ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

大国主命

2009年12月13日 | 散歩・旅行

 今日、津田沼辺りをぶらついていて、偶然、菊田神社というお社をお参りする機会を得ました。
 規模は小さいながら、風情あるたたずまいで、関東には珍しく、社殿は出雲大社系の造りと見えました。
 神社の縁起を読むと、案の定、大国主命を祀っている、とのことでした。また同時に、藤原時平を祀っている、とも。
 しかし、縁起には専ら藤原時平を祀った経緯ばかりがつづられており、大国主命を祀った理由には、一言も触れらていないのでした。
 それはなぜか。
 古事記でも日本書紀でも、大国主命が天照大神に国譲りをした話は、詳しく書かれていません。まるで大国主命が、何の理由もなく、差し出したごとくです。
 しかし実際には、大きな戦が行われ、敗れた出雲側がやむなく天孫側に国を渡したと考えられます。
 古くは、出雲の社殿には、縄が打たれていた、という言い伝えも聞こえます。

 その古代史の闇は、今となっては解明のしようもありません。
 しかし、敗者は常に、悪なのだ、ということは、今も昔も変わりません。
 日本が米国に敗れたのは、悪だからではありません。敗れたから、悪なのです。
 愚かな人間は、勝った負けたと言い募り、勝者は敗者を悪に仕立てるのですね。
 長い歴史で繰り返された、馬鹿な理屈です。
 喧嘩両成敗を持ち出すまでもなく、戦に善も悪もありますまい。
 オバマ大統領は、立場上仕方なくか知りませんが、ノーベル平和賞受賞式の演説で、この世に悪は存在し、正義の戦争はある、と言いました。
 おろかな戦争史観の繰り返しを、今にいたるも行っているのですね。

 私はただ、悲しいばかりです。
 私には、戦争を止める力など、まるきり無いのですから。 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マリア様? | トップ | うなされる »
最新の画像もっと見る

散歩・旅行」カテゴリの最新記事