湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

赤松嘉次大尉の名誉

2006-08-30 05:29:48 | Weblog
貧しい渡嘉敷島の人々を救うため
集団自決を命じる偽の書類に、赤松元大尉はサインしました
赤松氏の善意の決断は、その後死に至るまで、氏を苦しめました
昭和45年3月、集団自決慰霊祭に出席のため
渡嘉敷島に赴いた赤松元大尉は、島で抗議集会が開かれたため
慰霊祭に出席できませんでした

余命3ヶ月となったとき
「私は3ヶ月しか命がない。だから命令したという部分は訂正してくれないか」と
赤松氏は玉井村長に要請したそうです
しかし玉井村長はこれを無視しました
すでに金を受け取っている人々がいるため
事実を明らかにできなかったのです
公金詐取ですから、犯罪ですし、金を返さなければなりません

中学校の歴史教科書には、今でも
沖縄で軍に強制された集団自決があったと記載されています
ノーベル賞作家の大江健三郎は
「沖縄ノート」(岩波書店)で赤松隊長が集団自殺を命じたとしています

曽野綾子さんは、詳細な調査やインタビューを基に
「ある神話の背景」(文芸春秋)を著し
集団自殺の軍命令説に疑問を提示しました
平成5年、渡嘉敷島北部の集団自決跡地に立てられた碑には
「軍命令」とは一切刻まれていません
渡嘉敷村の関係者が議論を重ねた末の文章だそうです
村歴史民俗資料館には、赤松大尉が陸軍士官学校卒業時に受け取った
恩賜の銀時計も飾られています

赤松大尉の弟さんらは岩波書店と大江健三郎に対し
損害賠償と書物の出版・販売の差し止め
謝罪広告の掲載を求める訴えを、大阪地裁に起こしています
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