つばめ江戸日記

岡本茉利さんや好きなアニメ、声優、時代劇等について好き勝手に思う事を書き連ねています。

怖いけど見てしまう

2023年06月24日 | 時代劇

昔、ある本で時代劇『怪奇十三夜』の「妖怪血染めの櫛」と言うエピソードが
非常に怖いけど面白いと言う評が載っていたのですが
最近、そのエピソードをYouTubeで見る事が出来たので拝見しました。

内容

侍の正太郎は妻のいよがありながら
妻で満足できず遊郭で遊興に勤しみ、お袖と言う女に入れあげますが
あまりの酷さに、親によって座敷牢に入れられます。

正太郎はいよに
「俺が悪かった」と反省の素振りを見せ
お袖と別れる為、手切れ金を用立てさせ
手切れ金を手に遊郭に向かいます。

・・・が、正太郎はそのままお袖と逃亡してしまいます。
正太郎の仕打ちに耐えていたいよですが
ショックを受け、病床に臥せてしまい
そのまま亡くなってしまいます。

怪談だけに、ここからいよの呪いが発動
まず、正太郎がいよから取り上げたいよの櫛を使ったお袖が
櫛が刺さったまま、狂ったように叫び続け死にます。

さらに正太郎がいよの霊に取りつかれた事が分かり、陰陽師から
「家の周囲にお札を貼り、三日の間家に籠り何が起きても決して戸を開けてはいけない」
と指示されます。

その晩からいよの亡霊が執拗に正太郎を呼び続けますが
正太郎も一心に神仏に祈り二日を耐えます。
三日目は家に貼ってあったお札が剥がれかけ
いよの亡霊が家の中に入ろうとしたりしますが
正太郎は耐え続けます。

ついに、憔悴しきった正太郎の目に
朝日らしきものが見え、勝利を確信した正太郎は
喜び勇んで戸を開けますが
外はまだ夜だったのです。

間髪入れず逆さ姿のいよの亡霊が現れ
同時に正太郎の絶叫が・・・

いよの形見の櫛が血を滴らせながら
ドラマは一巻の終わりを迎えるのでした。(おわり)

話としては、尽くしていた妻が夫の不貞がきっかけで
恨みを残しながら死んで、復讐を始めると言う
怪談でおなじみのパターンですが
正太郎といよの人間性の対比もあって
怖いながらも良い作品でした。

色々と怖そうなシーンがありましたが

・お袖の死んだ際の顔
・荒れ寺で正太郎をいよの亡霊が招く件
辺りが特に怖いと感じた所でした。

ラスト朝が来た・・・と思って開けた一瞬に
いよの亡霊出現→正太郎の絶叫となる辺りは
正太郎が一瞬で消えていった事を表現したかったんでしょうかね。