FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



自粛続きの毎日だが、これが5月末まで続き、その後も、たとえ解除されても、すっきりとすることはない。それが何年も続く。それがわかってくるにつれ、いっそのこと、自粛をもっと軽度にして、経済を回してはどうか?という意見も出てくる。有力な政治家もそのようなことを発言するようになった。また、スウェーデンはその方向だと言われる。もし、それが可能なら悪い話ではないように思うのだが、たぶん、これはうまくいかない方法だろう。

集団免疫獲得に必要な罹患者数などの数理的なところはともかく、現在の日本の自粛率でも病院がほぼ限界なのだから、これよりも自粛を緩めたら、多くの病院が機能しなくなると思われる。このCOVID19が、インフルエンザなどと違うのは、短期間に集中して患者が増加し、しかもかなりの割合で重症化して、ウイルス性の間質性肺炎を起こすという特異な病態にある。年間の死者数だけで言えば、インフルエンザの方がまだ多いのだが、インフルエンザでICUが一杯になったということは日本で聞いたことがないはずで、いろいろな原因でインフルエンザ死は起きる。ところがCOVID19はほとんどが重症化といえば肺炎で起きるので、人工呼吸器そしてICU入り、しかも強い感染力を持つ、ということになってしまう。もし経済を回して自粛を解きたければ、ここを解決する(人工呼吸器の大増産とICUの増室、そして管理できる医療関係者の育成)しかないが、すぐに対処できるものではない。自粛の程度はICUの室数と反比例する、ということだ(なお、国毎に病態は異なるので、罹患者数とICUの数は国毎の事情を勘案しなくてはならない)。
 
このように、経済にとっては残念だが、現在の日本のやっている緩和(mitigation = 自粛と緩めを繰り返す)か、台湾のやっている抑制(suppression = ほとんどゼロを保つ)の二つ以外に方法はないだろう。いずれも経済の一部に大きな損失をもたらすのだが。自分としては、この方法がとらえると予測して投資活動は行っている。






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