FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



先のエントリーでは、ドル高・株安のシナリオを予測したが、もうひとつのシナリオも書いておこう。

前から見ている米国の貨幣乗数(マネーストック÷マネタリーベース)であるが、チャートのように昨年夏を底として着実に上昇している。貨幣乗数が低ければ低いほど資金の需要が弱く、銀行は中央銀行に資金を貯め込むだけとなる。逆に貨幣乗数が上昇しているとは、お金がうまく回って信用創造が起きて、資金が生きて使われていることを示す。このチャートを見る限り、米国の景気は、リーマンショック以後一度2011年最初に中折れしたが、2011年夏以後上昇し、再度0.9のレジスタンスを越えようとしていると見える。

もし大統領選以後、このレジスタンスを破ってさらに貨幣乗数が上昇すれば、急激な株価の上昇および長期国債利回り上昇、そして円安になっている可能性がある。この場合は、ドル安・円安で、ユーロや金も上昇するだろう。現状の米国株価には若干の腰折れ的様相もあるが、大統領選前のポジション整理かもしれない。

ということで、先のエントリー(仮説1)、このエントリー(仮説2)は、米国株価には反対の方向性を見ているが、円安の方向は同じである。もし一旦下げて、ドル円77円台があれば買っていくつもりである。やはりドル円トレードが中期的にいいのではないかと思っている。



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大統領選まではドル円、米国株価とも大きな崩れはないと見てトレードしてきたが、おおよそのところは問題なかったようだ。しかし、ここからはひじょうに難しい。

ここまでの大きな流れから見ても、円安方向への為替の動きは容易に想定できる。以前書いたドル円のミラー相場が正しければ、11月あたりから、本格的な円安への方向が出てくることになる。他にもドル円が週足で大きな動きを見せているなど、円安への再度のチャレンジ相場であることは間違いない。

しかし、米国株価はどう見てもここから急激な上昇に入るという雰囲気はなく、大統領選までの無理な上昇のつけが出て一旦大きく下落する可能性が高い。ダウが13000を割れば12600あたりまでは落ちると思われる。

しかし、米国株価下落と、円安の共存はなかなか難しい。ここに矛盾があるのだが、解決する方法としては、ドルの独歩高という可能性を考えるのがいいだろう。ドル高によるドル円の上昇というパターンである。もしそうだとすると、クロス円は横ばいということになる。もちろん、貴金属は大きく下落する。

テクニカルとファンダメンタルの両面から、大統領選以後の為替の動きを占ってみたが、以上のような仮説をひとまず採用しておきたい。勝者がオバマとロムニーのいずれにしても為替の動き自体にはそれほど大きな差がないように思う。しかし、現状では、大方の予測どおり、オバマの勝利になると考えてはいる。




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