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1967年~70年の映画音楽 ⑱「クルゾー警部」(1968年) アラン・アーキン

 

 

 映画「クルゾー警部(Inspector Clouseau)」(1968年)からメイン・テーマです。

 映画「暗闇でどっきり」(1965年)の撮影中に監督のブレイク・エドワーズとピーター・セラーズが不仲になり、続編が作れなくなってしまいました。そのためにアラン・アーキン(Alan Arkin)がクルゾー警部役、監督はバッド・ヨーキン(Bud Yorkin)で「クルゾー警部」が制作されました。

 音楽はケン・ソーン(Ken Thorne)で、ケン・ソーンはビートルズの映画「Help!」(1965年)「The Magic Christian」(1969年)や「ローマで起こった奇妙な出来事」(1966年)などのサウンド・トラックを作曲しました。

 アラン・アーキン(1934~2023年)はコメディー「アメリカ上陸作戦」(1966年)で映画デビュー、「暗くなるまで待って」(1967年)では冷酷な殺し屋、ヒューマン・ドラマ「愛すれど心さびしく」(1967年)では主演を演じました。コメディーからスリラー、ヒューマン・ドラマまで演じられる俳優としてアカデミー賞に何回もノミネートされ、2006年には「リトル・ミス・サンシャイン」で助演男優賞を受賞しました。

 バッド・ヨーキン(1926~2015年)は、アメリカのテレビ監督、プロデューサーで1950年代よりコメディー・バラエティーなどを製作、1970年代には数多くのシットコムをヒットさせました。映画はフランク・シナトラ主演の「ナイス・ガイ・ニューヨーク」(1963年)で監督デビューしました。

 私はこの映画を観ましたが一般的に評価は低いですが、アラン・アーキンはコメディーもできる俳優なので面白かったです。”ピーター・セラーズと比べるとどうか”と言う人が多いですが、ピーター・セラーズのしつこく意地悪なところがないので、かえって良いかもしれないです。

 

 

 

 映画「クルゾー警部(Inspector Clouseau)」のメインタ・イトルです。1960年代はアニメを使ったユーモアいっぱいのタイトルが作られて、タイトルを観るだけでも楽しいです。

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ワルター・ワンダレイ ⑥「It Hurts to Say Goodbye(さよならを教えて)」フランソワーズ・アルディー

 

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 ブラジルから渡米後、クリード・テイラー(Creed Taylor)のプローデュスで傑作アルバム「Rain Forest」(1966年)を録音したワルター・ワンダレイの「Cheganca」に次ぐ、米国での3枚目のアルバム「BATACUDA」(1967年)から、”It Hurts to Say Goodbye”です。

 この曲のオリジナル」は米国のポピュラー歌手マーガレット・ホワイティング(Margaret Whiting)で、アルバム「The Wheel of Hurt」1966年 )に収録されました。英国の歌手ヴェラ・リン(Vera Lynn)が1967年に録音、ビルボードのアダルト・コンテンポラリー・チャートで7位にランクされました。2人ともドラマチックに歌い上げるアレンジです。

 ワルター・ワンダレイはソフトで美しいロマンチックなアレンジにして、メロディーの良さを引き出し、新しい曲のように生まれ変わらせました。ヴェラ・リンの歌と聴きくらべると、同じ曲なのかと思ってしまうほどです。

 

 

 

 

 フランスの女性歌手フランソワーズ・アルディー( françoise hardy)は、”It Hurts to Say Goodbye”を、ワルター・ワンダレイとカラヴェリのアレンジをベースにフランス語の歌詞をつけ、”Comment dire adieus”のタイトルで録音、1968年にEPとシングルをリリースしました。

 日本では1973年に”さよならを教えて”の題名でシングルがリリースされ、「八木誠の洋楽ヒットチャート大事典」では1973年年間チャートで58位に選ばれています。

 

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