ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

谷村新司氏の死、そして死恐怖症

2023年10月17日 | 精神障害

 谷村新司さんが亡くなったとの報道に接しました。
 74歳。
 現代の日本人の平均寿命から考えると、少し早いようです。

 最近、訃報に接すると、故人の年齢が気になるようになりました。

 つい最近乳癌で亡くなった先輩は2歳上でした。
 アルコール依存症から肝硬変になり、肝臓がんで亡くなった先輩は、今の私よりも6つ若い48歳でした。
 甚だしきにいたっては、後輩が27歳で自殺しました。

 つい、自分は後どれくらい生きるんだろうと思ってしまいます。

 谷村新司さんと同じ年で亡くなるとしたら、もう20年しか残されていません。
 高橋幸宏、坂本龍一のYMOで活躍した二人は、いずれも70代前半で亡くなったと記憶しています。

 そうかと思うと、裏千家家元の千玄室氏は100歳を超えてなお矍鑠としています。
 特攻崩れと聞きましたが、我々には想像もできないような苦労をしてきたのだろうと思います。

 死恐怖症と訳されるネクロフォビアと呼ばれる人々は、自らの死を極端に怖れるのはもちろんのこと、棺だとか葬式だとか、死を連想させる物すべてを怖れるそうです。
 北枕とか数字の4とかを極端に怖れる縁起恐怖と似た点はありますが、両者は別の症状です。

 私は自分がネクロフォビアだと思ったことはありませんが、死への恐怖は当然あって、それが身近な者や著名な人が亡くなった年齢を気にする理由になっているような気がします。 

 私は今54歳ですが、現代ではその年齢は重い病気を患っているのではない限り、死を恐れるには早いような気がします。
 ただ、嘘か真か、精神障害者の平均寿命は精神的に健康な人に比べ、10年短いと聞いたことがあります。
 精神病薬の大量投与や被差別等のストレスが原因かと思います。
 私はぱっと見が精神障害者には見えないらしく、あまり差別されたという記憶はありません。 
 ただ、それは精神病薬の大量投与により、辛うじて精神の平衡を保っているだけに過ぎません。

 私が購入23年にしてマンションのリフォームを思い立ったのも、いつかやろう、ではその前に死んでしまうのではないかと思ったためです。

 私は定年退職を切望していますが、それは死に近づくことと同義です。
 定年退職した老人は、判で押したように働いているうちが花だ、なんて言います。

 それは嘘つきか、記憶を書き換えているとしか私には思えません。
 人間、いや動物というもの、怠け者にできていますから。

 おそらく65歳に延長されるであろう定年退職まで生きたなら、もう残りもわずかでしょう。
 それを切望することは、つまり死を望んでいるようなもので、死への恐怖を持つ者としてはひどく矛盾しています。
 かといって、若返りたいとは欠片も思いません。
 これまでの苦しみ多い年月をもう一度繰り返すなんて御免です。

 死ぬのは怖い、だけど若返るのも嫌となると付ける薬はありません。
 ただ静かに、その時を迎えられるような精神を持ちたいと、切に願います。 


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