漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

コクリコ坂から

2012年08月02日 | 映画
「コクリコ坂から」 宮崎吾朗監督

を観た。

 妻が原作本を映画化以前から持っていたので、原作をパラパラと読んだ後に観たのだが、ほとんど別物になっていた。
 何より、原作のキャラクターたちは、あんなに「いい子」たちではなかった。ジブリ路線からすれば、原作どおりのキャラクターにするわけにもゆかなかったのかもしれないけれども、そこを無難にいつもの感じにしてしまったところが、映画を「何とも言えない、薄っぺらくて漠然とした感じ」にしてしまった大きな原因なのかもしれないと思ったり。光と影のコントラストが弱いんだろうな、という気がする。
 ラストも、あまりに唐突にまとめてしまった感があるし、伏線っぽいところが、見事に回収されないままに放って置かれているように感じた。あれ、あれは伏線じゃなかったのか、というところがやたらと目についた。シナリオがどこかいきあたりばったりで、練りこまれていない気がする。絵にも、なんだか魅力がないし。
 同じようなジブリの「爽やかな青春映画」でも、「耳をすませば」とは随分と完成度に差があると思った。

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