ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

「ファイト」

2021年04月10日 00時15分05秒 | 日記
中島みゆきさんの唄ですが、多くの方がカバーしていますのでご存知の方も多いはずです。

この唄の中に「私、目撃したんです。電車の駅、階段で・・」で始まる一文があります。

昨日帰りにコンビニによって数点の買い物をし、レジに並びました。

私の3人前に老いたお婆ちゃんがいて、会計に手間取っているようです。

暫くすると隣のレジが空いて、私の番になりレジを済ませます。

入口付近に止めていた自転車の籠にエコバックをいれ、漕ぎ出した時。

3人も前にいたお婆ちゃんが手ぶらで出てくるではありませんか?

恐らく90歳前後。

「ひょっとしたら、お金が足りなかったか?」

「確か食パンくらいしか買っていなかったはず」

寂しそうな顔をされていました。

が、私は漕ぎだした自転車を止められませんでした。

先程の「ファイト」 ←(吉田拓郎さんバージョンのリンクです)の一節は・・・・

私 本当は目撃したんです   昨日電車の駅 階段で 

ころがり落ちた子供と 突き飛ばした女のうす笑い 

私 驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった 

ただ恐くて逃げました  私の敵は 私です


2年前まで年老いた母を介護していたのに、

そんなことに気が回らない、

自転車を降りられない、

食パン代位出してあげられるのに、

声もかけられない 


自宅に帰りついて情けなさにガックリです。

「自分の敵は自分」だと思い知らされました。

あのお婆ちゃんは家に帰り着いただろうか?

お腹を空かせているのではないだろうか?


恥ずかしい限りです。

どうぞ、皆様は私のような情けない大人にならないようにお願いします。


                       樋口誠