goo

ナムグン・オクブン ”会いたい友達” Jean Shepard & Ferlin Hus

 

 

 徴兵のある韓国で、入隊した若者に送る歌は数々あります。この”会いたい友達”も、入隊した男友達への淡い恋心と慰労の思いを綴った歌です。
 この歌はディスクジョッキーとして高名なイ・ジョンファンが”A Dear John Letter” (Jean Shepard & Ferlin Husk)を翻案し、ナムグン・オクブンが1979年デビューアルバムに収録した曲です。手紙部分をナムグン・オクプンが歌い、状況をイ・ジョンファンが語るという物語のような構成になっています。
 イ・ジョンファンは1960年代中盤からMBCラジオのプロデュサー&DJとして韓国フォークの草創期に携わりました。新人歌手をスカウトしてアルバムを作るなどレコード製作にも関与し、外国曲を翻案して多くの曲に作詞をしました。
 イ・ジャンヒ、ソン・チャンシク、ユン・ヒョンジュ、キム・セファンなどセシボンの仲間たちは、イ・ジョンファン社団(グループ)と呼ばれた歌手でした。
 その後イ・ジョンファンは1973年ソウル明洞(ミョンドン)で音楽喫茶「シェルブール」を経営しました。シェルブールから多くの歌手がデビューしていますが、ナムグン・オクプンもイ・ジョンファンが育て上げたシェルブールを代表する歌手です。
 上の画像は2013年5月に亡くなったイ・ジョンファンを追悼し、KBSTV「コンサート7080」で放送された「シェルブール特集」からです。
 
 
   会いたい友達
 
 語り
休み時間でした。私が鉄兜を枕にして休んでいる時、誰かが私に手紙1通を伝えてくれました。故郷に残してきた唯一の女友達オクプンが送った手紙でした。うれしかったり驚いたりでもあって、とにかく私は変に胸がときめくことを感じることができました。
 
♪会いたい友達 君へ どうぞよろしくお願いします
 形式ばらない文章、喜んで読んでくれることを
 少女は両手を合わせお祈りします
 
 語り
故郷にいる時オクプンと私はいつも友達のように過ごしました。といえどもいつからか、私たちは男と女という考えをなくしてしまうことができなかった。もしかしたら私はオクプンを愛していたのかもしれない。しかし私たちはそのようなことについては、どうでもないように何の話もしなかったのです。
 
♪会いたい友達 君よ 勇ましい私たちの国軍兵士です
 昨夜夢路では 胸に階級章がもっときらめき輝いて 美しく光っていました
 
 語り
オクプンを思う私の心に変化があるように、私を思うオクプンの心にも少しは変化があったようです。故郷を離れて私が軍に入隊し、オクプンの名残惜しいような表情は今も忘れることができません。オクプンはこんなにきれいで短い手紙を書いてきました。
 
♪会いたい友達 君よ 去るとき言おうとしたことを
 3年を待つ私を思っても 勇ましい国軍として勤めてください
 私の心すべて捧げます 私の心すべて君に捧げます
 3年を待つ私を思っても 勇ましい国軍として勤めてください
 私の心すべて捧げます 私の心すべて君に捧げます
 
 
 
 
 
 ”A Dear John Letter” は朝鮮戦争へ出兵した恋人を想う歌ではなく、なんと「離婚要請状」なのだそうです。カナシイ!韓国でも入隊したあと、恋人どうしが別れてしまうケースもあるそうで、何だか複雑な気持ちになってしまいます。
 1953年にジーン・シェパードとフェーリン・ハスキーのデュエットでリリースされた”A Dear John Letter”。ビルボードカントリーチャートで4位にランクインされて、二人は一躍有名な歌手になったそうです。
 
 
 
 
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« パク・ソンジ... 韓国ドラマ「... »