ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

旅で出会ったローカルごはん…富山 『西町大喜』の、富山ブラック

2015年11月19日 | ◆旅で出会ったローカルごはん

飛騨路からの帰りの新幹線乗車前に、富山駅ビルのきときとプラザの「西町大喜」で、富山ブラック初体験の昼ごはんに。能書きには市街でいちばん古いラーメン店、かつ富山ブラックの元祖とあり、新幹線開業効果のおかげで駅ナカで味わえるのがありがたい。

出てきた丼はスープは深い濃茶、太麺もそれに染まりきり、カーキ色っぽく馴染んでいる。黒胡椒もたっぷり振られ、見るからに濃そうだ。具とともに全部よく混ぜ合わせて、との店の方の指示のもと、ザザッとやってひとすすり。すると何かの間違いでは、と舌を疑う激しょっぱさ、見た目の通りの味に個性以上に戸惑いを覚えてしまう。

富山ブラックの起源は戦後すぐの頃で、労働者の塩分補給のために醤油味を濃くしたラーメンを指す。現代人にはちときつい強めの味が、当時は体も求めたごちそうだったのだろう。デフォルトより茶味を帯びたメンマもチャーシューも、同レベルの味わい。料理が体に沁みるのではなく、体内の水分が逆に持っていかれるかのようだ。

しっかり混ぜ込んだからか舌が慣れてきたからか、中盤以降は割とすんなり進み、舌も体も黒の洗礼に染まりきってしまった。麺のコシがありメンマはシャキシャキ、チャーシューもしっとりホロリとよくできている。スープが残るのはやむなしで、飲み干すと塩分過多に、ライスを合わせて凌ぐと炭水化物過多になるのがたまにキズだが。


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