湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

良いことばかりではない環境改善

2022-05-30 10:44:04 | Weblog
日本全国の水田で、原因不明の硫黄欠乏が起きています
硫黄が欠乏すると、葉の黄化、生育抑制、収量低下となります
最悪、枯死してしまうこともあります

その原因は、色々考えられますが、まだ、よく分かりません
一つ気になる数値があります
環境省の調査で、2020年度の大気中の二酸化硫黄濃度は
1975年度の15分の1になっているのです
これでは雨水を通した硫黄供給量が極端に減ってしまうわけです

かつて自動車の排気による大気汚染は深刻な問題でした
光化学スモッグにより、小学校の校庭で子供達がバタバタ倒れる
・・・というような事態が発生したのです
大気委汚染対策は急務となったのでした
1975年は、そのピークだったかもしれません

あの頃は環境問題が厳しく論じられた時代でした
現在の地球温暖化問題、地球環境問題の先駆けです
「名曲神田川誕生秘話」のところで少し触れましたが
大気汚染問題、水質汚染問題に、行政が本格的に取り組み始めたのが、この時代でした
「神田川」がリリースされたのは1973年9月20日です

1975年以降は、確実に環境対策の効果が表れ
大気中の硫黄酸化物の濃度は15分の1にまで減ったのです
皮肉なことに、環境の浄化が
稲の生育に悪影響を及ぼした可能性があるのです

下水道が整備され、瀬戸内海の水質が改善されると
瀬戸内海の漁獲量が減ったという話を聞いたことがあります
環境改善が、必ずしも良いことばかりではないという
人間の浅知恵を反省する現象とも言えます
実際のところ、大気中のCO2が減れば、植物の生育は悪くなり
地球の砂漠化は進むかもしれないのです

環境保護については、私は賛同する立場です
ただし、ヒステリックで強硬な主張にはついていけません
人間は神ではなく、人知に限界があることを自覚すべきです
広範囲な科学的データを集め、多くの人が自由な立場で検討すべきです
そうして、無理が少なく、できることから、ひとつひとつ実行していくべきでしょう


コメント
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