消費不況といわれている。
一般的には収入の不安定化と諸物価の値上がりのせいでもあるが、それらの影響をさほど受けていない私も、ここんとこずっと買い物が低調。
買いたいものがないから。
トヨタがコンパクトカーiQを発表した。
車をはじめとする消費不況を打開するための窮余の策ということらしい。
私は寿命に達しつつある愛車ローバー・MINIの後継を探しているのだが、その第一候補はメルセデスのスマート、第二はスズキのジムニー(林道を走りたい)だった。
さてiQは候補に入るか。
残念ながら、リッターカーとしてはスマートもiQもMINIの品格を越えてはいないので、積極的な買い替え対象にはならない。
買い替えの真の対象は「電気自動車」。
多くの人はこれを待っていると思う。
だから今更ガソリン車なんて、ブラウン管アナログテレビの新製品みたいなもんで食指を動かされない。
銀座に開店したH&Mはまだ行列をなしている。
二回目に並んで行った時は、買うものがなかった。
むしろ隣のZARAの方が買えそう(でも買わなかった)。
メンズファッション(靴・帽子なども含む)って、なんでこう既存のパターンに拘束されているんだろう。
自分がほしいものは頭の中に描かれているのだが、そのデザインのものは市場には存在しない(自分のデザインを越えたものでもいいのに)。
パターンが限定されているから、もうすでにそのパターンのを持っていると、買い足す必要がない。
逆に言えば、メンズは、さほど流行に左右されないから、昔のものを着続けられる。
だから、新しいものを買わない。
デザイナーが臆病なのか、ユーザーが保守的すぎるのか。
女性の多様な服や靴を眺めていると、買い足す楽しみを奪われている男という存在が悔やまれてしまう。
21世紀にもなってスーツにネクタイという格好はもうしたくないんだが。
パソコンもデジカメも基本性能は充分なレベルに達している。
高速化・大容量化・高精細化の”量的”進歩は剰余なレベルとなった。
デジカメ写真は、紙に出力することなく(飾る場所がなくなる)、液晶フォトスタンドで楽しんでいるので(色はインクより光の方が美しい)、カメラも数百万画素レベルで充分。
フォトスタンドは、有機ELなど他の技術での高精細化と大型化の可能性がある、私にとっては有望市場。
パソコンは、旧型MacBookレベルならWindowsも使え、DVDも焼け、もちろん無線LANも最初から使えるので満足。
3DCGも3Dゲームも今はやらないから、描画スピード性能は求めない。
最近は、ネットで無料でダウンロードできるソフトでマイクロソフトのOfficeも要らないくらい。
買い替えるとしたら、ノートパソコンのバッテリがへたった時か。
いや、バッテリを買い替えるだけで済むな。
外食も減った。
カロリー・塩分コントロールをしたい私は当然、外食から遠のく。
それに最近では食材が不安。
無駄な出費を抑えて、その分、安全な食にお金を出す傾向になっていると思う。
99円ショップと「成城石井」が併存できている(名古屋宅近所では99円の方が撤退)。
バブルの頃は、高価であることそのものを自慢していた成金趣味が横行していたが(高品質を知った効果はある)、バブル崩壊で高価志向が廃れ、そして最近の騒ぎで、単なる安物志向も反省され、表面的ブランドに惑わされない実質的に良質なものが志向されている。
21世紀にふさわしい、生活を変えてくれるイノベーション・デザインを待ちわびている状態なんだな。