ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

秋うらら!よしっ、燻炭作りだ!

2016-11-06 09:18:39 | 農業

 雨は続くし、ようやく上がったと思えば、西風びゅーびゅー。せっかく籾殻、運んであるっていうのに、点火できない。なんたって、外で火を焚くわけだもの、雨なら燃えない、風ならおっかない。条件は天候ばかりじゃない。まるまる一日、家に居るってことも重要だ。朝一番に点火したとしても、仕上がるのはだいたい夜、就寝直前。その間、どんな燃え方をするかもわからんから、長時間出かけるなんて絶対できない。そんなことにも無知な農業1年生の頃、点火後、離れた田んぼに作業に出かけて、危うく火事になりかけたことがあった。だから、点けたら最後、いつでも見に行ける所に居なくっちゃならない。

 今日は、行けるんじゃないか?!どうやら一日晴れだし、風は、うーん、1~3メーター、強くなると煽られる心配はあるけど、明日からは冬型の気圧配置になるってことだから、やっちまおうぜ!

 運んであった籾殻の山にブリキでできた煙突を突っ込み、その中心部に焚き付けの新聞紙など放り込み、点火。今年の籾殻はよく乾いているので、一発で火が着いた。煙突からもくもくと煙が昇っている。

 この状態を保てばよい。燃えるに従い、火は煙突周囲から徐々に広がっていく。ただし、時間が必要だ。時折見回りしては、火の回りの激しい部分を籾殻で覆う。これを1~2時間ごとに繰り返してやる。忘れて放っておくと、燻炭を通り越して、灰になってしまう。ともかく、燻炭の火力は強いので、一気に火が広がらぬよう、用心、用心。

 できれば、暗くなる前に完成して欲しいんだけど、こっちの思惑なんて知らんぷり、夕方になってもまだ火が届かない部分がたくさんある。そうか、今回、運んだ籾殻多かったもんなぁ。神さんが帰ってきてたから、二人して袋に詰めて運べた。だから、袋はパンパンの満杯。それが三つ、夜中までかからにゃいいが。

 心配した風もどうやら微風、適度に火を煽ってくれて、夜9時懐中電灯を持って見回り、よしよし、どうやら完成。

 ここからが意外と大変で、煙突を外し、山を突き崩して、全体まんべんなく水を掛ける。燻炭の火力ってかなり強いので、ちょっとやそっと掛けたくらいじゃ、完全鎮火とならない。何度も何度もしつこく水をかけ、熱そのものを抑えて行く。特に、空気との接触面積が多い周辺部は要注意だ。前にも、よしっ、鎮火!と安心して放水を止め、翌朝来てみたら、ほぼすべて灰になっていた!なんて泣くに泣けない事態を招いたこともあった。少しでも煙や湯気が立ち上っているところには集中的に水を掛ける。くどいらいに掛ける。これでもかってほど掛ける。どうやら、完全に治まったかな。うー、寒い!この間、10分近く、もっと厚着してくりゃ良かった。

 これで一安心、てわけにはいかないのが、この燻炭焼きだ。1時間後、てことは10時過ぎ、最期の確認作業。ほーらね、一部分、火種が残ってたよ。燻っている。灰が表面に浮いているのでわかる。あんなに水掛けたっていうのにね。危ない、危ない。さらに入念に水を撒いて、水蒸気が上がっていないことを確認して、丸一日かかった燻炭作り終了。翌朝見れば、この通り、仕上がり良好!

 これで、来年の苗土作りには、欲しいだけ燻炭を混ぜることができる。うん、こんなにあれば、畑にだって播けるぞ。燻炭入れて堆肥撒ければ、土作りは万全だ。病気なんか無縁の畑土が出来上がる。作物のミネラル給源としても役に立つ。良かった!これで秋の必須作業の一つが無事終わった。

コメント
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