ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

デキャンタの話の続き

2011年09月14日 03時29分14秒 | ワインの事

先日、デキャンタの方法について書きました。

上から落とすようにすべきか、そうでないか、というお話です。

デキャンタの目的に「酸化促進」というのがあり、それについての考察です。

しかしデキャンタの目的には温度コントロールというのもあります。

セラーから出してきたワインを飲み頃温度に整える、ホールに出して時間のたったワインを元の温度に戻す、などなど・・・・

上げることもありますし、下げることもあります。

通常はセラーより少し上げたいですね。

そういう場合は酸化促進と同じく室温のデキャンタの壁面に広げるように注ぐと1度から2度は直ぐに調整できます。また注ぐ量を1杯分とか2杯分とか少量、つまり「今、必要な量」だけデキャンタに注ぐことで一層効果が上がります。当たり前の理屈です。

上がりすぎた温度を下げるのも同じです。この場合はデキャンタの側面をしっかり冷水につけて冷やせばワインをボトルごと冷やすより数段早くボトルが冷え、その壁面の冷たいところを流せば冷却出来るわけです。

量のお話は温度を上げるのも同様ですし、酸化させるのも同じです。

意外と実践されていないソムリエが多いようです。

どうぞ、これを読まれているお若いソムリエは参考にしてください。

ほんの少しの手間で飲み頃に近づいたワインをお楽しみいただけるのですから・・・・・

ちなみに私はグラスワインでも実践していますが、多くの場合デキャンタではなく、ボトルからボトルへの移動で行っています。ご参考までに。