今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

茶臼山カエル館のパワーについて

2017年10月30日 | 茶臼山カエル館計測

昨日と今日、茶臼山カエル館で来館者のパワー体験を目の当たりにし、
また自分自身ダウジング経由でパワーを実感した。

館長が招集してくれたパワー感度の高い人たちに話しを聞くと、
実はもともとこのようなパワー体験があったのではなく、
このカエル館ではじめて経験したという人が幾人もいた。
すなわち、このカエル館でパワーの感性が開眼したのだ。
その理由は、ここが格別強いパワーだからだろう。

今日招集された若い男性は、ここでビリビリ感と温感の両方を感じるという
(どちらか一方の人がほとんど。ただし今日は室温が5℃と寒い中だったので温感はでなかった)。

初来館の女性も、さっそくビリビリ感を得た。
館長によると、来館者の二人に一人はパワーを感じるという。

そのパワー(力)の物理学的根拠は館内の強い磁なので、その磁力の平面分布を詳細に計測した。
そこでわかったことは、2年前に内壁に打ち付けられた小さな釘が、
すでに磁化して強い磁力(200μT)を発しているのだ(館内の磁力の根拠は地面下の玄武岩)。

2年前ということは、このカエル館の磁力パワーが発見された後なので、
カエル館の磁力は年々強まっているかもしれない。
実際、パワーを感じるとされる空間がカエル館内で拡大している。

さて、客観的にパワーを測れる私だが、主観的には館内のパワーを感じることはできない。

そこで自分の潜在意識の通りをよくするために、数週間前からダウジングのトレーニングをしてきた。
まず最初に手にした先端が螺旋状の棒状ロッドは、自然に発生する揺れの影響を受けるのでかえって難しい。
なので、まず振り子型のペンデュラムで、振り子の動きを潜在意識の力で自在に操れるようにした。
次に、L字型の2本のロッドを両手に持って、自室内で開閉のトレーニングをした
(もちろん潜在意識による開閉)。 

そして、本番の今日、L字型ロッドを手にしてカエル館外の3ヶ所のパワースポットを巡ってみた。
まずは、私もビリビリ感を得る「ビリビリ岩」(私の呼称)。
ビリビリ岩の前に立つと、平行に持っていた左右のロッドは互いに90度内向きに重なった(「ここだよ」という意味)。
個人的には何も感じない他の2ヶ所も同じく内向きに重なる
(もちろんスポット以外ではロッドは平行に進行方向を向く)。
さらにカエル館にほど近い矢作川の水源に行ってみた。
するとここでもロッドは水源を正面にして互いに90度内向きになり、
さらに水源からの帰り道ではロッドが双方とも背後の水流方向を指した
(L字型ロッドは水路に敏感だという)。

自分は体感はなかなか得ないので、このロッドをたよりにしよう。 
ただし館内の50%の人が感じるスポットでは無反応だったが…。

ちなみにカエル館は11月5日で今年の開館は終了する(冬季休業)。


茶臼山カエル館の”パワー”を皮膚温で確認

2017年10月29日 | 茶臼山カエル館計測

半年に一度の割合で、愛知の屋根・茶臼山高原に泊まりに行くのだが、
その時必ず高原の信州側の「カエル館」に立寄ることを事前に館長に伝える。
毎回カエル館内のパワースポットの計測をするためだ。
最近では、生体反応の計測にシフトしている。
なので館長は、感度の良い客を私の来館に合わせて集めてくれる。

さて、台風22号が愛知に接近するというあいにくの天気(1週前の21号よりはまし)の中、
大雨となっているカエル館に到着すれば、6人ほど客が集まっている。

物理計測なら、ただ計器をさし向ければいいのだが、
生体計測の場合はパワースポット環境下でない値を測ってそれと比較しなくてはならない。
手間がかかるし、個人差もあるし、個人内変動もある。

欅坂のタオルを持った若い娘さんは、スポットに座っていると体が温かくなるという。
なのでまずスポットに座った直後の掌をサーモグラフィで撮影。
温感は足下から来て上昇するというので、その温感が手の平まで達するまで待ち
(その間、指先で心拍数を測り、また唾液アミラーゼチップで唾液を採取)。
手が温かくなったというので、今一度掌をサーモグラフィで撮影。
この2枚のサーモグラフィを比較すればいいのだが、これは宿に行ってじっくり精査する必要がある。
その間、心拍数には変化がなかった。
唾液から唾液アミラーゼ(ストレス反応の指標)を測定したかったのだが、
測定エラーが出てしまった(この計器はエラーが出やすい)。

心拍は前後とも同じ値なので、格別緊張もリラックスもなかったようだ。

その母親と見受けられる人は、温感ではなくビリビリ感を得るという(かように個人差が大きい)。
残念ながら、それを測定するすべはない。
確認のため、服の上から静電位を測ったら、体幹と腕との間にかなりの電位差があった。
着ているダウンジャケットを脱いでもらうと電位差はなくなった。
このように人の表面の電位差はたいてい衣服のせいなのだが、
本人が感じるビリビリ感の測定はできない(体表の静電位でビリビリ感を感じる人はいない)。

さて、雨足が一段と強くなる中、宿の休暇村に行き、さっそくサーモグラフィの画像を精査する。

温感を得る前と後のそれぞれの左手の掌で最も温度の高い部分を比較した。

すると、温感を得る前だと34.5℃だが(写真上)、得た後は35.8℃に上昇した
(写真下、画面の明るさは最高温部が白くなる相対表示)。
発熱時の体温を思い出してもらえばわかるが、1℃の上昇ははっきり体感できるものだ
(この場所での皮膚温の上昇データはこれで2例目→1例目はこちら)。 

このように、ここのパワースポットに居る人の温感の上昇は、決して気のせいではなく皮膚温の上昇として客観的に測定できる。

ここのパワースポットのパワーの正体は強い磁力なのだが、それがある人には温感を、別の人にはビリビリ感を与えるのだ。
そのパワーが人に与える効果は、温感を得る人にはもちろん血行促進効果であるが、
ビリビリ感は何だろう。

台風一過の明日も計測を続ける。 

→「茶臼山のパワースポット巡り」へ


IKEA長久手店に行く

2017年10月22日 | 名古屋周辺

月曜にやった大腸のポリープ切除の後も問題ないので、一週間を待たずに金曜から飲酒を再開した。
というのもその日は大学院の学内選抜を終えたので、自分なりに慰労したかったから。
土曜は、研究室に籠って論文用のデータ分析をし、
日曜は、台風の影響で朝から雨、それどころか愛知県に大雨警報が発令される中、開店したばかりのIKEA長久手店にリニモに乗って行った(警報は実質的には注意報レベル)。
車だと駐車場は満車だろうし、さらにそこまで渋滞しているだろうから。

リニモの「公園西」で降りた客は全員、ゾロゾロとIKEAに向う。
台風接近中でも、案の定、駐車場は満車で、店は開店しているものの、入口は長蛇の列。
でもスムースに進めて、ほどなく館内に入る。

私は、まずは腹ごしらえにと、ホットドッグセット(ドリンク飲み放題で150円!)を立ち食いする。
買物の目的は、900円台で買えるクリップで留める LED照明(白熱色)。
電球交換できない使い捨てだが、電球は2万時間もつというし、コンパクトなわりに明るく、すでに名古屋宅と実家で卓上照明やベッドサイドに使っており、気に入っているのでそれぞれの宅での追加用に2個買った。
あとバスタオルと枕カバー。
店内は、まるで迷路のようだがどこの支店でも共通した構造で、動線通りに進めば迷うことない。
ついでにスウェーデン製のポテトチップスとドイツ製の冷凍ソーセージも買った、

リビングの大型安売り店が近くにできてうれしい。
私の棲み家が名古屋の東の端っこにあるせいだが…。 


大腸内視鏡検査を受けたら

2017年10月16日 | 健康

大腸がん検診は受けた方がいいことは重々承知しているものの、
自覚症状がないので自発的に受けるには背中の一押しが必要だった。

そしたら、私の住んでいる区で私の年齢だと検診前の検便が無料という通知を貰った。
検便で問題なければ、検診を受ける必要がない。
さっそく申し込んで、サンプルを提出したら、出血が見られるため、要検診だと。
ということで、半強制的に大腸がん検診を受けることに相成った。
先日、胃カメラを嚥(の)んだばかり。
ついでだ。 

ただこちらの検診は大腸を内側から洗浄するための事前準備が必要。
前日は3食とも配られた検査食以外食べてはダメ。
朝・昼のごはんはお粥。
特に夕食はスープのみ。
そして夜に下剤を飲む。

当日は朝から絶食。
そのかわり腸内洗浄液薬を入れた2リットルの水溶液を2時間で飲み干す。
その間、下剤も効いてきて、幾度もトイレに通い、腸内が次第に洗浄されていくことを自分でも確認。

この状態にして、診療所に行く。
その前に銀行で出金する(ポリープ切除をした場合、手術代がかかるから)。

まず、検査用の服に着替える。
上はガウンで、尻の割れるパンツをはく(検査は尻丸出しではないのだ)。

検査用のベッドに横向きになり、検査が始まる。
ググッと肛門から入るのは我慢できたが、そのあとチューブが大腸内を遡っていく時は、いわゆるキューッと痛む腹痛そのもの。
実際のこの種の腹痛の時、排便すると痛みが消えるが、
この痛みは、まさに体内に留めておきたくない異物に対する反応だったのか。
しかも今回は実際の異物感もある。
ホント、内蔵感覚ってあるんだな。

大腸は1.5mもあり、しかも二ヶ所で大きく曲がっているので、先端の盲腸に達するまで結構時間がかる。
先端に達したら、後退しながらポリープをチェックするのだという。

そして大腸の左側(下行結腸)に10ミリ大のポリープが発見された。
切除していいか、それとも大学病院でやってもらうか尋ねられたので、もちろんこの場でやってもらう。
患部に水をかけながら焼き切るそうだ。

この作業があったため、結構時間がかかった。
チューブの通りを良くするため、空気が腸内に入れられるので、このあと大量にガスが出る。

切除手術があったので、2万円かかった。

切り取ったポリープは悪性かどうか精密検査にまわされる。
胃のポリープはひと目で良性と判断されたが、こちらは大きさからいってボーダーライン…

また、切除した傷口を刺激しないため、一週間は、酒・刺激物はダメで、風呂もシャワーのみ(湯で腹を暖めない)。
ストイックな一週間…。 

 検査が終わっての1日ぶりの食事は、腸に負担かけないよう母がうどんを作ってくれた。
ただ、検査結果が予想より悪かったので、食欲はあまり湧かなかった。


期日前投票してきた

2017年10月15日 | 時事

衆院選は始まったばかりだが、投票日は帰京できないので、さっそく期日前投票をすませた。

投票は、民主国家の主権者としての責務だと思っている。

その責務を果たしやすくするため、最近ますます不在者投票がやりやすくなっている(ネット投票まであと一歩)。
本日のような雨の日曜こそ、絶好の期日前投票日和である。 

実は届いたばかりの、自分の氏名が記載された「投票所入場整理券」をさっそく紛失してしまった(しかも家の中で)。

でも、投票所に行けば、そこに投票所入場整理券があり、自筆で期日前投票の手続をすればいいだけ(つまり上の整理券を持参しなくてもよい)。
正規の投票日に行くと、それなりに混雑しているし、出口で待っている「出口調査」につかまりかねない。
その点、期日前投票だと、人がポツポツで、すぐに済ませられる(ただし投票所は限定される)。

選挙公報はまだ目にしていなかったが、投票所内に積んであるので、その場で読んでもよい。
私はネットで候補者と政党の主張のチェックを済ませていたので、 それを読む必要はないが、自宅用に1部もらった。

地元の候補者は、自民、希望、立憲民主の3人なので、(支持者が限定された政党の候補者がいないと意味で)いいバランス。

最高裁裁判官の国民審査はいつものように全員×(審査としてのボーダーラインを下げる目的)。

最近、易占に取り組んでいる私は、投票に行く前に、自分の投票した結果の政治状況を筮竹(中筮法)で占ってみた。
「沢地萃」という良い卦だったので、予定通りの先に投票してきた。


隅田川を歩く1:両国橋から南千住

2017年10月09日 | 川歩き

秋晴れの連休。しかも体育の日。
山に行きたいが、休日こそ論文の原稿を進めないと。
そこで半日で済む川歩きにして、帰宅後論文を進めよう。
遠出をせず近場の都区内がいい。
南千住にあるダイソーで買い物をしたかったので、そこをゴールにするには、隅田川を歩けばいい。


以前、神田川歩きを河口の両国橋(隅田川の花火で有名)から始めたので、そこを起点にする。
総武線の浅草橋で降りて、屋形船の店が並ぶ神田川河口部を歩いて「柳橋」に出る。
ここは神田川が隅田川に合流する所。
だがここからじかに隅田川の河畔に行けないので、北上して総武線のガードを抜けて、「隅田川テラス」入口から河畔にでる。
隅田川は両岸とも河畔に「隅田川テラス」という幅広い遊歩道が続いている
(ただし神田川など流入河川がある所がそのテラスが途切れる)。

隅田川は下流の都心部においては、荒川・多摩川に負けない大河川の貫録がある。
川幅が広いので、川歩きも右岸か左岸かどちらかに絞らねばならない。
今回は、寄り道したい所とゴールを基準に右岸を選んだ。


そういうわけで右岸のテラス伝いに、川歩きを開始するが、
こだわりとして、神田川河口部まで一旦戻り、そこを今回の隅田川歩きの開始点とする。
広いテラスでは、モデル撮影、ジョギング、楽器の練習などそれぞれ好き勝手に楽しんでいる。
ただ、日陰がないのがつらい。
時たま大きな水上バス(遊覧船)が川を通り、川面にゆったりとした波を作る。
隅田川は水上バスの便があるのでここから南の河口部はそれに乗って巡るつもり。
川を味わうには、河畔歩きより川上での船がベストだから(歩きにはこだわらない)。

行く手右側には、スカイツリーがそびえている。
これがどうしても視線の中心となり、写真を撮るにもそれを入れないわけにはいかない(写真)。
川には屋形船の店が続いている。
こと都心部の隅田川に限っては、日差しが強い日中より、屋形船が出る夕方以降の方が風情があるかも。


浅草に達し、外国人観光客が多い水上バス乗り場に行ってみると、午後もずっと満席。
さらに墨田公園添いのテラスを北上すると、浅草発着の水上バスとは別の遊覧船(東京水辺ライン)乗り場がある。
それを見ると、非定期だが、なんとずっと上流の板橋区小豆沢(そこでは新河岸川と名前が変わっている)から出る、すなわち”隅田川”部分を全て航行する便がある。
これに絶対乗りたいが、平日の運行なので乗れる可能性は限りなく低い。

両岸にかかる橋がそれぞれ2つに分れる造りである桜橋の、まさにその部分を川を渡らず通り、いったん川から離れ、
今戸川神社に寄り道する。
この神社、私にとっては沖田総司終焉の地として訪れたいのだが、
世間的には縁結びの神社で有名らしく、参拝者のほとんどが女性。
境内にぎっしり飾ってある丸い絵馬を見ると、彼女たちの願いの強さがわかる(英語の表記も)。
スカーフをまとったムスリムの外国人女性もこれらの絵馬を写真に撮っていた。
そういうわけなので、本殿の参拝も、ここでは一度に数名での形式的な参拝ではなく、
一列に並んで、一人づつ真剣にお願いをしている(なので時間がかかる)。

こういう個人的利益への念に満ちた所は、欲望由来の邪念に充たされるため、神社本来の霊力は却って弱まると思う。
それを確認しようと、自分の前の人が参拝している間に、iPadのカメラを本殿に向けて、アプリで霊気の探知をやってみた。
そうしたら、あに図らんや、「守り神の出現を期待していい」と出た。
なるほど、これだけ人気があることは、御利益があることの証しかもしれない。
私自身は、もちろん、邪念を交えず崇敬の念で参拝するだけ。


さらに河畔を北上する。
周囲はマンションとなり、雰囲気も落ち着く。
白髭橋から荒川区に入ると、ここからは再開発の住宅街(都営アパート群だが、安っぽくない)となり、
のびやかな風景になる(写真)。

荒川区側も対岸の墨田区側も横長の重厚な住宅ビルが幾重にも重なる。
これらは、大地震の時に延焼を防ぐ防火帯の役目をしているのだ。
幾度もの江戸の大火、そして関東大震災の広域の火災を経験したがゆえの対策である。
東京の下町は総じて防災上の弱点地帯だが、防災用に再開発したこの地域は安心できる。

河畔はススキが背高く伸びて川が見えないので、堤防の上の眺めのいい道を進む(写真)。
今まで北上していた川が、ここでヘアピン状に大きく屈曲して西向きになる。
しかもその屈曲点に、すぐ向こうを流れる荒川からの運河が繋がっている。
ここを「堀切」という。


常磐線の鉄橋の下で隅田川から離れ、この住宅街の入口にあたる南千住の商業エリアに向う。
そこのダイソーは床面積が広く、買いでがあるのだ。
予定どおりダイソーで買い物をして帰宅した。

わが歩数計によると自宅から自宅までの歩程14km、歩数は19425歩ほどだった。
それで、帰宅して論文原稿を始める前に、まずはこの記事を仕上げている。

→「荒川を歩く2」へ(隅田川を歩く2の代わり)


米寿祝いの松茸パーティ

2017年10月07日 | 身内

わが母の誕生祝いには、季節柄、アメ横で松茸を買って、皆でそれを鉄板焼きで食べることにしている(つまり年に一度の贅沢)。
今年は米寿(88)なので、例年より奮発して、大振りの松茸を3箱(1.5kg)買った(小振りの安物は中国産)。
アメ横だからもちろん交渉(値札は最初から無視)。

雨天の店じまい前というタイミングをあえて狙い、その店で毎年(1回だが)買っていることをそれとなく恩に着せて交渉をスムースにした。

1本を縦に4枚にスライスするので、枚数は本数の4倍となり、 大人4人に中学生1人、小学生1人に3歳児の大人数で食べても、これでもかという量になる(写真:ただし「ハズレ」用のエリンギがいくつか混じっている)。
鉄板で焼いて、松茸が汗をかいて柔らかくなったら、カボスかレモンを搾って塩胡椒にさっとまぶして食べる。
香りだけでなく、コリコリした歯触りがいい。
ついでに市販の「松茸ご飯の素」を使って松茸ご飯にし、永谷園の松茸のお吸い物に本物の松茸を入れて(香りはもとより充分)、 松茸づくしとした。

とっておきのおいしいものは家族で食べたほうが断然楽しい。
以前、旅先であえて松茸づくしコースを一人で食べたが、なんかむなしかった。 


安宿チェーンの存在意義

2017年10月02日 | 

「湯快リゾート」のような4桁の額で温泉とバイキングが楽しめるチェーンホテルを、
私が「安宿チェーン」と呼んでいるのは、決して見下しているからではない。
”安さ”を売りにしながら、それなりに観光地の温泉ホテルで、
バイキングでたらふく食べたという満足感を客に提供してくれているのだから、見上げたものである。

といっても、毎月の温泉旅をノルマにしている私にとっては、
今月は出費を抑えたいがそれでも温泉宿には泊りたいという場合の妥協の選択肢であって、最初の選択肢には入らない。

この種の宿は、客層にも特色がある。

たとえば、今回の夕食時、バイキング会場の私の隣の卓は、30代の父親と小学校入りたてほどの女の子の2人客だった。
そういえば、前回も母と小さい子だけの2人客がいた。

宿の浴衣を着た女の子は黙々と皿に盛った料理を食べている。
その間父親は手元のスマホ画面を見続けている。
女の子はまるでたった一人で食べているに等しい状態で、退屈しているように見える。 
他の家族の子のようにハイになっていない。

父親の態度が気になった私は、心の中で「もっと子どもに話しかけなよ」とやきもきしてしまう。

やがてその父子はともに席を立ち、それぞれ別の方向に向った。
父親は新たな料理を、女の子はジュースを持ってきた。
ジュースを口にした女の子は、はじめて笑顔を見せ、父親に話しかけていた。

その笑顔を見て、私もホッとした。

勝手な想像だが、余裕のない父子家庭でありながら(父子家庭の場合は経済的というより時間的な余裕がないだろう)、
こうやってわが子を温泉宿に連れてきて、そして普段の生活では経験できないバイキング料理を好きなだけたべさせているのだから、
どこにも連れて行かない(行けない)家庭と比べたら、ずっと幸せだ。
もしかしたら、父親はわが子と旅行に来れただけで満足し、食事の間もスマホで仕事を進めていたのかも知れない。
いつもは忙しいお父さんと、やっとできた旅行。
きっと、女の子にとって、一生忘れない思い出になることだろう。

このホテルの従業員は、食事中の客に記念写真のシャッターを押すサービスをしてまわっている。
この父もスマホのカメラを従業員に手渡した。  

生活に余裕のない母子家庭や父子家庭でも、このような貴重な家族の思い出作りを可能にしてくれるのが、
いつでも安い定額料金で泊れる「安宿チェーン」なのだ。

安宿チェーンにつきもののバイキングも、好き嫌いが多い子ども(食べつけないものは拒否する)にとって、
好きなもの・食べられるものが自由に選べるのでありがたいはず(高級料理ほど、子どもにとっては見慣れない不気味なもの)。

安宿チェーンだから目にする、このような事情のありそうな親子を見るたびに、
彼らにささやかな幸福を提供するこの種の宿の社会的存在意義を感じる。
あの撮影サービスから、宿側も自分たちの社会的役割を自覚しているようだ。 

もっとも、今宵の会場で一番幸福に見えない客は、
その親子の隣でたった一人で手酌でビールを飲みながら、隣の親子連れを気にしている寂しげな男に違いない。


恵那峡国際ホテルを見直す2

2017年10月01日 | 温泉

公認心理師にまつわる仕事の”山越え”をした慰労にと、距離的にも料金的にも気楽に行ける温泉宿「恵那峡国際ホテル」(岐阜県恵那市)に1泊した(人気のある宿なので当日ふらりと訪れるわけにはいかず、山越え前に週末に無事ヤマ越えすると見越して予約していた)。

この宿は「湯快リゾート」という東海北陸地方中心に展開する安宿チェーンが買い取った古いホテルなので、料金を抑えるために客室の居住性は「寝るだけの部屋か」と諦めさせるレベルだが、逆に他所にないアドバンテージとして、すこぶる濃い温泉と混まずに使える無料マッサージ機が気に入っていた。
この宿、実は第一印象は良くなかったが、まずは上のアドバンテージで評価を上げたことがある→2014年の記事「恵那峡国際ホテルを見直す」。

客室の居住性を同じ恵那峡の宿に求めるなら、断然「かんぽの宿」で、こちらはかんぽ系列(一般的にあまりレベルは高くない)では群を抜いて部屋(和洋室)が良い。
なのでこちらは、論文執筆など”お籠り”で作業(その場合は連泊)するのに向いている。
ただ逆に温泉が残念なくらい薄く、私のような”温泉ソムリエ”兼”計測マン”には、一見豪華な大浴場で誤魔化されない不満が残る(少なくとも慰労には使わない)。
というように、恵那峡に建ち並ぶこの二つの宿を目的に応じて使い分けていた。 

今回、温泉での慰労を目的としたので、一人客だと割り増し料金を取られる”かんぽ”の最安値プランに比べて4000円ほど安価なこちらの宿にしたのだが、あの客室だとどうしても気分が下がるので、試しに部屋のランクアップを申し込んだ(2000円追加)。

さて、チェックインの1時間も前に到着してしまったが、ここは部屋の掃除が終わってさえいれば入室でき、今回その恩恵にあずかった。

ランクアップ対象の部屋は、以前はゲームコーナーだった空間で、そこを複数の客室に改造したのだ。
つまり古いホテルの中での新しい部屋。 

部屋は予想以上にハイレベルで、ツインのベッドルームが占める洋室と恵那峡を流れる木曽川が目の前に広がる和室(10畳)の2部屋続き(つまりいつもの部屋の2倍以上の広さ)。
ベッドも立派だし、和室のテレビも大画面。
この宿で、客室から恵那峡が窓いっぱいに広がる風景を見たのは始めて。
ここなら和室でパソコン入力や読書に専念できるし、窓からの風景も”かんぽ”ほど広くはないが、気分転換には充分。
すなわち、この部屋なら”お籠り”に使える(それでも「かんぽ」よりまだ2000円安い)。

温泉はこちらの方がいいし、マッサージ機も使い放題。
それにチェックアウトは12時と遅い。

食事は、安宿チェーンレベルのバイキングなので、グリーンプラザのようなわくわくする内容ではなく、しかも連泊すると同じ内容になってしまうが、これは低価格に免じてやろう。
慰労祝いに松茸の土瓶蒸し&天ぷらを追加注文しても1280円なので、まだこちらの方が安い。

 wi-fiが客室で使えるようになったのもうれしい。
つまり、安宿チェーンながら、客の要望をしっかり受け止め、改善を怠らず、サービスが年々向上しているのは立派。
一方、人間の手ではどうにもならない温泉の質は自慢できるほどいいだけに、私の中でのランクも上昇の一途をたどっている(二度も評価が上がった宿はここだけ)。 

ちなみに夕食後、唾液アミラーゼ(ストレス状態の生理指標)を測ったら、83kIU/Lに下がっていた。
ヤマ越え前に比べて半分近く下がった。 
チェックインしてから、二度入浴してマッサージ機を1時間使った結果だ。
充分な慰労効果といえる。