今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

今が正念場

2020年04月29日 | 新型コロナウイルス

とうとうGWに突入。
わが勤務先の大学では、授業開始が連休明けなので、思わぬ大連休となってしまった。

さて、日本の感染者を引っ張ってきた東京の感染者数が、先週の土曜(4/25〕から減少モードになっている。
以前は、北海道とともに感染者・死者をリードしてきた愛知では、感染者が0の日もめずらしくなくなった。

これもひとえに、皆が不要不急の外出を自粛している成果といえる(近所の散歩は問題ない)。

では、いったいいつになったら”山を越えた”と言える日がくるのだろう。

東京でいうと、先々週の金曜〔4/17〕が201人と(現時点での)最大値を記録し、先週の金曜(4/24) も161人と極大を示したように、金曜に増える傾向にある。
なので、今週の金曜(5/1の平日)に100人割ってくれれば、減少傾向に確信がもてそう。

だが、そうは簡単には安心できないようだ。

実は、致死率は下っていないのだ。
志村けんが亡くなった2日後の3月31日の時点で、死者/感染者による致死率は、3.03%だった(→その記事:致死率が増えている)。
3月7日で1.47%だったので、3月中に倍増したことになる。

岡江久美子が亡くなった6日後の4月29日午前時点のNHKのデータだと、
死者/感染者=413/13895なので、致死率は2.97%となる。
3月末との差0.06は誤差にすぎない。

4月に入って感染者はぐっと増えた。
これが、”検査数が増えたから必然的に(無症状の)陽性率が増えた”というなら、致死率は減っていいはず。
ところが、致死率が減っていないということは、純粋に、致死率3%の”発症者”が増えたことになる。
実際、本日の死者9名は今までで最多(上の集計には算入されず)。
つまり致死率でいうと、まだピークは”過ぎて”はいない。

季節性インフルエンザの30倍もの致死率、感染した33人のうち1人が死ぬウイルスが、まだわれわれの間の誰かと誰かに宿っているのだ。
感染しないためには、ひとえに人に近づかず、人の触った場所に触れず、帰宅したらまっささに手指消毒する。
このGWこそ、それを持続して、感染者だけでなく致死率も減少カーブにもっていくには、ここが我慢のしどころ。
まさに正念場だ。頑張ろう!


「我慢する系」ストレスに注意

2020年04月26日 | 新型コロナウイルス

(精神的)ストレスといえば、セリエの昔から、交感神経興奮(闘争か逃走か)の切迫事態と言われてきた。
なので、とにかく交感神経と拮抗的に働く副交感神経優位にすることが推奨されてきた。

そのあげく、世の中に”うつ”が蔓延した気がする(私の場合は過敏性大腸)。

それに気づいた一部の専門家からは、大切なのは、自律神経(交感神経と副交感神経)の”バランス”であるといわれるようになった。
実はバランスをとることの方が難しい。

このように、従来型の「闘争か闘争か」ではない、別のストレスの型があると思っていたが、それを概念化してくれる専門家にお目にかかれなかった。

そんな中、出合ったのは熊野裕明氏の『ストレスに負けない生活』(ちくま新書)。
この本には、精神的ストレスには従来型の「頑張る系」のほかに、「我慢する系」があると指摘。
はたと膝を打った。

「頑張る系」は、災害時のような緊急事態というストレス。
それに対し、「我慢する系」は、災害後の日常生活に戻る過程のストレス、あるいは平常時に徐々に積み重なるストレス。
ストレス強度は、前者の方がずっと強いが、ストレスに曝される時間は後者がずっと長い。
前者は、不安でパニクったり、脳や心臓の血管が切れたりする。
後者は、元気がなくなって”うつ”になり、内臓がやられ、ガンになりやすくもなる。

基本的に安全が確保されている(猛獣に襲われる心配のない)社会で、多くの人が苦しむ精神的ストレスは、後者の「我慢する系」であることがわかる。
竜巻のような目の前に切迫した危機があるわけではないが、見えないものに怯えてじっと堪えなくてはならない状態。
これって、外出自粛下でGWを迎えるわれわれだ。

ということで皆さん、「我慢する系」ストレスに注意しよう。
私が、今の時期、あえて”安全な外出”の記事を書いているのも、この理由。
つまり、適当に出歩いている人ではなく、まじめに家にじっとしている人のストレスが心配だから。
その人は、コロナに感染するリスクこそ確実に下げる代わりに、うつ・内臓疾患・発がんのリスクが高まるかもしれない(かといって、外出を勧めるわけではない)。

なので、こう言いたい。
”我慢すること”に押しつぶされないように、適度に”頑張ろう”!
つまり、”我慢”する以外のことを頑張ればいい.
一番のお勧めは読書。
こういう時こそ、読もうと思って読んでいなかった”あの本”(一人一人思い出して)を読もう。


漫然と歩かない

2020年04月25日 | 健康

一日中家に篭っているのはつらいので、気分転換に散歩に出る(外出時はマスク着用)。
近所を歩くだけだから、距離的・歩数的にはたいしたことない。

いうなれば、気分転換にはなっても運動効果はない。
漫然と歩いていては、「有酸素運動」レベルに達しないのだ。

そこで、短距離・短時間でもそれなりに運動効果になる速歩にする。
「1,  2 」という歩くリズムを倍速にして「1,2,3,4」にする。
それだけでよい。

この方法の正式名称は「インターバル速歩」という。
その提唱者・能勢博氏によると、3分速歩し、3分緩歩するのを繰り返す(『ウオーキングの科学』講談社)。
氏自身のさまざまな実証研究で、このインターバル速歩で筋肉増強、慢性炎症の改善の他、さまざまな効果が確認されている(速歩の後に乳製品を摂取すること)。

ジョギングだと、それ用の靴・服装などが必要だが、速歩なら、普通の散歩や買い物ついでに、すなわちサンダル履きで買い物袋も持ったままでもできる。
また、マスクでジョギングは息が苦しかろうが、速歩程度なら問題ない。

速歩時間の3分というのは、それくらいが連続速歩の限度だからというだけで、客観的な基準ではない。
なので、自分のペースで速歩を続け、疲れたら緩歩(漫然歩き)に戻し、疲れが取れたらまた速歩にすればよい。
これをやってみると、いつもの”漫然歩き”が、いかに運動になっていないか(身体がちっとも活性化されていないか)がよくわかる。
なので、今では、外を歩く時は、インターバル速歩にしないと、無駄に歩いていると感じるようになった。

ちなみに正しいインターバル速歩の健康効果を出すは、一日当り30分の速歩が必要という。
緩歩とのインターバルだから計60分の歩行時間となる。
ただ毎日続ける必要はなく、週当り4日でよいという。
なので週当り120分(2時間)、歩行時間だと240分(4時間)確保すればよい。
たとえば平日は、歩行30分(うち速歩15分)が限度なら、土日のいずれかに2時間の歩行(うち速歩1時間)を実践すればよい。
もちろん週末の行き先は人が密集していない所に。
それでいうと、今日の散歩は平日分だった。


今、上ったままの血圧を下げるには:追記あり

2020年04月24日 | 新型コロナウイルス

もともと高血圧症で、降圧剤を服用してなんとか正常値(上が120台、下が70台)に抑えているのだが、
3月以来、ずっと上(収縮期)が150を超える高血圧状態が続いていた(もちろん降圧剤は毎日服用しているが、この値は降圧剤なしの状態に等しい)。

これはコロナウイルス騒ぎの精神的ストレスによるものだとわかる。
しかもそのストレッサーは収まるどころか、日に日に強まっている状態。
さらに、すべての授業を遠隔授業に対応させる対策や授業以外の学生対応をどうするかの検討など仕事のストレッサーも毎日やってくる。
そして、それらに対処するため、一日中家にいること自体もこれまたストレスとなる(それでも、経済的問題や家族的問題がないだけマシか)。

そこで、日曜から2泊の温泉旅に出た。
観光地でない一軒宿のその温泉ホテルは、きちんとコロナ対策が施されており、もちろん客自体が数名だったので、大浴場も独占状態で、のんびりできた。

湯に浸かると、全身の血管が拡張して血圧が下る(頭にも湯にひたしたタオルを載せるとよい)。
温泉宿では日に4回湯に入るので、血管拡張の頻度が高い。
温泉だと湯冷めしないから、効果は持続する。
なので投宿中の血圧は正常値にもどった。

さて、温泉から戻って3日後の今朝、血圧を測ったら、上が130台、下が80。
正常値よりやや上だが、まだ温泉効果が残っている。

ただ、今後は効果が薄まってくるだろうし、再び温泉にというわけにもいかない。

自分なりに試行錯誤した結果、日常生活内で、血圧を下げるのに効果があったのは、瞑想
深呼吸をひたすら続けるよりも、10分間でも頭をカラにする瞑想の方が降圧効果があった。
これは精神的ストレスによる場合に限定されるが、瞑想によって精神的ストレッサーから心が離れる効果なのだろう。
瞑想も入浴と同じで、数時間は降圧効果が持続するようだ。
ちなみに私は瞑想するときは、いつも Museというニューロフィードバック装置(アメリカのサイトで購入)を装着して、瞑想の出来を客観的に確認している。

※追記:さらに2日後、血圧が正常値(上120台、下70台)に戻った。
およそ2ヶ月ぶりである。
2泊の温泉(計8回入湯)でまず機械的に血圧を下げ、その後は毎日10分の瞑想で頭の中を空にするのが効いたのか。
まさか長引く精神的ストレスに慣れたわけでもあるまい(持続するストレスほど、心身のダメージは大きいという)。


皆が行かない所に行く能力

2020年04月23日 | 新型コロナウイルス

GWは本来は、気候もよく、晴天が続き、花が咲いて、まさに絶好の行楽期間。
アウトドア派の私でなくても、出かけたい気持ちになるはずだし、その方が心身の健康によい。
だが、今年は違う。
行った先が、密集・密接だと(2密)、感染しに行ってしまうようなもの。

ただ、外出そのものがダメなのではない。
なぜなら外気が危険なのではなく、危険なのはあくまで人だから。
「外出を控えましょう」というのは、多くの人は、人が居る所に行ってしまうから。
私は、誰かの主張を無批判に受け入れることはせず、あくまで事象の本質を判断規準にしたい。

そこで必要なのは、皆が行かない所に行く能力。

有名行楽地しか知らない人は、『皆が行かない所に行く能力』が無いと自覚してほしい。

書店に並んでいる観光ガイドやネットに載っている観光地を行き先から外せる能力が必要。

ということは、並みの情報力ではなく、その”並みの情報”を棄てることができるほどの情報力が必要となる。

海と言えば江ノ島・湘南、山と言えば富士山・高尾山、というレベルを超越している必要がある。

この能力、限定的ながら、誰でも備えている。
たとえば、家の近所なら、有名な観光地でなくても、気に入っている場所があるだろう。
それだ。

では、家の近所以外にそのような地を見つけるにはどうすればいいか。
自分の心と地図で決める。

自分の心とは、自分の興味・視点。
たとえば、特定の花、史跡、地形など。
地図は、今ではGoogleマップがマイナーな観光情報が豊かなのでお勧め(他のマップは有名観光地止まり)。

たとえば、直近では、東濃限定で「薬師」をGoogleマップで検索して、薬師様をまつる寺を巡ったが、誰とも会わなかった。
あるいは、東京では、川歩きをするため、Googleマップで、川沿いの歩道の有無と周囲の名所を探ってルートを決めた。
川歩きは、休日でも河辺に繰り出す人はいても、ずっと歩き通す人はいない。

自分なりの視点が決れば、その視点によるマイナーなガイドと出合える(書店ではなかなか出合えない)。
首都圏の川歩き専門のガイドとか、ほとんど人と会わない山のガイドとか、巨樹巡り、石仏巡りの本とか。
この本が手に入れば、次からはその本が行き先の情報源になる。

自分の視点・価値観で出かけるのだから、楽しみ方も自分オリジナルになるので、有名観光地や国宝や天然記念物、すなわち世間的価値である必要はない。

Googleマップをじっくり眺めると、それらの地を結ぶルートが自分なりに見えてくる。
そうしたらあとは出かけるだけ。

実は、この趣味、Googleマップなどの”地図を見る楽しみ”が要素となっている。
地図を見て、そこから自分なりの行き先を発見することで、すでに机上で楽しみが始まっている。

以上の基準で私が実行しているのは、山歩き、川歩き、城巡り、寺巡り、巨樹と気の交流、である。
これらはこのブログで紹介しているので、ブログのカテゴリー(山歩き、川歩き、城巡り)や「旅」から具体的な記事を参考にしてほしい(「小笠原氏史跡の旅」は終了)。

ただし、今の時期は、公共交通機関はなるべく使わない方がいい(自家用車は可)。
なので、近所の散歩の延長上で考えてみたい。


東京に帰る

2020年04月22日 | 新型コロナウイルス

このブログでの愚痴(→職場が立入り禁止に)が効いたわけではなかろうが、勤務先の大学も会議はネットでのやり取りとなった。
もとより授業はないので、会議のためだけに名古屋に居た。
ただ、議事の承認に押印が必要との通知があり、押印のためだけに出校する無駄について、私を含めて数人が文句をいうと、あっさりメールでの承認に変更してくれた。
まさに、今までの仕事習慣を見直すいい機会だ。

ということで、出校する用事が完全になくなった。
東京に比べれば、今は愛知に居た方が、まだ感染リスクは低い。
ただ、独居状態だと、体が急変するのが怖い(この状態で尿管結石に襲われたことがある)。
また実家の老母が急変するのも怖い(数年前、たまたま私が居た時に脳梗塞になり、即座に救急搬送できた)。

なので、東京に帰ることにした。
この時期、いつも利用する名古屋駅のチケットショップは休業中だが、その店の自販機はやっていて、東京までののぞみ指定券が9500円で買えた〔正規は11300円)。
もっとも、新幹線はガラガラなので指定席をとる必要はなく、自由席で他の乗客と距離を取って座れる。
しかも走行中にエアコンで通風もされているので、今の時期の新幹線は在来線よりも安心していられる。

これからGWを迎えるが、すでに毎日が休日状態だし、東京と名古屋の在来線だけ注意して、適度に往復しようかな(ただしショップで売られる回数券はGW中は使えない)。


疫病退散祈願の東濃薬師巡り

2020年04月21日 | 

宿泊客数名の定宿に籠るも、やることは休止中の授業サポートだし、ネットニュースとテレビでコロナ情報を浴びているので、心はちっとも休まらない。
自宅隔離と違うのは、温泉大浴場に入り放題なのと、車であちこち立寄れること。

といっても外出自粛の折り、立ち寄り先は無人が望ましい。
そこで、疫病退散を願う薬師巡りをテーマにして、名古屋宅と中津川の宿の間(東濃)に点在する薬師様を車で巡礼することにした。

まず往路は、前の記事に記したように、下記の3箇所
①正福寺:土岐市鶴里。中部四十九薬師霊場の29番。曹洞宗
②薬師寺:恵那市山岡町原。大師堂があるが曹洞宗
③薬師堂:恵那市山岡町の恵南ささゆり街道沿い。本尊は花崗岩

滞在の中日(雨天)中津川市内の薬師を巡った
④山中薬師(医王寺):中津川市落合。旧中山道の馬籠と落合宿の間。中部四十九薬師霊場の24番。本堂に上って参拝。本尊の回りに十二神将像(写真)。浄土宗

⑤大岩薬師:中津川市駒場。大岩がある薬師堂。堂内に大きなガンモモがある。駐車スペースなし。
⑥後向薬師(東円寺):中津川市東宮町。中山道の中津川宿を見下ろす高台にある。中部四十九薬師霊場の25番。薬師堂は閉まっている。曹洞宗

そして帰路に
⑦林昌寺:恵那市山岡町久保。爪切地蔵の伝説。中部四十九薬師霊場の27番。曹洞宗
⑧田代薬師堂:恵那市山岡町田代。田代山登山口にあるお堂(写真)。
 正福寺:再訪して、本堂に上がって参拝。
⑨薬師寺:豊田市川見。瑞浪から寄り道。愛知の山奥にある大きな寺。本堂の龍の彫刻が有名。真言宗

と計9箇所も巡った。
意外に多い印象があるのは、それだけ昔の人はいたる所で病の治癒を祈ったためだろう。
私も、いずれの所でも、賽銭を投げ、合掌して「疫病退散」を真剣に念じた。
また曹洞宗が多いが、②と⑦は弘法大師とも関係がある。

この中で、⑤は他の参拝客と入れ違いになり、⑨は山門横に参拝客をカウンターで数える担当者がいたが、それ以外は誰(寺の人)とも会わなかった。
なので、セーフ。

さて、この巡礼、誰とも会わないからセーフなので、われもわれもと実行されたら休日の江ノ島海岸になってしまう。
私は皆さんを代表して巡ったのであり、
皆さんは自宅にいて祈ってほしい。
ちなみに薬師如来の真言は
「オンコロコロ、センダリマトウギ、ソワカ」


今の時期、あえて温泉宿に泊る

2020年04月19日 | 

いまや全国的に「外出自粛」状態。
確かに、なにが問題かわからない人、わかってもそれを制御できない人は、外出そのものを控えるしかない。
しかし外出それ自体がタブーなのではない。
問題点がわかって、それを制御できる範囲内なら(すなわち、独力で適した行き先を探せるなら)、外出してかまわない。

どういう外出なら問題ないか。
原理はとても簡単。
3密を避け、社会的距離を実現できればいい。
公共交通機関を使わず、人がいる店に入らず、マスクをして会話を最小限にし、できるだけ物に触れないこと(要するに、皆が集まる繁華街・商店街・公園・観光地ではない所)。
そして帰宅したら、真っ先に手指消毒をすること。

外出自粛を続けて家に篭りっぱなしだと、それがストレスとなってくる。
家族がいても、一人暮らしでも、ストレスの原因は違っても、結果は同じ。
実際、毎朝測る血圧が3月からずっと高めをキープしている(毎日降圧剤を飲んでいるのに)。
そこで、この時期、あえて岐阜の中津川温泉の定宿(私が一番お気に入りの宿)に連泊することにした。
もちろん定宿を応援する気持ちもある。

今は、あちこちの宿が軒並み休館となっているなか、ここはしぶとく営業を続けている(併設の日帰りクア施設は休館)。

こういう時だから、客は激減しているだろう。
だから、温泉大浴場もほぼ貸切だろう。
ここはホテルだから、フロント以外では他者と会話する必要がない。
今の時期は、食堂となる複数の和室の一部屋ごとに一室分の客が配分され、同室者がいない状態での食事となる。
つまり宿によってきちんと制御状態になっている。

往復はもちろん自家用車。
こういう時だから、道中に立寄れる”薬師様”を巡ることにする。
疫病退散を祈るため。
しかも、こういうマイナーな立ち寄り先は、誰にも会わないで済みそう。
往路は、国道363号通称ハナノキ街道。
途中、土岐市鶴里にある正福寺(中部四十九薬師霊場の1つ)に立寄る。
細野城跡が近くにあるが、山城巡りは次の機会に。
ただこの寺、立派なのだが、しんとしている。
曹洞宗の寺らしく、参拝者を迎える雰囲気がない(良く言えば観光寺院化していない)。
なので閉まったままの本堂前で合掌しておしまい。
→帰りに再訪したら、実は本堂の扉は片方は開けられた。なので堂内に上がって礼拝できた。

次の薬師を目指して走っていたら、道脇に「薬師寺」の手製看板を発見(恵那市山岡町原)。
リストになかったが、もちろん立寄る。
ガラス越しに本堂の仏像をおがむが、どうも釈迦如来ぽい(薬壺がないのと脇侍から)。
本堂以外にあるのは大師堂だけ(真言宗だ→と思ったら曹洞宗)。
ここも本堂前で合掌した。
本来目ざしていたのは、山岡町の恵南ささゆり街道沿いにある薬師堂
これは道端にある無人のお堂で、堂内の本尊は、なんと花崗岩の岩(写真中央)。
べつに形象石でもない普通の岩。
右に木魚が置いてあったので、賽銭を入れて数回たたいた。
うーん、なかなか本物の薬師様に出会えない。
ちなみにいずれも、私以外に誰もいなかった。
今日の立寄り予定はこれまでで、宿に着く。

日帰り施設が休みなので、宿前の広い駐車場はガラガラ。
マスクをつけて車から降り、迎えに出て来た顔なじみのスタッフ(もちろんマスク姿)と会話をする(互いにマスクをして、離れての会話は数分以内)。
宿のサービスでいつもと違うのは、夕食時にアルコールの提供が19時までとなったこと(岐阜は特定警戒都道府県だから)。
私の夕食タイムは18時からなので無問題。
それに在宅勤務用の新しい宿泊プランとして、朝夕の食事を松花堂弁当で部屋のドア前に届けるプランがある(普通の会席プランより割安)。
これならコロナ感染者や自己隔離したい人に使えそう(客室はすべてバストイレ付き)。

チェックインを済ませて、客室に荷物を置き、マスクをはずして、まずは何をおいても温泉に入る。
大浴場に一人なので、総檜の浴槽内で思いっきり手足を伸す。
湯から出て石鹸で全身を洗浄する(温泉旅では、風呂には1日4回入るが、石鹸で体を洗うのは最初の1回だけ)。

部屋に戻り、洗面所で今一度石鹸で手指消毒(なぜなら部屋に入るドアの把手を触ったから)。
さぁ、今から重要な作業にとりかかる。
持参した消毒スプレー(ウイルスにも効くという)を取り出し、室内の手に触れそうな所にすべてスプレーを噴霧する(もちろん宿側でも消毒はしているだろうが、し忘れている所もあろう)。
このスプレーは、噴霧した後は拭かなくて済むのが楽。
しかも効き目が一ヶ月もつというから、スプレーするのは一度きりでいい。
またオーガニック原料なので、肌に触れても問題ない。
なので部屋の備品のポットや湯飲みにもスプレー。
とにかく、スプレーを片手に持ったまま室内を移動し、手で触れそうになったら、触れる前にスプレーをする。
この後、室外に出る時も携帯して、エレベータボタンなどをスプレーする。
ちなみに、衣服用の除菌・消臭スプレーは部屋に配備されていた。
夕食時、最初に酒の注文をするので、マスクをつけて食堂に向う。

かように、他者との近距離での飛沫感染だけでなく、接触感染も防がなければならない。
これらをきちんと制御できてはじめて外出・外泊できるわけだ。


Macのテキストエディットで読み上げ音声に間を作る

2020年04月18日 | パソコン・メディア

ほんの一部の人にしか、価値のない情報で申し訳ない。

大学でいよいよ遠隔授業をやることになり、その一つの方法としてオンデマンド型、すなわち講義の画面と音声を配信して、いつでも見れるようにするやり方がある。
これなら、指定した時間に縛られる必要もなく、また幾度も見ることができる。

ただ作る側に手間がかかる。
画面は、授業で使っているプレゼン画面でいいが、説明する音声が必要。
生録で自分の音声を録るのもいろいろたいへんだし、だいいち気恥ずかしい。

そこで、勧められるのが、パソコンでのテキスト音声読み上げ(text to speech)機能。
これを音声ファイルにすれば、動画編集アプリで画面と合成できる。

私が愛用しているMacには、「テキストエディット」というエディタアプリがついてきて、これだけでテキストの読み上げと音声ファイル化(m4a)ができる。
すなわち、Macだと、テキストエディット、 Keynote、iMovieの無料の3つのアプリを使って、オンデマンド教材を作成できる。

日本語の読み上げ音声には、最初から入っている女性の Kyokoと、後からダウンロードする男性のOtoyaがある。
私の代わりだからOtoyaの方が向いているのだが、読みの自然さはベテランの(以前から付いていた) Kyokoの方が勝っている。
そしてここで紹介する方法はKyokoである必要。

さて、テキストの自然な読み上げには、漢字をあえて”かな”にしたり、発音を明確にするために「」をつけたりと、若干の整形が必要。

文中の自然な間(ま)は句読点で済むが、問題は文の間、段落ごとの間がつかないこと。
つまり、テキスト全文を立板に水のごとく、休みなく読み上げてしまう。
これは、あまりに不自然。
文の後に改行や句読点を連続で入れてもダメ。

あれこれ試行錯誤した結果、文の間に任意の長さの間を作れることがわかったので報告する(何しろ、ググっても見つからなかった)。

撥音の小さい「っ」と句点「。」を1セットに、それを任意のセット続ければよい。
なぜか「 っ、」ではだめ。
たとえば、ある文の句読点の後に「 っ。っ。っ。っ。」と入れる(改行の有無は関係ない。もちろん改行した方が見やすい)。
「っ。」1個でどのくらいの間になるかは、音声の読み上げ速度の設定とかかわるので、試行錯誤してほしい。
私の設定では、読み上げ速度設定を通常より1/6ほど遅くしてあり、その場合は
「 っ。っ。っ。っ。」の4個で、段落間の自然な間になる。
話題転換場面でより長い間がほしいなら、上をコピペして2倍以上の数にすればよい。
こうすることで、テキスト内の特定の箇所を学生に復唱させるための長い間も作ることができた。
もう自由自在。

ちなみに、上の操作の前提となる、Macでの音声設定とテキストエディットからの音声ファイル化については、あちこち説明があるのでググってほしい。


戦時モードになった首相

2020年04月16日 | 新型コロナウイルス

本日、全国に緊急事態宣言が出された。
そして、一律10万円の現金給付がやっと決まった。

安倍首相の対策そのものは、間違ってはいない。
だがいつも2週間は遅い。
タイミングこそ大事なのに(タイミングを逸したら効果がなくなる)。

今回の10万円給付に関して、先日の読売新聞によれば、安倍首相はもともとその腹であったという。
だが、財務省寄りの影響力の強い閣僚によって「一律給付は、過去の経験から、効果ない」と難色が示され、所得制限付きの30万円に決まりかけた。
これが決まったら、所得制限の複雑なチェック作業によって給付は大幅に遅れるのは目に見えていた。
なので、不要な人にまで配るマイナスよりも”迅速さ”を優先し、一律給付に切り替えた。
公明党に花を持たせて。

結果オーライといいたいところだが、またもやタイミングが遅れた(どうせなら年度末前に配ってほしかった)。
感染予防より経済・財政を優先する人が首相の近くにいるためらしい(奥さんではない)。
水際対策より春節のインバウンドが優先され、国内感染を抑えることよりオリンピックの準備が優先されてきたのもそのためか。
その間、マスク不足が野放しにされ、緊急事態宣言も最初は部分的に出して、”様子見”という悠長な態度が抜け切れなかった。

感染爆発の一歩手前まで来て、やっと今は”戦時”(第三次世界大戦)だという認識に至り、経済(財政)優先という”平時”の発想を振り切ることができつつあるようだ。
都知事のように(この人も3月までオリンピック優先だったが)モードを切り替えることを期待する。

評判の悪い「アベノマスク」(これも一律給付)も、国民のマスク争奪戦を幾分かは鎮めて、医療分野に供給を向けさせる効果はあると思う。
10万円もマスク2枚程度の有り難みしかないが、ないよりはましだろう。
その後の政策も、戦時(存亡の危機)モードによって平時のタブーを破る突破力を期待したい。


職場が立入り禁止に

2020年04月15日 | 新型コロナウイルス

わが勤務先の大学も、本日から学生・教員は”原則立入り禁止”となった。
とはいっても、全学規模の定例会議は予定通り開催されるため、出校しないわけにはいかない。
なにしろ大学は教員による会議が意思決定機関であるため、組織としてこれを停止するわけにはいかないことはわかる。
ただ、オンラインでやってくれないかと思うが、資料がやたら多い会議なので難しいかな。
あるいは、居合わせた出席者全員がその場で承認という慣習にこだわっているのかも。

また事務は交代制で業務を継続。
となると、役職教員にとっては、書類への押印の業務が発生し(この承認行為がされないと事務処理が進まない)、出校を余儀なくされる。
というわけで”原則立入り禁止”とは、実質的には”立入り自粛”のニュアンス。

大学教員は研究室という個室を宛てがわれているので、そこにいる限りは感染のリスクはない(教員が集まる共同研究室は感染リスクがあるので閉鎖)。
家にいるよりは、いろいろ資料も揃っているので研究室に居た方が効率がいい(テレビがないので集中できる)。

なので、私は押印業務もあるし、今後も出校するつもり。
通勤手段は自家用車か徒歩なので、途中も安全。

ところで、名古屋宅の本棚(本以外のいろんな物を置く)を何気なくまさぐっていたら、袋に入ったサージカルマスクが6枚出て来た。
いつ買ったか覚えていないが、消費期限は書いてないので、使えるだろう。
みなさんも、雑多な物が置いてある場所を今一度まさぐってみては。


肺炎のなりかけがわかる装置

2020年04月13日 | 新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの症状は、発熱、倦怠感、それに息切れ。
発熱だけだと、他の病気(季節性インフルとか)と区別がつかない。
重要なのは、息切れ、すなわち呼吸の異常である。
なにしろ”新型肺炎”とも言われただけに、ウイルスは肺に付着し、それに対する免疫反応が暴走して肺炎となり、呼吸機能が破壊されて死に至る。

呼吸機能の異常を自分で客観的に測定できる指標として、血中酸素飽和度(SpO2)がある。
これは「バイタルサイン」の1つ(他に脈拍や呼吸数など)として、集中治療室の患者の生命の危険度を示す指標になるくらい重要。
といっても「パルスオキシメーター」という指より短い小型の装置で誰でも簡単に測れる。
”計測マン”である私は、もちろん所持している。

90歳の老母が新型肺炎になったらたいへんなので、母に使い方と数値の読み方を教えて、実家においてきた。

使い方は簡単で、装置の間に人差指を入れるだけ。
数秒後に計測値が%で表示され、「96」以上であれば問題ない。
90台前半になったら、正常でなく、呼吸のトラブルがあるとみてよい(個人差があるので、自分の平常値を測っておく)。
ついでに心拍数もわかる。

この装置がいいのは、本人の意識がなくても(昏睡状態でも)、他人が指に挟めば測れること。

この装置、標準的には2〜3万円台だが、安いのは6千円台からあるみたい。
最近ではセンサー部分とスマホアプリに別れた安価なのも売っているようだ(生体情報の計測はこれがトレンド)。
ただ計測器は精度が大事なので、安ければいいというものではない(スペック表の「測定精度」欄をチェック。もちろん誤差の値が低いほどよい)。
睡眠時無呼吸症や喘息など呼吸にトラブルを抱えている人にもお勧め。


感染リスクが最も高い場面

2020年04月13日 | 新型コロナウイルス

各地の感染者の情報から、感染リスクが最も高い”場面”(院内感染を除く)が見えてくる。
それは単なる三密(密閉、密集、密接)ではなく、
会食”だ。

すなわち、外出先や職場での他者(アカの他人を含む)と同席した食事場面。
その場面では、人は互いにマスクを外し、何気なく会話することで、近距離で飛沫を飛ばし合うことになる(会食空間が三密になっていることも)。

前に記したように、パ行はもちろん、タ行やサ行の音が飛沫を出しやすい。
笑えば、吐息が強く押し出される。
これを近距離で、マスク無しでやってしまうのが会食だ。

なので、会食時は、全員押し黙って食べることに専念し、話すなら食事が終って、マスクをつけてからにしよう。
店で一人で食事をする時は、他の客に背を向けた席に座りたい。

また対面業務もリスクが高い。
レジ前の行列を見ればわかるように、日本人は「社会的距離」(social distance:社会心理学で必ず紹介されるE.ホールの概念)を実行をしたがらないので、業務的に不特定他者との近接を余儀なくされる人もリスクが高い。
その状況だと、マスクは飛沫レベルは抑えても、ご存知のようにウイルスを透過するので、ここはより堅固なアクリル板がほしい(アクリルマスクでもいい)。
アクリル板なら目への飛沫も抑えられる。

ついでに、接触感染を予防する”洗い”は、「手指(シュシ)消毒」という専門的表現の方が一番汚れたを洗うことを示しており、より適している。
それと、指で顔(特に口元と目)を触る動作をなんとか抑えるようにしよう。


武漢から世界への感染シミュレーション

2020年04月11日 | 新型コロナウイルス

イタリア在住のわが姉が、「日刊デジタルクリエイターズ」というメルマガに、イタリアでの感染状況を報告する「コロナレポート」の連載記事を載せていて、最多の死者を出しているイタリアの現状(日本はその後を追っているかも)を知ることができる(リンク先の最新版の記事の最下段に以前の記事へのリンクがある)。

今回の記事で詳しく引用されているGISAIDのサイトは、武漢(Wuhan)から発生したこのコロナウイルス(「武漢ウイルス」の名称もあながち不自然ではない)が、変異しながら世界に拡散していく様子が、ウイルスゲノムの追跡データをもとに、グラフ表現されている(グラフ内の任意の位置にカーソルをもっていくと、詳しい情報の窓が出る)。

ただし、この経路は、ウイルスのゲノム構造の変化と、感染の時系列に基づく、仮説的なものであり、”事実”を表現したものではないことは注意してほしい。

グラフの下にある(図の枠内を下にスクロール)地理的伝播の動画も参考になる(画面の PLAYボタンを押すと動画開始。 PAUSE を押すと停止。地域を拡大できる)。

それによれば、日本に最初に入ってきたのは、武漢からの直行便であり、その後台湾経由でも来た。
そしてさらに、ご存知のようにヨーロッパから変異型が入ってきた。
日本から外に向ったルートもあり、やがて武漢とは無関係に世界中で大陸を越えて混交(カオス)状態になる。
まさに「覆水盆に返らず」(エントロピーは増大する)である。

ヨーロッパでは、 EU本部のあるベルギーが感染源(武漢からの中継点)になって、ヨーロッパ中にひろまったことが示されている(感染経路の流れは人の流れを示す)。

今現在は各国間の移動が制限されているが、それが甘かった時期(不幸なことに中国の春節と重なった)にこの事態(世界で死者10万人以上)を招いたわけだ。
意思決定のタイミングって重要だと痛感する。


御徒町に買い出しに行く

2020年04月11日 | 新型コロナウイルス

晴天の土曜、洗濯をすませて、昼前に、御徒町(オカチマチ)に買い出しに行く(御徒町は、上野と秋葉原の間の駅で、松坂屋デパートがあり、アメ横の南側の入口)。
近所では買えない物を買うため。
最寄駅までの道は、日頃より少ないとはいえ、それなりの人が歩いている。
あいかわらずジョギングランナーもいる。
人のことを言える立場ではないが、これが「緊急事態宣言下の都市」なのだろうかと首をかしげたくなる。
さすが京浜東北線(快速)はロングシートに1人当りのスカスカな密度。

御徒町に降り立ち(駅前のユニクロは休業)、営業時間を短縮している食品店に行き、寝酒とそのつまみを調達。
レジに並ぶ場所には、距離の設定がなかったので、自主的に前の人とは距離をとる。

アメ横は閉店している店も多く、人影はまばら。

中国専門の免税店(本来は中国人相手の店)で、サージカルマスクが売られていた。
50枚入り1箱が5000円だから、ネット通販価格と同程度(ただし普段の20倍!)。
店頭で宣伝しているわけでないので、気づいた通行人が箱を買っていく。

私は、もう自作派になっているし、使い捨てでないマスクを順次購入中なので、
家族用に箱ではなく10枚800円の準ばら売りを2セット買った。

こういう余禄?にありつけるのは、お触れに逆らって外出した結果といえようか。

ちなみに、市販の(使い捨て)サージカルマスクは、自作のキッチンペーパーマスクよりは多層で肌理が細かいが、ウイルスは通すので、感染予防を目的とすものではないことは、みなさん了解済みだよね。
逆に発話による飛沫を遮断するくらいなら、キッチンペーパーマスクでもできる(空気の出入りに抵抗を示す)。
洗って数回は使えるポリウレタンマスクならエアロゾルも遮断できる。
ただ”布”マスクは肌理が粗すぎる(空気の出入りに抵抗を示さない)ので、ホントに”見た目だけ”効果しかない。