今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

2015年の自分を振り返る

2015年12月30日 | 歳時

年末の旅行に行き、正月用の買い出しも終え、年始早々に提出すべき仕事も終えた。
あとやることといったら、年末恒例、「今年を振り返る」。
昨年は世相や自然災害も振り返ったが、同じ世間に暮す私があえてやる必要もあるまい。
今回は、「極私的なブログ」にふさわしく、わが一年を振り返ることにする。 

これを書くために、今年一年のわがブログ記事を読み返したが、かなりの量で自分でもくたびれた。
読者の皆さんにその労を営ませることがないよう(そんなことをする人はいない)、ここで一目で今年の私がわかるようにまとめる。
ついでに記事にしなかった事も披露する。
活動と出来事と旅の3つに分ける。

【活動】
まず、公的・私的な業務活動。
これはブログにはあまり書かなかった分野である。
一番大事な”研究”活動ではノルマにしている”論文2本”は今年も無事達成。
長年続けている研究は、どうしても重箱の隅をつつく微細な領域になりがちだが、
今回は
心のシステムモデル」という大きな構想が自分の視野を思いきり拡大させた。
自分が新しいステージに達したといってもいいくらい新鮮だ。
このモデルについては本ブログでも概略を記事にしているので、 関心があればご覧いただきたい。→記事

次に対外的活動としては、 
10月、信濃毎日新聞に茶臼山で地磁気を計測している写真入り記事が載った。→記事
11月、「談」という雑誌〔104号)に私のインタビュー記事「怖いもの見たさ」が載った。
同月、安城市で武家礼法の講演をした。
11月の2件はブログ記事にはしなかった。 

そして、私的活動だが、”計測マン”の進化は、今年もとどまるところを知らない。
2015年は念願の「サーモグラフィ」が装備に加わった。
サーモは環境・生体双方に使える。
箱根で噴気を捉え(5月)、闇夜で野生の鹿を捉えた(6月)。
室内の空調による温度分布を可視化できた(7月)。
本来の購入目的は、被験者の鼻部皮膚温(副交感神経活動の指標)の測定のため。これは卒論で使わせた。
このほか、水質検査キットが増強され温泉の溶存物質量(温泉の濃さ)が測定できるようになった。
また生体計測として、小数点2桁まで測れる婦人体温計〔11月)、それに心拍を常時計測できる活動量計も加わった〔12月)。
このように計測の方向は、環境測定から生体測定に力点が移りつつある。 
逆におろそかになっているのは、気象観測。
常時観測している3箇所とも機器が寿命を迎えてまともに機能していない。
交換するには予算が足りない。

 

【出来事】 
2015年わが身に起きた出来事のベスト3を紹介する。

まず第3位!
都立秋川高校開校50周年〔10月)。 
今は亡きわが母校の開校記念行事が、OBたちの努力で開催された。
わが母校は物理的・社会的にはすでに存在していなくても、われわれOBの心の中に生きているのだ。
OBと先生たちが一堂に会した式典の後は、もちろん同期(八期)たちで飲んだ。 

次に第2位!
長年愛用していたRoverMiniを手放し、FIAT 500S(赤)を購入(12月)。 
昨年の東京の新居に続いて、新車購入は大きな買い物だが、 Miniが茶臼山で湯気を噴いたこと(10月)が買い替えを決断させた。 
超ローテクなMiniとは大違いの5段マニュアルの500Sにはまだ私自身が”慣れ”運転中。 

そして第1位は、迷うことなく、

新幹線放火事件に遭遇(6月)! →記事
現場の1号車の中央部に座っていた私は、まさにその場に居合わせ、必死で逃げた当事者だ。
幸い、大事な荷物を取りに戻る余裕もあり、唯一の損害は席下のコンセントで充電していた充電器だけですんだ。自分自身は「危険でない恐怖」についてかつて論文を書き、それが注目されて講演をし、今年はインタビュー記事にもなったが、本来的な「危険な恐怖」を体験したのは、恐怖感情を研究した者としては貴重だった。この時、事件後停車中の車内(3号車)をタブレットの写真に撮り、それを賀状に載せた(右写真)。


【旅】 
2015年一番の遠出は、学生時代の友人たちとの熊野三山巡り(9月)。
名古屋から直通列車があるので前から行きたいと思っていたのだが、三山巡りは地元でレンタカーがほしい。
なので1人では行きづらかった。
温泉も熊野山中の湯ノ峰温泉、海ベの那智勝浦温泉を堪能した。 

毎月の温泉旅の中で新しい行き先は、磯部温泉(群馬、3月)、畑毛温泉(静岡、3月)、 湯村温泉(山梨、12月)。
いずれも東京からで、名古屋からはいつもの宿ばかりで、新しいのは岐阜駅前のビジホ(運び湯)だけだ。

温泉はいいとして、長年の第一の趣味としていた登山は一度もやらなかった。
これは山が好きになった中学一年以来、初めてのことだ。
左膝の靭帯が下山時に痛んで歩けなくなるのを恐れたためだ。
もっとも、山と名のつく所で温泉旅などのついでに登ったのは、大仙山(167m、伊豆)、八王子城山(445m)、湯村山(446m、山梨)であって、いずれも恥ずかしくて登山とはいえない。
2015年の最高地点は茶臼山高原〔1230m、愛知・長野)であるが山頂(1415m)には至らず。

その替わり、負荷の低い山城巡りとお寺巡りに切り替わった。
特に山城巡りは自分にとっても新鮮で、城=縄張という視点で曲輪や堀、虎口をつぶさに観察するのだ。
行った先を旧国別に列挙すると、武蔵では滝山城、八王子城、小田野城、片倉城、平山城、勝沼城、菅谷城、杉山城。
上野は磯部城、館林城。下野は唐沢山城、佐野城。相模は新井城。
一方、美濃では岩村城、苗木城、小里城、阿木城、それに岐阜城。尾張は清洲城、小牧城、緒川城、沓掛城。
寺は、伊豆の国清寺、三島の龍澤寺、八王子の広園寺に初めて行き、長野の善光寺、北鎌倉の諸寺や青梅の塩船観音寺は再訪問である。

目的が珍しい旅としては、気温観測の露場の様子を確認するために館林(群馬)を訪れた(8月)。
これで、熊谷、多治見と合わせて問題の三箇所を確認したことになる。

というわけで、危機もあったが結果的には大過なくすごせた。
2016年は新車での温泉旅が楽しみだ。


湯村山?

2015年12月27日 | 山歩き

湯村ホテルをチェックアウトして、まっすぐ帰るのはつまらないので、

温泉街の北にある湯村山(446m)に行く。
高度差はないが、下から見上げると確かに山っぽい。 

温泉街からの正規ルートは北から大回りする感じなので、
南麓の湯谷神社経由での近道を示す道標をたよりにそちらに向った。

ところが、頼りにしていた道標は神社を過ぎてからは途絶え、立派な舗装道路に出てしまい、こちらもそれ以上の大回りになっている。

不安になって地元の人に道を尋ねると、この道路をのぼって道の終点りから山道が始まるという。
山道に入っても道標はなく、落ち葉に覆われたかすかな踏跡を辿る。
ほとんど道なき道を高みに向って進み、 >なんとか山頂部?の四阿に達した。

展望を期待したが、富士山方面以外は疎林に遮られている

ただ、山頂部一帯は武田信虎(信玄の父)が築いた城跡でもあり、井戸跡や金毘羅様の石祠がある。

考えてみれば、今年は1つも山に登らなかった。
山を好きになった中学1年以来、初めて。

そこで問題となるのは、この湯村山(446m)は”山”に入るか否か。
確かに山と名がついており、実際登った。 
ただ形状は山とは言いがたいし(この写真を見て、皆さんはこれを”山”と見なせるか)、そもそも登山としての態度で臨んでいない(私にとって”山”は、きちんとルートを選定して、地形図を携帯して、山靴履いて、昼食と非常食と雨具を入れたザックを背負って登る処)。

ということで、”山城”には入れていいが、登山の対象としての”山”には入れないことにする。
下っても左膝の靭帯がまったく痛まなかったのもその証拠のひとつ。 

ということはやはり、今年は1つも山に登らなかったことになる。


年末の湯村温泉

2015年12月26日 | 温泉

クリスマスも終え、賀状も出したので、あとやることといったら実家の「大掃除」しかない。

それはもっと押し詰まってからやるので、とりあえず「年内はご苦労さん」ということで、年末恒例の一泊温泉旅に出た。

東京からなので行き先は関東付近となり、候補としては温泉処の群馬がまず思い浮かぶが、草津や四万などの一流処は逆に慌ただしい一泊ではもったいない。
今年の春先に磯部温泉に行ったので、他県にしようと物色していたら、山梨の湯村温泉につき当たった。

山梨なら風景的に文句ない。それに夕食は「ほうとう」を食べたい。 

ということで「湯村ホテル」に予約。

この宿、ビジホ的設備と料金ながら、ちゃんとした天然温泉。
料金的にもうれしいが、ビジホなので週末(しかも年末の週末)もシングルで予約が取れるのがありがたい。
そう、今年の温泉旅は土日になってしまったのだ。

今年最後の旅なので、スーパーあずさの指定席に座って新宿を発つ。
中央線の旅は甲府から先が楽しいのだが、その甲府で降りるので、車窓は楽しめなかった。

甲府から湯村温泉入口までは9番乗り場のバスならすべて通るというので、待つこともない。

早めのチェックインを済ませて、まずは温泉街を散策。
狭い通りに並んだ古いスナックや食堂が 、昼なのでまだ開店していないため、なおさら場末感を強めている。
最奥にある塩澤寺に上ると、温泉街の上に白い富士が前山の上から大きく整った姿をさらしている(写真)。
目を反対方向に転ずれば、南アルプスの甲斐駒と鳳凰三山が こちらは夕日を背にして黒々と周囲の前山から抜きんでた高度差で聳えている(残念ながら日本第二の高峰を含む白峰は雲の中)。
これぞ山梨的風景。 

さて、宿に帰り、さっそく入湯。
内湯は広くはないが、24時間いつでも入れるのがうれしい。
泉質は、ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉でpHは8.56とアルカリ性。
源泉かけ流し(ただし塩素消毒あり)という内湯は湯温が43℃とやや熱め。 
浴槽で電気電導率を測ったら、2660μSあり、それなりの濃さがある。
湯口で酸化還元電位を測ったらなんと-100mV!
アルカリ性ということもあるが、さすが源泉!見事な還元水だ。
ちなみに、ここから引き湯しているという新館の「かくし湯」では+220mVもあった。 
この差は湯の鮮度だ。

湯温が高いせいもあるが、浴室から出ても汗が出る。
飲泉もできる。

浴室の近くには、無料のマッサージ機があるのもうれしい。 

夕食は、近所の割烹でほうとうを食す。
つまみ1皿と中ジョッキで2500円ほどしたので、ホテルのバイキング(ほうとうもあるらしい)と同額。次はホテルで食べてみたい。

と一見満足そうだが、ビジホ的なシングルルームが狭くて、部屋にいてもリラックスできない。もちろん旅情も皆無。
湯そのものは気に入ったので、
慰労の旅としては、少々奮発してツインあたりにした方がよかった。 


イブに賀状作り

2015年12月24日 | 歳時

帰省して、やることといったら、賀状書き。

元日に着くには25日までに出せというので、クリスマス気分そこのけで、パソコンで賀状の原稿作成にとりかからなくてはならない。

といっても全面的にパソコンに依存するのではなく、宛書きは手書きとし、裏面もイラスト素材と文字を使って自分で構成する。

久々に新たな素材を手に入れようと店に行くが、来年の干支に特化したものばかりで、それでは今回と12年後にしか使えないではないか。
もちろん、毎年使える全ての干支が入った素材集も2種類ほどあったが、中身は私がすでに持っている西暦2000年頃かった素材集とほとんど同じなので、それは買わず、Mac用と銘打ってある唯一の素材集(といっても最近のMacはドライブがついてないので、素材はダウンロード)を買った。

家に帰って、クリスマスソングをBGMに賀状の原稿作成にとりかかる。 

干支のイラストって、たくさんあるが、やたらマンガチックなのとやたらリアルで動物的なものが多く、その中間の味のあるイラストが少ないのが毎年の不満。
結局、手許の素材集からは干支の申(猿)で使いたいのが見当たらなかったが、三猿(見ザル、聞かザル、言わザル)のモチーフはいただき、自分が撮りだめしている(庚申塔などの)三猿の写真を採用。

それと、本年撮った写真から1枚を載せて、解説をつけることにしている。
さて今年は何の写真でしょう。
お暇な方は、今年一年間の私のブログを読み返して、当ててみてはいかがかな(今年は当てやすい)。

正解は、年末恒例の「今年を振り返る」記事で公表する。


ひと足お先に冬休み

2015年12月23日 | 歳時

職場での用事(授業や会議)がなくなったので、一足先に実質的な冬休みとなった。
あとは実家に帰省するのみ。

そこで、新車FIAT500Sを長期不在モード(バッテリの解除など)にしようと思ったら、リモコンキーが見つからない。
家の中、車の周囲を探しても見つからず、もしや路上に落ちていたのを拾われたかと、交番に紛失届けを出すつもりになって、最後に念のためバッグの内ポケットを探ったら、そこにあった。
自分が置こうとした場所に置くのを忘れて、バッグの中にしまったままだった。
しかも丁寧に内ポケットの中に。

かように、自動思考のシステム1に行動をまかせているので、新しい体験においてはミスとなってしまう。
ことは車なので、事故につながるおそれもある。

正直、自分は人一倍システム1が強固で、粗忽なポカをよくやる。
学問的アプローチには現象学を採用していながら、日常生活では現象の現われに真摯に直面せず、現象を自明視して定型処理ですまそうとしている。
システム3の現象学的実践にはマインドフルネスが適しているので、きちんと修行しよう。
ただ、しばらく帰省するので、この続きはとりあえずお預け。

名古屋にしばし別れをつげ、帰京の途につく。
夏場なら18きっぷを使うのだが、冬は期間中に往復することもないので新幹線。 
世間の帰省期間よりずっと前なので、新幹線は空いている。
車内でいつもは第3のビールを飲むのだが、今日はちゃんとしたビールを開け、自分の今年一年の労をねぎらった。
これからしばらくは東京モードになる。 


FIATに締め出され

2015年12月22日 | 失敗・災難

超ローテクのRoverMINIから、新車のFIAT500Sに乗り換えたはいいものの、そのギャップにいまだ慣れない。

キーはもちろんリモコンで、しかもドアの他に後ろのトランクだけ開けるボタンもある。

今日、出がけに、トランク内の整理に使おうと、ビニール袋をトランクに入れるため、トランクだけ開けるボタンでトランクを開けた。
MINIのトランクは上から下に開くのだが、FIATは下から上に開き、空いたドアが頭上高々と立ちはだかる。
それが目障りだったのか、思わず、トランクを締めた。

その時、ありえないミスをしてしまった。
キーケースをトランクの中に入れたままだった。

あわててトランクを開けようとしたが、しっかり施錠されている。
トランクだけ開けるキーは、ドアは施錠したままなので、トランクは一度締めると施錠されることが、やってみてわかった。
もちろん、トランクにキーケースを入れるという愚かなミスは自分のせいで、これは弁解しようがない。

そして私はさらに顔面蒼白になった。

車のスペアキーは確かに部屋(棲み家のアパート)に保管してある。

だがキーケースには、車のキーだけでなく、部屋の鍵もつけていた。
出がけだから、部屋は施錠してきて、車はまだ施錠した段階でのこの出来事。

今、私は車だけでなく、部屋にも入れない状態になったのだ。
部屋に入れないから、車のスペアキーが出せず、車も開けられない。
車が開けられないから、トランクの中のキーケースをとり出せない。
だから部屋に入れない。
われは天に見放された…

嘆いていても埒があかない。
幸い、荷物の入ったバッグは手元にある。
携帯を取り出して管理会社に電話して、合い鍵を持ってきてもらえないかお願いする。
管理会社は他の市にあり、遠い。 
なかなか連絡が来ないので再び電話し、管理会社が契約している近くの管理会社に連絡してもらい、やっとその会社から部屋の合い鍵をもってきてもらった。
その間、小一時間。
幸い、用事が迫っていなかったので、ずっと路上で待てた。

合い鍵を受取る時、もちろん、身分の確認が必要で、サイフから免許証を見せた。 
バッグまで閉じこめられたら、お手上げだった。

部屋に上がって、スペアキーを取り出し、車のドアを解錠すると、トランクも連動して解錠された。
トランク内のキーケースをつかんであっけない解決。

ローテクのRoverMINIでは経験できない顛末だった。
手数を省ける便利さには、融通の利かない不便さが内蔵されている。
便利さに潜むリスクを肝に銘じる教訓を得た。 

教訓1
トランクを開ける時は、必ずドアを解錠して開けることにする。トランクだけを開けるボタンは使わないことにする。

教訓2
家の鍵と車のリモコンキーを同じキーケースに入れない方がいい。キーケースをなくすと両方なくすことになるから。

教訓3
バッグの奥に家のスペアキーを潜ませておこう。
☞これは防犯上やらないことにした。


卒論提出を乗り越え

2015年12月21日 | お仕事

卒論提出締め日の今日、私のゼミ生も全員卒論を提出できた。
私のゼミとしては、最終日の締切時間に余裕で間に合ったのは珍しい。

私のゼミ生の仕事が遅いのではなく、私がなかなかOKを出さないからだ。
締切に間に合う間は、より完璧を求める。
それが私の方針だから。

こんなこと、卒業後の仕事の世界では当たり前のこと。
その世界に人材を送り出す者として、それに耐えうることが送り出す要件である。

学生たちは、文句ひとついわず、その試練に耐え、粘りに粘って卒論を書き上げた。

私の責務は果たしたつもりだ。
この学生たちの力を引き出すのは採用側にかかっている。

ただ、A4一枚に資料をまとめることは求められても、1万数千字もの論文を書くことは二度とないだろう。
理系でない分野で、ものごとをじっくり考え、データを収集して分析することが必要な職場って、どれほどあるだろうか。
結局、学生に求められているのは、天性のコミュニケーション能力に社会常識と経験だったりして…。
それを思うと、むなしさを禁じ得ない。 

とにもかくにも、これで私の年内の仕事はほとんど終えた。
 帰宅後、スパークリングワインの栓を抜いて祝杯。


車買い替えた

2015年12月20日 | 生活

学生の卒論指導がヤマ場を迎えたのと同じ時期に、
私的世界にも大きな変化を迎えた。
実は、車の買い替え手続きを進めてきて、本日が納車日だった。

すなわち、長年の愛車であったRoverMINI(Cooper)を手放し、

FIAT500Sを購入した(新車なので財政的にも大きなイベント)。

自分の意思とはいえ、長年の愛車を手放すことに一抹の寂しさを感じていたが、
FIATのディーラーでMINIから新車に荷物を積み換え、いざ新車に乗ると、
もう気持ちは新車一色になり、何の想いも残らずMINIを置いてきた(まだ走るので、別の人を乗せて余生を送れるだろう)。

FIAT500は、イタリア版RoverMINIといえるチンクエチェントの進化系であり,BMWのMINIよりはよっぽどRoverMINIのテイストに近い。
特に後ろ姿がいい(英国車MINIの品格には及ばないが)。 

そう、私にとってはFIAT500が”次の”MINIなのだ。

その中で500Sは、マニュアル車。

日本ではマニュアル車は絶滅危惧種に思われがちだが、欧州ではいまだマニュアル車がデフォ。

ただ今までのMINIがオートマだったので(その前のMINIはマニュアル)、マニュアル操作の勘を戻すのに手間取った(ニュートラのまま発進しようとしたり)。
それにMINIはウインカーとワイパーのスイッチが左右逆なので、その図式を元に戻すにもまだ混乱(右折しようとしてワイパーが動く)。 

今までMINIのボディは渋い深緑だったが、こんどのFIATは真っ赤(色は都合で選択肢がなかった)。
道路では目立った方がいいのでこれもありか。

これで控えていた車での遠出が再開できる。
すでに来月の宿は予約済み。
いずれ旅先での姿を披露する。 


年内授業終了しても

2015年12月18日 | お仕事

今年の授業は今日で終了した。
だが私には暇は与えられない。
4年生の卒論の締切が迫った状態なので(うちの学部だけ年内提出)、その意味では一番のヤマ場にさしかかっているから。
私も連日卒論対応に追われている。

卒論とは、自分の力で、きちんとした「研究」を妥協なく仕上げること。
これは、学生時代のレポートの延長というより、むしろ最初の「仕事」である。
仕事とは、定型処理を適当にこなすことではなく、最善を尽くすことだと骨身に染みさせる。
ましてや、高度な統計解析と12000字以上の原稿執筆は、就職してからは体験できない。
それができるという体験を与えることが、大学教育の責務である。
そのために私は鬼になる。
学生には、お疲れさまでした、といいたい。 


煤払の日に

2015年12月13日 | 生活

日曜の名古屋宅。今日は朝から気が重い。

これからやらなくてならない事が眼前に迫っているからだ。
エントロピー増大という偉大な物理法則に対して、それに不自然にも対抗せねばならない。
まさにその反自然的行為の労苦が、せっかくの休日の私に課せられているから気が重いのだ。
12月13日「煤払」の日に、「大掃除」の日と決めていた。

坐った腰が重い。
でも坐ったままでは一向に取り掛かれない。
意を決してゆっくり立ち上がり、まずはエントロピー増大の法則によって居間のフローリング上に散らばっているさまざまな物をかたずけ始める。
それらを1つずつ処理しなければならないのが効率悪い。
でも、捨てるか捨てないかの判断をし、捨てない場合はではどこにしまうかの判断と実行を、それぞれに個別にやらねばならないから仕方ない。
多くは床から床でない所に移動したにすぎなかった。
人はこれを「整理整頓」という。 

床が終れば、タオルを顔の下半分に巻き付けて、壁面に沿って家具類のホコリを取る。
ホコリは本棚の中がたまっている。
なるほど書店の主人がやるあの行為は、立ち読み客を追い出すためだけではないんだ。 

11時前になったので、ここで作業を中断して、近所の「あんかけ家」にあんかけスパを食べにいく。
この件に関しては先日も記事にしたが、
名古屋人はあんかけスバが大好きだから始業時間に合わせて行かないと、店外の行列になるのだ。
いつもは1(人前)だが、今日だけは1.5にする。
なにしろ今日はこれから、半日かけて室内運動を続けるから。 

いい歳した男が、カウンターであんかけスパの1.5ではなく1を頼んだりすると、アメリカ西部の荒れた町なら、「お嬢ちゃん、小食だねえ」と、がらの悪い常連客たちにからかわれてもおかしくないくらい、ここに来る男性客はこぞって1.5を頼む。

今日は私も堂々とその仲間入りだ。
注文を受けた店の女性は、なぜか営業的でない笑い顔をしめした。
いつもは1を頼むひ弱な男が、虚勢を張っているように見えたのか…
そして出て来たミラカン1.5の山盛りを頬ばる。
私だけでなく、他の客も食べる時は、手にした新聞をやめ、家族やカップルも黙々と、食べるのに専念する。
この至福の時を真剣に堪能するためだ。
量的には1でも充分だ。
でも1.5は至福の時がその分長く経験できる。たった100円の追加で。
幸福は質だけでなく、量でもあることを実感した。

部屋に戻り、幸福の余韻にひたる暇もなく、居間の掃除を再開。
居間内の区間ごとに物をどけて、掃いて、拭くの繰返し。
捨てるものがないので、整理整頓するには、収納箱などが 新たに必要になった。
これは掃除が終ったら買いに行こう。

居住と寝室を兼ねた居間の掃除だけで4時間を経過した。
このペースだと暗くなってしまうので、休まず、居間を出る。
あんかけスパ1.5を食べたから大丈夫。

さて、ここから、キッチン、浴室、トイレと狭いながら難物が待ちかまえている。
といってもキッチンはIHに改良されてからは、コンロ廻りがよごれなくなったのが嬉しい。
それと流しの奥(パイプに至る部分)は、日頃きれいにするようになったので、不気味な状態でなくなった。

浴室も毎日の使用後に浴室内をシャワーで流すようにしているし、排水口のネットも週一で掃除するようになったので、主に浴槽の汚れ落しだけですむ。 
それにしてもキッチンも浴室も専用のスポンジより白いメラミンの方がよく落ちる。
メラミンは消耗が激しいので、大きいものを小さく切ってたくさん使う。

浴室の掃除は、裸になってやった方がいい。
何かの間違いで頭から冷水シャワーを浴びても大丈夫。

最後のトイレは、キッチン・浴室からのノリで突き進めば、何が現れようと(どうせ自分のだし)平気で、最後は便器をなめるように磨く。

これで半年に一度の大掃除が終った。
すでに外は暗く、夕方5時を廻っている。
 たっぷり一日仕事だった。


ナス日

2015年12月10日 | 生活

今日は私の職場でのナス日(🍆)。

すなわち、年俸制でない給与生活者にとってとなる日。
ただ、そうと悟られないよう、職場では平然とすごす。

帰宅してから、毎度のように麻婆茄子を作って、スパークリングワインの栓を派手に開ける(シャンパン気分)。

麻婆茄子はスーパーの総菜売り場に置いてないので、自分で作るしかない(その方が安上がり)。
酒の肴は「明細書」。

 だが今回はここに打たれている数字は、数日後に消えていく運命。

なぜなら、車を買い替えるから。
今の車を買い替えざるをえない状況になってしまったから。

実は車を持たなくても、仕事も生活も支障はない。
しかもその費用は家の次にかかっている。
この費用を老後の資金にまわせば、そりゃ安心できる。
でも、車での遠出は、贅沢なストレス解消として、生きる楽しみとして、重要な役割をもってしまった。

 

 

 

 

 


神宮外苑のイチョウ並木を見て

2015年12月06日 | 東京周辺

久しぶりの東京での日曜。
論文もすでに終えたので、図書館に籠る必要もない。
天気もいいので、郊外に出たいが、行き先を決めていない。

なので、近場の紅葉、いや黄葉の名所である神宮外苑に向う。
神宮外苑のイチョウ並木は、都心で有数の黄葉の名所だ。
都心だし、イチョウでもあるので、時期は毎年今ごろ。
出発駅付近で腹ごしらえをしていったが、外苑では今日までがイチョウ祭りで、各地の名物の出店が出ていた。こっちで食べればよかったが、これこそ”後の祭り”。 
せっかくなのでノンカロリーのみそおでん(秩父市の屋台)を買った。

さて、イチョウ並木だが、道路をはさんで左右に2列づつ並んでいる(上写真)。
いずれも尖端がやけに尖った鋭い三角形に整形されている。
中央の道路は今は車両は通行止めになってはいるが、歩行は歩道のみ。 
歩道は二列のイチョウ並木に挟まれており、右も左も地面から頭上まで黄葉に満ちている。
といっても木の密度はそれほど高くないので、道路の向い側も見わたせる。

私も含め、皆写真を撮りまくっている。
お互い様だが、人が多すぎるので、構図に苦労する。
構図を並木の中央に合わせればイチョウだらけになって、それも面白い(中写真)。
あと、並木の背後も人がいなくてきれいだ(下写真)。
と、一応都内でも一番くらいの黄葉の名所を堪能した。 

並木を抜けて青山通りに出たので、地下鉄に乗って銀座に向う。

銀座では歩行者天国中だが、外苑の並木の混雑に比べるとぐっと空いている。
アップルストア前では、なにかイベントがあるらしく、店の前で客が開店するのを待っている(と思っていたら、実は爆破予告があったためだったと後で知った)。
目当てだったトラヤ帽子店は定休日だった(日曜が定休日の店か…)。 
H&Mにひやかしで入って、ユニクロを通り抜けて、数寄屋橋に出る。

ここで年末ジャンボを買おうと思ったら、ものすごい行列で、まず売り場付近は人の列でびっしり。
そしてさらに行列は、有楽町のマリオンの方まで延びている。
この長大な行列の最後尾に並ぶ気にはとてもなれないので、有楽町駅前の売り場で買った。
ここには大黒像があって、買うとついてくるお札をそれに貼る。

さらに秋葉で買い物して、帰宅した。 


つげ義春のロングインタビュー

2015年12月05日 | 作品・作家評

荻上チキのポッドキャスト番組「Session-22」で、12月1日の放送「特集・水木しげるさん」(追悼モード)を聞いていたら、
水木しげるのアシスタントとして昔作画を手伝っていたということで、
なんとあのつげ義春が電話取材のロングインタビューに答えていた。

つげ義春といえば、私がこの世で一番好きな漫画家だ。
しかも氏の生声など、映画『ゲンセンカン主人』の最後に一言しかもほとんどセリフになっていない音声を聴いたくらいだった。

そういうこともあり、この番組は、「つげ義春のロングインタビュー」特集として、無条件に永久保存版だ。

それによると、アシスタントというと多くは背景などを描くらしいが、当時すでにプロであったつげは、
鬼太郎の漫画で、主人公以外の人物(?)を担当したという(ひたすら生活費のため)。
ならば、鬼太郎に出てくるキャラのいくつかはつげ義春の絵なんだ
(インタビューでは具体的なキャラが判明できなかったのが残念)。

彼はもともと画力があるので、手塚、白土、小島(剛夕)、石ノ森、そして水木などの画風の摸写ができた。
ただ、彼が描く女性(少女)は独特なので、それをたよりに探れないだろうか…。

彼自身もすでに老齢だが(そして残念なことに作品を描かなくなって久しいが)、漫画に対する見識は確かで、
インタビューでも荻上が持っていきたいありきたりな方向を見事に裏切った。

彼のアシスタント時代については、『ある無名作家』という作品が参考になる。


年末ジャンボ宝くじの神聖シミュレーション結果

2015年12月05日 | 時事

宝くじの一等の当選確率の小数点以下は、それこそ天文学的桁であり、当てるなら競馬の方がはるかにマシというのは、誰でも冷静になれば分るもの。

ところが、その主観的確率(まさに”期待値”)は不自然に高い。
たとえ数枚だけ買っても、莫大な金額の使い道を考えてしまう。
もちろん、主観的確率の不正確さは、その後毎回痛感するのだが。

だが、買わないと当たらないのも確かだ。
幾ら(幾枚)買うと、どのくらい儲かるのか。
もちろん、その確率は簡単に計算できる(=5割弱)

ただ、その確率が実現する計算値(数学的確率)は、正しくは1等当選が含まれる無限枚数買った場合にしかあてはまらない(大数の法則)。
われわれが買えるのは有限枚だ。
特定の枚数買った場合に実際どのくらい当たるのか(統計的確率)、これは試行(シミュレーション)してみるしかない。
そこで、「web宝くじシミュレーター」なるサイトがある。
そこのサイトから、今年の年末ジャンボとミニのシミュレーターにリンクで移れる。

さて、以下はそのシミュレーション結果。
まず、ヒマにまかせて、できるだけ長く(多く)買い続けてみる。
ちなみに、10枚セットのバラ買いという前提(私も買うのはこのパターン)。
すると、買い進めていくうち、回収率(当選金額/購入金額)が漸増することがわかる。

バラといっても連番で10枚ずつなので、最初は回収率は10%(10枚ごとに300円)なのだが、それが漸増して、やがて20%を越える。

この値に安定するには、100万円(約3300枚)ほど購入が必要。
なぜなら、最低の300円の当選(確率10%)以外に、その上の3000円が100枚に1枚当り当選してくるから。
バラ買いなので、3000円の当選は確率的事象になるが、およそコンスタントだ。
さらに買い進め、300万円(1万枚)になると、やっとその上の5万円が当たりだす。
時には、100万円すら当たることがある。
ただ、購入金額はどんどん増えているので収支はマイナスだ。

実際、購入金額100万円以下の段階で、100万円が当たったことはなかった。
つまり、100万円当てるには、それを上回る購入が必要。

私はヒマにまかせて、数千万円まで幾度も購入してみたが、一等とその前後賞には一度も遭遇しなかった。
このレベルになると100万円がたまに複数回当たっても、収支はマイナス。
以上は年末ジャンボでもミニでもほぼ同じ結果。

このままでは、年末ジャンボとミニとどちらを購入したらいいか判断がつかない。
今までやってきたシミュレーション自体、数百万から数千万も支払うのだから、非現実的だ。

そこで改めて、購入枚数を1000枚(30万円)と限定して(これでも私にとっては非現実的)、それを10回試してみることにする。
ジャンボとミニとどちらを購入したらいいか、この10回の試行結果によって判断するためだ。
なので、この試行は行動指針として絶対視するので、「神聖シミュレーション」と名づける。

さっそくその結果を示す。
まず、ミニの当選金額の10回平均は60060円。回収率は20% 。
10回とも、300円以外には3000円が当たっただけ(計算上は10枚=3万円分当たる)。
100枚連番で買えば、300円が10枚と3000円が1枚計6000円 必ず当たるのだから、1000枚でのこの平均値は当たり前の結果。60円だけ上回っているのはバラ買いの効果(バラ買いなので、もちろん試行によっては60000円を下回る場合もある)。

ついでジャンボ。
試行の9回は、ミニとほぼ同じで、その平均は62367円(回収率21%)。
ミニより多くなったのは、一度3000円の当選枚数が多かった試行があったため。
以上から、19回の試行の平均では、3000円もコンスタントに当たったため、回収率も期待値どおり20%には達した。 

だが最後の10回目の試行ではなんと784000円を得た。
この時の回収率は262%。すなわち2.6倍の儲けになった。
これはジャンボだけにある「70周年特別賞」の70万円が当たったからである。
一等関係は当たらないと無視すれば、ジャンボとミニの違いはこの特別賞の有無にある。
まさにその違いに当たったのだ(それがなくてもこの回の試行は84000円だから、平均のかなり上をいっていた)

私の神聖シミュレーションの結果では、1000枚購入した場合、ジャンボの方では10回に1回は特別賞が当たるという、すなわち10回に1回は儲かる結果になった。
これを購入の参考にしようかな。


ウロコ汚れの最終対策!

2015年12月04日 | 生活

昨年新築した東京のわが家でも、一年を経過すると、浴室の鏡がウロコ汚れに覆われているのに気づいた。

なぜ、今更”気づいた”のかというと、入浴中の湿っているときは、鏡は濡れているのでそのヨゴレが見えなくなるのだ。
新築後の一年点検で恥ずかしながら指摘された。 

 点検者がいうには、「激落ちくん」がいいらしいので、さっそくハンズに行って浴室の用のそれを買ってきた。

それを使って鏡を拭いたら、
一見するとウロコ汚れが落ちたように見えたが、鏡が乾くとちっとも落ちていない。

次に、やはりウロコ汚れ落とし用と銘打ったメラミンスポンジを買ったが、それも効果なし。

たまたまテレビで、ラップを鏡に貼ってしばらく待って落す方法が紹介されていたが、ラップ扱いが苦手な私にとっては、とても面倒くさい。

とある雑誌で目についたのが、100円ショップ「キャン・ドゥ」で売っているという「ダイヤモンドパフ」

それを買って、やってみたら
どんどん落ちる。

一見きれいなるのではなく、確実に汚れが落ちるのが触感でわかる(ザラザラ→スベスベ)。
この感触は今までに無かった
(ただし一回では鏡全部は落ちきらないので2-3回やる必要がある)。

この製品のパッケージには、「あきらめていた汚れの最終対策」と銘打ってある。
確かに。
 たった108円の最終対策

これと最初に出会っていれば、10倍以上の散財をしなくて済んだのに…

最終対策って、どうしても最後にしか出合えないのか…