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ヘンリー・マンシーニ ⑯ 映画「ひまわり」より ”愛のテーマ” ”Love in Sand” ”The Parting in Milan”

 昨年映画「ひまわり(Sun Flower)」の公開50周年記念として、映画上映とともにDVD とCD(サウンド・トラックとオリジナル・スコアーを収録)がリリースされました。この映画は日本はもとより、本国イタリアでもオリジナルネガが消失していて、ポジフィルムしか存在しておらず、長年映画ファンにとって観ることのできない作品でした。日本では2011年、2015年と今回にわたって3回目の修復を行い、最新技術を駆使して映像だけでなく音響も改善、オリジナルに近い仕上がりになり、現時点で最高の仕上がりになってスクリーンに蘇りました。

 「ひまわり(イタリア原題( I Girasori)」は、監督ヴィットリア・デ・シーカ(Vitoria De Sica)、主演ソフィア・ローレン(Sofia Loren)、マルチェロ・マストロヤンニ(Marcello Mastoroianni)、リュドミラ・サヴェーリエワ、音楽はヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini)、1970年公開のイタリア・ソ連・フランス・米国合作映画です。 

 ヴィットリア・デ・シーカは1940年代のイタリアで、ロベルト・ロッセリーニ(Roberto Rossellini)らとネオ・レアリズモの一翼を担い「靴みがき」(1946年)、「自転車泥棒」(1948年)を監督、1951年には「ミラノの奇跡」でカンヌ映画祭グランプリを受賞、1953年にはモンゴメリ-クリフト、ジュニファー・ジョーンズ主演のメロドラマ「終着駅」を監督、「昨日・今日・明日」(1964年)と「悲しみの青春」(1971年)の2作品でアカデミー外国映画賞を受賞しています。

 ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニはイタリアを代表する名俳優で。国際的スターとして数多くの映画に出演、「ひまわり」以前にも「昨日・今日・明日」「ああ結婚」で共演しています。

 

 

 「ひまわり」のメイン・テーマ「愛のテーマ」(”Love Thema from Sunflower”)で、オープニング・タイトルに流れます。

 ヘンリー・マンシーニはサウンド・トラック・アルバムを制作する際に、映画とは別のアレンジて録音をしますが、「ひまわり」の「50th Anniversar Edition」のCDに収録されたオリジナル・スコアを聴くと、サントラの「愛のテーマ」は映画と同じアレンジが使われていますす。

 

 

 

「ひまわり」のサウンド・トラック・アルバムから4曲目の”Love Is Sand(砂上の恋)"です。

 メイン・テーマとはアレンジを変えて、オーケストラにパーカッションが静かに加わり、ハープシコードとエレクトリック・ピアノが演奏されます。オリジナル・スコアー(映画で実際に使われた音楽)はギターの演奏があり、アレンジも違い、サントラの3分3秒にくらべて4分22秒の長さになっています。

 

 

 

 サウンド・トラック・アルバムの11曲目”The Parting in Milan(ミラノの別れ)”です。

 「ひまわり」のラストシーン、ミラノ駅でのソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの別離、そして画面いっぱいに映し出されるひまわり畑。”ギター・ソロから始まり、ピアノ、オーケストラが美しくも悲しい”愛のテーマ”を奏でます。オリジナル・スコアでは”The Appointment”(1分19秒)、”End Title”(1分09秒)の2曲にメイン・テーマ(愛のテーマ)”が使われています。

 

 

 

 

 

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