「 概 要 」
鬼平犯科帳14巻の中の一つの短編。 鬼平犯科帳の中のベスト5に上げられている短編。
盗賊改方の密偵・伊三次は、みよし屋という岡場所のおよねと懇ろになっていた。
そのおよねから、先日、左胸に傷があるあんたと同じ名前の伊佐さんという客が来たと、伊三次は知らされた。
伊三次は、10年前に、盗賊のその伊佐さんこと「強矢の伊佐蔵」の女房と密通して見つかり、伊佐蔵の左胸に深い斬り傷を負わせて逃げた。 その半年後に共に逃げた女房を絞殺したのである。
その後、伊三次がした密通のせいか、伊佐蔵は畜生ばたらきの兇賊になったと聞いた。
伊三次は、盗賊改方の密偵として、兇賊・強矢の伊佐蔵が江戸に来ていると、長谷川平蔵に報告した。
しかし、その後で、自分のせいで兇賊になった伊佐蔵を盗賊改方に売ったことを悩む。
だが、伊三次は、平蔵の指示で、張り込みを任され、その担当を密偵の五郎蔵に頼む。
数日後、伊三次は、自分の気持に負けて、油断しているところを伊佐蔵に刺殺される。
伊三次の哀切な人生を描いた捕り物物語。
「あらすじ」に続く
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