「夜の子どもたち」 花田勝茂著
挿絵小林敏也 パロル舎刊
を読む。
僕の妻はSF小説には全く興味を示してくれないので、やっぱりこういうものは子供のうちからの積み重ねが必要かと(笑)、最近たまに図書館で良質なSFジュブナイル小説を借りてきては娘に与えてみている。眉村卓や小松左京などだが、かなり気に入ったらしくて僕も喜んでいたのだが、捜してみると最近は意外とそうした小説も見つからない。今はライトノベルが中心のようだが、僕はどうしてもそれには馴染めなくて、わざわざ与えてみる気にはなれない。
それで、図書館のヤングアダルトの棚から引っ張り出して借りたのがこの本。小林敏也さんの版画と小説のタイトルが印象的で、以前から何となく知ってはいたが、読んだ事はなかった。
それでも娘はかなり面白く読んだらしく、僕にも読んでみたらいいと言う。それで、それならと僕も読んでみた。
最初は登校拒否の子供たちのカウンセリングというところから始まるため、なるほど子供たちが心の闇から還って来る話なのだろうと思っていたのだが、あれよあれよという間に、SFジュブナイル小説になってゆく。
こうした小説は、大人になってもやはりなかなか面白く読めるものだと思った。
それに、この作品は、丁度いい時期に娘に読ませたかもしれない。世界が過渡期にある今、大人になってゆく子供たちに、この小説はぜひ読んで欲しい気がする。
ところで、写真は先日の米海軍横須賀基地内の団地。
立ち入り禁止だったので、遠景のみだが、これはいわゆる「スター団地」と呼ばれるタイプの団地である。
詳しくは
こちらのサイトなどで。コアなファンのいるタイプの団地だそうだ。