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「大地の子」 NHKドラマ

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    1995年に放送された「大地の子」は中国残留孤児が、戦争、文化大革命、日中国交回復と、歴史の過酷な運命に翻弄されたにもかかわらず、中国の大地で生きて行こうと決心するドラマチックで骨太なドラマです。
 
 このドラマで感動するのは上川隆也扮する「陸一心」の生き方です。どんなに理不尽な出来事にもくじけず、過酷な環境のなかでも自分を見失わないで精いっぱい生きて行こうとする、概して人は困難な状況に陥った時失望し、自暴自棄になったり、死を選んだりします。一心はそれでも生きて、その中で知恵を使い一生懸命に働き、まわりに感動をあたえます。視聴者にも勇気を与えると思います。
 
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 ドラマではこれでもかと悪い中国人がでてきますが、「朱旭」扮する主人公一心の父親「陸徳志」の出現で、ドラマを観ていて救われるような気がします。このような人がいるので、残留孤児を助けて育てた中国の方には感謝の気持ちでいっぱいになります。
 
 
    陸一心(日本名松本勝男)は想像を絶する敗戦まじかの満州で記憶と言葉を失い、妹とともに残留孤児として売られ、農家で家畜並みの扱いを受けます。袋だたきにあいながらも逃げ出し、人買いに売られ、ペストにかかり、死線をさまよいます。中国人の篤志家で小学校の教師である陸徳志は、自身の防寒コートと交換して人買いから一心を助けます。重体の一心を手厚く看病し、我が子として育てていきます。
 中国は日本の関東軍が去った後、毛沢東の八路軍と蒋介石の国府軍の内乱になります。八路軍の攻勢で人々は八路軍側へ行こうと、国府軍と八路軍の関所の間の真空地帯に大勢の人が押しかけて、餓死者もでるほど悲惨な状況になりました。陸徳志一家は命からがら関所にたどりつきますが、八路軍の関所で一心が日本人と分かりそうになり、陸徳志が犠牲的精神で素晴らしい父親の情愛をみせて、難所を無事通り抜けることができます。
 
 イメージ 3一家は長春に落ち着き、一心は小学校中学校と勉強しますが子供の頃から小日本鬼子として苛められていました。高級中学では共産党青年団に入団しようとしますが、お守りが見つかってしまい窮地に立ちます。親友の「力本」の機転で入団に成功します。
 優秀な一心は大連工業大学に入学します。しかし日本人であるという運命はどこまでも、一心を追い詰めて行きます。大学時代の恋人とも別れます。
 文化大革命の嵐が吹き荒れ、北京鉄鋼公司で技師として働く一心は日本人であるがゆえにスパイと決めつけられます、一心の理不尽で過酷で悲惨な運命が又始まります。
 
 
 
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