無意識日記
宇多田光 word:i_
 



さてこの『40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios』のリリースによって今回更にまた『First Love』のバージョン違いが増えた。んじゃこれで、宇多田ヒカル名義の公式音源としてリリースされた『First Love』は何個くらいになったのかな?と思ったので数えてみた。以下列挙。


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『First Love』
『First Love -featuring David Sanborn』
『First Love -Strings Mix』
『First Love -John Luongo Remix』
『First Love [TV Mix]』
『First Love –Demo Version-』
『First Love (2022 Mix) -Stereo-』
『First Love (2022 Mix) -Dolby Atomos-』
『First Love (A Cappella Mix)』
『First Love - Live 2023』


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今回「マスタリング違い」は除いた。及び映像商品のみ収録のライブバージョンも省いた。アナログレコードやCDやダウンロードで“音源”として手に入れられるものに絞った。

なるほど、遂に10種類に達したのね! いや凄いね。今までいちばんバージョン違いが多かったのは多分『光』なのだが、こちらはキングダムハーツのサントラに収録されているものも含めていて、これって公式音源ではあるけれど宇多田ヒカル名義と言っていいかどうか微妙な所なのよね。そこをどうカウントするかという問題はあるのよさ。
https://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary/d/20211006

まぁでもこれでひとまずタイ記録以上だと言うことは出来るだろうから、晴れて『First Love』は「宇多田ヒカル名義作品で最もバージョン違いの多い楽曲』になった訳だな。

何しろ10曲っていやもうほぼフルアルバムのサイズなので聴き応えは十分だ。もう公式から『First Love』というフルアルバムをリリース……しちゃったら1stアルバムと同じタイトルになってしまって大変ややこしいので、まぁやらんだろうな(笑)。


でもそれ以上に問題なのは、

『First Love (A Cappella Mix)』

がアナログ限定収録であること、そして、

『First Love [TV Mix]』
『First Love –Demo Version-』

の2曲が15周年記念で出された『First Love』アルバムのデラックス・エディションにのみ収録されていること、更に、

『First Love (2022 Mix) -Dolby Atomos-』

がApple Musicでのみ入手可能なこと、これら3点(4曲)だろう。つまり、例えばSpotifyで「コンプリートFirst Love」というプレイリストを配布しようとしても全6曲にしかならない。これではまだフルアルバムではなくミニアルバムだわね。

今後、これらのトラックがSpotifyなどのサプスクリプション・サービスで聴けるようになる日は来るのだろうか? なかでも特に『First Love (A Cappella Mix)』は絶品以外言うこと無いトラックなので全世界で幅広く聴いて貰いたいなと私などは思ってしまうのだが、今や宇多田ヒカルのアナログレコードといえば日本のアナログ市場の顔とでもいうべき存在。昨日Twitterで呟いた関テレのアナログ復古のニュースでもサムネイルカットはアルバム『First Love』のジャケットだった。つまり、とことん売れているのだヒカルのアナログ盤は! その購買意欲を激しく掻き立てる『First Love (A Cappella Mix)』の存在。ここをストリーミングに乗せてしまうのは余りにも勿体ない、と企業が判断するのは致し方ないところだろうか。なのでせめて、例えばそれこそ何周年かのスペシャル・リリースで上記の10曲を収録したCDを発売するとかですね…え?CDプレイヤーなんて持ってない?そんなのアナログと変わらないですって?? そうだよね最近のリスナーだとそうなるよね。いやはや、悩ましい事態と時代になっちまいましたなぁ…。いつかみんな聴けるといいんですけどもねぇ。その為にアナログプレイヤー買うかっていうとなぁ。ほんに難しい問題だこりゃ。


追伸:もう内心でツッコんでくれてる人も居るかとは思いますが、宇多田ヒカル名義に限らずUTADA名義にまで話を拡げれば『Exodus '04』が公式音源バージョン違いがいちばん多い楽曲ですわね。11種類、でいいのかな? ……これも含めて今回の日記、「この曲の方がバージョン違い多いよ!」というのがありましたら是非ツッコミ宜しくお願い致しますm(_ _)m

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そうそう、ニューライブEPのタイトルは

『40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios』

なんだよね。宇多田ヒカルのシングル(盤)で曲タイトル以外が冠されるのはこれが初めてになるわな。メトロポリス・スタジオはロンドンにあるレコーディング・スペースで、ここで録音されたと思しきライブ・アルバムなんかもあったり…てな話はググればすぐ出てくるから省略するとして。これ、シングル盤なのに曲タイトルがタイトルではないの、どういうことなんだろうね?

ひとつには、元々は3曲入りEPにするつもりだったから、というのがあるかな。御存知の通りバッドバニーの“Me Porto Bonito”が収録できなかったからね。それで2曲入りライブEPっていう些か変則的なリリース形態に落ち着いた、と。で今更タイトルを変えることもねーなと。ギリギリまで交渉してたのかもしれないねぇ。その名残ということで。

もうひとつは、シングル盤としてリリースするとするとタイトルが『First Love Live 2023』になってしまうこと。『Rule(君に夢中)』の方は新曲なのか何なのかわかりづらい名前だし、どうしてもリード・トラックは『First Love - Live 2023』になってしまうのだけど、しかし宇多田ヒカルはつい先日『First Love 2022うんちゃらかんちゃら』をリリースしたばかりなわけですよ。そこから舌の根も乾かぬうちに今度は2023ですかとなると余りにもトゥーマッチ。見出しだけでもそこは抑え気味にしとこうと思ったんじゃないかな。

そんな看板の話とは別に、ここでサブスクに新しい『First Love』を投入出来るのはデカいぜ。『40代はいろいろ♫』本編は平日夜の生配信で8万人のアクセスだったようだけど、サブスクで宇多田ヒカルの“ニューシングル”にアクセスしてくる人数はその比ではないわけでね。ここで初めてニューアレンジに触れる人が大半を占める事になる。

流石についこの間ドラマの瞬発力でチャートを席巻したばかりだからこのライブテイクも大ヒット!とはならないかもしれないけれど、今回『First Love』に初めて触れた若いファンに「今の『First Love』はこうなんですよ」と伝えられるのは大きい。もっとも、このアレンジは長年のファンにとっても初めてのものだったので立場としては新旧どちらのリスナーもあんまり変わんないんだけどねっ。

ほんに大英断ですよ『40代はいろいろ♫』ライブのサブスク化は。勿論、数は少ないだろうがダウンロード販売もあるだろうし、こちらではヒカルさんストリーミング以上に強いからランクインしてくる可能性もある。あたしも各機器で聴くために買っちゃうしね。

まぁでも、何が凄いって、こうやって商品として市場に出す音源が衆人環視の元で一発録りされたってこと! ヒカルのパフォーマンスがよくなければリリースなんて出来なかったろう。「これだったらリリースしても大丈夫じゃね?」って自身でゴーサイン出せたのは大きいっすよ。多分我々より合格ラインがシビアだろうからね。いやはや、あと10日余り、ほんにリリースが待ち遠しいですなぁ。

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