原宿のベニーレベニーレで開催の、三陸復興観光商談会に参加。冒頭、復興状況の現状についての説明があり、着実に進んでいる一方で人材や資材の不足、移転先や防潮堤建設の用地確保の難しさ、災害公営住宅の建設や鉄道復旧の遅れなど、諸問題も提言された。そんな中、主産業である水産業は9割の復旧を見せているとの明るい話題もあり、この店の食材にも多様されてるとのことだった。
そして料理は遠野出身の料理長・菊池シェフが腕を振るう。前菜のいわて旬野菜の盛り合わせは、そのまま食べられる新鮮野菜のオンパレード。糖度14度のキャベツ「あやめ雪」の窯焼きはじめ、イエローにんじんに大船渡のズッキーニと、土の力強さを感じる。フグにヤリイカにマダラのフライは、衣に海苔やカレーをあしらいひと工夫。海の幸のプレートも、マダラやムール貝など沿岸の幸があふれている。
肉料理は、岩泉の誇るいわて短角和牛の赤ワイン煮。赤身中心の肉が6時間煮込んだおかげて、ホロリと柔らかく口の中でほぐれるのが心地よい。締めの海鮮丼に海鮮朝粥も、宮古の地酒「千両男山」をしこたまいただいた締めには、嬉しい優しさだ。
会場には、両親が北上市出身というパンチ佐藤さんも応援に駆けつけ、抽選会のプレゼンターを務めるなど大活躍。観光の復興の息吹を、食に人にたっぷり感じられた宴、これからも旅行書にできることを、微力ながら力添えしていこうと心に感じた会だった。