暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

予言

2012-04-25 | -2012
おとなしくて
笑顔のかわいい素直な子
わたしの、ともだち


にごった目をして
ただぼんやりと床に座って
なんにも興味がないように
煙草を吸っているだけの夢をみて

わたしはいま
あの子とおんなじまなざしで
おんなじようなことをしている

いろいろ考えていたけれど
なんにも考えていたくない
たった五分のインターバル
死んで、生まれて、元どおり

少しだけじゃない涙をながして
それっきりで火を燃やし
泥の底に沈んでいる

生まれて、死んだ
死んで、生まれた
どうでもいい
どうだっていい
元どおり、元どおり
繰り返してくりかえして
血にまみれた紙の筒
煤によごれた肺袋

あの子はわたしだったのかしら
そんなことない、あるわけもない
だってそれっきりのあの子は
きっときらきらした目で笑っている
今も

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