暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

解放のために学ぶこと

2010-10-14 | -2010
たまになにもかも壊したくなるなあと思うときがあって
それはたぶんたまにというほど間隔のひらいたものではない
かといってこれこそがわたくしの特異性ですと
声高に言うほど年若くもなくなってしまい
だから幼さに縛られたわたくしの愚かしさを
ただ嘆いては結局じぶんの体さえ傷つけることはできずに
枕になまぬるい染みをつくりながら
毎夜毎夜疲れて眠るしかできないでいる
なぜこんな思いになるのだろう
恨みもなく妬みもなく
わたくしの疑問は一応知的好奇心に色づいているはず
かたわらで妬みと後悔を膨らませながら
持ち前の臆病さがそれを撒き散らすことに了承しない
(餓鬼さながら膨らんだ腹)

垂れ流した、排便した、その催しがあったから、わたくしは、あなたがたのちからによって、情けをかけられかけられながら、ようやく、生きさらばえて、いる、だから、わたくしはただこわく、こわさをおぼえない、あなたがたのよきかおが、ひたすらに、ねたましい。
なぜならば、わたくしがくちにいれる、米野菜肉魚そのほかのすべて、いのちとよべるそれら、あなたがたはそれをころすごうをみずからにない、このわたくしにそれらをあたえてくれる、けれど、それは、わたくしへのやさしさではなく、わたくしへかけられる、なさけによってもたらされた、りえきというもののためにうまれでた、ひやりと、ああ、ひやりとつめたい、あしさきがひどくつめたい、わたくしはひとりではないのに、どうして、こんなにもひえるのだろう。
にくのなかに、わたくしのにくのなかに、あなたがたのしんけいが、からみついてくる。
わたくしのけんおはいまさらだれに理解されるものでもなく仮に理解されるとしてももはやわたくしは望んではおらず今やわたくし自身さえ預かり知らぬいや計りきれぬ膨張性を孕み破裂させてしまおうと防衛本能が千切れんばかりに叫んでもわたくしに食い込んだあなたがたのつめたい善意がわたくしを戒め、いや、わたくしを戒めたがるようわたくしが命令しているにせよ、だれも誰も知らぬのだ、わたくしでさえ、知らぬのだ。

憧れは裏返さなくても妬みが混じりこんでいる
はじめから、はじめから
わたくしの排泄はあなたがたへの裏切り
かえって喜ばしいはずの排泄も疎ましく恐ろしく感じるのは
きっと妬みの成分がどこに属するかによるのだろう
何も食べなければいい
何も触れなければいい
何も受け入れなければいい
けれどそれではいけない
わたくしのおそれは既に発生し膨張を続けている
だからそれではいけないのだ
手を振り上げるべきかさえわからないが
何もかもそれではいけないのだ

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