で差別を受けるのだ。
これが「○○県の人とは結婚しない方がいい」という感覚。
しかも今回はその範囲を200km以上離れた南関東の都県にまで拡げている。

原爆と原発事故の両方を経験した日本人だからこそ、
このような言説に動揺しない知性を維持したい。
われわれは放射線の問題について、無知はもとより生半可ではすまされない。

放射線被曝者のさまざまな障害発生率は、実際にこれら原爆被爆者の調査から客観的データが出ており、それが医学的基準になっている。
本当に気になる人は、このあたりの情報にあたってほしい
(さらに、最近なされた高線量地帯の住民たちの疫学調査についても)。

このような基本的な値(線量)すら無視しての発言は、当然医学的ではなく、
むしろ政治的意図によるものであろう(”政策塾”での発言だし)。
すなわち原発の是非の論拠として、”問題”を捏造するのである。

私が政治的すぎる社会運動(正義感から出ているのだが)に与しないのは、
目的のためならホラ話も平気でつく不誠実さがはびこっているためだ。
つまり正義を謳っているとはいえ、人間として信頼できない。

そもそも放射線と健康との科学的な知見は、このブログでも幾度も記しているが、
”放射線医学”での実証データ以外に存在しない。
この問題については、どんなに原発に詳しい核物理学者といえども、
一次データをもたない素人なのだ。

なので信頼できるデータ(信頼できない”臨床”データもたくさんある)に基づいて書かれた放射線医学者による一般書を読んだ人は、次には、放射線医学の最新の成果にもとづく専門書をおすすめする。
専門書を読む最大の効果は、学的に無根拠な”思い込み”から自由になれる点にある。
ただ、研究世界は、情報量が増えるほど”不確かさ”も増えるというパラドックスが存在することを覚悟で。

放射線医学者でない私が、ある程度の自信をもって発言しているのも、
原発事故以降はもちろん、事故前から放射線量を測定し続けてきたほかに、
文献をそれなりに読んできたことによる。

そんな私でも心配しているのは、今現在、毎日現場に足を運んでいる原発作業員たちだ。
被ばく線量を管理されているとはいえ、それでは仕事に支障をきたすので、あえて被ばく線量をごまかした事実があった。
作業は今後もずっと続くし、より線量の高い空間がまだ手つかず。
彼らの被ばく積算量は限界まで達する(達している)。

それから、原発北西部の高線量帯にあえて”避難”させられた浪江町の人や
高線量下で二ヶ月ほったらかしにされた飯舘村南部の人
(とりわけ、屋内退避すべきなのに何も知らずに雪合戦した子供たち)。
これらの人たちの健康チェックも継続してほしい。

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静電場センサを購入

2012年08月30日 | 計測
大阪大学が開発した「静電場センサ組立キット」を秋葉の千石通商で買ってきた。
価格改定前の5250円台で買えた。
池谷阪大名誉教授の『大地震の前兆 こんな現象が危ない』(青春出版社)を以前読んで、地震の宏観現象に興味をもっていた。
実際、首都直下型地震の前兆をキャッチできればと、東京の実家でラドンを常時観測している。

今回買った装置は、地震の前兆現象としての静電気の異常をキャッチするためのもの。
”静電気”が今の私にとって”マイブーム”(w)なので、その意味でも買いたかった。

ただ、今のままでは実測値がモニタできないので、”計測マン”の新装備とはならない。
ソフト的にアップグレード可能なようなので、それに期待する。

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浜松のうなぎ弁当

2012年08月29日 | 
18きっぷで名古屋から帰京。
この時は、いつも浜松駅で改札を出て、うなぎ弁当を買うことにしている。
つまり私にとってうなぎを食べる日は、土用の丑の日ではなく、
18きっぷで帰京する日と決まっているのだ。

そのために、改札を出て、毎度のごとく向かいの「浜名湖養魚漁業組合」の売り場に急ぐ。
不漁の今年は果たして、ぐっと値上がりし、しかもうなぎの量が減っていた。
うなぎを食べる日なので躊躇なく一番安い(少ない)のを購入。
18きっぷで思いきり節約しているのだから、多少は奮発していいだろう。

ただ電車の接続が良すぎて、駅のホームで食べる暇がない。
しかも浜松発の電車はロングシートでほぼ満席。
いくらなんでも、弁当の蓋を開けて、満員の車内に蒲焼きの香りを拡げるわけにはいかない。

なので乗り換え駅の島田まで我慢して、
始発のぐっとすいた車内で、山椒とタレをかけてうなぎを頬ばった。
正真正銘、浜名湖で養殖されたうなぎだ。
これで、私の”丑の日”が終わった。

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農業施設にインターシップ巡回指導

2012年08月28日 | お仕事
近ごろの大学教師は、学生のインターシップ研修の巡回指導を担当させられる。
近場ならいいのだが、私が割当られたのは、大学から90kmも離れた、
三重県は伊賀にある「モクモク手づくりファーム」。
すなわち、農業施設。
学生は心理学専攻なのだが…。

私がいただける出張手当ては、公共交通分の交通費と”時給”ほどの日当しか出ないのだが、
そこに行くにはその公共交通機関がない。
90km離れたところを高速使わないで行くわけにもいかないのだが、
出張費は数㎞も離れた”最寄の駅”までの額しか出してくれない。
というわけで、足が出る不満をあえて楽しいドライブ気分に替えて、片道2時間半かけて行った。

広大な敷地に、米、野菜、パン、肉、それにビールまで作って販売(物販とレストラン)している。
施設側の担当者の説明によると、
インターシップの学生たちは、遠方の大学からも集まり、敷地内で2週間一緒に寝泊まりする。
そして毎日、異なる仕事(販売、通販、収穫など)を体験する。

いちおう”指導”に来たので、パン工房内で仕事中の学生を呼び出してもらって、話を聞く。

いわゆる通常のオフィスとはまったく異なる業務が日替わりで、しかも合宿状態。
どう考えても、とても濃い体験だ(ちなみに風呂は温泉)。

われわれの食料を作って、加工して、販売して、料理までこなす仕事は、
いつの世でも絶対に必要な普遍的な価値がある。

学生がいうには、人間関係も普通の会社と異なり、従業員間に上下関係があまりなく、
客との関係も”お客様”ではなく、近所の人との感覚だという
(さすが人間関係学部の学生)。
こういうのも、この業種が指向する”ムラ”的関係の在り方なんだろうな。

他大の学生はやはり農学部が多いという。
当然、心理学科の学生にとっては、異質な空間で、はっきり言って卒業後の就職には直結しないだろうが、
だからこそ、通常では味わえないが、実はとても重要な体験ができたのではないか。

たった1時間ほどの滞在だったが、
私自身も単なる利用客ではなく、半分従業員側の人間として来たせいで、
新鮮な体験ができた。
これなら足が出ても文句はいわない。
自腹で地ビールを二本買ったくらいだし。
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夏祭り

2012年08月25日 | 東京
8月最後の週末、鎮守の諏方神社の遅めの夏祭りが始まった。
山手線の駅前で、しかも観光名所たる”谷中銀座”が近いこともあって、
東京の祭り”通”には知られているが、
ただ強靭なライバルたち、すなわち浅草のサンバカーニバル、麻布十番納涼まつり、高円寺の阿波踊りに同時開催されて、一般客を呼び込むには地味すぎる。
でも、これらライバルたちはいずれも商店街主催のオリジナリティのない”催事”という経済行為にすぎず(なんで東京でサンバ、阿波踊りなんだよ)、
太田道灌時代からの歴史と伝統のあるわれらが神聖な”祭事”には格式では対抗できない。

境内では、昼には地元の松本源之助社中の神楽囃子が奉納され、夜には芸能アトラクションが開催される。

8歳の甥っ子を連れていくと、食べ物よりも景品目当ての射的類に目がない。
飾ってある景品のどれかがもらえると思っているようだ。

食べ物といえば、屋台の「お好み焼き」って、量が多すぎないか。
昔は200円ほどで、もっとうすっぺらかった。
だからお好み焼き以外にも食べ歩きができた。
ところが今の500円ほどのやつは、やたら分厚くて大きくて、私には有に一食分もある。
祭の場で夕食をすませる気はないから、食べない。
個人的には、昔のうすっぺらい生地の方が好きだった(ていうか小麦粉部分てほとんどいらない)。
だから声を大にして言いたい。
屋台のお好み焼きは、量も値段も半分にしてほしい

同じことは「たこ焼き」にも言える。
その場で食べるには6~8個も入らない。
2個から売ってほしい

こういう現実なので、私が祭り屋台で食べるのは、イカ焼きの半身サイズとフランクフルトくらいだ。
これらでお好み焼き1個の値段に等しい。
しかもたんぱく質ばかりなのでカロリーが低め。
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ガラテーオ

2012年08月24日 | お仕事
イタリア人がわが家に来訪した。
カタコトの日本語で会話できる。

大学で何を教えているのかと聞かれたので、
まず”心理学”は英語のPsychologyで通じた。
だが、”作法”は、日本語では通じず、manners,Etiquettも通じなかった。
それで”galateo”と言ったら通じた。

「Galateo」というのはデッラ・カーサという人が書いた16世紀のイタリアの作法書で、
近代ヨーロッパではエラスムスの作法書とならんで有名だったらしい。
そして、その書名がイタリア語で”作法”の一般名詞になったと、
その訳書に書いてあったことを思い出したのだ。

確かに、そうなってもおかしくないほどこの作法書は優れている。
私は所持しているものの、日本語版(池田廉訳。春秋社)が絶版なのが残念。
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富士下山

2012年08月22日 | 山歩き

下界はあいかわらず暑いので、
日帰りでまた2000m以上の涼しい山に行きたくなった。
候補は決まっていた。
富士山五合目にある古御岳山(2300m)。
ただ、バス停からすぐのここだけなら山歩きにならない。

富士山頂には数年前に行ったし、
今回は日帰りなので、五合目から登り口に下ることにした。
どうせなら、長大な精進湖ルートにしよう(距離23km、標高差1400m)。
富士をひたすら下りるだけなので”富士下山”だ。

下界は晴天だが、富士の中腹に雲がかかって(上写真)、そこは丁度目指す五合目。
自家用車は3時間待ちという渋滞の中、
やっと終点五合目でバスを降り立つと、
雲の中のそこは人でごった返している(右写真)。
気温は17℃。
2000mを越える高所で、こんな人が大勢、しかも外国人もわんさかいる所は他にない。
江戸時代以来の富士講こそ、今ではほとんど廃れているが、
富士は今でも、人びとを惹きつけている。

でも、山頂だけが富士の価値ではないと思う。
そう感じたのは、数年前の富士登山で、御殿場口に下山した時。
裾野の寄生火山の地形が面白く、今後は裾野を歩きたくなった。
今回は、その初回。

精進湖口の下山道ではほとんど人に会わなかった。
火山の裾野なので傾斜は緩く、そのかわり距離が長いので、
下山というより強歩という感じでスタスタ歩いた。
樹林帯なので、視界は効かないが、
木陰で涼しく、カラマツ、ブナなどの原生林を味わうことができる(右写真)。

それに時たま出現する氷穴。
氷穴の入口に立つだけで10℃以下の冷風を浴びる。
単なる風穴ならわかるが、なんで氷のつららが下る氷穴が真夏にあるんだろう。
持参した本の説明によると、
圧縮された空気が穴から地上に出る時に、断熱膨張によって冷却されるのだという。
なんだ、気象現象によくある熱力学現象だ。
そして冷気は重いから、穴の上の軽い暖気と交わることがない(成層が安定)。

富士の裾野はただ広いだけでなく、豊かだ。
五つもの湖があり、滝あり、原生林あり、草原あり、風穴・氷穴がある。
日本に火山はたくさんあれど、これほど多彩な裾野は富士おいてほかにない
(唯一、温泉には乏しいが)。
富士は、山頂だけでなく、膨大な山体すべてに訪れる価値がある。
一度登れば充分という山ではない。
長く付き合っていきたい山だ。

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雷は怖い

2012年08月18日 | お天気
勤務先の大学でオープンキャンパスの今日、学科説明を担当した。
仕事が終わって外を見たら、大雨になっている。
駐車場に車を置いた時は、日が差していたので、空気を入れるため、車の窓を少し開けておいた。

この大雨だと、車内が濡れると思って、窓を締めに傘を差して駐車場に向かう。
すると、空から雷鳴が響いた。

雷は、空に尖って突き出した物に落ちる。
突端部分は電位が高くなるからだ(放電しやすくなる)。
私が差している傘の石突きがまさにそれ。
ずぶぬれと命とを天秤にかけるわけでなないが、この大雨の中、傘をささずにはおれない。
開けた空間で傘をさしているのは、避雷針を持っているのと同じ事だから、
できるだけ被雷を避けるため、道路の中央ではなく、林のある側に身を寄せて、ダッシュで走った。

高い樹木に落雷すれば、確かに側撃のおそれがある
(だから高い木の下に雨宿りしてはならない)。
だが林なので、私の傘以外にも側撃候補が林立しており、それに期待した。

雷鳴だけでなく、稲光もする中、
駐車場に到着し、車の窓を締めて、復路を駆け戻り、
鋭さを増した雷光・雷鳴の中、無事校舎に入った。

雨の中走ったおかげでズボンはびしょびしょ。
でも説明会は終わったからいいや。
ユニクロのドライ素材なので自然乾燥にまかせよう。

今日、日本各地で雷が暴れて、死者を2人だした(大阪の街中と槍ケ岳。他に重体2名)※。
私がそれに加えられなくてよかった。
ホント、雷は怖い。

※重体の1名が翌日死亡したので死者は3名になった。
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18きっぷで帰名

2012年08月17日 | 
去年も書いたテーマだが、今日「青春18きっぷ」で東京から名古屋に帰った。
新幹線を利用するより、時間は3倍かかるが、値段は1/4ですむ。
財布にとってうれしいが、問題はその時間。

だが、始発から終点までの乗り継ぎなので、冷房の効いた中、ずっと座っていける
(長袖が必要)。
なので、座りっ放しの6時間は貴重な読書時間に使えるのだ。
しかも、長大な列車の旅は、片道だけでも充分に旅行した気分になれる。
すなわち、デメリットであるその時間すら、有意味に使えるのである。

ただし時刻表は必要。
なぜなら、静岡県内は、乗り継ぎの始発駅と終点駅がずれるので、
乗り継ぎする便の始発駅(終点駅の手前)で降りるべきなのだが、
車内放送ではその案内がない。
これが確認できるのは時刻表のみ。

また東京から熱海までは快速アクティのグリーン車(2階席)で、弁当を食べることにしている。
気づいたことには、グリーン車に乗り慣れてない人たちは、
グリーン券をホームで買わずに車内で買っている(Suicaを持っているのに)。
それが割高であるということを知らないようだ。
車内放送では、「値段が異なる」としか案内しないしな。

今回は9月10日までに、数度東名間を往復するので、
5回すべて使う予定。
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教員が引率して道迷いの愚

2012年08月14日 | 時事
奈良県での中学生の遭難騒ぎ。
数日前に、滋賀の山でも女子高生が一人はぐれた事故があった。
無事で本当によかったが、教員が引率して道に迷うとは、おおいに問題がある。

昔は、地図と磁石しかなかったので、現在位置を正しく把握することは結構むずかしかった(地図の地形が不正確ということもあって)。

現在のアウトドアで、GPSを利用しないことは、昔の地図と磁石を持たない事に等しい愚挙。

山の中で電波が届きにくいスマホのGPSではない。
アウトドアでも使えるハンディGPSナビだ。

私がソニーのNV-U37を、ソニーが撤退を表明した後にも、追加購入したのは、
このナビは車に付ければカーナビになり、街歩きに使えるだけでなく、地形図をダウンロードして、登山にも使えるからだ。
ガーミンにもnuviシリーズに同様な多機能ナビがあるが、画面の情報量の多さと、バッテリの持ちでソニーに軍配が上がる
(ガーミンの登山専用のナビはカーナビに使えないし、第一高価すぎる)。

これを持参すれば、行動中、現在位置を常に確認することができる(ていうか、確認しつづけなければならない)。
そして道に迷うことがなく、仮に誤った道を進んでも、それがすぐに分かる。

今時、この装備をもたずに、山に入るなんて、しかも子供たちを引率するなんて無責任。
なにしろ山岳遭難で一番多いのは”道迷い”。
だから、GPSを利用して現在位置を常に把握することは必須
(高度計も併用すると更に心強い)。
”計測マン”である私は、山の中でも現在位置と高度の計測を怠らない
(電車旅行にもNV-U37を携帯して、電車の現在位置と速度の確認を怠らない)。

ついでに、天気の急変についても、
こちらはスマホあるいは携帯で、ネットの気象レーダーサイトを見て、積乱雲のリアルタイムの動向を把握すべき。
今どき、大ざっぱな天気図や天気予報からしか情報を得ないなんで情弱すぎる。
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西部田を訪れる

2012年08月13日 | 

あの”西部田村事件”の西部田(にしべた)に行ってきた。

ご存知ない方に説明すると、「西部田村事件」とは、今から45年前の1967年、

大多喜町(当時)に隣接する西部田村(当時)で、
精神病院の入院患者が脱走したという、
漫画家つげ義春が漫画雑誌『ガロ』に発表したフィクションの作品名である。

読者の皆さんは、なぜその地を、45年後の2012年に私が訪れたのかということに、疑問をいだかれよう。

1968年の第1次ブームのずっと後に、つげ義春のファンとなった私であるが、
作品の背景やそのモデルとなる地が解説されている高野慎三(権藤晋)の
『つげ義春漫画術』や『つげ義春を旅する』は昔から読んでいた。
ただ、つげ作品を読んで行きたくなる地は、二岐渓谷蒸ノ湯などの温泉地であり(温泉でも唯一「ゲンセンカン」は行きたくない)、
彼の故郷ともいえる千葉には関心がわかなかった。

ところが、昨今、マンガおたくの間で、マンガの舞台となった場所を訪れる”聖地巡礼”なるものが流行っており、
私も別にファンではないが、もともと好きな神社巡りを兼ねて”鷲宮神社”に行ってしまった。
その時思ったのは、私にとって巡礼したい聖地は、つげ作品の地であり、
前掲の『つげ義春を旅する』が今でいう聖地巡礼ガイドであったように、
そもそも”聖地巡礼”は、つげ義春から始まったのだということ。

つげの聖地巡礼をしたいという気持ちは、今年多摩川の京王閣付近を歩いた時(「無能の人」の聖地)、
「李さん一家」的雰囲気満載の民家があったことで、更に強くなった。
というわけで、やっと今になって私の中でつげの聖地巡礼の気運が高まったわけだ。

だがこれだけではまだ足りない。
つげ作品の第一といえる聖地は、千葉県の大多喜(いすみ市)である。
そこにあえて行くのに、あとひと押しが必要。

それがあった。
私の中には、ほんの2パーセント程度、”鉄ちゃん”部分があり、
前々から、房総半島を横断する小湊鉄道いすみ鉄道を乗り継いでみたかった。
特に今年になっていすみ鉄道がいろいろ注目されている。

大多喜はいすみ鉄道上の駅である。
さらに、いすみ鉄道の終点である大原も、つげ作品「海辺の叙景」の舞台となっている。
つまり、房総半島横断の鉄道旅つげ義春の聖地巡礼の旅が同時にできるのだ!
これで俄然、行く気になった。

では決行日をいつにするか。
いちばん暇で時間が使えるのは夏休みの今。
大多喜が舞台となる「初茸がり」も「西部田村事件」も作品の季節は秋口なのだが、
「海辺の叙景」は真夏だし、それに間接的に大多喜と関係する「紅い花」(宿隣りのバス営業所のバスガイドのセリフが関係)も真夏のセミの季節だ。
なので夏休みのお盆休みに突入する今日13日に決定。

早起きして、総武線・内房線と乗り継いで、五井で小湊鉄道に乗り換える(いすみ鉄道の大原までの房総横断切符を購入)。
朝食抜きで来たので駅弁を買ったが、2両編成のロングシートの車両は、お盆休みを利用した鉄ちゃんの家族連れで満員。
座席こそ確保できたが、扇風機だけの車内は人いきれで、駅弁を食べる雰囲気ではない。
なので駅弁を抱えて1時間乗って、終点の上総中野で1両のいすみ鉄道に乗り換える。
その乗り換えでうまいことにボックスシートの進行方向窓際を確保できたので、やっと腹ごしらえ(車内はまたも満員)。

大多喜で降り、駅前の観光案内所で、
つげが白土三平と泊まって仕事にはげんだという廃業した旅館”寿恵比楼”の場所を尋ねると、ちゃんと教えてくれた。
またレンタサイクルもあることがわかり、当然借りた(房総横断記念乗車券を提示すると200円)。
まずは、小湊バスの営業所の隣にある、まだ建物が残っている寿恵比楼に立ち寄る(個人の敷地内なので奥には進めない)。
どれだか不明だが、つげが泊まった部屋も残っているはず(写真)。

更に進んで、大多喜の町から出る分岐に、「西部田入口」のバス停があり(上写真)、
西部田に向かって進む。
作品では小さな精神病院としてある立派な大多喜病院を越える。

再び蛇行している夷隅川を越える。

川底をよく見ると、杭の穴が見える。
作品に出てくるが、実際には白土の足がはまったという。

自転車を置いて、川に近づくと、小さな魚影がたくさんみえる。
つげと白土が実際に釣りをし、その経験が作品に反映されている。
このあたりの夷隅川は、人家が近いにもかかわらず自然の風景を保ち、まるで山奥の川の景色(写真)。
流れはゆるく、シンデンのマサジなら竹竿で難なく渡れそう。

西部田の鎮守・大国主神社に行くと、今は枯れて枝が切られている大木がある(写真)。
セイちゃんがのぼれなかった木。

さらに西部田の奥に入ろうと道を進んだが、ことごとく行き止まりになっていた。
もっと山に入れば、セミが喧しい林の中で、おかっぱ髪の少女が茶店の番をしているかもしれないのに…。

道を引き返し、今でも現役の大屋旅館(「リアリズムの宿」での理想的な商人宿のモデル)を撮って大多喜に戻る。
いすみ鉄道を乗り通して大原で降りる。

大原海岸の八幡岬まで1.7kmあるので、駅前のタクシーを使う(後で駅のそばにレンタサイクルがあるのを発見)。
八幡岬に上り、太平洋を眺めて、南側の海岸に下り立つ。
八幡岬を仰ぐこの砂浜が「海辺の叙景」の場所。
いまは海水浴場ではなくなっているが、砂浜が残っているので、作品をしのぶことができる。
下から見上げる八幡岬(自殺の名所だったという)は、マンガにも描かれている(写真)。
八幡岬を一人で見上げていても、ショートヘアの女性から声をかけられることもないので、
真夏の日差しの中、駅まで歩いた。

あと外房線で「太海」に行けば、そこは「ねじ式」の聖地なのだが、
遠いし、時間もないので、
腕の付け根を怪我した時にでも行くことにしよう。

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女子バレー銅メダルに感動

2012年08月12日 | 時事
実家の居間用の液晶テレビが今日到着。
オリンピックの閉会式には間に合ったか…。

それにしても、日本女子バレーの銅メダル獲得には感動した。
実は、先日の中国戦でフルセットまで行っとき、私はテレビのチャンネルを変えた。
もう負ける気がして、正視できなかったから。

あとで、日本が勝ったと知っ時、自分自身に敗北感を覚えた。

選手たちはどんな崖っぷちでも決して諦めなかったんだ。
それに対して私は、敗色の予兆を感じただけで諦めてしまった。
この差が、感動を与えることのできる人たちと凡人たる私との違いなんだよな。
そんな私も、すでに2セット連取したあとの日韓戦は安心して見れた。

スポーツ競技というのは、人生の縮図として、われわれにいろいろ大事なことを教えてくれる。
自分の限界を常に越え続けなくてはならず、結果があからさまに目に見える形で公開される。
甘えが一切許されない。
そう思うと、肉体だけでなく、精神も鍛えられることは確かだ。
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東京(府内)のスポットを計測

2012年08月09日 | 計測
帰省してしばらくは”夏休み”気分を味わいたいこともあり、
まずは東京での(パワー)スポットを計測したい。
「パワー」があるかどうかは、が測って確認する。

その測るスポットも私が決めたい。
基準は、政治的あるいは都市計画的意図でなく、
それ自身の論理で建立された寺社。
なので、明治の東京奠都に基づくものはもちろん、
家康公の江戸入府にも無関係な、室町以前からずっとこの江戸の地にあったもの。

その基準で、リストアップされたのは、
山王日枝神社(千代田区永田町)、将門首塚(千代田区大手町)、
神田明神(千代田区外神田)、湯島天神(文京区湯島)、
根津神社(文京区根津)。
浅草の浅草寺もこの基準を満たすが、スポットという気がしないので却下。

結局、すべて我が家から乗り換えなしで行ける千代田線沿線になってしまった。

計測対象は、磁気、電気(電位)、それに霊気だ。
装備する計器は、地磁場計(ミリガウスメーターGU-3001)、電位計(EG ロケーター)、
それにipodtouchのアプリ(ばけたん)☜過去の経験から、意外に信頼できる。
それにハンディGPSと、マルチ気象計も持参。

移動は家から地下鉄一本だから楽。
神社ではいずれも、まずは手水で手と口を清め、本殿で賽銭100円を入れ作法通り参拝をしてから、
計測を開始する。
たとえば磁場を計測する時は、電位計や他の計器をオフにする。
そしてセンサーを腰の高さで地面に垂直に向ける(垂直にしないと、他方向の磁場の干渉を受ける)。
地磁場は、およそ30-35μT(マイクロテスラ)が平常値で、
この範囲内なら、周囲と同じとみなす(以下同単位)。
そうでない異常値を示した場合は、電源を入れ直して3度測り直した(測定誤差を避けるため)。
電位はいずれも変化がなかったので、以下では言及しない。

【山王日枝神社】
永田町と赤坂の境目にある、都心のさらにど真ん中にある神社。
創建は鎌倉初期といわれ、その後、太田道灌が勧請し、徳川将軍の崇敬厚く、維新後は皇城の鎮護を担う、
まさに東京の守護神。
石段を上がって、石段脇の宝物殿の左の玉砂利の空間に足を踏み入れたら、地磁場計の値が19に下った。
玉砂利のせいかと思ったが、神門内の玉砂利では平常値に上がる。
そこで社殿に向かってばけたんを起動し、「探知」を開始すると、「良い状態、守り神を期待してよい」と出た。
社殿に接近すると地磁場の値が下がり、社殿左側で19。

境内には、若い女性の姿が目につく。
社務所の売り場には、「恋愛おみくじ」が売ってあり、女性たちが買っていった(ここのは当たるのだろうか)。
私は、「恋愛おみくじ」ではなく、日枝神社の太玉串を買った。
神社に隣接して築地植むらのレストランがあり、そこで天ざるを食べた。

【将門塚】(写真)
平将門は、坂東人にとってはまさに英雄(大河ドラマにもなった海音寺潮五郎の『風と雲と虹と』を参照)。
その(首)塚は、江戸城(皇居)の真正面、大手町1丁目にあり、
現代に至るまで、祟りがあるため移動できないでいる。
塚の周囲には大きな蛙の陶器が並べてある。
将門の出身地に近い筑波の人たちが置いたのだろうか。

その塚の正面は14。
さらに手を伸ばして石段状の塚本体に近づけると10にまで下った。
この下がり具合でいくと、碑の後ろの塚の塔近傍はもっと低いだろう。
塚の敷地外はもちろん平常値。
ここは何かある…。

正面で「ばけたん」で探知すると、中央位置の「何もない」と出たが、
それが出る直前、直観的に、左右の悪霊と守護神とが拮抗している気がした。
つまり両端の霊気が強いために、中央の0値になったのではないか。

計測位置をちょっと後ろに下って、測り直したら(通常は再探知はしない)、
日枝神社と同じ「良い状態」と出た。
ここは意外にも、参詣する人が後を絶たない。
将門は本来は怨霊であったが、崇敬する人が絶えないので、守護霊に変化しつつあるのか。

【神田明神】
ここも将門に由来する神社。
山王日枝神社が江戸の権力者向けの神社なら、こちらは江戸庶民の反骨魂を象徴する神社。
随神門を抜け、神殿に向かうと、磁場計の値がどんどん下る。
社殿右側で10。
あと随神門の脇にはる将門公御神輿が飾ってある所で25。

ここは摂社・末社が多いが、それらはほとんど平常値。
ただし魚河岸水神社の左側にある桜の木の周囲(写真)は、27と比較的低く、
ばけたんで探知すると「良い状態」と出た。
この桜、このまま大きくなれば、いずれ”神木”になれるぞ。
あと、祖霊社前も20と低かった。

【湯島天神】
受験生ご用達のここは、
浅草寺と同じ理由で、私の頭のリストにはあがらなかったのだが
客観的なリスト基準には合致し、神田明神から近いので計測スポットに加えた。
道すがら、今までの神社いずれも磁場の値が低い側(S極性が弱い)の異常値だった。
なんで高い側がでないのだろうといぶかった。

そして湯島天神。
狭い境内にあいかわらず人が多い。
もっとも今の時期だから受験生はおらず、またまた若い女性の一群が、おみくじを引いていた。

なんか測る前から平常域から出ないだろうと思ったら、案の定その通り。
ところが、本社の後ろにある摂社の1つ戸隠神社(写真)の右側が45にも上がった。
まさに高い側が出た。
ばけたんの探知では「何もいない」。

【根津神社】
ヤマトタケルに由来するここは、伝説的には今日の神社で最も古い。
ここは家から近く、祭にも訪れる馴染みの神社。
今日は、広い境内に人影がまばら。
それをねらってか、時代劇のロケをやっていた。

ここは平常値だが、全般に高め。
本殿右で39。
ばけたんの探知の結果は「良い状態」。
ここから家まで歩いて帰った。

以上、最初の3ヶ所は、本殿(本体)に近い所が地磁場の値が異常に低いという結果が出た。
ただ、たとえば「左側」の値が低いと言った場合、中央や右側は平常値だったことでもあるから、
地磁場の異常は、神社の敷地全体ではなく、ピンポイントである。

むしろ、地磁場が空間的に変動する場所こそ、「イヤシロチ」といっていいのでは。
ちなみに「イヤシロチ」は、楢崎皐月氏の主著『静電三法』による(とうとうこれを紹介してしまった)。
それによれば、多くの神社がイヤシロチに建てられているという。
実は今回の目的は、東京の古社がイヤシロチに建てられているかどうかを確認したかったのであり、
実際、そうといえそうな結果だった
(厳密には、イヤシロチの物理的根拠となる”電位”での確認はできなかったが)。

将門塚はピンポイントはなく、塚を中心に同心円上に地磁場の値が下っている印象だった
(祟りが怖いので、塚に踏み込んでの計測はしなかった)。
しかもその下り方が他の地よりも大きい。
やはりここは普通の場所ではない。

地磁場計は、磁力という(パワー)は確かに測っている。
その範囲内でいうと、地磁場の値が低い場所は、普通の地よりもパワー(磁力)が小さいのであるから、
「パワースポット」とはいえず、むしろ「反パワースポット」というべきではないか
(パワースポットと言っていいのは、湯島天神内の戸隠神社だけなのでは)。

ただ、磁場の値が異常なピンポイントが建築物近傍である場合は、
建築構造物内になんらかの磁性体が含まれている可能性がある。
神社の社殿に磁性体が含まれていれば、当然、社殿に近づくと値が変化する。
日枝神社の玉砂利の空間以外は、社殿脇だった。
また将門塚の中央に埋められているのは、強力な反磁性体かもしれない。

そもそも地磁場の値が低いとは、どういうメカニズムでそうなり、人にどういう影響があるのか、
科学的には、わかっていないはずである
(わかったつもりになっているのは疑似科学)。

そして、そこの地磁場の値がどうだからといって、
神社の神威(「パワー」などという通俗的なものとは別格)とは関係ないだろう。

科学は、まずは”測る”ことから出発する(今はこの段階)。
次にすべきことは、計測結果と相関のある別の事象を見つけることだ。
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しばらく過しやすくなる

2012年08月08日 | お天気
今日8日は、気温が最高でも30℃で、ほとんどそれ以下だった。
それだけでなく、湿度が40%台に下って(いつもは60%)、空気がカラッとしていた。
更に、いつもは南風なのだが、今日は北寄りの風がコンスタントに吹いていた。
以上の結果、ここ最近ではめずらしくすごしやすかった。

地上天気図を見ると、太平洋高気圧が弱くなって、かわりに日本海に高気圧、関東沖に小さな低気圧がある。
すなわち、盛夏の気圧配置ではない。

上空500hPaの高層天気図を見ると、
地上の高気圧と低気圧は背が高く、500hPaだと地上より勢力が大きくなっている。
関東沖の低気圧が、北からの乾燥した寒気を引き込んでいる。
なので、地上天気図での気圧配置の割りに、
乾燥した空気が北から関東に流入しているのだ。

地上にも真夏の高気圧がないので、大気が不安定になることもなく、
いい天気だ。

この上空の寒気、ちょっと数日居座るようだ。
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