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韓国フォークソング/ヒョンギョンとヨンエ "クリウォラ(懐かしいよ)" "美しい人"

 

 

 
 
 KBSTVの歌番組「コンサート7080」などでよく聴いたフォーク・ソングの”クリウォラ”は、「ヒョンギョンとヨンエ」という女性デュオがオリジナルです。
 ”クリウォラ(懐かしいよ)” はスペインのモセダデス(Mocedades)の “Adios Amor” https://youtu.be/Dn5fD6fCO60に韓国歌詞を付けた曲で, 翻案曲としてかなり人気を集めたワルツ風の歌です。この曲は1978年『MBC 大学歌謡祭』でサントスが、 “君いる所まで”と言うタイトルで発表して人気を呼びました。 とても興味があったので「ヒョンギョンとヨンエ」を調べてみました。
 
 詳しい韓国記事がありましたので抜粋して載せます。
 
 ヒョンギョンとヨンエは名前で分かるようにイ・ヒョンギョンとパク・ヨンエで構成された女性フォークデュオです。1971年ソウル大新入生歓迎会の時初めて出会って、美大新入生のかくし芸代表として初めて一緒に歌を歌いました。
  清く美しい歌で 1970年代初・中盤に大学街で人気を享受しました.。ヒョンギョンとヨンエの主な舞台は、デビューが象徴するように大学でした.。
 当時フォーク黄金期を形成したチョ・ヨンナム、ソン・チァンシク、ユン・ヒョンジュ、キム・セファン、ヤン・ヒウンなどのスター歌手たちが、 TV・ラジオ・音楽喫茶・リサイタル・フェスティバルなどを縦横無尽に活躍したことと違い、 ヒョンギョンとヨンエは音楽仲間たちのリサイタルやラジオ放送に賛助出演したことを除いては、ずっと大学祭などの非商業的舞台で活動しました。
 1974年に発売されたアルバム『美しい人~我が友』は、ヒョンギョンとヨンエのデビュー作であり、同時に唯一のアルバムです。普通デビューアルバムが音楽家の本格的な活動を知らせる足場として意味を持つのに比べて、ヒョンギョンとヨンエのデビューアルバムは大学時代の音楽活動を整理する記念作品の性格を帯びています。
 卒業を控えて記念して作ったこのアルバムは、そのまま事実上の”音楽活動卒業” アルバムになりました。 したがってこのアルバムに収録された曲は、大学時代楽しんで歌った曲を主として選曲されたことで、これを通じて彼女たちが追い求めた音楽世界をうかがうことができます。
 収録曲はイ・ヒョンギョンの自作曲2つの曲、ポップソングの翻案曲3曲, そして友人、先輩からの5曲で構成されています。このアルバムに曲を提供した人々は“朝露”のキム・ミンギ(“美しい人”)、“セノヤ”のキム・グァンヒ(“私帰ろう” “我が友”)、キム・ドクニョン(“エギナハジ”)、そして “それは君”で有名なイ・ジャンヒ(“雪の結晶”)で、音楽仲間たちです。 作曲してくれた面々を見ればこのアルバムの主人公と同じように、大部分当時の職業的歌手や作曲家とは距離がある人物たちなのかが分かります。
  このアルバムでヒョンギョンとヨンエは時には交互に歌い、 時には美しいハーモニーを聞かせています。 その歌の中に”清くて純粋な魂”を盛ろうと思ったということはアルバムを最後まで聞かなくても分かります。キム・ミンギの “美しい人”は代表的な歌で す。
 
 
 
 
 
 ”美しい人”はキム・ミンギの曲です。
  
 
 
 
 
 ”雪の結晶”イ・ジャンヒの曲
 
 
  “美しい人”“私帰ろう”“エギナハジ”のように物静かで真摯な感じの曲だけでなく、むしろ楽しくてはつらつととする翻案曲も盛り込まれています。
  “鐘の音”はペギー・リーのキャロル“O Ring Those Christmas Bells”。”本当にきれいですね”.はピーター・ポール&マリーの “Oh, Rock My Soul”を飜案した曲です 。
 これらの翻案曲はイ・ヒョンギョンの作詞家としての優れた才能も知らしめ、音楽的にも楽しめるものでした。
 
  1974年に発売されたこのアルバムは,カルト的な人気を集めている高価な珍しいアルバムです。それはこのアルバムが1970年代初頭のフォークの本質を相当部分おさめている結晶体であり、発売された1974年はもうフォークが大衆化された時代だったと言うことを考えれば理解ができるでしょう。しかしこのアルバムが高価なアルバムである理由は、何よりこのように美しいハーモニーを聞かせるフォークアルバムを捜すことは難しいからです。
 
ヒョンギョンとヨンエ 「美しい人/我が友よ」収録曲
Side A
 1 美しい人 2 あなたの心 3 花弁 4雪の結晶 5 クリウォラ(懐かしいよ)  
Side B
 1 我が友 2鐘の音 3 エギナハジ 4. 本当にきれいですね 5 海で
 
 注1. 1970年代初ソウル大には美大生を中心に、大学生フォーク共同体の一翼を形成した人物たちが集まっていました。キム・ミンギとキム・ヨンセ、キム・アヨン、チョ・プンジャなどが美大に在学中で、キム・グァンヒはイ・ヒョンギョンの高等学校の先輩で音大に籍を置いていました。こんな雰囲気がヒョンギョンとヨンエの音楽的滋養分になりました。

 注2. 1960年代末、1970年代の初め、フォークデュオは「ツインポリオ」「オニオンズ」「4月と 5月」など男性だけの構成か、「トアエムア」「ラナエロスポ」のような男女混成デュオの場合が多かった。一方女性フォークデュオは珍しかった。
 
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