無意識日記
宇多田光 word:i_
 



『Rule(君に夢中)』というタイトルを耳にし目にした瞬間、誰しもが思ったことだろう、「なぜに“ルール”なの? “規則”とかって何か関係あるの?」って。

確かに、“rule/ルール”という単語、名詞の場合は日本語で“規則”という意味なのだが、実際の歌の中では

『I let you rule』

という箇所で登場している。名詞ではなく、動詞として使われていたのだった。しかし、動詞になった場合の“rule”の意味も「統治する、支配する、判決を下す」といったお堅いものばかりでラブソングにそぐわない。というか、そもそもこの意味の場合は他動詞なので、ruleの後に目的語が来ないといけない。しかしこの歌の歌詞では『you rule』で止まっている。この場合は…あたしが考える前にHironが指摘してくれてたわ。


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「Rule」にした意味は何だったんだろうと思ってたら、どうやら「君は最高!」みたいなスラングもあるみたいで最高じゃんってなっているところ。
https://twitter.com/Kukuchang/status/1626057458975408128


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そそ、『you rule』のように自動詞としてruleを使った場合「あんたは最高!」みたいな意味になるのよ。「“あなたが支配する”がなんで“あなたは最高!”になるの?」というのが日本語の感覚なのだが…いや、“だったのだが”という方が正確か。近年、この場合のruleの使い方のいい日本語訳が出来たのだ。えぇと、例えばそうね、

“Utada Hikaru rules !”

みたいなのは

「宇多田ヒカルしか勝たん!」

と訳せば通じるようになったのだよ最近は。いやぁ便利になったもんだ。つまり、「このエリアは私が圧勝だから支配してるようなものよね!」って感じなんだろうねきっと。なので『Rule(君に夢中)』の『you rule』は

『君しか勝たん!』

即ち

『君は最高だ!』

という意味だと思ってほぼ間違いないかなと思う。そして勿論、

『you rule/ユー・ルール』

の発音は

『夢中/ムー・チューウ』

と音韻が揃っている。意味も音もきっちり合わせて来ているのだから毎度の事ながら見事なものです作詞家ヒカルさん。まーつまり、ここの部分に関しては日本語歌詞も英語歌詞も大体似た意味になってるってこった。


ただ、『君に夢中』と「君は最高」は確かに意味が似通ってるが、全く同じではない。この歌のタイトルは「“私が”君に夢中」って意味だからね。「私は君が最高だと思う」から更に一歩踏み込まないといけない。となると……その『you rule』の直前の歌詞も見てみないとねという話からまた次回。

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そして『Rule (君に夢中) (Live 2023)』の出来栄えときたら…と語り出す前に、そうよ、曲名表記統一してくれへんか?

『Rule (君に夢中) - Live 2023』(Spotify)

『Rule (君に夢中) [Live 2023]』(Apple Music)
『Rule (君に夢中)(Live 2023)』(mora)

なんでことごとく『Live 2023』の扱いが違うねん!

いや勿論どうでもいいっちゃどうでもいい。みりゃわかるんだから。だが私(ら)は今年のライブコンサートツアーを熱望する身! そして当然それを収録した映像作品と、そしてあわよくばその音源~ライブアルバムを所望する身でもある! もし万が一今年この『Rule (君に夢中)』がライブで披露されたら曲名表記に『Live 2023』が加わるのよ! そんときにサブスクで検索したらこの『40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios』のバージョンも一緒に引っ掛かる訳で、並んだら間違いなく紛らわしい。当然、なんらかの区別が必要になってくる訳でいやそこはもっときっちりいろいろ取り決めといて貰わないと混乱するやんか。アートワークで区別がつくとはいえ、ですよ? スマートウォッチとかだとジャケット表示されなかったりするしさ。

まぁそういうの、ここでは書いてなかったけど『Passion』で散々思ったんだけどね。バージョン沢山あるからね。括弧書きかハイフンかはっきりしなさいなっ!てな。『(after the battle)』の場合と『- after the battle-』の場合と両方あるのよ。日記書きとしては大変鬱陶しい。その都度そのとき目に止まった方を書いてはいるんだけど、最初っから統一して欲しいよね。

どうにもサブスクでは文字関連のデータの扱いが粗い。歌詞の間違いなんて他のアーティストでは日常茶飯事だったけど、いや今回この『Rule (君に夢中)』でも1箇所あったからね。あんたら1回くらい聴いて確認しなはれやと思うけど、担当者が英語に不案内なら気づかんわな。あたしもイタリア語部分にもし既に間違いがあったとしても気づいてないと思うもの。

でもサブスクで歌詞見てる人多いと思うよ? どういう段取りで歌詞が組み込まれてるのか、どういう手順でクレジット表記が挟まれてるのか知らないけれど、これ普通の出版物だったらせめて第2刷以降は訂正されるやつだからね~。もっとキッチリしといて欲しいもんですわ! ……と力説する無意識日記執筆者、今日も自分で書いた日記に誤字を発見して項垂れているのでありました。人のフリ見て我がフリ直せ、ですな。とほほほほ…。

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