今日は憲法記念日ですね。
現憲法が公布されてから66年たつそうです。
改正が一度も行われていないという意味では、現存する最古の憲法になってしまったとか。
しかし、最も問題になる9条に関しては、何度も解釈の変更が行われ、事実上改正されたのと同じになってしまいました。
これは法治国家としては由々しき事態です。
正式な手続きを経ず、解釈変更だけで運用が変わるようでは、何でもありになってしまいます。
安倍政権が誕生してから、にわかに憲法改正の機運が高まっています。
とくに改正要件を緩和する96条改正に関しては、7月の参議院選挙後、すぐにでも発議されようかという勢いです。
衆参両院議員の3分の2以上が賛成しなければ国民投票を行うことができないというのでは、国民が意思表示する機会を不当に奪っていると言うべきで、国民もなめられたものです。
3分の1の議員が反対するだけで、国民は自らの意見を示すことができないというのは、決定的な欠陥というもので、至急これは改正すべきでしょうねぇ。
問題となる9条の改正は急がずとも良いと思います。
事実上、今の9条が存在しても、解釈変更によってわが国の防衛行動に支障をきたすことはなくなっていますから。
ただ、現実の運用と法律の素朴な解釈が乖離していることは、長い目で見れば国民のモラルを破壊する作用を及ぼすでしょう。
本音と建て前は違っていても構わないと、国の最高法規が宣伝しているようなものですから。
96条改正がなって、衆参両院議員の過半数の賛成で憲法改正を発議できるようになれば、時代の変化に合わせて憲法を改正できる、普通の法律になるので、9条についても時期をみて改正すれば良いでしょう。
先般自民党が発表した憲法改正案、首をかしげるような条文がいくつかありました。
一つは、前文の、和を尊び、家族や社会が互いに助け合って国家を形成する、というもの。
これは道徳律の問題であって法律に書いたところで意味はありません。
二つは、3条2項の、日本国民は国旗、国歌を尊重しなければならない、というもの。
儀式などの際、どの国のものであれ国旗国歌を尊重しなければならないのは国際慣習上当然のことですが、日本国民と言っても日の丸の白い部分を真っ赤に塗りつぶしたくて仕方ない輩がわずかではありますが、いまだ存在しています。
そういう人の内心の自由に土足で踏み込むような条文は削除したほうがよろしいでしょう。
他にも妙だと思う条文がいくつかありました。
9条の2では、国防軍を保持する、とありましたが、これは単純に軍としたほうが分かりやすいでしょう。
自民党の草案ということで、これがそのまま新しい憲法に反映されるわけではないでしょうが、日の出の勢いの安倍自民党の意向が憲法改正に強く反映されることも事実。
96条改正は近年中に成し遂げられるでしょうが、問題はその後。
その他の条文をいじるとなったら、時間をかけて国民のコンセンサスを得なければなりません。
でも私は楽観しています。
憲法改正要件さえ緩和しておけば、後は楽ですから。
それにわが国民はそんなにおバカさんではありません。
わが国だけが特別で、世界支配を目論んでいるようなことを、敗戦直後、戦勝国や一部の日本人が宣伝してまわりましたが、それはあまりにも法螺が過ぎるというもの。
現代社会においてわが国にふさわしい憲法ができることを願ってやみません。
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